2015年03月19日

「相棒season13」最終話(最終回、第19話)「ダークナイト」(3月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒season13」最終話(最終回、第19話)「ダークナイト」(3月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

日本で100番目に早い(たぶん)、「相棒season13」最終話(最終回、第19話)「ダークナイト」(3月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)。

<ネタバレあらすじ>

「ふひゃひゃひゃひゃひゃ」
夜の街に奇妙な男の高笑いが木霊する。
その声は何かを嘲笑するモノか、あるいは鎮魂曲か。

さて、今日も仕事を終えたビジネスマンらしき男がマンションへと消えて行く。
これを追うのは赤い上着の男だ。
先行する男がエレベーターに乗り込むと、赤い上着の男が無理矢理に狭い箱に飛び込んだ。

「お前、まさか……」
ビジネスマン風の男が瞠目する。
途端、赤い上着の男が相手の顔面に一撃。
後は一方的な暴行が続く……エレベーターが開いたころにはビジネスマン風の男が血溜に倒れ込んでいた。
辛うじて息はしているようだ。

一方、一仕事終えた犯人はエレベーターの外へ。
悠々と返り血の付着した上着を裏返すと、別の色が現れた。
リバーシブルだったのだ。

先程の犯人とは到底思えぬ余裕を漂わせつつ、男はビル近くの公園へ駆け込む。
そして、座り込みながら水道の蛇口を捻る。
血に濡れた拳を洗い流す為だ。

暫くして、拳を洗い終えて男が立ち上がった。
微かな街灯に照らし出されたその顔は……まさかの甲斐享(成宮寛貴)!?

翌朝、特命係ではこの傷害事件について右京(水谷豊)と角田が語り合っていた。
昨晩の暴行事件の被害者は深山育弘、暴走族グループ「ホワイトタイガー」のOBらしい。
深山はIT業界で成功を収めており、今では「ホワイトタイガー」の資金源となっていた。

そして、そんな深山を襲撃した赤い上着の男、その名は「ダークナイト」。
巷では法で裁けぬ隠れた悪党に制裁を加える謎の人物として知られていた。
深山の件も含めると、この2年足らずの間に5件もの犯行に及んだこととなる。

まずは、平成25年8月28日。
違法ドラッグを売買していた男性・加藤実が制裁を受けた。

次いで、平成25年12月1日。
悪徳な闇金業者で知られた男性・岡田春人が制裁を受けた。
この2件目から犯人は「ダークナイト」と呼ばれるようになった。

そして、平成26年5月12日。
売春を強要していた暴力団員・矢口力也が襲撃された。

さらに、平成26年10月24日。
貿易会社の社長・本村正義が襲撃された。
本村の会社は暴力団のフロント企業であった。

そして、5件目が深山である。

これらを資料に目を通すことなく諳んじて見せる右京。
どうやら、右京は「ダークナイト」の犯行に興味を抱いているらしい。

その頃、甲斐の姿は峯秋の部屋にあった。
悦子が緊急入院したことで、甲斐は峯秋に和解……あるいは和解したふりをしてくれと頼み込んでいたのだ。
それほど、悦子の病状は風雲急を告げていたのである。

数時間後、甲斐はある法要に参列していた。
甲斐の前には女性の遺影、そして甲斐の隣には同年代の男性が。
高校の同級生である梶雄一郎の妹・景子の3回忌だったのだ。
景子の遺影を眺めつつ、甲斐は若かりし日の自身と梶を思い浮かべる。
思えば、梶とは若い頃からやんちゃする仲だったのだ……。

翌日、いつものように悦子の見舞いに訪れた甲斐。
すると、甲斐の頼みを聞き入れた峯秋と行き合わせる。
其処で、何故か峯秋は宿命論について甲斐に語り出す。
勝つ者は勝つべくして勝ち、負ける者は負けるべくして負ける。
それは宿命付けられているのだそうだが……。

