2015年04月18日

「ドS刑事」第2話「連続放火殺人!だけど合コンに潜入しなさい!?爆走ポリス・コメディ!」(4月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「ドS刑事」第2話「連続放火殺人!だけど合コンに潜入しなさい!?爆走ポリス・コメディ!」(4月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

あるアパートに火炎瓶が投げ込まれ、部屋にいた荒木(中村憲刀)と恋人の由衣(西田麻衣)が焼死した。2人の遺体から検出された覚せい剤が、マヤ(多部未華子)と代官山(大倉忠義)が逮捕した暴力団員(小峠英二)が提供したものだったことから、荒木が所属していた暴力団を中心に捜査を開始。すると、荒木が組員の一人・江沢(光宣)とトラブルを起こしていたことが分かる。しかし、事件現場を訪れたマヤは、荒木の部屋の網戸があらかじめ外されていたことと、由衣が歯列矯正に通っていたことに着目。由衣が通っていた歯科医から、彼女が婚活パーティーに参加する予定だったことを聞きだし、代官山と共に福本(ダンカン)という男が仕切る婚活パーティーへ。そこで、由衣が数人の男性からアプローチを受けていたことを知る。
そんな中、不二子(吉田羊)が自ら江沢の取り調べを担当し、思わぬ事実が発覚! 事件解決かと思われたが、その直後、江沢には犯行時刻のアリバイがあることが判明し捜査はふりだしに戻ってしまう。一方、情報屋の由良(石井正則)から由衣に関する新たな情報を得たマヤは、独自に捜査を開始する!!
(公式HPより)


では、続きから……(一部、重複アリ)。

マヤの驚異的な捜査能力により、薬物の売人が逮捕された。

同夜、あるアパートから失火。
火元となった室内からは荒木とその恋人・宮坂由衣の焼死体が発見された。
どうやら、マヤが逮捕した売人から手に入れたらしき薬物を使用していたことで逃げ遅れてしまったらしい。

捜査の結果、何者かによる放火と判明。
不二子は犯人を逮捕すべく色めき立つが、マヤはマイペースを崩さない。

そんな中、怪しい男が荒木周辺をうろついていたことが分かる。
男の名は江沢、どうやら荒木に何か思うところがあったようだ。
不二子たちがこれを追うが、マヤは興味を示さない。

マヤが興味を示したのは由衣であった。
荒木が標的と思われているが、由衣こそが標的だった可能性もあるのではないか。

マヤは由衣の周囲を調べ、彼女が歯科矯正に通っていることを突き止めた。
さらに、由衣が婚活パーティーに頻繁に出かけていたことも判明する。

マヤは由衣が参加を予定していたボウリング婚活パーティーに赴く。
その婚活パーティーは福本が仕切る企画。
なんでも、由衣は参加者の1人・佐々木なる男性と親しかったようだが……。

これが何になるのかと困惑する代官山。
一方で、マヤは福本を気に掛ける。

同じ頃、江沢の身柄が確保された。
不二子は自ら聴取に乗り出し、マヤとは真逆に相手の善意を思い起こさせる手法で江沢を落とした。

ところが、当の江沢にはアリバイがあったのだ。
実は江沢は荒木を愛していた……そう同性愛である。
其処で愛する荒木にカニクリームコロッケを振る舞うべく料理教室で努力を重ねていたのだ。

そんな中、マヤは情報屋の由良から荒木と由衣が美人局を行っていたとの情報を得る。
どうやら、由衣は婚活パーティーで獲物を物色していたようである。
もちろん、佐々木もこの被害者らしい。

此処で例の公園で遊具をグルグルさせるマヤと代官山。
そんな2人を遊具を奪われた子供たちが非難がましくじっと見詰める。
ちなみに、マヤはこのグルグルを行うことで頭脳を活性化させると主張するが今のところ成果は出ていない。

マヤは荒木と由衣の件はとりあえず置いといて、別の犯人を逮捕することに。
向かった先は婚活パーティーを主催した福本のもとだ。

実は婚活パーティーに参加した女性陣は福本の部下であった。
そう、福本は婚活パーティーを利用して結婚詐欺を行っていたのだ。

踏み込んだマヤと代官山。
代官山が名誉の負傷を遂げる中、マヤは見事な鞭裁きで福本を逮捕した。

しかし、未だ荒木と由衣を焼死させた犯人は捕まっていないのだ。

そして、その夜のことである。
佐々木が何者かに刺殺された後に火を点けられてしまう―――3話に続く。

<感想>

原作は七尾与志先生「ドS刑事シリーズ」。
2015年4月時点でのシリーズは既刊4冊、それぞれ第1弾『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』、第2弾『ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件』、第3弾『ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事件』、第4弾『ドS刑事 桃栗三年柿八年殺人事件』となっている。
過去には第1弾『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』をネタバレ書評(レビュー)してますね。

