2014年12月27日

2015年(2014年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2015年度(2014年発売)ミステリ書籍各ランキング(「このミステリーがすごい!2015」、「2015本格ミステリ ベスト10」、「ミステリが読みたい2015年版」、「週刊文春ミステリーベスト10」、「IN★POCKET 文庫翻訳ミステリー・ベスト10」)をまとめてみました!!
ご購入の参考にどうぞ。
タイトルに内部リンクのあるものはネタバレ書評(レビュー)に繋がります。

◆「このミステリーがすごい!2015」(宝島社、2014年12月10日発売)

順位国内海外
満願その女アレックス
さよなら神様秘密
闇に香る嘘ゴーストマン 時限紙幣
小さな異邦人ピルグリム123
機龍警察 未亡旅団もう年はとれない
土漠の花ハリー・クバート事件
ペテロの葬列逃げる幻
破門養鶏場の殺人 火口箱
女王暗殺者の復讐
10異次元の館の殺人北京から来た男


【関連過去記事】
【2014速報】「このミステリーがすごい!2015」発表!!

◆「本格ミステリ ベスト10 2015」(原書房、探偵小説研究会著 2014年12月2日発売)

順位国内海外
さよなら神様逃げる幻
満願服用禁止
小さな異邦人ミンコット荘に死す
異次元の館の殺人女郎蜘蛛
黒龍荘の惨劇逆さの骨
○○○○○○○○殺人事件養鶏場の殺人 火口箱、窓辺の老人
密室の神話なし
風ヶ丘五十円玉祭りの謎秘密
殺意の構図被告人、ウィザーズ&マローン
10松谷警部と三鷹の石その女アレックス


探偵小説研究会HPはこちら。(外部サイトに繋がります)

【関連過去記事】
【2014速報】「2015 本格ミステリ・ベスト10」発表!!

◆「ミステリが読みたい2015年版」(早川書房、ミステリマガジン編集部編 2014年11月25日発売)

順位国内海外
満願その女アレックス
さよなら神様秘密 上下巻
小さな異邦人ゴーストマン 時限紙幣
アルモニカ・ディアボリカ養鶏場の殺人 火口箱
異次元の館の殺人もう年はとれない
喝采逃げる幻
○○○○○○○○殺人事件地上最後の刑事
オーブランの少女凍夜
東京自叙伝ハリー・クバート事件 上下巻
10黒龍荘の惨劇三秒間の死角


【関連過去記事】
【2014速報】『ミステリが読みたい!2015年版』発表!!

◆「週刊文春ミステリーベスト10 2014

順位国内海外
満願その女アレックス
闇に香る嘘秘密
さよなら神様ゴーストマン 時限紙幣
小さな異邦人ハリー・クバート事件
虚ろな十字架もう年はとれない
絶叫養鶏場の殺人 火口箱
後妻業逃げる幻、ピルグリム123
怒りなし
オービタル・クラウド、機龍警察 未亡旅団ジャック・リッチーのあの手この手、地上最後の刑事
10なしなし


【関連過去記事】
【2014速報】「週刊文春ミステリーベスト10 2014」発表!!

◆「IN★POCKET 文庫翻訳ミステリー・ベスト10」(講談社)

順位海外
その女アレックス 文藝春秋社刊
ナイン・ドラゴンズ 講談社刊
血の咆哮 講談社刊
もう年はとれない 東京創元社刊
逃げる幻 東京創元社
凍氷 集英社刊
ピルグリム123 早川書房刊
三秒間の死角 角川書店刊
駄作 早川書房刊
10静かなる炎 PHP研究所刊


【関連過去記事】
【2014速報】「IN★POCKET 文庫翻訳ミステリー・ベスト10 2014」発表!!

【総括】

まずは国内編。
2014年を制したのは……。

米澤穂信先生『満願』(新潮社刊)。
『早ミス』『文春』『このミス』の3冠制覇です!!