峯秋と入替りに右京がやって来た。
此処で話題に上ったのが「ダークナイト」。
私的制裁は是か非かから始まり「ダークナイト」に批判的な悦子。
一方、甲斐は「ダークナイト」に共感する素振りを見せる。

その夜、1人の男がホテルで逢瀬を楽しんでいた。
この男は政務活動費の不正流用疑惑がある代議士・辻堂正臣。
実際、愛人に用いていた。

辻堂が逢瀬を終え、帰路に着こうとしたところに男が立ち塞がる。
現れたのは赤い上着の男だ。

「お、おい知ってるぞ、お前、ダークナイトだな!?」
辻堂は目の前の男に怯え逃げ出そうとするが、あっさりと取り押さえられた。
上から押さえつけられたことで罪を認め後悔の言葉を洩らす辻堂だが、赤い上着の男は容赦せず殴り続ける……。

数時間後、辻堂が遺体で発見された。
赤い上着の男に撲殺されたのだ。
殺人事件となったことで右京と甲斐が捜査に乗り出すことに。

現場から立ち去る赤い上着の男が目撃され「ダークナイト」の犯行と思われた。
遂に「ダークナイト」が殺人にまで及んだ……この衝撃的な事態に甲斐は驚愕する。
しかし、甲斐はあくまで「模倣犯」の犯行を主張。
これに右京は「それを判断するには材料が乏しい」と否定的な見解を示す。

とはいえ、右京自身にも「ダークナイト」の犯行と断定するには違和感があるらしい。
まず、被害者の質が違うと指摘する。
「ダークナイト」は暴力的な相手を暴力で裁く―――だからこそ、賛否両論に繋がっていたのだ。
さらに、今回に限り殺人にまで及んだのは大きい。

これまでと違い殺人事件に発展したことで内村が本格的な捜査を宣言。
こうして伊丹たちも捜査に乗り出す。

一方、甲斐は今回の「ダークナイト(模倣犯)」に殺意は無かったと推理していた。
殺意があれば撲殺ではなく凶器を用意していた筈だ。
人を殴り慣れていないから加減が分からずに死なせてしまったのではないか。
だとすれば「犯人は喧嘩馴れしていない人物」だ。
これまでに犯行を重ねた「ダークナイト」ではあり得ない。

これを右京も支持。
それならば「ダークナイト(模倣犯)」が目撃された理由も説明が付くからだ。
「ダークナイト」の犯行を騙るつもりだったが意図せず相手が死亡してしまった為に、誰かに「ダークナイト」の犯行と証言させる必要があったからだろう。

右京も甲斐も「模倣犯説」で固まったのである。
此処で甲斐はある方法を提案する。

数時間後、1人の男の家を右京と甲斐が訪問していた。
男の名は種村和真。
右京たちの訪問を受けた種村はあっさり自身が「ダークナイト」であると認めることに。
しかも、これまでの6件の犯行を嬉々として語り出した。

確かに一見すると種村の犯行に思える。
だが、甲斐はあくまで種村を「ダークナイト」の模倣犯と断言。
辻堂殺害は種村の犯行だが、それも「ダークナイト」に憧れたに過ぎないと指摘する。

ちなみに、右京たちが種村に辿り着いた方法は次の通りだ。
甲斐は「模倣犯」が加減を知らなかったのならば拳を骨折した筈だと考え、その線で捜査を進めるよう提案した。
其処で都内の医療機関を当たったところ、種村の存在に行き着いたらしい。

種村宅が調べられ、赤い上着が発見された。
伊丹たちは種村こそが「ダークナイト」と宣言するのだが……。

右京と甲斐は種村が模倣犯に過ぎないことを知っている。
当然、本物の「ダークナイト」は別に存在しているのだ。
だが、それを証明する術がない。

此処に来て、これまでの「ダークナイト」の水際立った犯行が裏目に出た。
「ダークナイト」を特定する証拠らしい証拠がないのだ。
しかも、種村本人が「ダークナイト」になりたがっているようで率先して罪を認めている。
現状では種村の主張を否定出来ないのである。

