2014年12月04日

「三億円事件奇譚 モンタージュ」第186話「一葉」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「三億円事件奇譚 モンタージュ」第186話「一葉」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)ネタバレ批評(レビュー)です!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<東京篇のあらすじ>

北海道編終盤にて未来と異なる道を選んだ大和。
1人東京へ向かい、欽一、泰成と共に沢田と対峙することに。
だが、軽く一蹴されてしまう。

傷心の泰成はいずこかへと姿を消す。
一方、沢田の権力を諦めきれない欽一は葉子を利用しようと目論む。
大和はと言えば、そんな欽一の行動を知り、未来たちを守るべく邪魔者全員を排除しようと決意する。

そんな中、未来は水原の死を知り東京へ。
真玉橋もまた真実を追うべく東京へと向かう。

一方、遂に大和と欽一、二郎が対決。
大和は欽一を破るも二郎に敗北する。
しかし、此処で欽一が錯乱し二郎と相討ちに。
残された大和は駆け付けた沢田により雄大が軍艦島に居ると知らされ長崎へ戻ることに。

東京に残った沢田はすべてを打ち明ける会見を行う。
だが、直後に泰成に射殺されてしまう。
当の泰成も逮捕される。

残された大和は発端の地・軍艦島にて雄大と対峙する。
雄大は自身の過去を語り出す。

いよいよ、最終章!!
さまざまな思惑が入り乱れる事件の結末は―――。

<186話あらすじ>

1968年12月、三億円事件を数日後に控えたその日。
隠れ家に潜む雄大のもとを沢田が訪ねた。

沢田は雄大に計画実行の最終確認を行う。
これに雄大は自嘲しつつも決行は確定事項だと言い切る。
和子を失い武雄も取り上げられてしまった今、それしか残されていないと語る雄大。
沢田は雄大の真意を計りかねつつも、第2アジトからの計画決行を指示するのであった。

そんな沢田の態度に何かを感じ取る雄大。
持参していたコンクリの塊を2つに割ると沢田に手渡す。
それは「65号棟 報国寮」の欠片だ。
差し出されたソレを黙って受け取る沢田だが……。

計画決行前日、第2アジトに集まった雄大、竜、響子。
其処に沢田が白バイを運び込んで来る。
大胆不敵な沢田の行動に度胆を抜かれる竜だが、1つ疑問を抱いていた。

第2アジトは現場に近く危険な為に使用を避ける予定だったのだ。
にも関わらず、何故、第1アジトを放棄することになったのか。
これを笑って誤魔化す沢田、その胸中には須黒の言葉が渦巻いていた。

そんな沢田の様子をじっと雄大は眺めていた。
だが、雄大にとってソレはどうでも良いことであった。
大切な人々を失った彼はもはや生きながらにして死人となっていたのである。

しかし、今はまだだ。
雄大は場の雰囲気を取り持つかのように写真を撮影しようと言い出す。
仕方ないとばかりにこれに従う竜たち。
それは雄大にとって遺影であった。

そして計画当日。
「川崎雄大は死んだ」
胸中で叫びつつ、遂に雄大はあのあまりにも有名な衣装に身を包むと府中に立つのであった―――187話に続く。

<感想>


雄大の真意とは……


新章「軍艦島編」第13回です。
サブタイトルは「一葉」。

その意味は「紙など薄い物」のこと。
すなわち、今回の場合は「雄大が撮影を促した写真」を指し示しているものか。
それは雄大にとって遺影とも言える品のようです。
同時に「一葉」には「雄大にとっての雄大の命」も含んでいるのかもしれません。

雄大は既に「生ける屍」となっている。
身体は生きていても、心は和子の死とそれに伴う武雄との離別により死亡している。
すなわち自暴自棄な状態。
だからこそ、事件を起こし和子を死に追いやった者たちを道連れにしようとしているのでしょう。