『満願』の最終的なスコアはこちら。
『早ミス』1位、『本ミス』2位、『文春』1位、『このミス』1位。

これは……圧巻とも言える快挙。
唯一1位を逃した『本ミス』でも2位。
圧倒的な支持を受けての戴冠です。

ご結婚もされていますし、2014年はまさに米澤先生の年でしたね。

【祝】米澤穂信先生ご結婚!!ツイッター上ではファンからお祝いの言葉が集まる!!

そして、2015年も米澤先生の年になりそう。
なんと、『さよなら妖精』の続編が2015年夏に発売予定。
ちなみに『E85.2』とされていたタイトルも『王とサーカス』に決定したとのこと。
このタイトル、来年の年末ランキングでも目にすることでしょう。

『さよなら妖精』(米澤穂信著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

米澤穂信先生、次なる新作は太刀洗シリーズ最新長編『E85.2(仮)』とのこと!!

そんな圧倒的王者『満願』の4冠を阻んだのは麻耶雄嵩先生『さよなら神様』(文藝春秋社刊)。

これにより、麻耶雄嵩先生は『貴族探偵と女探偵』(集英社刊)に続き、2年連続『本ミス』1位達成。

ちなみに『さよなら神様』は『早ミス』2位、『このミス』2位、『文春』3位、『本ミス』1位。
こちらもランキング皆勤達成、しかも常に3位以内。
これまた凄い!!

麻耶雄嵩先生、2014年は『化石少女』も刊行されています。
こちらもなかなかにスゴイ作品です。

ちなみに、2015年には『小説新潮』で連載されている『おじさんシリーズ』が刊行予定とのこと。
こちらも……なかなかにスゴイよ。

『あかずの扉』(麻耶雄嵩著、新潮社刊『小説新潮』2014年2月号掲載)ネタバレ書評(レビュー)

そう言えば、他に木更津シリーズ『弦楽器、打楽器とチェレスタのための殺人』(2014年12月時点で8話まで連載中)も書籍化に期待出来そうかな。

皆勤と言えば、実は注目作がもう1つ。
それが連城三紀彦先生『小さな異邦人』(文藝春秋社刊)。
『早ミス』3位、『このミス』4位、『本ミス』3位、『文春』4位。
こちらもランキング皆勤、しかも上位です。

連城先生は2013年に亡くなっており、その最後の作品が2014年に刊行されています。
その一作が本作。
なお、連城先生は同じ2014年に「第18回日本ミステリー文学大賞 特別賞」を受賞されています。

「第18回日本ミステリー文学大賞、同特別賞、新人賞」発表。栄冠は船戸与一先生、連城三紀彦先生、直原冬明先生に!!

この3作品が2014年上位か。
それに続くのが3ランキングにてベスト10皆勤となる作品。
2014年度は1作のみ。

それが芦辺拓先生『異次元の館の殺人』(光文社)!!
『早ミス』5位、『本ミス』4位、『このミス』10位。

「シュレディンガーの猫」をモチーフにした「特殊設定パズラーもの」。
森江春策シリーズ2014年時点での最新作です。
ちなみに、森江春策シリーズ第1弾『殺人喜劇の13人』が東京創元社さんより2015年1月に発売予定とのこと。
これを機に是非、チェックを!!

これらをまとめると―――

まず、『満願』は必読。
次いで『さよなら神様』、『小さな異邦人』、『異次元の館の殺人』を読むべし!!

次に海外編。

こちらもほぼ1強状態。
その絶対的強者の名は―――ピエール・ルメートル『その女アレックス』(文藝春秋社刊)。
『IN★POCKET』1位、『早ミス』1位、『本ミス』10位、『文春』1位、『このミス』1位。
これにより4冠を達成!!

まさに圧倒的です。

そんな『その女アレックス』の5冠を阻んだのは『逃げる幻』(東京創元社刊)。
『IN★POCKET』5位、『早ミス』6位、『本ミス』1位、『文春』7位、『このミス』7位。
これにより『その女アレックス』と並び今年度海外作品10位以内皆勤も達成!!

