2014年11月14日

「百舌シリーズ」が遂にスクリーンへ……ドラマ「MOZU」が映画化決定とのこと!!

逢坂剛先生「百舌シリーズ」を原作とするドラマ「MOZU」。
2014年11月13日(木)に最終話が放送され、まるで映画のような映像と原作既読者でも予測のつかない展開で楽しませてくれました。

しかし、「楽しませてくれました」と過去形で語るにはまだ早かったのです……。
なんと、映画化されることが明らかになりました。
映画公開は2015年とのこと。

ちなみに映画版ですが……。

ドラマ版で大幅なアレンジを加えつつも原作の『百舌が叫ぶ夜』『幻の翼』の要素を上手く活かしていたこと。
ドラマの放送決定が公表されてから、原作『百舌が叫ぶ夜』『幻の翼』『砕かれた鍵』の装丁がキャスト3人の表紙に変更されていること。

……などから、映画版は『砕かれた鍵』の要素を活かしたものになる可能性が高いと思われます。
『砕かれた鍵』で起こったもっとも大きな出来事と言えば、アレ。
だとすれば、倉木に待っているのは……。
だからこそ、あの結末を迎えた「ダブルフェィス」のスタッフが再集結する必要があったのかもしれないなぁ……。

「ダブルフェイス 潜入捜査編(TBS版) ヤクザの幹部VSエリート刑事…二人の真の姿は互いに“潜入”するスパイ…孤独な男達の運命は?そして愛の行方は?圧倒的スケールで描く大作」(10月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「ダブルフェイス 偽装警察編 大反響御礼!傑作サスペンスを今夜特別版で地上波初放送エリート刑事VSヤクザの幹部…二人の正体は互いに潜入するスパイ 孤独な男の運命と愛の行方」(1月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「インファナル・アフェア」3部作ネタバレ批評(レビュー)

なお、原作では2014年11月時点での最新作『墓標なき街』が集英社刊『小説すばる』にて連載中。
現在、5話を数えます。
こちらは大杉と娘・めぐみが百舌を巡って奮闘中。

『墓標なき街』第5話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)

おそらく、シナジー効果を期待して映画公開と同時に単行本化を狙っている可能性が高いものと予測されます。
『墓標なき街』は2ヶ月に1回の連載ペース。
全10話くらいだとすると2015年秋頃完結の筈。
だとすると―――公開も同時期になるのでしょうか。
ただ、現状だと物語ペース的に全20話くらいになりそうなんだけどなぁ。
果たしてどうなる!?

◆関連過去記事
【原作関連記事】
『墓標なき街』第1話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)

『墓標なき街』第2話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)

『墓標なき街』第3話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)

『墓標なき街』第4話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)

『墓標なき街』第5話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)

『百舌シリーズ(百舌の叫ぶ夜、幻の翼)』(逢坂剛著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【ドラマ版】
「MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜 第1話 都心で起きた爆弾事件…妻を失った公安のエースVS記憶を失った殺し屋」(4月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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「実は私は」第88話「生徒会長の仕事に密着しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第88話「生徒会長の仕事に密着しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、幼馴染のみかん、天使の華恋も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

現実は冬到来の中、作中では卒業式のシーズンに。

というワケで、早速卒業式が行われていた。
卒業生の背中を眺めつつ、いよいよ3年生になったことを実感する朝陽。

同時にある決意を抱く。
葉子とは両想いになれた、残るは葉子を無事に卒業させることだ。
朝陽は「後1年、なんとしても守り抜く」と誓う。

それにしても……と朝陽は卒業式にも関わらず妙に自身が冷めていることに気付いた。
それもその筈、朝陽には卒業生の知り合いが居ないのだ。
「部活動に励めば良かったかな」と少し寂しさを感じる朝陽だが……次のアナウンスに驚愕する。

「続きまして卒業生挨拶。卒業生代表、生徒会長・銀華恋」
そう、3年生には華恋が居たのだ。
不覚にも、すっかりそのことを失念していたのである。
慌てる朝陽……だが、続くアナウンスにまたも驚愕することに。

「続いて在校生送辞。在校生代表、生徒会長・銀華恋」
なんと、華恋は器用にも卒業生と在校生を同時にこなしていたのである。

「ええええええええっ!!」
厳粛な式のムードの中、それをぶち壊しにする叫び声を上げた朝陽は周囲から注意されてしまう。

数時間後、もはや勝手知ったる生徒会室に朝陽と葉子の姿があった。
どうやら、今年も華恋は卒業しないようで引き続き生徒会長を担うとのことであった。
本人もそれこそが本懐とばかりに晴れやかな笑顔を浮かべている。

