2015年02月01日

「実は私は」第97話「恩返しをしよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第97話「恩返しをしよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、幼馴染のみかん、天使の華恋も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その日、朝陽は朝早くからみかんと凛の騒動に巻き込まれた。
凛が助けを求めに飛び込んで来た為である。

泣き叫び嫌がる姿の凛を目にした朝陽は庇おうとしたのだが……。
みかんに「それがこの娘の為だから」と説得されて今に至ることに。

そんな朝陽とみかんが今、何をしているかと言うと……。
商店街の中を歩く凛を陰ながら見守っているのです。
そして、当の凛はメモを手に買い物籠を抱えつつ途方に暮れたように周囲を見回している。

「えっと……アレって何してるのかな?」
「いや、だから、あるでしょ、アレよアレ。はじめてのおつかいって奴」
「へっ!?」

絶句する朝陽だが、みかんはそれが当然のように頷く。
何でも、凛は買い物をしたことが無いらしい。
其処でみかんが凛にハンバーグ食材の買い出しをおつかいさせているようだ。

達成すべき食材は「牛乳、マヨネーズ、玉ねぎ、パン粉、合挽肉」などである。
ハンバーグにしてはマヨネーズが異彩を放つが、これは凛が大好きだからだそうだ。

「あの……もしかして、見守ってる?」
「うん、でないと危なっかしいでしょ」

まるで、凛が幼児のように語るみかん。
ちなみに凛は高校2年生である。

だが、みかんの台詞を裏付けるように凛は狼狽していた。
明らかに買い物馴れしていない様子だ。
まるで戦場の真っただ中のように小刻みに震えている。
怯えているのだ。

なるほど、これは確かに凛の為だと納得する朝陽。
その目の前では、いざ送り出したものの不安な様子のみかんが居る。
どうやら、彼女自身も相当に凛が可愛いようだ。

と、凛が弾けるように走り出した。
何かを見つけたらしい。

凛が駆け込んだのは「桜田精肉店」。
そう、朝陽の友人・サクラの実家だ。

「なんだ〜〜〜顔見知りの店を最初に設定してリラックスさせようとしたのか」
「肉は傷みやすいから最後にしろって言ったのに……」
凛のミスにワナワナと震えるみかん。
どうやら、凛がサクラの店に飛び込んだのは単なる偶然らしい。

一方、凛はと言えば見知った顔を見つけ安堵の表情を浮かべる。
その安心から、嬉しそうにおつかいに挑んでいることを明かした。
これを「なるほど〜〜〜偉いわねぇ」と褒めるサクラ。

傍から見れば幼児とベテラン店主の遣り取りだ。
到底、高校2年生と3年生の会話には見えない……と洩らす朝陽。
これにみかんも黙って頷く。

そんな2人の気も知らず、凛は「合挽肉」を購入すると次の目的地へ。
サクラに褒められたことに上機嫌だ。
ところが、その手から買い物メモがハラリと舞い落ちてしまう。
しかも、メモは水溜りに落ちてしまった。
さらに、凛はこれに気付かず行き過ぎてしまう。

「ちょっ、凛。メモ、メモ!!」
後ろで慌てるみかんの姿はさながら母親である。

仕方なく慌ててメモに駆け寄る朝陽とみかん。
すると、それは見事に字が滲んで読みづらい代物に。
「あ〜〜〜あ」と肩を落とす2人。

其処に角を曲がった凛が急いで戻って来た。
メモを落としたことに気付いたのだ。

凛と顔を合わせないよう姿を隠す2人。
凛はと言えば、メモを発見し喜びの表情を浮かべるが直後にこれ以上ないほどに落ち込んだ。
事態に気付いたようだ。

おつかいミッションの失敗を確信する朝陽とみかん。
其処に渚と獅穂が通りかかった。
凛は天の助けとばかりに彼女たちに話しかける。
これにみかんが「あああああああ」と叫ぶ。

「なんで、選りにも選ってドヤ顔四天王に頼むのよ〜〜〜」
どうも、みかんの中では渚、獅穂、葉子、華恋の4人がドヤ顔四天王に任じられているようだ。
とはいえ、妥当だなぁと頷かざるを得ない朝陽。
2人はハンバーグの末路を察し始めるのだが……。