続いての注目は、ケイト・モートン『秘密』。
『IN★POCKET』10位外、『早ミス』2位、『本ミス』8位、『文春』2位、『このミス』2位。
『早ミス』『文春』『このミス』で高い評価を得ています。
この順位は『その女アレックス』に及ばないまでも2014年発売作品での実力上位を示すものでしょう。

そしてロジャー・ホッブズ『ゴーストマン 時限紙幣』。
『IN★POCKET』10位外、『早ミス』3位、『本ミス』10位外、『文春』3位『このミス』3位。
これまた『早ミス』『文春』『このミス』で高い評価を得ています。
この順位は『その女アレックス』『秘密』に及ばないまでも2014年発売作品での実力上位を示すものか。

そして、『本ミス』を除いた場合の皆勤達成作は『もう年はとれない』(『IN★POCKET』4位『早ミス』5位『文春』5位、『このミス』5位)。

まとめると、海外では『その女アレックス』は必読。
他に『逃げる幻』、『秘密』、『ゴーストマン 時限紙幣』、『もう年はとれない』の4作が今年を代表する作品と言えそう。

全体でまとめると『満願』、『さよなら神様』、『小さな異邦人』、『異次元の館の殺人』、『その女アレックス』、『逃げる幻』、『秘密』、『ゴーストマン 時限紙幣』、『もう年はとれない』以上9作を読めば、2014年のミステリシーンは大筋で押さえられると言えそうです。

さて、此処からは2014年発売で上記以外の注目作品&2015年の注目作を!!

まずは誉田哲也先生「姫川玲子シリーズ」最新作『インデックス』が刊行。
新生・姫川班に旧メンバーが……。

『インデックス』(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

深水黎一郎先生『大癋見(おおべしみ)警部の事件簿』も刊行。
とはいえ、大癋見(おおべしみ)警部の活躍はこれで終わりではない様子。
『宝石・ザ・ミステリー 2014冬』には最新作が掲載されています。

『大癋見(おおべしみ)警部の事件簿』(深水黎一郎著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

倉知淳先生の長編について。
なんでも、和製ドルリー・レーンを主人公にした作品を執筆中とのこと。
これは……注目だな。

さらに、その著作『ささらさや』が映画化された加納朋子先生は『七人の敵がいる』続編の構想を発表。

『七人の敵がいる』(加納朋子著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)

法月綸太郎先生も以前に発表された「読者への挑戦」により成立する短編『挑戦者たち』を長編化する旨を記されています。
『小説新潮 2015年1月号』には『挑戦者たち2』も掲載されています。

『挑戦者たち』(法月綸太郎著、新潮社刊『小説新潮 2014年5月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

他にも期待の作品が出版されるとの情報がちらほら。
読者としては豊作の1年になるといいなぁ。

以上、2014年ミステリ総括でした。

◆関連過去記事
2014年(2013年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2013年(2012年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2012年(2011年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2011年ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2010年ミステリ書籍ランキングまとめ!!

上記、ランキング中で気になる本がある方はこちら。


「このミステリーがすごい! 2015年版」です!!
このミステリーがすごい! 2015年版





「2015本格ミステリベスト10」です!!
2015本格ミステリベスト10





「ミステリが読みたい!2015年版」が掲載された「ミステリマガジン 2015年 01月号 [雑誌]」です!!
ミステリマガジン 2015年 01月号 [雑誌]





ランキングが掲載された「IN★POCKET 2014年11月号」です!!
IN★POCKET 2014年11月号





「週刊文春傑作ミステリー・ベスト10―最強の300冊」です!!
週刊文春傑作ミステリー・ベスト10―最強の300冊





「東西ミステリーベスト100 (文春文庫)」です!!
東西ミステリーベスト100 (文春文庫)





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2014年12月26日

映画「失恋殺人」の衝撃再び!!今度の映画は「D坂の殺人事件」だ!!

