「最強少女さゆり」第39話(44話)「さゆりちゃんとハオ」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。
ネタバレあります、注意!!登場人物一覧は本記事下部に移動しました。
<あらすじ>
〜〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宇宙刑事であるバニー・ラビットは凶悪犯リコスを追って地球に飛来。
あと一息というところまで追いつめるが、現地の少女・さゆりにリコスともどものされてしまう。
こうして、さゆりの家に保護(囚われた)されることに。
仲間に救助を依頼するが助けは未だにやって来ない。
さゆりを通じ、何時の間にやら凶悪犯のリコスが善良になりつつあるなど、想定外な要素を抱え過ぎた彼女の明日はどっちだ(嘘)!?
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インリンがバイトするコンビニ。
其処にハオが居た。
もちろん、インリンと同じバイトとしてだ。
インリンを慕うハオは1分1秒でも離れたくないと同じバイトを始めたのだ。
「先輩といっしょ〜〜〜、先輩といっしょ〜〜〜」
陽気に仕事をこなすハオの姿に呆れつつも、少し嬉しいインリン。
仕事を終え、2人仲良く帰路に就くが……。
その途中、話題に上がるのはさゆりのことである。
インリンは未だにさゆりがバニーとリコスに脅されていると信じている。
そして、ハオはこれに胸を痛めるインリンの為に事態を解決したい。
だが……ハオは36話「鬼ごっこ協奏曲」にて、豪田家に勝手に乗り込んだ結果を恐怖のあまり忘却してしまっていた。
覚えているのは「何かとんでもないことがあった」ことだけ。
インリンも薄々事情を察しているだけに、敢えてハオを追い詰めるようなことは避けていた。
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「最強少女さゆり」第36話(41話)「鬼ごっこ協奏曲」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)それにしても……こう、魚の小骨が咽喉につっかえるようなもどかしさは何だろう。
真実を知りたいハオの目の前に、当の真実がやって来た。
そう、さゆりである。
しかも、都合の良いことに今日はバニーもリコスも居ないようだ。
38話「ファイティング マンデー」にてリコスとバニーに忘れ去られたさゆり。
これを気にしているさゆりは拗ねて外へと飛び出していたのである。
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「最強少女さゆり」第38話(43話)「ファイティング マンデー」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)助け出すチャンスとばかりにさゆりに声をかけたインリン。
リラックスさせるべくジュースを奢って事情を聞き出そうとするが……。
一方、インリンがさゆりばかりに注目することがハオには面白くない。
ハオはインリンを巡ってさゆりと争うことに。
勝負方法は純粋な力比べ。
事前に引いたラインからそれぞれが全力で相手を押し出した方が勝ち。
明らかに幼児相手に大人げない勝負だ。
しかも、ハオは「紋様の部族」の本気を出し、自身の血で紋様を顔に描く。
これにより、ただでさえ力の強いハオがさらに数倍パワーアップするのだ。
ハァ……と溜息を吐くインリン。
だが、敢えて止めることはしない。
何故なら、結果は見えているからだ。
「さぁ、行くよ」
掛け声を合図にさゆりに飛び掛かるハオだったが……。
ハオの勢いに怯えたさゆりの一突きでラインをあっさりと超え彼方へと消えて行く。
それは何処までも遠くへと飛んで行った。
やっぱり……と肩を竦めるインリン。
これも良い薬になっただろうとハオを放置しつつ、改めてさゆりに事情を問う。
すると、さゆりもまたリコス、バニーに相手にされなかったことをが辛かったらしい。
これを聞いたインリンはさゆりたちの間に深い絆が育まれていることに気付く。
「そんなことないよ」
優しくさゆりを諭すインリン。
黙ってさゆりが飛び出したことを知ったインリンは「きっとお家の人たち(リコスとバニー)が心配しているよ」と帰宅するように促すのであった。
同じ頃、何処までも遠くへと飛ばされて行くハオ。
その身体に突如、衝撃が走る。
なんと、源さんが運転するトラックと衝突したのだ。
しかし、それでもハオの推進力は止まらない。
その力は凄まじく運転席に座る源さんごと後部へと押し出して行く。
これに源さんが目覚めた。
「何が何やら分からねぇが、勝負してやろうじゃねぇか!!」
叫ぶや、ハオを抱え込む。
「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉ、せいっ、せいっ、せいっ!!」
日頃、さゆりに鍛えられている源さんは気合と共にハオを押し返す。
それこそ、ハオが知りたがっていたあの日の悪夢の正体であった。
一方、宇宙では花魁課長が救助艦艇撃墜の元凶に対して次の一手を打とうと企んでいた。
その瞳が見据える物は果たして―――次回に続く。
コマ割りと展開が魅力の作品です。
本作を真に楽しむ為に「週刊少年チャンピオン」本誌にて確認せよ!!
<感想>
「週刊少年チャンピオン」にて短期集中連載された福田やすひろ先生の作品「最強少女さゆり」。
そんな本作が正式な連載として帰って来ました!!
ファン大歓喜だぜ、ヒャッホウ(^O^)/!!