種村の過去を調べ始めた右京たち。

過去の種村の職場を訪ねたところ、上司によれば些細な事に怒る人物だったとの証言が得られる。
何でも、飲み会で上司がポイント目当てでカードでまとめて支払いを行ったところ、ポイント目当てでカードを使うなら了解を取るべきだと激怒し上司と衝突。
遂には仕事を辞めてしまったらしい。
ある種、度が過ぎた正義感の持ち主だそうだ。

他にも種村を知る者からは特徴的なエピソードが続出する。
普段から正義を口にしていたものの、かなり自分本位な性格でもあったようだ。
さらに、歴史に名を残す人物になるのが夢と語っていたと言う。

そんな中、何処から流れたのか「ダークナイト」検挙の報道が為された。
これにより、種村こそが「ダークナイト」であると世間に認知されることに。

もはや、これに反証する術はない。
それこそ、当の「ダークナイト」本人が訴え出ない限りは……。
その頃、当の「ダークナイト」が自身の正当性を主張すべく動き出そうとしていた。

検事聴取の前夜のことである。
種村の寝床に「ダークナイト支持者」を名乗る人物からの手紙が届く。
これを目にした種村の顔色が変わる。

検事聴取当日がやって来た。
素直に聴取に応じた種村だったがトイレで豹変。
警護官を振り切ると脱走してしまうことに。

種村脱走の報を知らない右京は外出先から特命係へ戻っていた。
すると、其処には甲斐が。
どうやら、甲斐も先程やって来たばかりらしく角田たちは居なかったそうである。
甲斐は種村脱走について既に知っており、右京はこれを教えられて驚く。

戻って来た角田から詳細を聞かされる右京。

何でも種村はまるで準備していたかのように、トイレから脱走したそうである。
真っ直ぐに非常階段へと向かうと3階に隠れて、追っ手をやり過ごした。
其処から悠然とエレベーターを用い脱出したのだそうだ。

角田によれば、3階は会議室など人気の少ない階だったことが影響したようだ。
角田から種村脱走の一部始終を伝え聞いた右京は現場となった地検へ。
其処で種村の逃走経路を見て回り、ある結論に至る。

種村は逃走するにあたり幾つかの選択肢を経ている。
まず、トイレから廊下に出た際に右を選ぶか左を選ぶか。
此処でミスすれば非常階段には辿り着けない。

次に、非常階段からどの階に飛び込むか。
3階でなければ捕まっていただろう。

さらに、焦っていたにも関わらず最終的にエレベーターを用いている。
結果、これにより逃走を成功させたのだ。

偶然か!?
いや、種村は逃走経路を事前に教えられていたとしか考えられない。
右京は何者かが種村に入れ知恵したと指摘する。

その夜、当の種村が怪我を負った状態で発見された。
どうやら、逃走途中に赤い上着を着た男、すなわち「ダークナイト」の制裁を受けたようだが……。

同じ頃、右京と甲斐は共に特命係に居た。
其処で種村が襲撃されたとの報を受け搬送された病院へと赴くことに。
だが、これでも種村は「自分が本物だ」と主張を繰り返す。
彼によれば、襲撃者こそ模倣犯らしい。
そして、結局のところ種村の主張を否定する術は無い。

翌朝、悦子の入院先を甲斐が訪れた。
すると、悦子から右京も見舞いにやって来ていたことを告げられる。
何でも右京は前日の甲斐のアリバイを尋ねたと言う。
この際、悦子は「ずっと一緒だった」と答えたそうだが……。

一方、伊丹たちは種村を取調べていた。
この期に及んでもなお、種村は自身を「ダークナイト」と主張。
種村は逃走を手助けした人物が居たことは認めるが、それが誰かは明かさない。
それどころか、そう言った支援者が存在することこそが「ダークナイト」のステータスだとばかりにその名を嵩に着始めたのだ。
これを苦々しげに眺める甲斐。