「失恋殺人」と言えば江戸川乱歩原作の短編『妻に失恋した男』を映画化した作品。

『妻に失恋した男』(江戸川乱歩著、春陽堂書店刊『ペテン師と空気男』収録)ネタバレ書評(レビュー)

この「失恋殺人」の窪田将治監督が同じ江戸川乱歩原作短編『D坂の殺人事件』を映画化されることが明らかになりました。

ちなみに『D坂の殺人事件』は1998年に実相寺昭雄監督によって映画化されており、本作は16年ぶりの映画化になるとのこと。

気になる映画版あらすじは次の通り。

<あらすじ>

名探偵・明智小五郎とその妻・文代が、D坂で起こった蕎麦屋主人の自殺事件の真相を追ううちに明らかになる愛憎関係を描いた官能サスペンス。
(シネマトゥデイ公式HPより)


おや!?原作と異なり文代が出て来ていますね。
そう言えば「失恋殺人」でも文代は登場していましたね。

他にも、被害者が蕎麦屋の主人で、他殺ではなく自殺になってます。
これは……かなりアレンジを加えて来ている様子。
ただ、蕎麦屋の主人なところがポイントで原作から逆算すると何となく筋道が浮かび上がってくるかも!?

こうなると気になるのはキャスト。
主演は祥子さん。
驚くべきことにこれが初主演の方だそうです。

他に木下ほうかさん、河合龍之介さん、近藤芳正さん、草野康太さん、大谷英子さん、仁科貴さんなどの名が挙がっています。

関連して「メイキング・オブ・D坂の殺人事件」も発売とのこと。
興味のある方はアマゾンさんリンクをチェックだ!!

映画「D坂の殺人事件」は2015年2月14日より公開予定とのこと。
すなわち、男性諸氏には思いがけぬバレンタインデープレゼントとなりそうです。

◆関連過去記事
【江戸川乱歩著作関連】
『妻に失恋した男』(江戸川乱歩著、春陽堂書店刊『ペテン師と空気男』収録)ネタバレ書評(レビュー)

【映画関連】
江戸川乱歩作「妻に失恋した男」が映画化!!「失恋殺人」は4月24日より公開!!

映画「失恋殺人」、モントリオール世界映画祭へ!!

「D坂の殺人事件 (江戸川乱歩文庫)」です!!
D坂の殺人事件 (江戸川乱歩文庫)





こちらはキンドル版「D坂の殺人事件」です!!
D坂の殺人事件





「メイキング・オブ・D坂の殺人事件 主演:祥子 [DVD]」です!!
メイキング・オブ・D坂の殺人事件 主演:祥子 [DVD]





実相寺昭雄監督版「D坂の殺人事件 [DVD]」です!!
D坂の殺人事件 [DVD]





「ペテン師と空気男 (江戸川乱歩文庫)」です!!
ペテン師と空気男 (江戸川乱歩文庫)





「失恋殺人 [DVD]」です!!
失恋殺人 [DVD]



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『インデックス』(誉田哲也著、光文社刊)

『インデックス』(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

捜査一課に戻るなら、あの仲間たちを呼び戻したい。

池袋署強行犯捜査係担当係長・姫川玲子。所轄に異動したことで、扱う事件の幅は拡がった。行方不明の暴力団関係者。巧妙に正体を隠す詐欺犯。売春疑惑。路上での刺殺事件……。終わることのない事件捜査の日々のなか、玲子は、本部復帰のチャンスを掴む。気になるのは、あの頃の仲間たちのうち、誰を引っ張り上げられるのか──。
(光文社公式HPより)


<感想>

『小説宝石』に不定期に掲載された短編を集めた短編集。

収録作品は『アンダーカヴァー』『女の敵』『彼女のいたカフェ』『インデックス』『お裾分け』『落としの玲子』『夢の中』『闇の色』の8編。
とはいえ、『夢の中』と『闇の色』はセットの作品。
『彼女のいたカフェ』と『落としの玲子』は小短編なので、実質的なボリュームは6編くらいかな。

