2014年12月09日

「三億円事件奇譚 モンタージュ」第187話「決行」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「三億円事件奇譚 モンタージュ」第187話「決行」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)ネタバレ批評(レビュー)です!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<東京篇のあらすじ>

北海道編終盤にて未来と異なる道を選んだ大和。
1人東京へ向かい、欽一、泰成と共に沢田と対峙することに。
だが、軽く一蹴されてしまう。

傷心の泰成はいずこかへと姿を消す。
一方、沢田の権力を諦めきれない欽一は葉子を利用しようと目論む。
大和はと言えば、そんな欽一の行動を知り、未来たちを守るべく邪魔者全員を排除しようと決意する。

そんな中、未来は水原の死を知り東京へ。
真玉橋もまた真実を追うべく東京へと向かう。

一方、遂に大和と欽一、二郎が対決。
大和は欽一を破るも二郎に敗北する。
しかし、此処で欽一が錯乱し二郎と相討ちに。
残された大和は駆け付けた沢田により雄大が軍艦島に居ると知らされ長崎へ戻ることに。

東京に残った沢田はすべてを打ち明ける会見を行う。
だが、直後に泰成に射殺されてしまう。
当の泰成も逮捕される。

残された大和は発端の地・軍艦島にて雄大と対峙する。
雄大は自身の過去を語り出す。

いよいよ、最終章!!
さまざまな思惑が入り乱れる事件の結末は―――。

<187話あらすじ>

1968年12月10日―――遂に三億円事件当日がやって来た。
雄大は白バイに跨り、現地へと向かいながら心の中で仲間たちに別れを告げていた。

沢田には「その志で大事を成し遂げるように」と。
横溝には「その商才で店を大きくするように」と。
竜と響子には「その優しさで2人仲良く暮らすように」と。
引き離されてしまった武雄には「辛い想いをさせるだろうが平穏に暮らせるように」と。
それぞれの幸福を祈ったのだ。

そして、雄大は今は亡き妻・和子を思い浮かべる。
もうすぐ傍に行くよ―――想い出となった和子に告げつつ、雄大のバイクは先行する目的の車両へと近付いて行く。
目的の車両、その車中には3億円が積まれているのだ。

警官を装い車両を呼び止める雄大。
これに車両は驚くほどあっさりと止まってしまった。
雄大は緊張感を讃えつつ、後ろ手に発煙筒を構え足早に歩み寄って行く……。

数時間後、雄大の姿は第2隠れ家にあった。
雄大の計画は見事に成功し、3億円は彼の手中に落ちていた。
だが、雄大には計画成功の喜びは無い。
雄大の視線は床に落ちているロープに注がれている。
雄大は最初から事件を成し遂げた後に死ぬつもりだったのである。
今はその方法を模索している最中だったのだ。

一方、その隣には苛立ちを隠せない様子の竜が立っていた。
沢田と合流する予定の時刻をとうに過ぎていたのだ。
この第2隠れ家は現場付近に存在している。
脱出するには沢田の力が不可欠なのである。
ところが、当の沢田が現れない。

焦りから沢田を罵る竜。
と、その言葉が終わるかどうかとのところで沢田がやって来た。

しかし、それは竜が想像していた形とは全く異なっていた。
沢田の表情には余裕がなく、その手にはサイレンサー付の銃が剥き身で握られていた。
銃口は外へではなく、屋内へ向けられていた。
つまり、雄大と竜へ向かっている。

さらに、沢田の背後からもう1人・太った男が現れた。
此の時点での竜は知る由もないが、須黒である。
須黒はニヤつきながら沢田の後ろに立つ。

雄大の希望と沢田の理想が大きく離れつつあった―――188話に続く。

<感想>


悲劇の幕が開く


新章「軍艦島編」第14回です。
サブタイトルは「決行」。

遂に3億円強奪が「決行」されました。
同時に沢田による裏切りも「決行」されることに。

この事態、絵図を描いたのは須黒。
自身の死を計画していた雄大でさえも、これは計算外だった様子。
故に、後に竜を巻き込んでしまったことを悔いることになるのか。
逆説的だが、その後悔から命を繋ぎ止めたことになりそう。

雄大と竜、まさにピンチ。

とはいえ、この後の展開から沢田は雄大を殺すつもりがなかったことは明らかです。
おそらく、須黒の手前、雄大を殺害した芝居を打つことになりそう。
だが、竜は芝居では誤魔化し切れず重傷を負ったのか(あるいは須黒が撃った?)。