「なるほど、ハンバーグか。なら必要な材料はパン粉、牛乳、合挽肉、玉ねぎと言ったところか」
だが、みかんの予想を裏切り渚が正解を導き出す。
そう、渚はパニックに陥らない限り料理スキルは高いのだ。

これに「うんうん」と頷く凛。
良い調子である。

しかし、もう1人の存在を忘れるべきでは無かった。
その場には獅穂が居たのだ。

「えっ何、パン粉?ちょうど、パンツ粉ならあるけど」
そう言って、何やら怪しげな粉を取り出したのだ。

「なるほど、普通なら絶対に有り得ないが朱美みかんならそれを使うかもしれない」
遂に渚が場の雰囲気に流され易いとの本領を発揮し始めた。

「パンツ粉って何さぁ〜〜〜」
これを聞き血の涙を流すみかん。
もちろん、朝陽にもそれは分からない。

とはいえ、凛、渚、獅穂は「パンツ粉」を手に「パン粉は達成」と決めつけてしまった。
続いて、渚は「で、他の品のブランドは分かるのか?」と凛に問う。

何やら考え始める凛。
これに渚は「任せておけ、私に用意出来る物なら何でも用意してやろう」と宣言してしまう。

此処で凛が暴走した。
「ハンバーグに必要なもの」ではなく「自分の欲しいもの」に走ったのだ。

「マンドラゴラ!!」
無邪気に元気よく答えた凛。
その要望に渚が応えた。

数時間後、何をどうしたのか不明だが渚の手には「マンドラゴラ」が握られていた。

此処で再び「さて、では残るは合挽肉かな」と告げる渚。
そう、渚と獅穂は既に肉を手に入れていることを知らないのだ。
そして、凛もすっかり忘れていた。

確認の為にメモを開いた3人。
途端に驚愕の表情を浮かべ、額を突き合わせ相談を始めた。

「これは……流石に……」
「うん、難しい」
「いや、でもやり遂げよう」

こうして、3人は何を思ったのか校長のもとに向かったのである。

さらに数時間後、朝陽とみかんは信じられない光景を目にしていた。

「やっぱり、校長に頼んで正解だった」
呟く渚に首を縦に振る凛。
その先には茜と獅穂。
4人全員が何故か完全武装していた。

そして、彼女たちが向かった先に居たのは……牛魔王だったのだ。

みかんが凛に渡したメモには次のように書かれていた。
「牛乳、マヨネーズ、玉ねぎ、パン粉、合挽肉」と。

これが水浸しとなり一部の文字しか読めなくなったのである。

「牛、マヨネーズ、玉ねぎパン粉合挽肉」

すなわち「牛魔王肉」だ。

「誰がそんな得体の知れない肉なんて食べるか、ゴラァ!!」
絶叫するみかんだが、凛たちは勇猛果敢に彼に挑む。

数時間後、みかんの前には何かをやり遂げた様子の凛が立っていた。
「ごめん、おばあちゃん。肉は手に入らなかった」
戻って来た凛の手に抱えられているのは牛魔王の角であった―――98話に続く。

充実の「実は私は」が読めるのは「週刊少年チャンピオン」だけ。
本誌で確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻、8巻、9巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、10巻も発売。
そして、本作かなり面白い!!

ちなみに遂に「実は私は」がアニメ化されるとのこと。
詳細は「週刊少年チャンピオン」の続報を待つべし!!

【朗報】あの「実は私は」が2015年にアニメ化予定とのこと!!

その97話。

サブタイは「恩返しをしよう!」。

読んでいる間、「だ〜〜〜れにも〜〜〜ないしょで〜〜〜〜」と「B.B.クイーンズ」の「ドレミファだいじょーぶ」のテーマが自然に聞こえて来た本作(「ドレミファだいじょーぶ」は「はじめてのおつかい」のテーマ曲)。

そんな今回ですが、内容も充実ならばキャラ情報も充実。

まずは「閃光の人見知り」となりつつある凛、実はマヨネーズが好物と判明。

続いて、サクラの実家が精肉店と判明。

その他にも「ドヤ顔四天王」が認定。
この栄誉に浴したのは「葉子、渚、獅穂、華恋」の4人。
なるほど、納得出来るメンバーではある。

そして「牛魔王の肉」のくだりでは矢玉四郎先生『はれときどきぶた』(岩崎書店刊)を思い出した。
「じゃがいもにけがはえた」のアレですね。
ご存知ない方はこの機会に是非。児童文学の名作ですよ!!