『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』(七尾与志著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)

そのドラマ版ですが、おおっ、どうやら此処からアレンジを加えつつ第1弾『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』を描いて来るようですね。
次回には中尾ミエさん演じる時枝も登場するようだし。

それにしても、不二子はマヤと対となるキャラ造詣なのでしょうか。
犯人の心を折る方法も「犯人自身も知らなかった嫌な想い出で責めるマヤ」に対し「犯人の知る善意を思い起こさせることで責める不二子」だし。
今後の2人の関係にも注目ですね。

そして、マヤ父と代官山の母・啓子はやっぱり因縁がありそうですね。
いや、マヤ父と代官山父に因縁があるのかもしれないが……。
1話ネタバレ批評(レビュー)で挙げた次の3パターン。

1.代官山は忘れているが、マヤと代官山は幼馴染だった。
2.マヤが幼児期に代官山の父に救われた経験があり、それが元で警官になった。だから代官山に恩義を抱いている。
3.マヤの父と代官山の父が知り合い、マヤの父の出世の影には代官山父の貢献があった。

今回の描写により3の可能性が少し高まったか?
これが次回どうなるかにも注目!!

ちなみにネタバレあらすじはテンポを重視すべく大幅に改変しているので注意!!

◆「七尾与史先生」関連過去記事
【ドS刑事ドラマ版】
「ドS刑事」第1話「攻撃系女子とピュア巡査バディの痛快ポリス・コメディー!潜入捜査で女装しなさい」(4月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【著作関連】
『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』(七尾与志著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)

『死亡フラグが立ちました!』(七尾与史著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『キルキルカンパニー』(七尾与史著、宝島社刊『「このミステリーがすごい!」大賞作家書き下ろしBOOK』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

【ドラマ関連】
「超再現!ミステリー」(日本テレビ系、2012年)まとめ

「超再現!ミステリー」第5回「“大人気…死亡フラグが立ちました”超天才バナナを使った殺人犯IQ手口&興奮ラスト」(5月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

シリーズ第4弾「ドS刑事 桃栗三年柿八年殺人事件」です!!
ドS刑事 桃栗三年柿八年殺人事件





シリーズ第1弾「ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件 (幻冬舎文庫)」です!!
ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件 (幻冬舎文庫)





シリーズ第2弾「ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件 (幻冬舎文庫)」です!!
ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件 (幻冬舎文庫)





シリーズ第3弾「ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事件 (幻冬舎文庫)」です!!
ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事件 (幻冬舎文庫)





キンドル版「ドS刑事 桃栗三年柿八年殺人事件 (幻冬舎単行本)」です!!
ドS刑事 桃栗三年柿八年殺人事件 (幻冬舎単行本)





シリーズ既刊3冊がセットになったキンドル版「ドS刑事 シリーズ3冊セット【電子版限定】」です!!
ドS刑事 シリーズ3冊セット【電子版限定】





「死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)」です!!
死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)





「死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)」です!!
死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)



posted by 俺 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

これでミステリの可能性も広がる!?空を飛ぶ「ドローン」に注目せよ!!

「器械トリック」という言葉をご存知でしょうか。
これは、例えば「糸と針を用いて密室を作った」とかのアレのことです。
言わば「物理トリック」と呼んで差支えないかと思います。

ちなみに、管理人は個人的に器械トリックはそれほど好みではありません。
どちらかと言えば「人間の思い込みが生むサプライズ」が好きなのでそういった思い違いや勘違い(誤認)が活かされたトリックの方が好みだったりします。