だが、雄大は忘れている。
その暴挙に竜と響子を巻き込んでいることを。
彼らもまた雄大にとっては大切な人なのにも関わらず。

恐らく、この後に須黒の命により竜が瀕死となることで初めてこれに気付く展開でしょうか。
それにより、竜の死に責任を感じ響子を見守ることとなったものか。
そんな雄大はどうして大和の父となったのか……。
これは尚更のこと、大和の母の正体が気になって来た。

さて、176話により横溝の死の謎は解明、179話で武雄出生の秘密も解明、184話で雄大の動機も判明したか。
こうなると残る謎は次の通りかな。

・雄大が須黒からどうやって逃れたか。
・大和の母は誰か?
・雄大と大和の結末。
・夏美はどうなる?
・未来たちの去就。

果たしてどうなる!?

此処で登場人物たちの現状をまとめておきましょう。

沢田:雄大との間は決着。三億円事件について記者会見を行うも泰成に射殺される。
雄大:沢田との間は決着。軍艦島で大和と対決中。瀕死の状態。
大和:長崎へ帰還。雄大と対決中。
欽一:大和と対決するも完敗。錯乱し夏美を盾にするも二郎により死す。
二郎:決戦の場へ到着。大和を追い込むも夏美を人質に取られ欽一と対峙。欽一から夏美を守り死亡。
夏美:決戦の場へ到着。欽一に人質に取られる。関口兄弟の終焉を看取ることに……。
未来:沢田の最期を見届け長崎へ。大和の真意を悟り軍艦島へ。
真玉橋:未来と共に沢田の最期を見届け長崎へ。軍艦島へ向かう?
武雄&葉子:島袋に保護され、沖縄へ?
泰成:復讐が無為だったと諭され傷心するも、記者会見場の衆人環視の中で沢田を射殺し逮捕される。

でもって、仮説に代わりこれまでの「作中の出来事」をまとめておきます。
良ければ参考までに。

<<作中の出来事まとめ>>

1960年、雄大と沢田は軍艦島に生活。
ところが美佐子が正当防衛の殺人を犯す。
これにより、沢田は世の中に秩序が必要と考える。

数年後、雄大が長崎から上京し竜と出会う。
同じ頃、沢田とも再会。
沢田、須黒と手を組み過激派の一掃を画策。

雄大、和子と出会う。
和子が妊娠するが事故死。
子供は無事出産(武雄のこと)。
雄大が和子の死に関わった者への復讐を誓う。

雄大、沢田に協力し竜、響子、横溝と共に3億円事件を起こす。
その目的はこの捜査を口実にローラー作戦を行う為。
ひいては和子殺害の犯人に復讐すること。

ところが、須黒が雄大と竜の口封じを図る?
この際、どうやって須黒の魔の手から逃れたかは不明。

竜が瀕死の重傷を負い、須黒を道連れに死亡。
直後、雄大は整形し鳴海鉄也となる。

同じ頃、武雄が施設へ。後に関口弘美が出産した沢田の娘・葉子も施設へ。

雄大、沖縄で鉄也として響子を見守る。

此処から雄大の不明期間が続く。
誰かとの間に大和を作る?

一方、沢田は関口兄弟と出会い彼らを引き取る。

雄大、長崎へ。
目的は息子・武雄が居る小田切家に近付く為。

横溝、鈴木により資金難に陥る。
雄大に分け前を要求するも断られ事故死する。
この死が発端となり、東海林が再捜査を開始。

並行して関口兄弟が雄大を危険視し排除に動く。
沢田と雄大密会するも、雄大偽装死。
同時に鉄也から雄大に戻る。

一方、東海林は真相に迫り二郎に口封じされる(1話での出来事)。

<<終わり>>

こんな感じだろうか?

さて、以前から映像化が予告されていた「三億円事件奇譚モンタージュ」ですが、その詳細が少し明らかになりました。

【朗報】渡辺潤先生「三億円事件奇譚 モンタージュ」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)遂に映像化!!