遂にこの謎も明らかになりそうです。

それもその筈、既に最終盤であることは作中でも明らかにされていましたが、先週号の『週刊ヤングマガジン』誌上にて作者の渡辺先生から公式に「残り2巻で完結」とのアナウンスが為されました。
気になる方は先週号の巻末「作者コメント」を確認すべし。

さて、176話により横溝の死の謎は解明、179話で武雄出生の秘密も解明、184話で雄大の動機も判明したか。
こうなると残る謎は次の通りかな。

・雄大が須黒からどうやって逃れたか。
・大和の母は誰か?
・雄大と大和の結末。
・夏美はどうなる?
・未来たちの去就。

果たしてどうなる!?

此処で登場人物たちの現状をまとめておきましょう。

沢田:雄大との間は決着。三億円事件について記者会見を行うも泰成に射殺される。
雄大:沢田との間は決着。軍艦島で大和と対決中。瀕死の状態。
大和:長崎へ帰還。雄大と対決中。
欽一:大和と対決するも完敗。錯乱し夏美を盾にするも二郎により死す。
二郎:決戦の場へ到着。大和を追い込むも夏美を人質に取られ欽一と対峙。欽一から夏美を守り死亡。
夏美:決戦の場へ到着。欽一に人質に取られる。関口兄弟の終焉を看取ることに……。
未来:沢田の最期を見届け長崎へ。大和の真意を悟り軍艦島へ。
真玉橋:未来と共に沢田の最期を見届け長崎へ。軍艦島へ向かう?
武雄&葉子:島袋に保護され、沖縄へ?
泰成:復讐が無為だったと諭され傷心するも、記者会見場の衆人環視の中で沢田を射殺し逮捕される。

でもって、仮説に代わりこれまでの「作中の出来事」をまとめておきます。
良ければ参考までに。

<<作中の出来事まとめ>>

1960年、雄大と沢田は軍艦島に生活。
ところが美佐子が正当防衛の殺人を犯す。
これにより、沢田は世の中に秩序が必要と考える。

数年後、雄大が長崎から上京し竜と出会う。
同じ頃、沢田とも再会。
沢田、須黒と手を組み過激派の一掃を画策。

雄大、和子と出会う。
和子が妊娠するが事故死。
子供は無事出産(武雄のこと)。
雄大が和子の死に関わった者への復讐を誓う。

雄大、沢田に協力し竜、響子、横溝と共に3億円事件を起こす。
その目的はこの捜査を口実にローラー作戦を行う為。
ひいては和子殺害の犯人に復讐すること。

ところが、須黒が雄大と竜の口封じを図る?
この際、どうやって須黒の魔の手から逃れたかは不明。

竜が瀕死の重傷を負い、須黒を道連れに死亡。
直後、雄大は整形し鳴海鉄也となる。

同じ頃、武雄が施設へ。後に関口弘美が出産した沢田の娘・葉子も施設へ。

雄大、沖縄で鉄也として響子を見守る。

此処から雄大の不明期間が続く。
誰かとの間に大和を作る?

一方、沢田は関口兄弟と出会い彼らを引き取る。

雄大、長崎へ。
目的は息子・武雄が居る小田切家に近付く為。

横溝、鈴木により資金難に陥る。
雄大に分け前を要求するも断られ事故死する。
この死が発端となり、東海林が再捜査を開始。

並行して関口兄弟が雄大を危険視し排除に動く。
沢田と雄大密会するも、雄大偽装死。
同時に鉄也から雄大に戻る。

一方、東海林は真相に迫り二郎に口封じされる(1話での出来事)。

<<終わり>>

こんな感じだろうか?

さて、以前から映像化が予告されていた「三億円事件奇譚モンタージュ」ですが、その詳細が少し明らかになりました。

【朗報】渡辺潤先生「三億円事件奇譚 モンタージュ」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)遂に映像化!!

フジテレビ系列にてドラマ化だそうです。
放送時期や、単発のSPドラマか連続ドラマなのかまでは不明。
とはいえ、本作の内容的に単発でのドラマ化は不可能、連続ドラマが予想されます。
また、2014年9月時点で放送時期が明かされていないところを見ると、早くとも2015年春以降からの放送が予測されますが、果たして……。
いずれにしろ、楽しみです!!