その夜、花の里にて。
先に飲んでいた甲斐、遅れて右京がやって来た。
どうやら、この日は1日ずっと別行動だったようである。
右京は何やら「ダークナイト」について調べていたようだ。
其処に梶から甲斐へ電話が。
どうやら右京が秘密裏に梶を訪れたようである。

慌てた甲斐はその足で梶のもとへ。
梶によれば右京は甲斐について尋ねて行ったらしい。
しかも、梶の妹・景子についてもいろいろ調べていたそうだ。
梶は誤魔化したつもりだが、右京は既にあらかた調べた上でのことで誤魔化せたかどうかは怪しいらしい。
これを聞いた甲斐に緊張が走った。
此処で「喧嘩必勝法」について口にする梶。
絶対に喧嘩に負けない方法、それは勝ち目がない相手とは絶対に喧嘩しないことだ。

「あの人はヤバイ気がする」
「ああ、知ってる……」
暗に逃げるように促す梶に、そっと頷く甲斐。
そう、右京の手強さは何より甲斐が一番よく知っているのだ。
だからこそ逃げ切れないだろう……。

翌日、特命係にて右京と甲斐は景子について話題に挙げていた。
梶景子は30数箇所を滅多刺しにされ殺害された被害者である。
ある日、仕事から帰宅しようとしたところを通り魔に襲われ殺害されたのだ。
この犯人・浜中中也はドラッグを用いており心神喪失で無罪となっていた。

当時の梶はこの結果に唖然とした。
そして、復讐しようと浜中を狙っていた。
これを甲斐が必死に押し留めたのだ。
この事件は若かりし甲斐にとって大きな心の傷となった。

ところが、当の浜中は釈放1ヶ月後に暴漢に襲われ大怪我していた。
犯人は未だに捕まっていない。

この事件に右京が注目し再捜査していた。
結果、「ダークナイト」による犯行とほぼ断定出来たらしい。
その犯行方法に共通点があった為である。

右京は主張する。
浜中の証言とは服装こそ現在の「ダークナイト」とは異なるものの、これが「ダークナイト」の初犯だったのではないか、と。

そもそも、「ダークナイト」は初めから目的意識があって存在したのだろうか。
もしも、その誕生に契機となる事件があったとすれば、浜中襲撃こそが「ダークナイト」を生み出すことになったのではないか。

では、「ダークナイト」が浜中を選んだ理由は何か。
当然、その動機は「復讐」が挙げられる。
だとすれば、「ダークナイト」は景子の関係者なのだ。

さらに、浜中が本当の「ダークナイト」最初の標的だとすれば2件目となった加藤実とも多少のリンクが生じる。
浜中は薬物の使用者、加藤は薬物を売買していたからだ。
「ダークナイト」は浜中を憎み復讐を果たすことで、次なる犯行への道を作ってしまったのだ。
そして、次々と犯行を繰り返した。

これを聞く甲斐の顔色がどんどんと蒼白に変わる。

翌朝、特命係に現れた甲斐は右京に置いて行かれたことに気付く。
右京は既に何処かへと捜査に出掛けていた。
慌てて右京と連絡を取る甲斐。

そんな甲斐に右京は宣戦布告する。
少なくとも甲斐を信じることが出来ないと告げ、甲斐に対し「ダークナイトを追うことが出来るものなら追ってみろ」と宣言する。

一方、悦子から連絡を受けた峯秋は大河内にある依頼を……。

同じ頃、右京は梶を再訪していた。
浜中襲撃事件時、梶は真っ先に疑われたらしい。
だが、確固たるアリバイが存在したことで容疑が晴れていた。
さらに、右京は種村襲撃時の梶のアリバイを問う。