フジテレビ系列にてドラマ化だそうです。
放送時期や、単発のSPドラマか連続ドラマなのかまでは不明。
とはいえ、本作の内容的に単発でのドラマ化は不可能、連続ドラマが予想されます。
また、2014年9月時点で放送時期が明かされていないところを見ると、早くとも2015年春以降からの放送が予測されますが、果たして……。
いずれにしろ、楽しみです!!

変わって、現在の勢力図はこんな感じ!?

@大和
A雄大
B未来、真玉橋、島袋、響子、ハリー、武雄、葉子たち
C夏美

実にそれぞれの思惑が乱立。
関口兄弟が172話で共に斃れ、176話で沢田と泰成が消えた。
これにより、争いはほぼ大和VS雄大の親子対決に絞られた。
気になるのは夏美の去就もだが……。

とりあえず、今回はここまで。
逃亡し続ける大和と未来の明日はどっちだ!!
187話に期待です!!

ちなみに「三億円事件奇譚 モンタージュ」最新第18巻も発売。
購入希望者は本記事下部のアマゾンさんリンクから是非!!

◆関連過去記事
「ヤングマガジン27号」(講談社刊)より「三億円事件奇譚 モンタージュ」連載開始!!

「三億円事件奇譚 モンタージュ」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)第1話から第180話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

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◆登場人物一覧

【現代】

鳴海大和:主人公、三億円事件の犯人の息子と呼ばれるが……
小田切未来:大和の幼馴染み、両親の行方不明後は大和と共に逃亡中

鳴海鉄也:大和の父、五つの首(首、手首、足首)を失くした遺体で発見されるが……
小田切武雄:未来の父、突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。
小田切葉子:未来の母、突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。

鈴木泰成:未来の両親の後輩、要所要所にて不穏な動きを見せていたが……。104話にて横溝保の息子と判明。
水原:福岡県警所属の巡査。上司曰く「検挙率100%男」。15話より登場。146話にて死亡が確認される。
夏美:泰成の塾の教え子。大和に一目ぼれする。14話より登場。

土門:過去編の土門その人。足を洗い東海林とは友情を築いていた。47話時点では既に死亡している、病死らしい。享年70歳。
土門あきら:46話で登場した土門の孫娘。未来より1つ年下の17歳。

響子:現代編の響子。沖縄にてバーを経営していた。80話より登場。
キャサリン:響子が経営するバーの女給。81話より登場。

ハリー・スタンレー:元海兵の幹部。現在ではヘリコプター会社を営む。95話より登場。
ケニー:現役の海兵。キャサリンに想いを寄せる。

関口二郎:元祖悪徳警官、眼鏡の男の命令に従い大和と未来を追う。172話で壮絶な死を遂げる。
眼鏡男:関口に指示を与えている男、どうも謎の男と同一人物らしい(42話)。88話にて関口の双子の兄・欽一と判明。172話で落命。

沢田幹事長:19話で登場、謎の男を従えているが……。176話で泰成により命を落とす。
謎の男:シルエットのみ登場した沢田の腹心。関口に指示を与える人物と同一人物らしい(42話)。88話にて関口の双子の兄・欽一と判明。172話で落命。
桜井:沢田の部下で黒子の多さが特徴的な男。167話より登場するも171話で命を落とす。
美佐子:沢田の初恋の人で「四季荘」の女将。

松葉杖の男:30話で登場、小田切家を訪ねたシルエットの人物。48話で川崎雄大と判明。

朝霧:46話で登場、沢田の部下らしい。45話で石川を殺害したのは彼。64話で関口に殺害される。

小柳翔太:61話で登場、負傷した大和と水原を助けた。以後、大和と行動を共にする。
茜:61話で名前のみ登場、翔太の彼女で社会人らしい。69話で大和たちを匿う。

真玉橋:ホスト風の男性だが実は警部だった。フェリーにて大和たちと乗り合わせる。
鈴木:泰成の義父。どうにも行動が腹黒い男。105話で死亡する。
関口弘美:沢田と親しいらしい関口兄弟の養母。過去編で沢田が出入りしていた風俗店の店員か?
島袋:沖縄編で登場した刑事。真玉橋の部下。
亀井:県警本部長、それと知らず沢田に情報を提供した。149話に登場。