変わって、現在の勢力図はこんな感じ!?

@大和
A雄大
B未来、真玉橋、島袋、響子、ハリー、武雄、葉子たち
C夏美

実にそれぞれの思惑が乱立。
関口兄弟が172話で共に斃れ、176話で沢田と泰成が消えた。
これにより、争いはほぼ大和VS雄大の親子対決に絞られた。
気になるのは夏美の去就もだが……。

とりあえず、今回はここまで。
逃亡し続ける大和と未来の明日はどっちだ!!
188話に期待です!!

ちなみに「三億円事件奇譚 モンタージュ」最新第18巻も発売。
購入希望者は本記事下部のアマゾンさんリンクから是非!!

◆関連過去記事
「ヤングマガジン27号」(講談社刊)より「三億円事件奇譚 モンタージュ」連載開始!!

「三億円事件奇譚 モンタージュ」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)第1話から第180話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

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「三億円事件奇譚 モンタージュ」第186話「一葉」(講談社『週刊ヤングマガジン』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

◆登場人物一覧

【現代】

鳴海大和:主人公、三億円事件の犯人の息子と呼ばれるが……
小田切未来:大和の幼馴染み、両親の行方不明後は大和と共に逃亡中

鳴海鉄也:大和の父、五つの首(首、手首、足首)を失くした遺体で発見されるが……
小田切武雄:未来の父、突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。
小田切葉子:未来の母、突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。

鈴木泰成:未来の両親の後輩、要所要所にて不穏な動きを見せていたが……。104話にて横溝保の息子と判明。
水原:福岡県警所属の巡査。上司曰く「検挙率100%男」。15話より登場。146話にて死亡が確認される。
夏美:泰成の塾の教え子。大和に一目ぼれする。14話より登場。

土門:過去編の土門その人。足を洗い東海林とは友情を築いていた。47話時点では既に死亡している、病死らしい。享年70歳。
土門あきら:46話で登場した土門の孫娘。未来より1つ年下の17歳。

響子:現代編の響子。沖縄にてバーを経営していた。80話より登場。
キャサリン:響子が経営するバーの女給。81話より登場。

ハリー・スタンレー:元海兵の幹部。現在ではヘリコプター会社を営む。95話より登場。
ケニー:現役の海兵。キャサリンに想いを寄せる。

関口二郎:元祖悪徳警官、眼鏡の男の命令に従い大和と未来を追う。172話で壮絶な死を遂げる。
眼鏡男:関口に指示を与えている男、どうも謎の男と同一人物らしい(42話)。88話にて関口の双子の兄・欽一と判明。172話で落命。

沢田幹事長:19話で登場、謎の男を従えているが……。176話で泰成により命を落とす。
謎の男:シルエットのみ登場した沢田の腹心。関口に指示を与える人物と同一人物らしい(42話)。88話にて関口の双子の兄・欽一と判明。172話で落命。
桜井:沢田の部下で黒子の多さが特徴的な男。167話より登場するも171話で命を落とす。
美佐子:沢田の初恋の人で「四季荘」の女将。

松葉杖の男:30話で登場、小田切家を訪ねたシルエットの人物。48話で川崎雄大と判明。

朝霧:46話で登場、沢田の部下らしい。45話で石川を殺害したのは彼。64話で関口に殺害される。

小柳翔太:61話で登場、負傷した大和と水原を助けた。以後、大和と行動を共にする。
茜:61話で名前のみ登場、翔太の彼女で社会人らしい。69話で大和たちを匿う。

真玉橋:ホスト風の男性だが実は警部だった。フェリーにて大和たちと乗り合わせる。
鈴木:泰成の義父。どうにも行動が腹黒い男。105話で死亡する。
関口弘美:沢田と親しいらしい関口兄弟の養母。過去編で沢田が出入りしていた風俗店の店員か?
島袋:沖縄編で登場した刑事。真玉橋の部下。
亀井:県警本部長、それと知らず沢田に情報を提供した。149話に登場。