ちなみに連載になったことで本作のアプローチも多少変わった様子。
短期集中連載時は「さゆりを中心とし、人並み外れた怪力がありながら周囲の人々に保護される4歳児を描くハートフルコメディ」でしたが「人並み外れた怪力を有する少女と、これを温かく見守る周囲の人々を描いたハートフルコメディ」へと変わった印象あり。
つまり、何処が変わったかと言うと、短期集中連載時は「さゆりが中心だった」のに対し連載では「さゆりとその他の人々」にまで焦点の対象が広がったかな。
これは新キャラである恭也の登場にも顕著。
それに伴い源さんの「さゆりラブ」キャラに拍車がかかってます。
これにより、さゆり抜きでサブキャラたちのみ描かれる回も有り得ますね。
正直、個人的には短期連載時の「さゆり中心」のノリが好きだけど、連載が長期化することを見据えれば物語の幅を広げる意味で正しい判断だと思われます。
ただ、出来るなら主人公・さゆりの正体はもちろんのこと、リコスとバニーの掘り下げをもっとして欲しいかも。
そんな仕切り直しの39話(通算44話)。
サブタイトルは「さゆりちゃんとハオ」。
インリンのリコスとバニーに対する誤解が割とあっさり解消されることに。
同時に36話で失われたハオの記憶も補完されました。
ただ、まだインリンの誤解を解かない方が良かったかなぁ……。
今回も、さゆりが放置されていると知ったインリンが「さゆりがリコスたちに無視されている」あるいは「リコスたちの育児放棄を疑う」との形で引っ張れたと思うのだけど。
そして、花魁課長が動き出す。
彼女の目的が救助艦艇撃墜の元凶となったさゆり(花魁課長は此処まで知らない)にあるのは明白ですが、具体的にどんな手を打つのか……。
これは新キャラ登場の狼煙か、あるいはバニーの妹・シヤ登場の伏線か?
うむむむっ、一息に物語が動き出したか。
そう言えば、レガードもインリンとハオの後続が登場してないなぁ……これも気になる。
さて、27話で登場した謎の後輩・ハオも正式に参戦し更に世界観を広げた本作。
そんな本作ですが、コミックス1巻に続き2巻が発売予定。
1巻表紙は『ジャポニカ学習帳』をイメージした装飾の中にさゆり、バニー、リコスとメインが並ぶ可愛らしい物でしたが2巻はフォームこそ同じですが色調を変えた表紙に。
ちなみに、2014年8月5日に『ジャポニカ学習帳』のデザインが立体商標化されたことで、ツイッター上のファンから本作の表紙について不安の声が上がる一幕もありましたが、あれはあくまで「同様のデザインを用いたノートに限る」らしいので本作は対象外のようです。一安心。
そして、此処からは今後の展開予想。
どうやら、最終トリガーはインリンたちではなく花魁課長が引くことになるのか?
少なくとも、さゆり確保の為に艦隊(レガード?)がやって来るのではないか。
これに対し、リコスやバニー、インリンやハオらが連合して挑む展開だと予想。
さゆりの力に目を付けたレガードが地球に飛来。
さゆりを連行しようとする。
通常ならば相手ではないが、レガードはさゆりの弱点であるお化けを使用。
しかも、周囲にまで被害を及ぼす。
此処にインリンはレガードに疑問を抱き離反。
もちろん、バニーやリコス、源さん、オヤッサンとタマちゃんらも協力してレガードに抵抗。
とはいえ、多勢に無勢で危機に陥るんだけど、其処に花魁上司たちが登場。
レガードが星々の遺産を不正使用していたとかで逮捕。
さゆりは見逃されるんだけど、バニーとリコスは帰還したかに見せて……実は地球に居るのです、的な結末とか。
でないと、リコス逮捕されちゃうし。
そして、バニーは花魁課長からさゆりとリコスの監視の名目で地球滞在の権利を得るとか。
ちなみに、さゆりがお化けが苦手なのは遺産としての記憶が残っているから……だったりして。
この妄想、果たして的中するでしょうか!?
さて、此処で幾ら言葉を尽くしたところで本作の面白さは伝えられない。
やっぱり本作は理屈じゃないな。
実際に読んで感じるべし。
もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「実は私は」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。
◆関連過去記事
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「最強少女さゆり」第38話(43話)「ファイティング マンデー」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)登場人物一覧:
さゆり(彩百合):謎の少女。4歳ながらとてつもない怪力を誇る。
豪田:さゆりの祖父。普通の人。
バニー・ラビット:宇宙警察の刑事。
リコス:バニーが追う逃亡犯。
源さん:さゆりの体当たりを受け止めることが出来る地球人。愛の力は偉大だ。
駐在さん:最近赴任してきたばかりの若い警官。集中連載1話でさゆりの三輪車に撥ねられトラウマに。
ヨシさん:隣町の住人。さゆりを侮ったが為に……。
恭也:さゆりが出会った年上の少年。さゆりに自身を「師匠」と呼ばせる命知らず。
メタボ:ヤスの兄貴分。
ヤス:メタボの弟分。出っ歯が特徴。心は折れても出っ歯は折れない。
オヤッサン:バッティングセンターの元経営者。
タマちゃん:オヤッサンが作った自律制御AI搭載型ボールタイプロボット(たぶん)。
デービス親子:グリーンスライダー大会に参加した親子。
課長:宇宙警察でのバニーの上司。花魁姿をしている。
シヤ:バニーの妹。
豪田彩花:さゆりの母、元祖・最強少女。
森:彩花が入院していた杏森病院の担当医師。
インリン・マールィ:レガード(遺産調査団)所属の宇宙人。
雑草マン:さゆりたちがこよなく愛するアニメの主人公。
グータラ大魔王:雑草マンの宿敵。
柏木さん:駐在さんにやっと出来た後輩の婦警さん。たぶん、拳銃ラブな人。
さゆり父:25話時点で名前は不明。どうやら社会的地位の高い人物のようだが。
ハオ・プトロレ:インリンの後輩。27話より登場。31話から本格参戦。
小堺さん:豪田家の隣人にして彩花の女友達。別名・手だけの人。結婚指輪をしているので人妻のようだ。