果たして気になる結果は?
◆「このミステリーがすごい!2015」(宝島社、2014年12月10日発売)
注意:各タイトルのリンクは「ネタバレ書評(レビュー)」に繋がっています。
順位 | 国内 | 海外 |
---|---|---|
1 | 満願 | その女アレックス |
2 | さよなら神様 | 秘密 |
3 | 闇に香る嘘 | ゴーストマン 時限紙幣 |
4 | 小さな異邦人 | ピルグリム123 |
5 | 機龍警察 未亡旅団 | もう年はとれない |
6 | 土漠の花 | ハリー・クバート事件 |
7 | ペテロの葬列 | 逃げる幻 |
8 | 破門 | 養鶏場の殺人 火口箱 |
9 | 女王 | 暗殺者の復讐 |
10 | 異次元の館の殺人 | 北京から来た男 |
国内編1位は米澤穂信先生『満願』(新潮社刊)に!!
米澤先生、おめでとうございます!!
これで『満願』は3冠達成!!
これまでの『満願』のランキングは次の通り。
『早ミス』1位、『このミス』1位、『文春』1位、『本ミス』2位。
同時にランキング皆勤も達成です!!
2014年にはご結婚もされていますし、まさに米澤先生の年でしたね。
・【祝】米澤穂信先生ご結婚!!ツイッター上ではファンからお祝いの言葉が集まる!!
そして、2015年も米澤先生の年になりそう。
なんと、『さよなら妖精』の続編が2015年夏に発売予定。
ちなみに『E85.2』とされていたタイトルも『王とサーカス』に決定したとのこと。
このタイトル、来年の年末ランキングでも目にすることでしょう。
・『さよなら妖精』(米澤穂信著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・米澤穂信先生、次なる新作は太刀洗シリーズ最新長編『E85.2(仮)』とのこと!!
2位は麻耶雄嵩先生『さよなら神様』(文藝春秋社刊)。
残念ながら2冠は逃しましたが、これまでのランキングは次の通り。
『早ミス』2位、『このミス』2位、『文春』3位、『本ミス』1位。
こちらもランキング皆勤達成です!!
3位は下村敦史先生『闇に香る嘘』(講談社刊)。
第60回江戸川乱歩賞受賞作(受賞時タイトルは『無縁の常闇に嘘は香る』)です。
『文春』2位、『このミス』3位。
・第60回江戸川乱歩賞決定!!下村敦史先生『無縁の常闇に嘘は香る』に!!
4位は連城三紀彦先生『小さな異邦人』(文藝春秋社刊)。
『早ミス』3位、『このミス』4位、『本ミス』3位、『文春』4位。
こちらもランキング皆勤です。
連城先生は2013年に亡くなっており、その最後の作品が2014年に刊行されています。
その一作が本作。
なお、連城先生は同じ2014年に「第18回日本ミステリー文学大賞 特別賞」を受賞されています。
・「第18回日本ミステリー文学大賞、同特別賞、新人賞」発表。栄冠は船戸与一先生、連城三紀彦先生、直原冬明先生に!!
5位には月村了衛先生『機龍警察 未亡旅団』(早川書房刊)。
『このミス』5位、『文春』9位。
そして6位には同じ月村了衛先生『土漠の花』(幻冬舎刊)。
これまで他のランキングでは上がらなかった作品です。
これがあるから『このミス』からは目が離せないのです。
7位には宮部みゆき先生『ペテロの葬列』(集英社刊)。
「杉村三郎シリーズ」最新作がランクイン。
これまた他のランキングでは上がらなかった作品です。
年末には宮部みゆき先生『ソロモンの偽証』スピンオフ短編『負の方程式』も発表され、こちらにも『ペテロの葬列』後の杉村三郎が登場しました。
ちなみに『ソロモンの偽証』は2015年に映画公開予定。
・『負の方程式』(宮部みゆき著、新潮社刊『ソロモンの偽証 第3部 法廷 下巻』収録)ネタバレ書評(レビュー)
・『ソロモンの偽証 第1部、第2部、第3部』(宮部みゆき著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)
8位には黒川博行先生『破門』(角川書店刊)。
2時間サスペンス「刑事・吉永誠一シリーズ」の作者である黒川博行先生の第151回直木賞受賞作がランクイン。
これまた他のランキングでは上がらなかった作品です。
・金曜8時のドラマ「新・刑事吉永誠一」第4話「盲目の目撃者!!6歳が聞いた“悪の音”」(11月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)
9位に連城三紀彦先生『女王』(講談社刊)。
4位に続いてのランクイン。
これまた他のランキングでは上がらなかった作品です。
10位には芦辺拓先生『異次元の館の殺人』(光文社)がランクイン!!