森田:1話にて関口と共に現われた捜査員。以降、本編に出番なし。
血塗れの男性:元刑事、1話にて殺害される。これは関口の犯行だった。実は過去篇の東海林。
ボート小屋のオヤジ:軍艦島付近でボート小屋を営んでいた。6話で関口に殺害され、この殺人容疑が大和と未来にかかっている。
土居:18話に登場。ミステリ作家兼コメンテーター。三億円を信じていなかった。
島田:5話より登場。関口の部下だったが、19話で失態を犯し関口に処刑された。
夏美の母:関口と男女の関係にある。
水原の祖母:44話より登場。その自宅は東京での大和たちの活動拠点となっている。
石川:東海林の同僚、45話にて登場。同話にて朝霧に口封じされてしまう。
東海林の息子:45話にて登場。東海林の一人息子だが東海林とは折り合いが悪かったらしい。
高野:65話で登場。関口に協力し証拠を隠滅した。69話で関口に殺害される。
高田:128話で登場。北海道の沢田の別荘に居た3人組のリーダー格。
シゲキ:129話で登場。北海道の沢田の別荘に居た3人組の1人。ロンゲ。
トシオ:129話で登場。北海道の沢田の別荘に居た3人組の1人。メカ担当。
石井:162話で登場。テレビ局のプロデューサー。

【三億円事件当時】

川崎雄大:22話より登場。三億円事件では白バイ警官役を演じたらしい。和子との間に一子をもうける。
望月竜:23話(22話は名前のみ)より登場。雄大と共に三億円事件を実行した。
響子ギブソン:竜の恋人。竜と共に土門への対策を練っていた。
土門:地元の顔役(地廻り)。竜と対立するが……
東海林:25話にて登場。土門を追う刑事。雄大の機智に興味を持っていた。後に1話で殺害された老刑事が彼と判明(37話)。
沢田慎之介:26話より登場。竜の顔馴染み&雄大の友人、日本の行く末を憂慮していた。28話にて後の幹事長と判明。
横溝:26話より登場。竜の後輩。
和子:27話より登場。雄大と交際中の女性。雄大との子供を妊娠するも事故死。
和子の子供:28話に登場。雄大と和子の子供。未熟児で生まれた。現代篇の誰になるのか?

健:真理のヒモ、関口兄弟を虐待する。後に関口兄弟に殺害される。89話より登場。
真理:関口兄弟を拾った人物、健の恋人。健同様、関口兄弟に殺害される。89話より登場。

須黒:当時の公安課刑事。強引ながらもかなりのやり手。108話より登場。

ジョージ・スタンレー:ハリーの父。裏社会と繋がり暗躍していたらしい。107話より登場。
ハリー・スタンレー:若かりし日のハリー。当時から響子を知っていた。

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2011年3月4日発売「モンタージュ(3) (ヤングマガジンKC)」です!!
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◆渡辺潤先生の作品はこちら。
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月曜ゴールデン「新・示談交渉人 裏ファイル4 婚約中の女が事故死!同乗にストーカー男?事故が殺人か?車椅子の書道家と暗号文…罪を重ねても守りたい愛」(12月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン「新・示談交渉人 裏ファイル4 婚約中の女が事故死!同乗にストーカー男?事故が殺人か?車椅子の書道家と暗号文…罪を重ねても守りたい愛」(12月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

よつば保険損害調査員の羽島一平(加藤シゲアキ)が働く特殊調査室は、保険金詐欺のような厄介な事案を調査する専門部署「マル特」である。マル特のメンバーは一平と同じ損害調査員の四方田広基(的場浩司)、二村純(小林千晴)、嘱託弁護士の阿木五郎(綿引勝彦)、そしてこのマル特の主査・大賀三根子(高畑淳子)。元はパートの調査員だったというウワサの三根子が上司として調査員たちをまとめていた。
ある日、四方田に建設会社の社長・稲村(石井愃一)から相談が持ち込まれる。会社のワゴン車を勝手に持ち出したアルバイト・内山優斗(窪塚俊介)が事故を起こし、同乗していた城田玲子(小沢真珠)が死亡、内山も意識不明のままだという。稲村にしてみれば内山に自分の車を盗まれたも同然、損害賠償をしなければいけないなんて納得できないというのだ。しかし車の所有者にも責任が発生する、という話の最中、部長の岩城(矢島健一)がマル特にある案件を持ち込んでくる。それはなんと、稲村社長が話した事故の死亡者・城田玲子の遺族からの訴えだった。
玲子の婚約者・葛西(四方堂亘)が警察に話したところによると、玲子はストーカーに付きまとわれており、今回の件は内山によるストーカー殺人だというのだ。事故か殺人か、それによって保険の支払いは大きく変わってくる。三根子と一平は事故現場を調査しながら、玲子はなぜストーカーの存在を警察に通報しなかったのか、という疑問を持つ。一方、四方田は内山の元同僚に会い、彼には傷害の逮捕歴があることを聞き込んでくる。そんな折、内山の意識が戻ったと知らせを受けた三根子は病院へ向かうが・・・。
(月曜ゴールデン公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)。