とはいえ、「ミステリ」を語るには「器械トリック」を外せないことも大きな事実。
なにしろ、これを用いた作品は意外と多い。

例えば世に云う密室物で物理トリックを用いたものの大半はコレになります。
他にも、当時の最先端の技術を用いたトリックもコレと言えるでしょう。

例として挙げるならアガサ・クリスティーの某作における蓄音機。
他にも転送電話や留守番電話によるアリバイ工作などもそうですね。

携帯電話など技術の発展がミステリの幅を狭めたと言われていますが、その反面で時の技術革新が新たなトリック創造に寄与することもあるのです。

というワケで、今回の「ミステリ小説の種」はそんな「器械トリック」に貢献しそうな商品のご紹介。
それがコレ、「ドローン」です。

もうご存知の方も多いかと思いますが「ドローン」とは「無人の飛行体や車両」のこと。
中でも此処で言う「ドローン」とは飛行用の手軽なタイプの物を指しています。
この「ドローン」、アマゾンさんで購入可能で価格も5000円台から始まっています。

では、この「ドローン」をどのようにトリックに用いるのか。
ドローンの特徴は安定した飛行とカメラ機能を備えていることが多い事。
これにより「ドローン」の視点で操作することが可能になっています。
だとすると……。

例えば、ドローンを用いて建物と建物の間にロープを這わせるとか。
例えば、ドローンを用いて人が出入り出来ないくらい小さな窓を経由して鍵を室内に戻し密室を作るとか。

うむむ、例を挙げてみましたがどうにもしっくりきませんね。
むしろ、捜査側が捜査対象を上方から調べたり、空から立て籠もり犯の様子をそっと窺ったりとかの方が実用性が高そうだ。
例のような直球での用い方だと某香月君のように読者から批判が集中しそうだし……。
どなたか、この画期的なドローンを活かし稀代の名作に挑んでみては如何でしょうか!?

ちなみに、どちらかと言えば手軽に「雲じい体験」が出来るとかの方が有用性が高そうだ。
というワケで、かなり不完全燃焼気味ですが久しぶりの「ミステリ小説の種」でした〜〜〜。

「【空撮】初心者でも簡単操作、カメラ搭載クアッドコプター!上下左右360度ターンを決めろ!Skytech M62」です!!
【空撮】初心者でも簡単操作、カメラ搭載クアッドコプター!上下左右360度ターンを決めろ!Skytech M62





「【高画質 カメラ搭載 4chクアッドコプター+2GB SDカード】 ラジコン ヘリコプター 空撮 動画 TV 再生【曲芸飛行でド迫力空撮映像が撮れる】」です!!
【高画質 カメラ搭載 4chクアッドコプター+2GB SDカード】 ラジコン ヘリコプター 空撮 動画 TV 再生【曲芸飛行でド迫力空撮映像が撮れる】





「Syma X5C-1 2.4GHzの6軸ジャイロRCクワッドロータードローンUAV RTF UFO200万画素HDカメラ付き」です!!
Syma X5C-1 2.4GHzの6軸ジャイロRCクワッドロータードローンUAV RTF UFO200万画素HDカメラ付き





「Parrot Bebop Drone 1400万画素 魚眼レンズ カメラ付 クワッドコプター (レッド)」です!!
Parrot Bebop Drone 1400万画素 魚眼レンズ カメラ付 クワッドコプター (レッド)





「Parrot Bebop Drone 1400万画素 魚眼レンズ カメラ付 クワッドコプター スカイコントローラーセット (レッド)」です!!
Parrot Bebop Drone 1400万画素 魚眼レンズ カメラ付 クワッドコプター スカイコントローラーセット (レッド)



ラベル:ドローン
posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ小説の種 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/隠密」(2012年、中国)

「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/隠密」(2012年、中国)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

宋代末期の中国。偽金事件を捜査する首都警察に、皇帝直属の特務機関“神侯府”が協力することに。オオカミの血を引く剣の扱いにたける冷血(ドン・チャオ)、超能力が使える車いすの美女・無情(リウ・イーフェイ)ら神侯府の4人の秘密捜査官は、神侯府を率いる諸葛正我(アンソニー・ウォン)と共に捜査を開始。そして、事件の首謀者が豪商だと確信するが……。
(公式HPより)


<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:

【神候府(皇帝直属の特務機関)】
諸葛正我:神候府の頭目、メンバーを集めた。
冷血:後に神候府が誇る「四大名捕」の1人。この時点では六扇門の幹部でもあった。
無情:後に神候府が誇る「四大名捕」の1人。車椅子の女性。
鉄手:後に神候府が誇る「四大名捕」の1人。筋肉隆々の大男。
追命:後に神候府が誇る「四大名捕」の1人。賞金稼ぎ。