「ソイツは犯人じゃありませんよ」
梶に代わってこれに答えたのは甲斐である。

そんな甲斐に右京は自身の推理を語って聞かせる。

種村を襲った人物もまた種村同様に「ダークナイト」の模倣犯だったと指摘する右京。
種村は彼を襲った人物を「ダークナイト」ではないと断言していた、それは正しかったのではないか。
おそらく、本物の「ダークナイト」が種村が模倣犯であることを証明する為に送り込んだ偽物だったのだろう。

右京はこの本物に依頼された模倣犯こそが梶だと考えていた。
だとすれば、本物の「ダークナイト」の正体は……。

続けて、右京は甲斐に「本物のダークナイトはそのとき何処に居たでしょうか?」と尋ねる。

「あなたと一緒にいました」
本物の「ダークナイト」はそのとき右京に居たと答えた甲斐。
すなわち、それは甲斐自身が「ダークナイト」に他ならないことを示している。
自白であった。

種村襲撃時には右京と共に居た甲斐。
だが、種村逃走時には甲斐の姿は無かった。
そのとき、甲斐は種村の逃走を支援していたからである。
種村は相手が本物とも知らず甲斐の支援を受けて逃走したのだ。
そして悦子も甲斐の異変に気付いていたのだろう、だからアリバイを偽証した。

これに薄く笑う甲斐。
甲斐としては右京が真相に辿り着くことなく有耶無耶になればと思っていたそうである。

「どの時点で俺がダークナイトだと気付きましたか?種村を模倣犯だと決め付けたときですか?」
「考えなさい、君なら気付きますよ。何処でしくじったか、3年も僕と一緒に居たのですから」
問う甲斐に、右京はすぐに答えることなく促す。

一方、右京は梶へと向き直る。

梶が甲斐に代わり「ダークナイト」を引き受けたのは、浜中への制裁を甲斐が引き受けたからであった。
梶にとって甲斐は恩人だったのだ。

「それは渡ってはいけない橋ですねぇ」
「警察官としては渡ってはいけない。だが、人としては渡ることもあるんです」
梶は甲斐が居たからこそ自身が救われたと主張する。

「あの時か……」
此処で、甲斐が自身のミスに気付いた。
それは特命係にて「種村逃亡」について右京へ教えた際だ。
角田課長も不在であったあの時点で、甲斐が種村逃亡を知る機会はあり得ない。
にも関わらず、甲斐は「種村逃亡」を自ら口にしてしまったのだ。

「まぬけだなぁ」
あまりにも初歩的なミスに自嘲する甲斐。

「君が悔いるべきは其処じゃないだろう!!」
そんな甲斐に反省すべきは其処では無いと繰り返す右京。

こうして、本物の「ダークナイト」として甲斐、そして種村襲撃犯として梶が逮捕された。
直後、此処で大河内が介入する。

右京は急ぎ峯秋のもとへ。
大河内が峯秋の命で動いていることに気付いたからだ。

峯秋が大河内を動かした理由を「監察官による内部調査案件は公表されない。また、時間を稼ぐことが出来る」とした右京。
これを峯秋は認める。
せめてもの親心らしい。

さらに、右京は峯秋が悦子から情報を得たことで甲斐が「ダークナイト」だと気付いたと指摘する。
悦子は前々から甲斐が「ダークナイト」だと薄々勘付いていたらしい。
同時に悦子は右京の「正義」を怖れていた。
だから、峯秋に助けを求めたのだ。

「アレを傍に置いたことを後悔するかね?」
「後悔しますね。但し、近くに居ながら、むざむざ渡らせるべきではない橋を渡らせてしまったことを、ですが」
右京は軽く頭を下げると峯秋の前を去る。

一方、甲斐は収監されていた。
そんな甲斐のもとへ足を運んだ峯秋は頬を一発張り倒す。
これを受けつつ「峯秋の立場を悪くした」と不安を口にする甲斐。
そんな甲斐に峯秋は「舐めるな!!」と応ずるや「お前は懲戒免職は免れ得ない」と宣告するのであった。