「よつば保険」には「特殊調査室」、通称「マル特」なる部署が存在している。
「マル特」には主査の大賀三根子を筆頭に、嘱託弁護士で実は「よつば保険」会長でもある阿木五郎、「マル特」からエリートコースへとシフトしようとの野心を抱く四方田広基、データ重視の才媛である二村純、誠実な仕事ぶりが評価される若手の羽鳥一平が所属している。

そんなある日、稲村建設工業の社長・稲村がある案件を持ち込んで来る。
アルバイト社員の内山優斗が社用車を勝手に持ち出し事故を起こし、同乗していた城田玲子なる女性を死なせてしまったのだ。
しかも、玲子の関係者によれば内山が玲子を誘拐同然に連れ去った末の出来事だったと言う。
当の内山は入院中で、回復次第「危険運転致死」にて逮捕される予定であった。

車の所有者は社長の稲村。
当然、損害賠償請求は車の持ち主にも及ぶ。
だが、稲村としては車を盗まれ破壊された上に身に覚えのない損害賠償請求を受けたことになる。
「どう考えても理不尽だ」と訴えていたのだ。

早速、調査を開始した「マル特」の面々。
すると、3ヶ月前から内山が玲子にストーカーのように付きまとっていたことが判明する。
四方田は内山によるストーカー殺人を疑うことに。

事故か殺人かによって、賠償額は大きく異なって来る。
「マル特」の面々は早急に真相を突き止めるよう迫られた。

矢先、内山の過去が明らかに。
なんと、2年前に傷害事件を起こしていたのだ。
なんでも、タクシー運転手を暴行したらしい。
内山を知る人物によれば、彼はかなり粗暴な人柄のようだ。
とはいえ、内山は女性には優しいらしい。
だが、特定の恋人はいないとのことであった。

こうしてストーカー殺害の線が強まる中、四方田と純が「ストーカー殺害説」を主張。
「事故説」を唱える三根子や一平と対立することに。

互いの主張の正しさを証明すべく、四方田たちは内山の過去を、三根子らは玲子の死亡事故を調査することになった。

そんな中、事故現場を訪れた三根子は付近で落書き騒動が起こっていることを知る。
何でも、落書き犯があちこちの壁に落書きを残しているらしい。
これに眉を顰める三根子だが……。

翌朝、三根子は内山が入院する病院へ向かう。
ところが、其処で病院を抜け出そうとする内山と遭遇。
人質として捕まってしまう。

内山が緊急手配されることとなった。
一方、彼に捕まっている三根子だが、この状態を逆手に取り本人から事故状況を確認する。
すると、意外な事実が判明する。

内山は事故直前に飛び出して来た白い影を避けていた。
さらに影が落とした何かを踏み潰したことでハンドル操作を誤り事故を起こしたのだ。
内山の語る内容が事実ならば「事故説」が正しかったことになる。

此処でふと落書き騒動を思い出した三根子。
三根子は内山の目撃した白い影が落書き犯だと確信。
さらに、落書き犯が落とした何かが、使用していたスプレー缶だと目星をつけた。

三根子は一平たちに密かに連絡を入れ、裏付け調査を依頼する。

ところが、此処で内山が「行かなければ」と焦り出した。
どうやら、何処かに目的地があるようだ。
三根子もこれに付き添うことに。

その頃、四方田と純は内山と玲子の接点を突き止めていた。
玲子の母・初枝は病気を患っており、玲子はその薬を貰うべく通院していた。
その同じ病院に内山も足を運んでいたのだ。

病院の事務員によれば、事の発端は3ヶ月前に遡る。
車椅子で通院している女性が雨に濡れたスロープで転倒し肩を骨折してしまった。
ところが、この事故は本来起こる必要のない事故だったらしい。