しかし……華恋は本来、源二郎や桐子の同級生。
葉子から見れば親世代なのだが……本人にその自覚は無いらしい。
それどころか、体良く茜に利用されているようだ。
明らかに茜の被害者である。
これに未だ気付かぬ本人に代わって涙を流す朝陽と葉子。

と、噂をすれば影。
其処に当の茜が現れる。
茜は何やら忙しそうな様子。
扉越しに「おい、今日は月刊・目安箱の日だぞ!!」と言い置くと早々に立ち去ってしまう。

これに「ああ、ああ」と箱を取り出す華恋。
箱には目安箱と書かれている。
華恋によれば、生徒たちの意見や悩みを目安箱で募集しラジオにてDJ形式で答えていると言う。
これも生徒会長の仕事の1つで、番組は人気なのだそうだ。

迂闊にもまったく知らなかった朝陽と葉子は華恋の好意でラジオ放送を見学することに。
ブースは生徒会室である。
天井からマイクがするすると降りて来ると、華恋はヘッドフォンを装着する。
その前には目安箱に投函されたハガキの束……と、掌サイズの遠隔操作式・茜が1人。

「可愛い、アレ欲しい!!」
この茜に強い興味を抱く葉子。
ところが、ミニ茜は葉子に向け「ポンコツ」とにべもない。
どうやら毒舌はオリジナル同様のようである。

しょげ返る葉子を他所にラジオは進行。
早速、目安箱の悩みに答える華恋。
ここらは手慣れたものだ。

まず1件目、常連の「ゲンちゃん」さんから。
娘が家に帰って来ないとの悩みである。

「ゲンちゃん」で「娘について相談」まさか……朝陽の脳裏に額に傷を抱えた大男が過る。
これに「また同じ質問ねぇ」と眉を顰めつつ、とりあえず待つよう答える華恋。
どうやら、源二郎からで間違いないようだ。
おそらく、これまでも同じ質問を繰り返し続けて来たのだろう。

続いて2件目、「桜子」さんから。
担任教師に恋しており、どうして良いか分からないらしい。

これに「想いはいつか必ず届くわ」と熱く励ます華恋。

そして3件目、「恋するSMD」さんから。
これまでの華恋の言葉を聞き勇気付けられたので、想い人にアタックするとの内容だ。

待てよ……恋するSMD。
まさか……SMDとは嶋田では!?
だとすれば、想い人とは生体ユニット姿の涼のことではないか!!

「早まるなよ……嶋!!」
嫌な予感に囚われた朝陽は生徒会室を飛び出して行く。

数十分後、何やら騒ぎを見つけた朝陽はそっと覗き見ることに。
その中心では、嶋が警察に連行されて行くところであった。
その隣では涼がげっそりと痩せ細った表情で座り込んでいる。
何が起こったかは一目瞭然であった。

遅かった……涙を流しつつ自身の無力を悔やむ朝陽。
そんな朝陽を見つけた嶋は叫ぶ。
「お前と同じことをしただけなのに何故〜〜〜」
その声は何処までも空高く反響して消えて行った―――89話に続く。

充実の「実は私は」が読めるのは「週刊少年チャンピオン」だけ。
本誌で確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻、8巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、9巻も発売。
そして、本作かなり面白い!!

その88話。

サブタイは「生徒会長の仕事に密着しよう!」。
久しぶりの銀華恋メイン回です。
今回も面白かった!!

作中、DJ華恋に相談を持ちかけたのは「ゲンちゃん」、「桜子」、「恋するSMD」の3人。
このうち「ゲンちゃん」は源二郎、「恋するSMD」は嶋と判明。
おそらく、残る「桜子」はサクラのことでしょう。
だとすると、サクラが恋する担任教師とは……明里のことか。
おおう、前々からサクラは明里のことが好きなのかも……と触れていましたが、俄然、現実味が増したか。
これは……サクラと明里の恋愛回も来そうだなぁ。
朝陽と葉子がカップル成立した今、周囲にも恋の嵐が吹き荒れるか!?

そう言えば、それぞれに相手が居るんだよね。
まず岡はみかんが好きでアプローチ中。
そして嶋は涼が好きで堪らない。
但し、涼は男なのでそれには答えられない。
もしかすると、性格は違えど妹の渚とカップルになる可能性があるのでは……。
渚は世話焼きタイプだし、意外な関係になるかも。
残る男性キャラは獅狼なんだけど、獅穂のライバル繋がりで凛、あるいは此処で華恋だったりして!?