森田:1話にて関口と共に現われた捜査員。以降、本編に出番なし。
血塗れの男性:元刑事、1話にて殺害される。これは関口の犯行だった。実は過去篇の東海林。
ボート小屋のオヤジ:軍艦島付近でボート小屋を営んでいた。6話で関口に殺害され、この殺人容疑が大和と未来にかかっている。
土居:18話に登場。ミステリ作家兼コメンテーター。三億円を信じていなかった。
島田:5話より登場。関口の部下だったが、19話で失態を犯し関口に処刑された。
夏美の母:関口と男女の関係にある。
水原の祖母:44話より登場。その自宅は東京での大和たちの活動拠点となっている。
石川:東海林の同僚、45話にて登場。同話にて朝霧に口封じされてしまう。
東海林の息子:45話にて登場。東海林の一人息子だが東海林とは折り合いが悪かったらしい。
高野:65話で登場。関口に協力し証拠を隠滅した。69話で関口に殺害される。
高田:128話で登場。北海道の沢田の別荘に居た3人組のリーダー格。
シゲキ:129話で登場。北海道の沢田の別荘に居た3人組の1人。ロンゲ。
トシオ:129話で登場。北海道の沢田の別荘に居た3人組の1人。メカ担当。
石井:162話で登場。テレビ局のプロデューサー。

【三億円事件当時】

川崎雄大:22話より登場。三億円事件では白バイ警官役を演じたらしい。和子との間に一子をもうける。
望月竜:23話(22話は名前のみ)より登場。雄大と共に三億円事件を実行した。
響子ギブソン:竜の恋人。竜と共に土門への対策を練っていた。
土門:地元の顔役(地廻り)。竜と対立するが……
東海林:25話にて登場。土門を追う刑事。雄大の機智に興味を持っていた。後に1話で殺害された老刑事が彼と判明(37話)。
沢田慎之介:26話より登場。竜の顔馴染み&雄大の友人、日本の行く末を憂慮していた。28話にて後の幹事長と判明。
横溝:26話より登場。竜の後輩。
和子:27話より登場。雄大と交際中の女性。雄大との子供を妊娠するも事故死。
和子の子供:28話に登場。雄大と和子の子供。未熟児で生まれた。現代篇の誰になるのか?

健:真理のヒモ、関口兄弟を虐待する。後に関口兄弟に殺害される。89話より登場。
真理:関口兄弟を拾った人物、健の恋人。健同様、関口兄弟に殺害される。89話より登場。

須黒:当時の公安課刑事。強引ながらもかなりのやり手。108話より登場。

ジョージ・スタンレー:ハリーの父。裏社会と繋がり暗躍していたらしい。107話より登場。
ハリー・スタンレー:若かりし日のハリー。当時から響子を知っていた。

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◆渡辺潤先生の作品はこちら。
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「相棒season13」第7話「死命」(12月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒season13」第7話「死命」(12月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

日本で100番目に早い(たぶん)、「相棒season13」第7話「死命」(12月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)。

<ネタバレあらすじ>

その日、甲斐(成宮寛貴)はある男性を尾行していた。
男の名は田無(米村亮太朗)、30代の男性である。
田無は次々と別の場所で別の女性と落ち合うや、それぞれから現金を受け取っていた。

何故、甲斐が田無を調べているのか。
きっかけは悦子(真飛聖)の友人の父が経営するレストランの従業員・君江の死にあった。
田無は4年前に20歳も年上である君江と結婚したが、2年後に君江が急死。
その死により、6000万円もの保険金を手にしていた。