車椅子専用駐車場を利用していれば避け得たものだったようなのだ。
しかし、そのとき車椅子専用駐車場はある健常者によって埋まっていた。
それが玲子だったのである。
そして、内山はそんな玲子に女性の身に降りかかった事故の責任を追及していたと言う。

この女性、名を瀬川真希といい書道家だそうだ。
書道家にとって腕が使えないことは致命傷。
そう、玲子が駐車場を利用したことで真希は書道家生命を断たれてしまったのだ。

そして、内山にとって真希は気になる女性であった。
2年前、乗車拒否したタクシー運転手を暴行した内山。
この際、誤って内山は通りがかった真希が所持していた硯を割ってしまった。
このお詫びをして以来、静かな交流が続いていたらしい。
ただ、はっきりとした交際にまでは発展していないようだ。

その矢先の真希の事故である。
義憤に駆られた内山は玲子に謝罪を要求したのだ。
其処で玲子と揉めていたのである。
玲子は内山に対し治療費の支払いを行っていたが謝罪ついては法的な責任はないとして拒否していたらしい。
これに内山は玲子を捕まえ、真希のもとに連れて行こうとして事故に繋がったのだ。

そして今、内山と三根子が向かった先こそ真希のもと。

真希は肩を骨折しながらも寝そべることで作品を書いていた。
「これからは内山と共に生きて行きたい」と語る真希に内山は罪を償うことを決意する。
こうして内山は三根子に付き添われ出頭した。

残るは落書き犯を捕まえ、事故原因を明らかにすることだ。
三根子のもとに四方田らも加わり、一大作戦が展開された。

なんとあちこちに落書きが行われたのだ。
この状況に当の落書き犯は大慌て。
自身の存在を主張するべく動き出したところを三根子たちに捕まることに。

もちろん、先の落書きは許可を受けた上で三根子たちが行った芝居であった。
こうして事故の真相が明らかになったのである―――エンド。

<感想>

「新・示談交渉人 裏ファイル」シリーズ第4弾。
渡辺えり子さんが主演された「示談交渉人・甚内たま子裏ファイル」のリメイク作品です。
前作は2014年4月21日に放送されており、8ヶ月ぶりの新作となりました。

早速、感想をば。
何だかラストで無理矢理に美談に仕立ててたけど、どうにも複雑な気持ちだなぁ。

此処から管理人による愚痴が続きます。
正直言って、管理人が自分に酔って書いたものなので読後感は良くありません。
恥ずかしながら自分のことは棚に上げつつ、他罰的な言論を振り翳しています。
読むことで不快感を抱かれる恐れがあります、注意!!


特に内山関連がモヤモヤする。

まず最初に主張しておくと、状況にもよるとは思うが車椅子用駐車場に健常者が駐車することは避けるべきだと思う。
これは厳然たるマナーである。
管理人もこれには気を付けていて、幸いにもこのマナーを破ったことは今までない。
これは管理人の密かな自慢だ。
そして、このマナーであるがシルバーシートが高齢者優先席であることや、救急車が来たら速やかに道を開けるのと同じようなものだと思う。

で、この大前提のもとで話を進める。

劇中、このマナーを玲子に対して主張した人物が内山である。
だからこそ、モヤモヤすることとなった。
どうにも思うのだ……お前が言うのか、と。

そもそも玲子のマナー違反を批判する内山自身が社用車を勝手に持ち出している。
こちらはマナー違反どころか、明らかなルール違反である。
しかも、内山の論法が通用するなら2年前に内山に制裁を受けたタクシー運転手も同様のことを主張出来るだろう。
お前の所為で精神的外傷を負いタクシーに乗れなくなった、と。
そのとき、内山はどうするのか……。

結局、内山はあくまで愛する真希の為に独善的に動いたに過ぎないのだ。
それはあらすじでは端折ったが玲子の婚約者である葛西佳彦が当の内山に抱いた復讐心と同じである。
これが許されるのでは独善的な私刑と私的制裁が蔓延る世の中になりかねない。

しかも、葛西と異なり内山は真希にとってあの時点ではほぼ無関係な人物である。
夫でもなければ、恋人でも無い。
どう贔屓目に見ても知人か友人が良いところだろう。

そんな人物から「お前の所為で彼女が怪我をした」と責任を追及された玲子の気持ちは如何ばかりであろうか。
正直、恐喝の類かと疑っても不思議ではない。
内山の行為が通用すれば、事故の現場付近を通りがかった目撃者が当事者ではないにも関わらず被害者に代わって加害者に賠償要求するようなものだ。
目撃者として真実を伝える義務を果たす必要はあるが、それ以上はやり過ぎだ。
流石に無茶が過ぎるだろうと思わざるを得ない。
これを通報しなかったこと自体が玲子が根は善良な人物であることを示しているのではないか。