とはいえ、無理に全員をカップル化する必要はない。
あくまで自然に結びついてくれると読者としても嬉しいなぁ。
「実は私は」のキャラにはいつも笑顔で居て欲しいし。

うむ、今回も充実した回ですな。
多くは語るまい、とりあえず読め!!

そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス9巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂、4巻の茜、5巻のフクちゃんとみかん、6巻の凛、7巻の明里さんに続き、8巻が銀華恋。
うむ、此処までは予想通り。
そして9巻は渚とみかんのコンビが登場。
表紙はヒロインとの法則は守られました。
しか〜〜〜し、そのうち朝陽と葉子の表紙も有り得るのだろうか……。

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
「実は私は」第1話から第80話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ

「実は私は」第81話「止めよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第82話「白状させよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第83話「誤解を解こう!!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第84話「励まそう!!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第85話「伝えよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第86話「告白しよう!!!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第87話「腹を割って話そう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。

朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「外道クイーン(オレンジ)」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
フクの介:フクちゃんの先輩。やはり眼鏡。
フク太郎:フクちゃんとフクの介の先輩。やはり眼鏡。
フク蔵:フクちゃんとフクの介とフク太郎の先輩。やはり眼鏡。
手崎:文字通り茜の手先な料理教室のシェフ。

朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
銀華恋:茜に続く第2のツノツキ……の筈だったが。58話から登場。

「実は私は(1) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(1) (少年チャンピオン・コミックス)





こちらはキンドル版「実は私は(1)」です!!
実は私は(1)





「実は私は(2) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(2) (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は(3)」です!!
実は私は(3)





「実は私は(4) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(4) (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は(5) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(5) (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は 6 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は 6 (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は 7 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は 7 (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は(8) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(8) (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は(9) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(9) (少年チャンピオン・コミックス)





「透明人間の作り方 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
透明人間の作り方 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 1 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 1 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 2 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 2 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 3 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 3 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 4 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 4 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 5 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 5 (少年チャンピオン・コミックス)



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『金曜午後二時十分の彼女』(日明恩著、新潮社刊『小説新潮 2014年9月号』掲載)

『金曜午後二時十分の彼女』(日明恩著、新潮社刊『小説新潮 2014年9月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

――上得意様の様子が何だか変? すわ詐欺かと揺れる南武信金だが
(新潮社公式HPより)


<感想>

「南武信金地域調査部シリーズ」第4弾です。
「南武信金地域調査部シリーズ」は信金マンの英とトラブルシューティング担当の富沢が発生した数々のトラブルに挑むシリーズ。
とはいえ、トラブルを解決するのは富沢で英はあくまで補助的な立場に終始します。
なので、富沢がホームズ、英がワトスンと思えば間違いない。

ちなみに、シリーズには『担保調査の彼女』『口座開設の彼』『クレーマーからのご意見』があります。
それぞれ短編となっており、4作目となったことからそろそろ単行本化の気配があっても不思議ではない?

物語として読む分には流石のストーリーテリングで楽しめますが、本格好きな方からすると後出し情報が多い点が引っかかるかも。
とはいえ、管理人は意外な展開に楽しめました。

<ネタバレあらすじ>

英が営業から戻ったところ、支点では静かな、しかし大きな騒動が勃発していた。
それは金曜日の午後2時過ぎの出来事。
騒動の中心は、南武信金の大口顧客・薫様である。

事の発端は次の通りだ。
もう数十分ほどで窓口業務の終了を控えたその頃、薫様が支店を訪れた。
聞けば預金を600万円ほど下ろしたいとのこと。
そのうち300万円は定期にして、残りは100万円ずつ他行に預けたいの現金で受け取りたいとの申し出であったが……。

これが引っかかった。
特殊詐欺の疑いがあったのだ。

近頃では振り込め詐欺の形式は息を潜めている。
とはいえ、数が減少したワケではない。
新たな形式の詐欺に姿を変じただけだ。
そう、振り込みでは無く受け子による詐欺だ。

其処で南武信金では大金を引き出されたお客様には注意を喚起するようにしている。
特に、目的を確認することはきつく言い含められている。

もしかすると、薫様もまた被害に遭っているのではないか。
だが、薫様ははっきりと用途を口にしている。
さらに、普段から薫様は合理的な方で到底騙されるとは思えない。

ルール上は何ら問題は無いのだ。
だが、もしも……異なっていたら。

支店長らにお伺いを立てたくとも、支店長たちはクレーム対応で不在。
こちらも確認出来ない。

困り果てた英はこんなときのトラブルシューターこと「地域調査部」の富沢を呼び出す。
駆け付けた富沢は英たちが驚くほどの手際であっさりと薫様から事情を聞き出す。

どうやら、薫様の2人の孫の1人・俊之の同僚を名乗る人物から電話があったらしい。
俊之が顧客から預かった300万円を盗まれてしまったので返済する必要があると伝えられたそうだ。
電話口の相手が語る状況は俊之の近況と合致しており、信じたのだと言う。