大河内による甲斐の聴取が始まった。

「親友に成り代わり仇を討つとはあまりに愚かな行為だとは思わなかったのかね」
「思ってましたよ。だからこそ目の当たりにしないと分からないんですよ」
どうやら甲斐は梶に復讐を思い留まらせる為に敢えて復讐を代行したようだ。

だが、それが「ダークナイト」へと発展したのは何故か?
これについては「分からない」と繰り返す甲斐。
1つだけ言えることは、何時しか世間からの称賛が忘れられなくなっていたのだそうだ。

「僕が彼をダークナイトに仕立てたと?」
その頃、喫茶店では右京が峯秋の言葉に驚いていた。
峯秋はどうしても右京が望む望まないに関わらず甲斐を追い込んだのではないかとの疑念が拭えないらしい。

どうにも太刀打ちできない君への嫉妬が原因なのではないか?
正義を信奉することで右京に対抗しようとしたのではないか?
次々と続く峯秋の言葉。

「お言葉ですが、言いがかりのように聞こえます」
遂に耐えかねた右京は撥ね退けるように応じる。

「杉下右京は人材の墓場だったね……」
それを受けてもなおポツリと洩らす峯秋。
だからこそ、甲斐も右京の犠牲になったのではないかと述べているのである。

あのとき、右京が甲斐を「相棒」に選んだことを峯秋は密かに喜んだ。
峯秋は甲斐が退職することを望んでいたから。
だが、それはこのような形では無かった。
右京は峯秋の想像以上の劇薬で甲斐はそれに影響を受け過ぎたのだ。

峯秋は「自身の浅慮を恥じる」と口にすると「君は自分の思っている以上に危険な人物かもしれないよ」と締め括った。
これに右京は複雑な表情を浮かべることに。

数日後、右京にも上司としての責任が問われることとなった。
無期限の停職処分である。

一方、「ダークナイト」の正体が警官だったと明かされたことはネット上では概ね好意的に受け止められていた。
悦子はこれを眺めつつ、子供を産むことを誓う。

その頃、角田や米沢らも「ダークナイト」について語り合っていた。
思っても踏み越えてはならない一線を越えてしまった……それが彼らの甲斐への評であった。

そして、特命係は活動停止となった。
右京は再び海外へ赴くべく空港へ。
其処で見知った顔を見つけ驚くことに。

甲斐が居たのである。
伊丹たちの粋な配慮であった。

いつものように暫し2人きりとなる右京と甲斐。

「もはや愛想が尽きましたか?」
「いえ、自分に愛想が尽きかけてますよ」
甲斐の言葉に右京が肩を竦める。

正義を志す同士であった彼ら。
だが、今は道を違えてしまった。

「然るべき時が来ればまた会いますよ。2人はまだ途中じゃないですか」
こう告げるや歩き出した右京。

「待っています」
その言葉を残し、右京は搭乗口へと消えて行った。
見送るのは涙する甲斐と伊丹たちであった

連行される甲斐の脳裏に甦るのは右京との3年に渡る日々。
其処では幾度となく「正義の在り方」が問われていた。
それに右京は「絶対的正義」を以て答えた。
甲斐享はそんな右京の「相棒」であった。

一方、右京もまた甲斐との日々を振り返る。
喧嘩っ早かった甲斐が何時しか変わって行った。
彼こそ右京の正義を継承する筈の人物であった。

右京はそっと目を閉じる。
飛行機はゆっくりと日本を離れて行く―――最終話了。

<感想>

シーズン13最終話(最終回、第19話)。
脚本は輿水泰弘さん。

サブタイトルは「ダークナイト」。
テーマは「正義の在り様」か。
右京、甲斐、種村らを通じて「正義とは何か」が描かれました。

一方で、サブタイトル通り「バットマン」の「ダークナイト」でもありました。
これまた「正義の在り様」について語る作品です。

「ダークナイト」(2008年、アメリカ)ネタバレ批評(レビュー)

「ダークナイト」でも「バットマン」は去って行くことになりましたが、「相棒」でも右京と甲斐が去って行くことに。
「バットマン」では「ダークナイト ライジング」がありましたが「相棒season14」は如何なる始まりとなるのか!?