【六扇門(首都警察)】
柳:六扇門の総帥「捕神」と呼ばれる。諸葛正我を敵視する。
姫遥花:六扇門の新参幹部、実は安世耿の情婦にして部下。

【その他】
安世耿:豪商にして事件の黒幕、魔術を使う。


時は宋王朝末期。
人々が平和に暮らす中で、ある大きな事件が発生していた。
都に贋金が横行していたのだ。

首都警察である「六扇門」では、総帥にして「捕神」と称された柳の指揮のもと必死の捜査が行われていた。
そんなある夜、酒場で贋金の鋳型の取引が行われるとの情報を掴んだ柳は自身が育て腹心と頼む幹部・冷血と連れ、多くの部下を連れ酒場へ向かう。

一方、酒場には怪しげな3人組の姿があった。
1人は好々爺然とした男、1人は車椅子に座り何やら探っている女性、残る1人は筋肉隆々な力自慢の男である。
彼らの視線の先には鋳型とそれを所持する官吏の姿があった。
どうやら、官吏は鋳型を何者かに売るつもりのようだ。
これこそ「六扇門」が掴んだ情報だったのである。
果たして、「六扇門」に先んじてこの場を見張る彼らは何者なのか!?

そんな中、官吏に颯爽と近付く男が1人。
男の名は追命、名うての賞金稼ぎである。
彼の足は「神足」と呼ばれ、一蹴りで800メートルを移動する。
また、これを人に向ければその破壊力たるや絶大だ。
追命は官吏の借金を取り立てにやって来たのであった。

と、其処に冷血が遅れてやって来た。
実は冷血は狼の血を引き、鼻が利く。
また、そのスピードと破壊力も大したものであった。
追命と官吏の姿を見咎めるや、冷血は2人を逮捕しようと挑みかかる。

これに驚いたのは追命だ。
彼は自身が逮捕されるいわれがないと主張するが、冷血は聞く耳を持たない。
2人の達人同士の対決はその場を混乱の極みに陥れた。

この隙に逃げ出す官吏。
だが、その前に先程の3人組が立ちはだかる。
官吏は車椅子の女性に飛び掛かって行くのだが……空中で身体が静止し身動きとれず捕まることに。

その間にも、追命と冷血の戦いは激しくなる一方である。
やがて、酒場を飛び出した2人は路上に移動し、なおも戦いを続ける。

この戦いを止めたのは柳であった。
柳の命で大勢の兵士により拘束されることとなった追命。

ところが、此処に先の好々爺が割って入る。
官吏と引き換えに追命を引き渡せと言うのだ。

反発する柳であったが、突如やって来た皇太子から事情を説明され譲歩することに。

好々爺の正体は「諸葛正我」、皇帝直属の特務機関である「神候府」の頭目だったのだ。
先の車椅子の女性は「無情」、サイコメトリーやテレキネシスを得意とする超能力者。
さらに、筋肉隆々の大男は「鉄手」、圧倒的な腕力の持ち主である。

こうして、追命は神候府に引き取られた。
追命は諸葛正我からのスカウトを受け、名酒と引き換えにその傘下に加わることに。

だが、これで済まないのは柳である。
柳は神候府を危険視し「苦肉の策」により冷血を六扇門から追い出したと偽装し、スパイとして神候府に送り込む。

同じ頃、六扇門に新たな幹部が参加することに。
その名は姫遥花、彼女は忍びの技を得意としており部下の女性たちも特異な技を誇る。
柳は姫を加えたことで、六扇門の勢力が増強されたと喜ぶが……。

実は姫遥花は豪商で知られる安世耿から送り込まれたスパイであった。
姫は安世耿の情人だったのだ。
さらに、安世耿は姫に柳暗殺を命じていた。
そう、贋金事件の黒幕は安世耿だったのだ。

ところが、安世耿も想定していない事態があった。
姫は安世耿との関係に飽いていたのだ。
其処で安世耿に味方すると見せつつも、彼のもとから独立し六扇門を牛耳ろうと目論んでいたのである。

しかし、そんな姫にも想定外の事態が。
なんと、噂に聞いた冷血に一目惚れしてしまったのだ。
ところが、当の冷血は神候府に潜入捜査の真っ最中。
姫はなんとかアプローチを図ろうとあの手この手で奮闘することに。

一方、潜入捜査中の冷血にも想定外の事態が起こっていた。
儚げな影を持つ無情に心を奪われてしまったのだ。
しかも、当の無情もまた冷血に好意を抱いていた。
いつしか、2人は惹かれ合う。
冷血は神候府に居心地の良さを覚えるように。