甲斐が調べているのは田無による保険金殺人の疑惑だったのだ。
田無は北海道出身、今は身寄りも居ないらしいが……。

君江の件は本来ならば既に病死として処理された案件。
だが、特命だからこそ捜査が可能なのである。
甲斐はこの機会にこそ特命の特徴を活かせると意気込んでいた。

その昼頃、当の田無は荒れていた。
どうやら、彼自身忸怩たる想いを抱えているらしい。
そんな田無を見て居れず、ついつい甲斐は身分を明かさず近付いて行く。

被疑者に肩入れする甲斐に危惧を抱いた右京(水谷豊)は伊丹たちの応援を求めるよう助言。
こうして、甲斐主導の捜査で事件はどんどん大掛かりになって行く。

ところが、これが裏目に出た。
伊丹たちが田無宅を訪問したところ、自身の置かれた状況に気付いた田無が逃げ出したのだ。

これを追った甲斐。
ビルの屋上に追い詰められた田無は「諦めるワケにはいかない」と奇妙な言葉を残して飛び降りてしまう。
飛び降り自殺だ。

これに甲斐は激しく衝撃を受けてしまう。
さらに、田無の死に責任を感じた甲斐は辞職まで考え始めることに。

この状況を看過出来ない右京は単独で捜査に乗り出した。
すると、幾つか田無に関する新事実が浮上する。

まず、田無宅から小児難病についての書籍が発見。
田無には身寄りが居ないにも関わらずである。

さらに、田無の血液からアルカロイド系毒物が微量に検出されたことが判明する。

しかも、2年前に田無は君江の保険金6000万円を受け取ると、直後に3000万円を引き出した後は特に手を付けていなかった。
ところが、1年程前から急に支出が増え続け底を尽きかけていたのである。

そして、田無は死の直前に「諦めるワケにはいかない」と口にしていた。
この意味は何なのか?

その翌日、田無の墓参りに足を運んだ甲斐に若い女性が声をかけた。
女性の名は美波(清水くるみ)、田無とはビッグママが居る「はれぞら園」で知り合ったらしい。

その頃、右京もまた田無を調べ「はれぞら園」に辿り着いていた。
「はれぞら園」はビッグママが主催者となり、行き場の無い若者たちに衣食住を提供しているそうだ。

「はれぞら園」に注目した右京は園が設置した「野菜の無人販売所」へ。
其処に並べられたアイリーンジャスミンに目を細める。

数時間後、甲斐のもとに美波から助けて欲しいと連絡が入っていた。
美波は結婚を迫る男に追われていたのである。
慌てて駆け付けた甲斐の前で、美波は男を彼氏と呼ぶ。
だが、甲斐から見れば男と美波の間には相当な年齢差が開いているように思えた。
そう、田無のときと同様である。
さらに、甲斐は助けた礼として美波に「無料飯」に誘われる。

「無料飯」とは「はれぞら園」のことであった。
美波の案内で「はれぞら園」に案内された甲斐。
其処でビッグママからご飯を振る舞われる。
ビッグママは気さくな人物のように思われたが……。

その陰で、ビッグママは婚約者の宮前から逃げ出した美波を叱責する。
宮前とは例の結婚を迫って来た男だ。
宮前と結婚するように強要するビッグママ。
美波はこれを渋々了承する。

美波の様子に何かを察した甲斐は刑事であると明かし事情を打ち明けるよう促す。
すると、美波は「見せたい場所がある」として人気の少ないコンテナへと誘う。
其処には外付けの鍵が備わっていた。