うむ、今回も充実した回ですな。
多くは語るまい、とりあえず読め!!

そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス10巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂、4巻の茜、5巻のフクちゃんとみかん、6巻の凛、7巻の明里さんに続き、8巻が銀華恋、9巻が渚とみかんのコンビ。
そして10巻は―――1周回って葉子が単独で表紙に!!
うむむ、11巻は誰になるのか……まさか、緑苑坂弓ではなかろうな。

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
「実は私は」第1話から第90話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ

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「実は私は」第96話「前言撤回しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。

朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「外道クイーン(オレンジ)」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
フクの介:フクちゃんの先輩。やはり眼鏡。
フク太郎:フクちゃんとフクの介の先輩。やはり眼鏡。
フク蔵:フクちゃんとフクの介とフク太郎の先輩。やはり眼鏡。
手崎:文字通り茜の手先な料理教室のシェフ。

朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。92話で高校に進学。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
銀華恋:茜に続く第2のツノツキ……の筈だったが。58話から登場。

緑苑坂弓:朝陽たちの副担任、実は源二郎。92話から登場。
忍者少女:92話から登場、詳細不明。

「はれときどきぶた (あたらしい創作童話 13)」です!!
はれときどきぶた (あたらしい創作童話 13)





「実は私は(1) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(1) (少年チャンピオン・コミックス)





こちらはキンドル版「実は私は(1)」です!!
実は私は(1)





「実は私は(2) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(2) (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は(3)」です!!
実は私は(3)





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実は私は(9) (少年チャンピオン・コミックス)





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実は私は(10) (少年チャンピオン・コミックス)





「透明人間の作り方 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
透明人間の作り方 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 1 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 1 (少年チャンピオン・コミックス)





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さくらDISCORD 2 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 3 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 3 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 4 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 4 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 5 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 5 (少年チャンピオン・コミックス)





posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

土曜ワイド劇場「再捜査刑事・片岡悠介 打ち上げ花火と同時に転落死!?脳指紋が暴く10年前のパティシエ殺人…真犯人はオクラ好き!?コンブが隠し味のケーキの謎」(1月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「再捜査刑事・片岡悠介 打ち上げ花火と同時に転落死!?脳指紋が暴く10年前のパティシエ殺人…真犯人はオクラ好き!?コンブが隠し味のケーキの謎」(1月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

片岡悠介(寺島進)は警視庁のお荷物部署“再捜査班”に追いやられた“鼻つまみ者”の刑事で、口うるさい母・美知恵(吉行和子)と2人暮らし中のバツイチだ。“カタブツ美女”奥村澪刑事(原沙知絵)、“どM”浅野直樹刑事(金子貴俊)の変わり者3人で、数々の未解決事件を解き明かしてきた再捜査班だが、そこに新たに“班長”として着任した姉川恵津子(あめくみちこ)も“定時退勤”をモットーに事なかれ主義を貫く、これまた変わり者だった。

そんな新生・再捜査班に、再捜査の依頼が舞い込む。パティシエの藤井未紗(前田亜季)が、父・真彦(渋谷哲平)の自殺について調べ直してほしいと頼みに来たのだ。パティシエだった真彦は10年前に有名スイーツメーカー“アフェール”が主催するパティシエコンテストで優勝したが、審査員を買収したとの黒い噂が流れた途端に、自らの不正を認める遺言を残し、花火大会の夜にビル屋上から飛び降り自殺した。
だが最近になって未紗は、父の真彦が死の直前までノートに新作スイーツのレシピやデザインを書き記していたことに気づき、自殺とは思えないと悠介たちに訴えかける。新任班長の恵津子は「かつての捜査担当者の顔に泥を塗るわけにはいかない」と、再捜査の必要性無しと判断。だが、「花火大会の夜」の一点に事件性の匂いを嗅ぎ取った悠介は、勝手に再捜査を開始する。

まず悠介たちは、今や“ミスタースイーツ”と若い女性たちにもてはやされているイケメンパティシエ・柏木達也(天宮良)の周辺を探る。柏木は真彦の元弟子で、師匠の死により、アフェールの社長・野々村尚美(野村真美)から同社の名誉パティシエに抜擢され、それを機に現在の地位を築いていた。しかも柏木には、師匠である真彦のレシピを盗んで使用しているとの噂もあった。悠介たちの追及に対し、師匠と弟子のスイーツが似るのは当然だと、余裕の表情で答える柏木。
ところがそんな矢先、柏木は何者かに殺害される。恵津子は、再捜査をはじめなければ柏木が殺されることはなかったと激怒。今後、勝手な行動は許さないと、悠介たちに釘を刺すが…!?
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……