これを聞いた富沢は俊之の職場へ電話。
すると、すべてが全くの嘘であることが分かった。
やはり、詐欺だったのだ。

富沢は知人の刑事に連絡を入れた。
薫様は刑事立会いのもと受け子を呼び出し、これを逮捕することに成功する。
こうして事件は終わったかに見えたが……。

その週の休日を控えた夜、富沢から英に宛ててメールが届く。
どうやら、富沢は改めて薫様宅を訪問するつもりらしい。
つまり、其処には何かがあるのだ。
興味を抱いた英は富沢に同行することに。

薫様と対面するなり富沢は事件の真相を切り出す。
薫様は初めから詐欺だと知った上で支点を訪れたのだ。
そして、支店員が詐欺に気付くよう願っていたのである。

何故か。

実は薫様には俊之の他にもう1人、弘之という孫が居た。
薫様は俊之と弘之の学費を援助していたのだが……ある日、弘之がミュージシャンになる為に大学進学を取り止めたいと言い出した。
薫様は「成功する筈がない」とこれに反対するが、弘之は聞かない。
業を煮やした薫様は「だったら、今まで援助した資金を返せ」と怒鳴りつけてしまった。
もちろん、感情的になったから出た言葉で本意ではない。
ところが、弘之は退かなかった。
以来、薫様と弘之は疎遠になっているのだと言う。

ところが、数日前のこと。
特徴的な日本手ぬぐいを頭に絞めた弘之らしき男性が駅前で高齢女性から何やら紙袋を預かっていたと言う。
女性は必死に何度も頭を下げていたそうだ。

これを見ていた薫様に不安の種が植えつけられた。
そして、これが芽吹くことになる。

金曜日になって、俊之の上司を名乗る人物から電話がかかって来た。
しかし、薫様はすぐに詐欺だと気付いた。
だが、聞けば聞くほど俊之の内情を知り尽くしているようである。
これに駅前での弘之の光景が重なった。

まさか、この詐欺の背後には弘之が居るのではないか。
そう疑った薫様だが、心情的に自らは告発しづらい。
其処で祈るような気持ちで支店を頼ったのだ。

これを聞いていた富沢は「上手いラーメンの店があるんです」と薫様を誘う。
向かったラーメン店には弘之が居た。

富沢によれば、弘之はこのラーメン店でバイトをしていると言う。
特徴的な日本手ぬぐいから気付いたのだそうだ。

此処で弘之は真相を明かす。
駅前での出来事からさらに数日前のこと。
ラーメン店に高齢男性が訪れた。
男性は客としてラーメンを注文、完食したのだが……まだ注文が届かないと怒り出したのである。
しかも、暴れ出すと丼や機材を壊し始めた。
どうやら、男性は認知症を患っていたのだ。

首から下げた迷子札から男性宅へ連絡を入れた弘之。
すると、男性の妻が飛んで来た。
どうやら、男性は同様の騒ぎをたびたび起こしているらしく、妻は恐縮しきりだ。
これを見かねた弘之は、警察に突き出すと激怒していた店長を説得し事を収めたのだった。

すると後日、男性の妻からお礼の電話が入った。
どうしても、渡したいものがあると言う。
騒ぎを起こした店で会うのも気まずいだろうからと駅前を指定し、手作りのクッキーを受け取ったのだそうだ。

そう、弘之は詐欺になど加担していなかったのだ。
しかも、ミュージシャンとしてプロデビューを控えていた。
すべて、薫様のお蔭だと語る弘之。

久方ぶりの祖母と孫の再会に水を差すのを避けるべく、富沢と英はその場を辞去する。
詐欺犯が俊之の内情に明るかったのは情報を流していた人物が他に居たからだろう。

それにしても……とぼやく英。
結局、支店は薫様に振り回されることになったと考えたのだ。

ところが、これに富沢が異を唱える。
むしろ、誇らしいことなのだそうだが……。
その理由を口にする富沢。

薫様ほどの資産家となれば取引先金融機関は数多ある筈であった。
そんな中、わざわざ南武信金を選んだのはそれだけ信頼があればこそではないか。

これに目から鱗の英は、富沢の慧眼に敬服するのであった―――エンド。

『金曜午後二時十分の彼女』が掲載された「小説新潮 2014年 09月号 [雑誌]」です!!
小説新潮 2014年 09月号 [雑誌]



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