これを解錠した美波はコンテナの奥へと甲斐を進ませる。
「えっ、何があるの?」
油断し切っている甲斐が一歩足を踏み入れた。

途端、美波は甲斐を閉じ込めてしまう。

美波は甲斐の正体を始めから知っていた。
田無の死亡現場付近に居り、一部始終を目にしていたのだ。
甲斐のことを田無の仇だと思い、復讐の機会を窺っていたらしい。

「ふざけてんじゃねぇよ」
吐き捨てるなり慌てて逃げ出す美波。

だが、その目の前には右京が居た。
右京は甲斐たちの様子を見守っていたのだ。
こうして、右京により甲斐は助け出された。

右京はビッグママの秘密を明かすよう美波に迫る。
だが、美波はビッグママは裏切れないと口にする。
これに右京は田無のことを持ち出す。

美波と田無は兄妹のような関係であった。
田無は美波と宮前との結婚に反対していたらしい。
美波に罪を犯すなと繰り返していたのだ。

これを思い出した美波は右京たちに協力を約束する。
実は田無は最後に美波宛にメールを送っていた。
そのメールには「ビッグママから逃げたくなったら、このメールを警察に届けろ」とされていた。
内容は「はれぞら園」の悪事についてであった。

翌昼、特命係に右京、甲斐、角田、伊丹たちが集っていた。
右京は「はれぞら園」の悪事について告発する。

「はれぞら園」主催者ビッグママこと大原美千代は若者たちを取り込むと独身の中高年に紹介し結婚させていた。
その後、若者たちに結婚相手を殺させるのだ。
つまり、組織的な保険金殺人を行っていたのである。
もちろん、田無もこの加害者であった。

殺人に使用されたのは右京が目にしたアイリーンジャスミン。
アイリーンジャスミンにはアルカロイド系毒物が含まれている。
これを利用したのだ。

次いで具体的な捜査方法が検討され「はれぞら園」のメンバーのうち峰岸悠人が注目された。
峰岸の結婚相手は1年前に死亡したばかり、何か証拠が出るのではないかと考えられたのだ。
こうして突破口は峰岸に絞られた。

伊丹たちは峰岸を連行。
留守宅となった峰岸宅に右京たちが乗り込む。

殺害された峰岸の妻・文江は糖尿病を患っており、採血の記録が詳細に残されていた。
右京たちは其処からアルカロイド系毒物の痕跡を発見することに成功する。

遂に「はれぞら園」に捜査の手が入った。
ビッグママこと美千代は殺人教唆の罪で逮捕された。

逮捕された美千代はこれまでの柔和な笑顔をかなぐり捨てると秘められた本性を露にする。
そのふてぶてしさたるや堂に行ったものだ。
これに右京と甲斐が証拠を突き付けて行く。

まず、先に逮捕された峰岸が保険金2000万円を報酬として美千代に支払ったことを認めていた。
田無が入手した君江の保険金6000万円のうち3000万円が直後に引き出されたのも美千代への報酬だったのだろう。

峰岸の証言によれば、手口を教えるのもターゲットを決めるのもすべて美千代が行ったと言う。
田無の場合も同様で君江が毒牙にかかったのも美千代が目を付けたからであった。

美千代は暴力と甘言で相手を支配し殺害を強要していた。
田無もまた嫌々ながらも美千代に殺害を促されたようである。

「どいつもこいつも裏切りやがって」
これを聞かされ毒づく美千代。
さらに、被害者たちが若い異性と共に暮らせていたのだから満足だっただろうとまで揶揄する。

これに憤りを隠せない甲斐。
そんな甲斐を抑えつつ、右京が次の一手を打つ。

明かされたのは美千代の過去。
美千代もまた14年前の結婚詐欺の被害者だったのだ。
騙される側が騙す側に回っていたのである。

右京に自身の過去を明かされた美千代は此処で初めて動揺を見せる。
そして、がっくりと罪を認めるのであった。

だが、右京は「まだ終わっていない」と口にする。

訪問したのは、冒頭で田無に金を渡していた女性の1人である。
だが、実はその光景は全くの逆で、女性が田無から金を受け取っているものであった。
女性から事情を聞く右京たち。

5年前、女性は田無の数居る交際相手の1人に過ぎなかった。
あっさりと捨てられてしまう。
そして1年前に女性が娘の奈央と共に居たところを田無と再会した。
田無は「お、俺の娘か!?」と大層喜んだそうだ。
これを女性は認めたのだと言う。