片岡悠介は警視庁特命捜査対策室、通称・再捜査班に所属する刑事である。
片岡は、部下である奥村澪刑事と浅野直樹刑事と共に3人で数々の事件を解決している。

其処に「班長」として姉川恵津子がやって来た。
こうして、新生・再捜査班が結成。
だが、「事なかれ」を標榜する恵津子と片岡は度々衝突することに。

そんな中、片岡が再捜査を開始したのは、10年前に発生した藤井真彦の自殺について。
当時、真彦は有名スイーツメーカー「アフェール」主催のパティシエコンテストに参加し優勝していた。
ところがその数日後、審査員を買収していたとの黒い噂が流れた直後にビルの屋上から転落死を遂げていた。
罪を認めた上での自殺と思われていたのだが……。
現在になり、父と同じくパティシエとなった真彦の娘・未紗が「調べ直して欲しい」と片岡のもとに持ち込んだのだ。

美紗によれば柏木達也が怪しいらしい。
柏木は真彦の一番弟子。
真彦死後に「アフェール」の社長・野々村尚美から名誉パティシエの称号を与えられ「ミスタースイーツ」と呼ばれる売れっ子になっていた。

当時の真彦はレシピノートを記しており、これが死後に消えていた。
美紗は、柏木の躍進の影に真彦のレシピノートがあるのではないかと考えたのだ。

美紗の訴えを受けて、柏木を訪ねた片岡たち。
だが、柏木は「師弟だからケーキが似ていて当然」と疑惑を否定する。
柏木を熱烈に支援する記者・安西杏子もこれを支持し片岡たちを批判する。

しかし、片岡は挫けない。
片岡は真彦の死の真相を突き止めることこそが事件解決の近道と考える。
其処で目撃者に脳指紋検査を用い、真彦の死亡当日に現場付近に柏木が居たことを突き止めた。

矢先、当の柏木が何者かに殺害される。
さらに、柏木の遺留品から真彦のレシピノートが発見された。
やはり、柏木は真彦の作品を盗んでいたのである。

これにより、柏木が真彦を殺害したものと思われた。
結果、真彦の復讐の為に美紗が柏木を殺害したのでは……と疑惑が生じ困惑する片岡。

だが、片岡は悔やまない。
美紗を信じ、彼女の無実を証明しようと捜査を続行する。
そんな片岡の姿に、それまで対立していた恵津子が賛同を示し始めた。
実は、恵津子も片岡同様に熱い女性だったのだ。

真彦の妻・佳代が真彦死亡の半年前に事故死していたことが判明。
この犯人こそは尚美の秘書・筧正治であった。
事故当時の彼の名は岩原和利。
どうやら、事故後に名前を変えていたらしい。
さらに、この事故には佳代以外にもう1人男性が巻き込まれていたそうだが……。

直後、今度は筧が殺害された。
美紗にとっては母の仇である。
またも、美紗に容疑が向かうことに。

焦る片岡に恵津子が助言する。
佳代だけではなく、もう1人の筧の事故の被害者を調べてみてはどうかと言うのだ。
これに従った片岡は巻き込まれたとされた男性が当時の有名スイーツメーカー「プラトロワ」の最高顧問・馬場であると知る。

当時、馬場は「アフェール」を傘下に加えるべく買収工作を行っていたらしい。
ところが、馬場の死後「プラトロワ」は「アフェール」に吸収合併されていた。
馬場の死により「アフェール」は危機を乗り越え大逆転を果たしたのだ。

片岡は佳代の事故に馬場が巻き込まれたのではなく、馬場の事故に佳代が巻き込まれたと推測。
おそらく、尚美の命を受けた筧が意図的にこれを狙ったに違いない。
それにしても、馬場は何故、その時その場所に居たのか?