それにしても甲斐が「ダークナイト」に転じたのは2年前(正確には浜中も含めて3年か)。
つまり、右京と「相棒」となってからのこと。
これは衝撃的でした。
右京は甲斐の正義感を見越しての「相棒」結成でしたが、奇しくもこれが甲斐にとって仇になった形に。
甲斐自身の正義が未だ確立し切れていないところに右京の影響を受けたのが大きかったのでしょうか。

また、峯秋の指摘も痛烈でしたね。
光が強ければ強いほど影もまた濃くなるように、「右京の正義の輝き」の強さに「甲斐の正義の影」も濃さを増したのかもしれません。
まさにそれはコインの裏表の如く。
そう言えば「ダークナイト」のハービーもまたコインの裏表が関係していたなぁ……。

ただ、あくまで甲斐君は若さ故に多大な影響を受け暴走したのではないでしょうか。
自身を確立した「相棒」ならば、時に対立しつつも上手く心のバランスが取れたのかも。
こうなると、亀山君と神戸君はかなりスゴイことに。
特に亀山君はあの頑なだった右京さんの心を動かしたのだから快挙だよ!!

一方、本作では甲斐の自警活動の是非については特に問われていませんでしたね。
ただ、右京の光により甲斐の影が生じたように、甲斐の影もまた別の影を生み出しました。
それが「ダークナイト」を騙った種村。

「ダークナイト」の名のもとに騙り行為を繰り返す種村。
それは権威を嵩に着る行為に他ならない。
結局、種村は周囲から認められない自身の境遇を劇的に改善させたいだけに過ぎなかったのだろう。
本来、それは自身が何らかの行動を起こし努力を続けることで成果を得るべきものなのだが、種村はてっとり早く結果を求めた。
だから、人の行為を自身の行為と騙ることが出来るのだ。
それは唾棄すべき卑劣な行いである。
敢えて言うなら、種村自身が彼が粛清した辻堂と何ら変わりがないことになる。
これまた自身の正義の在り様を確立し得なかった故の弊害だろうか。
そもそも、種村に本当の正義が存在したかは不明だが……。

そう言えば、甲斐も目的と手段が入替りつつあったのかもしれないなぁ。
何しろ、悪への制裁だけならば「ダークナイト」の真贋は関係ない筈。
にも関わらず、其処に拘ったところ(如何に種村が人を殺してしまったからとは言え)を見ると「ダークナイト」に誇りを抱いていたところもあったのかも。
此の点、甲斐は自身の作り出した影に飲まれつつあったと言えるのかもしれません。

さて、「相棒season13」もこれで終了。
同時に甲斐享を演じられた成宮寛貴さんも卒業とのこと。
管理人的には「まだまだこれからも続けて欲しい」との想いもあり、此処での卒業は正直寂しい。
ラストでの右京と甲斐の遣り取りも成宮さんだからこそと言ったところもあるし。
とはいえ、「ダークナイト」として甲斐享があの形で卒業するからこそ、さらに右京のキャラクターが深まったのも事実。
此処は1ファンとして卒業を惜しみつつも「3年間、お疲れ様でした」と感謝の言葉を述べさせて頂きたく思います。
なにしろ、成宮さん演じる甲斐享の存在があったからこそ、更に「相棒」世界は広がりを加えることが出来たのです。
それに、神戸君同様にまた登場することも可能だと思うし。
きっと、多くの経験を積んだ甲斐が登場することで、それこそさらに右京さんのキャラが深まるに違いないのです。
というワケで「相棒season14」以降、ゲストとしてでも甲斐享の登場を願う管理人なのであります!!

同時に4代目「相棒」を迎える「相棒season14」にも期待です!!

【至急報】3代目相棒・甲斐享が「相棒season13」にて卒業とのこと。

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