ところが、奈央は別の男の子供であった。
田無は女性の嘘を信じ込んでしまったのだ。
以来、田無は金策に奔走し金を女性に貢ぎ続けて来た。
1年程前から田無の支出が増えたのは此の為だ。

さらに、女性は田無から金を吸い上げる為に嘘を加えた。
なんと、奈央が小児難病を患っており治療に大金が必要だと告げたのだ。
もちろん、実際の奈央は元気である。
ところが、これにも田無はころりと騙されてしまった。
だから、田無は自宅に小児難病の本を買い揃えてまで調べていた。

しかし、もはや田無には金が無い。
其処で田無は自身に保険金を賭けた。
君江にしたことと同じことを田無自身が受けることで保険金を遺そうとしたのだ。
だからこそ、田無の体内からアルカロイド系毒物が検出されたのである。

数日前、田無と食事をしたと言う女性。
田無にとって、それは最後の晩餐だったのだろう。

そして、田無が転落死をした理由。
これは最後に口にした「諦めるワケにはいかない」に意味があった。
それは奈央に保険金を遺す為に、捜査中の事故を偽装するとの意味であった。

田無は其処までして奈央の為に金を遺そうとしたのだ。
これを告げられるや、女性は逃げるように去って行く。

数日後、美波は喫茶店で働いていた。
いつか、紅茶の店を出すことが夢なのだそうである。

「もう会わないんだよね」
「刑事には会わない方がイイよ」
寂しそうに口にする美波に、諭すように告げる甲斐。

そんな甲斐だが、美千代の悪事を暴いた功により田無の件の責任は不問となった。
むしろ、褒め称えられるほどの大手柄と評されたそうである。
普段は感情を表に出さない峯秋でさえも顔を綻ばせたほどだ。
これにいつもならば反発心を抱く甲斐も素直に受け入れることに。
そのとき甲斐はこう溢したそうである。
「父と子は切れませんから」と。
甲斐も成長したのだろうか。

一時は辞職も視野に置いていた甲斐だが、刑事を続ける道を選択した。
そんな甲斐を右京は「相棒」として温かく迎えるのであった―――第7話了。

<感想>

シーズン13第7話。
脚本は真野勝成さん。

サブタイトルは「死命」。
意味は「死ぬべきいのち」あるいは「死ぬか生きるか」を指す。
これはすなわち田無の行動であり、それを受けての甲斐の進退を示したものでしょう。

田無は奈央が自身の娘であると信じ込み、娘の命を救うべく自身の命を捨てようとした。
田無としては保険金殺人にまで関与し汚れてしまった自分よりも無垢な奈央を生かそうとしたのでしょう。
ですが、そもそもその前提が虚偽でした。

そして、甲斐はそんな田無の行動により進退を迫られました。
それは「刑事生命」の危機。
だが、これを乗り越えたことにより成長し、父との関わり合いや刑事としての使命を改めて考える機会となったようです。

そんな甲斐を先達としてそっとサポートする右京。
「相棒」というよりは「師匠」といった風情ですが、これもまたアリか。

一歩間違うと劇薬的なストーリーでしたが、そつなくまとめ上げられていてかなり良かったです。
今のところ、「season13」ベストと言っても良い回ではないでしょうか。

それにしても、田無は皆に騙されてたんだなぁ。
美千代に奈央の母に甲斐まで。
唯一、騙せていたのは君江ということになるのだろうか……。

それと、美波は意外と依存心が強いらしい。
美千代の影響下から抜けたと思いきや、紅茶などから早くも右京と甲斐の影響下にあるようだし。
どうにも危なっかしい娘さんと言えそう。
田無に続き甲斐に依存しそうなところでしたが、あの台詞で甲斐が自立を促したと言ったところか。

甲斐と言えば、峯秋との関係も進展したし、右京との絆も確認出来ましたね。
これを考えると、7話は「相棒」史上でもエポックメイキングな回になるのかもしれないなぁ。

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