もしも、内山が本当に自身に正義があると思うならば、玲子を突き止めた時点で然るべき手続きを以て責任を追及すべきだったのだ。
法的責任は無くとも倫理的責任や社会的責任の追及は出来るだろう。
防犯カメラ映像という物的証拠もあるのだから。

さらに、そもそもどこまでが玲子の責任なのかも判然としないのだ。
確かに、玲子が駐車場に車を停め、真希が負傷した事実は存在している。
だが、だからと言って玲子にすべての責任があるのか?

転倒原因は雨に濡れたスロープなワケだし、そのスロープは車椅子利用者が使うことを想定しているだろうから病院側の施設に対する管理維持責任の方が問われそうなものだけどなぁ……。
それが違うのならば、来院者の絶対数に対応し切れるよう駐車場を拡充すべきであったとも言える筈だ。
もちろん、これが現実的には机上の空論なのは分かっている。
だが、それでも内山が主張するのはそれくらい無茶だ。

しかも、玲子は治療費を支払う意思を示している。
この状況下で内山の主張が通用するならば、工事現場を迂回した為に事故に遭った人が迂回する原因を作った工事会社を訴えるようなものではないか。
それは正しいことなのか!?

しかも、内山は三根子まで誘拐してしまった。
あれは脱出時の不可抗力だったとはいえ、その動機を思うとまたもモヤモヤする。
何しろ、誰かの命がかかっているとかならば検討の余地があるが、単に真希に会いに行くだけなのだもの。
真希が転倒事故により余命幾許も無く逢いたかったとか、玲子を連れ出した理由もだからこそ謝罪させたかったとかなら心情的にも理解できたのだが……。

内山の野放図ぶりとそれを擁護しようとする三根子の行動がどうにもモヤモヤを招くのである。

ああ、三根子と言えばメール使えないと主張しておきながら暗号メールは器用に使ってたなぁ……。
とはいえ、あれ、暗号にする意味は無いわなぁ。

そう言えば、書道家と落書き犯……同じ字を書く立場だったのも何とも奇妙な符号でした。

それと三根子の落書き犯への罠。
犯人を誘き出す為とはいえ、偽の落書きをあちこちに用意するとはなぁ……。
すぐに回収していたが、割れ窓理論で都合の良い噂を聞いた落書き犯が横行したら怖いなぁ……。

とか書いていて思ったが、これかなり難癖になってるな。
どうも、内山関連で見る目が厳しくなっているようだ。
これ以上、感想を述べるとさらなる愚痴になりそうだし、今回は此処まで。

あっ、愚痴じゃないことを1つ。
前回(第3弾)、前々回(第2弾)とバスが決め手だったけど、今回(第4弾)も意外な形でバスが登場していた点は面白かった。
今回のバスは動かないけど。

取り敢えず、シリーズ次回に期待!!

◆関連過去記事
月曜ゴールデン「新・示談交渉人 裏ファイル2 保険特殊調査室〜深夜の飲酒事故は保険金詐欺か!?被害者加害者…誰かがウソをついている!真実を導く親子愛と夫婦の絆(当たり屋!?保険金詐欺?慰謝料目当て!?複雑に絡み合う親子の愛と夫婦の絆を三根子は解けるのか)」(8月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン「新・示談交渉人 裏ファイル3 謝るのが先でしょ!息子を返せ!被害者家族の涙は本物かVS悪びれない加害者の嘘!保険調査員が辿り着いた事故の真相」(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)

<キャスト>

大賀三根子:高畑淳子
羽島一平:加藤シゲアキ(NEWS)
四方田広基:的場浩司
二村 純:小林千晴
岩城邦彦:矢島健一
金川健啓:金山一彦
内山優斗:窪塚俊介
城田玲子:小沢真珠
城田初枝:長谷川稀世
葛西佳彦:四方堂 亘
瀬川真希:島谷ひとみ
小原宗佑:小林稔侍(友情出演)
阿木五郎:綿引勝彦 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


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