『早ミス』5位、『本ミス』4位、『このミス』10位。
「シュレディンガーの猫」をモチーフにした「特殊設定パズラーもの」。
森江春策シリーズ2014年時点での最新作です。
やはりランキングに上がって来ました!!
まとめると、『満願』は必読。
他に『さよなら神様』『小さな異邦人』もチェックすべきと言えそうです。
なお、「隠し玉コーナー」によれば、倉知淳先生の長編について詳細が。
なんでも、和製ドルリー・レーンを主人公にした作品を執筆中とのこと。
これは……注目だな。
さらに、その著作『ささらさや』が映画化された加納朋子先生は『七人の敵がいる』続編の構想を発表。
・『七人の敵がいる』(加納朋子著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)
法月綸太郎先生も以前に発表された「読者への挑戦」により成立する短編『挑戦者たち』を長編化する旨を記されています。
・『挑戦者たち』(法月綸太郎著、新潮社刊『小説新潮 2014年5月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)
さて、海外。
1位はピエール・ルメートル『その女アレックス』(文藝春秋社刊)。
『IN★POCKET』『早ミス』『文春』に続く1位。
これにより4冠を達成!!
今年を象徴する作品となりました。
まさに絶対的王者。
2位にはケイト・モートン『秘密』。
『早ミス』、『文春』に続く2位。
この順位は『その女アレックス』に及ばないまでも2014年発売作品での実力上位を示すものでしょう。
これもまたスゴイ作品か。
3位にはロジャー・ホッブズ『ゴーストマン 時限紙幣』。
『早ミス』、『文春』に続く3位。
この順位は『その女アレックス』『秘密』に及ばないまでも2014年発売作品での実力上位を示すものか。
と、此処まででお分かりの通り、3位までは『早ミス』『文春』と同じとの結果に。
どうやら、今年の海外作品は特定の作品に評価が集中したようです。
注目は7位に入った『逃げる幻』(東京創元社刊)。
『IN★POCKET』5位、『早ミス』6位、『本ミス』1位、『文春』7位、『このミス』7位。
これにより『その女アレックス』と並び今年度海外作品皆勤達成!!
そして、『本ミス』を除いた場合の皆勤達成作は『もう年はとれない』(『IN★POCKET』4位『早ミス』5位『文春』5位、『このミス』5位)。
まとめると、海外では『その女アレックス』は必読。
他に『逃げる幻』、『秘密』、『ゴーストマン 時限紙幣』、『もう年はとれない』の4作が今年を代表する作品と言えそう。
これで2015年(2014年度発売作品)のランキングは終了しました。
『ミス通』では「2015年まとめ」としてランキング結果をまとめた記事を出す予定。
そちらも宜しくお願い致します。
以上、速報でした。
◆【2014速報】現在までのランキング
・【2014速報】「2015 本格ミステリ・ベスト10」発表!!
・【2014速報】「週刊文春ミステリーベスト10 2014」発表!!
・【2014速報】『ミステリが読みたい!2015年版』発表!!
・【2014速報】「IN★POCKET 文庫翻訳ミステリー・ベスト10 2014」発表!!
◆関連過去記事
・2014年(2013年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2013年(2012年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2012年(2011年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2011年ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2010年ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・【2013速報】「このミステリーがすごい!2014」発表!!
・【2012速報】「このミステリーがすごい!2013」発表!!
・【2011速報】「このミステリーがすごい!2012」発表!!
上記、ランキング中で気になる本がある方はこちら。