調べたところ、馬場が安西家の墓参りに赴く途中であったことが判明。
安西家の墓に眠っていたのは安西聡子。
そう、安西杏子の母である。
安西杏子は馬場の隠し子だったのだ。

突如、捜査線上に浮上した安西杏子。
さらに、筧殺害当日の周辺の防犯カメラ映像から杏子の姿が確認された。
杏子は黙秘を貫くが……。

柏木の遺留品から「焼き増しプリント代」のレシートを発見した片岡。
レシートの店舗を訪れたところ、真彦の転落死当日に撮影したと思われるネガを柏木が焼き増していたことが明らかとなる。
どうやら、柏木が殺害されたのは其処に写っていたものが原因だったようである。

さらに、真彦の死亡当夜に花火が上がっていたと聞いた片岡は「あれほど綺麗なものだから、必ず誰かが花火を撮影しているに違いない」と主張。
だとすれば、真彦の転落死についても記録されている可能性があると当時の関係者を巡ることに。
だが、雲を掴むようなものでなかなか成果は上がらない。

これを見かねた恵津子が動いた。
恵津子の活躍により、遂に花火を映像に収めていた人物を見つけることに。
花火の映像にはバッチリ事件の様子も残されていた。
其処に写ったのは真彦と……尚美であった。

矢先、杏子が尚美を襲撃する。
だが、片岡が現場に駆け付け杏子を止める。
此処に真相が明かされることに。

10年前、真彦は佳代の事故の真相を調べていた。
そしてあの夜、真彦は尚美に事故の真相を突き付け出頭するよう詰め寄った。
尚美は罪を償うと飛び降りを示唆。
これを止めようとした真彦と揉み合う内に彼を転落死させてしまう。
ところが、この一部始終を柏木に撮影されていた。

そして現在。
真彦のレシピを使い切りつつあった柏木は危機感を募らせていた。
彼の地位は真彦のレシピによるものだったからである。
柏木は尚美を脅迫し地位の保障を求めた。
これに尚美は筧に命じ柏木を殺害させることで応えた。

ところが、此処で尚美は筧に注目した。
正直、筧は知り過ぎた。
これを危険だと判断した尚美は筧を殺害したのである。

杏子が柏木に近付いたのは馬場の死を調べる為であった。
其処で尚美の旧悪について聞かされたのだ。
だが、杏子は尚美を怖れ身を守ろうとすることに精一杯であった。

そんな中、美紗が片岡に再捜査を依頼した。
その姿に杏子は怯えていた自身を恥じた。
杏子は美紗の為にも復讐をしようと決意し筧を狙った。
しかし、尚美に先を越されてしまったのだ。

「だからこそ、今度は復讐を達成する」と叫ぶ杏子。
これを片岡が押し留める。
正直に生きるよう諭された杏子は復讐を思い留まる。

尚美はと言えば、柏木の殺人教唆と筧の殺人の罪で逮捕された。

再捜査班に恵津子という心強いメンバーが加わった。
片岡は仲間たちと共に今後も彼の信念を貫くことを誓うのであった―――エンド。

<感想>

「再捜査刑事・片岡悠介」の第7弾、オリジナルシリーズなので原作はありません。
前作は2014年4月26日に放送されているので、実に9ヶ月ぶりの続編となります。
これまでのシリーズについてはネタバレ批評(レビュー)がありますね。
興味のある方は、過去記事リンクよりどうぞ!!

では、第7弾の感想を。
香織離脱後の第1作目となりました。
同時に、新キャラで班長でもある姉川恵津子参戦の第1弾でもあります。
それにしても、恵津子が実は片岡と似た者同士だったとの結末は凄かった。

他にも本作はインパクトのあるシーンが多かったですね。
例えば、天宮良さんの「ボンジュール・ハニー」も凄かった。
他にも片岡が再三口にしていた「恋の下雪(アイスクリーム)」もインパクトのある映像でした。

それにしても、尚美が語った10年前の真相はどうにも胡散臭いですね。
あの時点で罪を悔いて自殺を考えた人間が、その後に柏木殺害教唆と筧殺害は行わないでしょう。
あれはきっと率先して突き落としたのだろうとしか思えないけどなぁ。

いろいろありますが、恵津子参戦はかなりのインパクト。
第8弾はどうなるのか……次回にも期待!!

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<キャスト>

片岡悠介:寺島 進
奥村 澪:原 沙知絵
浅野直樹:金子貴俊
姉川恵津子:あめくみちこ
一二三祐希:吉田 羊
片岡美知恵:吉行和子
藤井未紗:前田亜季
安西杏子:国生さゆり
野々村尚美:野村真美
柏木達也:天宮 良 ほか
(敬称略、順不同、公式HPより)


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