ただ、ファンにとっては気になる『インビジブルレイン』以降の玲子が描かれているので見逃せない短編集となっている。

『彼女のいたカフェ』と『落としの玲子』以外の短編については過去にネタバレ書評(レビュー)しているので、詳しくは各記事リンクをご覧頂くとして大きな流れをまとめて行く。

まず『アンダーカヴァー』。
これは『インビジブルレイン』後、玲子が所轄に異動した当時の物語。
なので『ブルーマーダー』よりは前。

『アンダーカヴァー(「宝石 ザ ミステリー」掲載)』(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

続いて『女の敵』。
これも『ブルーマーダー』より前。
『ストロベリーナイト』に登場したあの人を思い起こす作品。

『女の敵』(誉田哲也著、宝島社刊『誉田哲也 All Works』収録)ネタバレ書評(レビュー)

そして『彼女のいたカフェ』。
これも『ブルーマーダー』より前。
本作の内容については後述のネタバレあらすじ参照のこと。

で、この後に長編『ブルーマーダー』事件が発生。

『ブルーマーダー』(誉田哲也著、光文社刊『小説宝石』連載)まとめ

直後に『インデックス』。
『ブルーマーダー』事件の余波が意外な犯罪を浮かび上がらせる。
表題作。

『インデックス』(誉田哲也著、光文社刊『宝石 ザ ミステリー2』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

そして『お裾分け』。
これまでの所轄での手柄と今泉の引きで玲子が本庁に復帰。
新生・姫川班結成!!

『お裾分け』(誉田哲也著、光文社刊『宝石 ザ ミステリー3』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

次が『落としの玲子』。
JTのサイト「ちょっと一服ひろば」で公開された作品。
今泉との遣り取りを通じ、旧・姫川班メンバーの誰かが呼び戻されることが示唆された。

そして『夢の中、闇の色』。
遂に旧メンバーが新生・姫川班に合流。
そのメンバーこそ……あの人だった。

『夢の中、闇の色』(誉田哲也著、光文社刊『小説宝石 2014年9月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

と言った流れになっています。
『夢の中、闇の色』を読む限り、旧メンバーは今後も合流する予定の様子。
当然、シリーズから目が離せません。

<ネタバレあらすじ>

『彼女のいたカフェ』

ブックカフェに勤務する未冬には憧れの人が居た。
とはいえ、相手は異性では無い。
同性―――すなわち女性である。

彼女はまるで風のように店へとやって来ると颯爽と去って行く。
時には司法について書かれた本を手に数時間を過ごすこともある。
それがともかくカッコいいのだ。

その頃、未冬は仕事について真剣に悩んでいた。
当時としては珍しかったブックカフェ。
未だ慣れない仕事に悩みも多かった。
果たして、この職場で自分は働き続けられるのだろうか?

そんな未冬にとって彼女の存在はとても大きかった。
辛い時も泣きたい時も毅然とした彼女の姿に励まされ続けて来たのだ。

ところが、ある頃からか彼女が全く来店しなくなってしまった。
しかし、その頃には未冬も仕事に慣れ、何時しか周囲から頼られるほどになっていた。
そして、今の未冬がある。

とはいえ、此処まで来られたのも彼女が居たからだ。
未冬はいつか彼女に会いたいと常々思っていた。

そんなある夜のこと。
未冬は彼女に出会った。
だが、その日の彼女は未冬が知る彼女とは異なっていた。
髪を振り乱しながら先を行く男に追い縋ると、これを背後から取り押さえたのだ。

そして、未冬は知った。
彼女が姫川玲子なる刑事であることを。
どうやら玲子は痴漢を追跡し捕まえていたらしい。

後からやって来た他の刑事から「またお前かよ〜〜〜手順を踏んでくれよ〜〜〜」と罵られつつも、これに屈せず堂々と応じる玲子。
そんな姿に店に来ていた頃とは違うけど、カッコいいと改めて憧れる未冬なのであった―――エンド。

◆「誉田哲也」先生関連過去記事
【姫川玲子シリーズ】
・シリーズ1作目「ストロベリーナイト」はこちら。
「ストロベリーナイト」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・シリーズ2作目「ソウルケイジ」はこちら。
「ソウルケイジ」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・シリーズ3作目、短編集「シンメトリー」はこちら。
「シンメトリー」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・シリーズ4作目「インビジブルレイン」はこちら。
「インビジブルレイン」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・シリーズスピンオフ作品「感染遊戯」です。
「感染遊戯」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『アンダーカヴァー(「宝石 ザ ミステリー」掲載)』(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『女の敵』(誉田哲也著、宝島社刊『誉田哲也 All Works』収録)ネタバレ書評(レビュー)

『ブルーマーダー』(誉田哲也著、光文社刊『小説宝石』連載)まとめ

『インデックス』(誉田哲也著、光文社刊『宝石 ザ ミステリー2』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『お裾分け』(誉田哲也著、光文社刊『宝石 ザ ミステリー3』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『夢の中、闇の色』(誉田哲也著、光文社刊『小説宝石 2014年9月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

【ジウシリーズ】
『ジウ 1〜3』(誉田哲也著、中央公論新社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【その他】
『ヒトリシズカ』(誉田哲也著、双葉社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『三十九番』(誉田哲也著、双葉社刊『痛み』収録)ネタバレ書評(レビュー)

『帰省』(誉田哲也著、小学館刊『東と西 2』収録)ネタバレ書評(レビュー)

『ドルチェ』(誉田哲也著、新潮社刊)ネタバレ書評

【ドラマ版】
土曜プレミアム ストロベリーナイト「大ベストセラー小説初ドラマ化!!連続猟奇殺人事件のカギを握る感染死体…真相に迫る孤高の女刑事悲しみの過去と驚愕の結末!!」(11月13日)ネタバレ批評(レビュー)

連続ドラマ「ストロベリーナイト」(フジテレビ系、2012年)まとめ

土曜プレミアム「ストロベリーナイト〜アフター・ザ・インビジブルレイン〜女子高生転落死から始まる官僚連続殺人!!携帯に残された暗号、顔無き真犯人?絡まる5つの謎と共に解ける真実とは!?本日公開の映画と連動する衝撃のミステリー(アンダーカヴァー、東京、サイレントマーダー/沈黙怨嗟、左だけ見た場合、プロバブリィギルティ/推定有罪)」(2013年1月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ「特別企画 ドルチェ ストロベリーナイトの誉田哲也傑作原作を初映像化!重体の幼児消えた母親…白骨死体その女は聖母?魔女?嘘つく女VS心を読む女、女の壮絶取調室開幕」(10月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ「壮絶!女のミステリー第3弾 強行犯係・魚住久江〜ドルチェ2 夫は判ってくれない…刺した妻!涙の告白の裏に廃工場の変死体と老舗酒造の悲劇!所轄駆ける女の捜査日誌」(11月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【コミカライズ】
『ストロベリーナイト―見えない雨―』第1部(第1話から第11話)まとめ(誉田哲也原作、桑村千宏作画、講談社刊『週刊ヤングマガジン』連載)ネタバレ批評(レビュー)

「インデックス」です!!
インデックス





ドラマ版「ストロベリーナイト Blu-ray」です!!
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ドラマ「ストロベリーナイト シーズン1 Blu-ray BOX」です!!
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「ストロベリーナイト (光文社文庫)」です!!
ストロベリーナイト (光文社文庫)





「ソウルケイジ (光文社文庫)」です!!
ソウルケイジ (光文社文庫)





「シンメトリー (光文社文庫)」です!!
シンメトリー (光文社文庫)





「インビジブルレイン (光文社文庫)」です!!
インビジブルレイン (光文社文庫)





シリーズから遂にスピンオフ!!
「感染遊戯」です!!
感染遊戯





2012年12月シリーズ最新刊「ブルーマーダー」です!!
ブルーマーダー



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