だが、柳はそんな冷血を許さなかった。
六扇門の総力を挙げて、神候府の排除に乗り出したのだ。
血が流れることを怖れた諸葛正我は敢えて神候府を閉鎖する。

行き場を失くしたかに思われた冷血、無情、追命、鉄手らメンバー。
だが、彼らはこの数日の間に仲間の絆を育んでいた。
組織としての後ろ盾は無いが、独自捜査を開始し安世耿が黒幕であることを突き止めた。
どうやら、安世耿は贋金だけではなくもっと大掛かりな何かを計画しているようだが……。

そんな間にも、姫は冷血に接近し彼を自身の物にしようとアプローチ。
これを敵視した無情はサイコメトリーにより彼女が安世耿の手の者だと知ることに。
だが、誰も無情の言葉を信じようとしない。
それは冷血さえも同じであった。

その頃、皇太子と柳が夜分に密会することに。
これを安世耿が狙っていることが分かる。

冷血たちからこの情報を聞いた諸葛正我は彼らを連れて皇太子のもとへ。
すると、大量のゾンビの群れを率いた安世耿が襲撃を仕掛けて来た。
安世耿は魔術師であり、皇太子と柳の暗殺を計画していたのだ。

冷血たちは安世耿と対決することに。
これに姫遥花も力を貸す。

ゾンビたちは次々と討たれ数を減らして行く。
一方、姫はどさくさ紛れに無情暗殺を謀るのだが……車椅子をパワードスーツ化した無情には通じず一蹴される。

姫の裏切りを知った安世耿は激怒し、その命を奪おうとする。
しかし、姫の本性を知らない冷血、鉄手、追命はこれを阻もうと安世耿に挑む。

だが、安世耿は強かった。
炎を氷を自在に用い、3人がかりでも全く寄せ付けない。

これを見かねた無情と姫が加わり5対1の戦いに。
それでも好勝負を見せる安世耿。

だが、冷血たちが死ぬ気で挑み始めると形勢が逆転し始めた。
やがて、一撃を喰らい吹き飛ぶ安世耿。

とはいえ、安世耿は息絶えていなかった。
隙を突き、姫を連れ無理心中を図るのだが……姫に懐剣で止めを刺されてしまう。

安世耿は空中で爆発し、事件は終わりを告げた。

冷血へ六扇門に戻るよう誘う姫。
だが、冷血は無情の居る神候府を選ぶ―――エンド。

<感想>

人気武侠小説の映画化で、原題は「四大名捕 The Four」。

そんな「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/隠密」は「ドラゴン・フォー」三部作の一作目。
シリーズには二作目「ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀」と三作目「ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い」がある。

本作を簡潔にまとめると「武侠モノ」と「Xメン」と「ファンタスティック・フォー」を足して3で割った感じの作品。

「Xメン」的要素は次の通り。
狼の血を引く「冷血」が「ウルヴァリン」のポジション。
サイコメトラーでテレキネシス能力もある「無情」が「プロフェッサーX」であり「ジーン・グレイ」のポジション。
そして「安世耿」が「マグニートー」的なポジションかな。
同時に多対一的な対決シーンなどは「ファンタスティック・フォー」のソレだと思う。

なので、両作のファンは楽しめる筈。
とはいえ、それだけでなく「武侠モノ」がこれに加わっているのが面白い。
この三者を兼ねたあの独特なテイストは本作それ自体を目にしないと伝わらないと思う。
ある種、癖になりそうなほど。

そう言えば、終盤で無情の車椅子が変形しパワードスーツ化するのも見所だろう。
あれは予想だにしなかった。

さらに、主人公たちよりも敵役の安世耿の方が魅力的なのが印象的。
ラストの空中に浮かんで花火になるのもスゴイし。
それだけに、安世耿が今回だけで終わりは勿体ないと思ったら第二作目で復活していました。

ちなみに第二作、第三作のあらすじは次の通り。

<あらすじ>

・「ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀」
皇帝直属の特務機関“神侯府”の秘密捜査官、“四大名捕”の冷血(ドン・チャオ)らは偽金事件を解決。しかし、事件の黒幕・安世耿(ウー・ショウポー)の父親である安雲山(ユー・チェンフイ)の絶大な超能力により、安世耿は樹木と同化し復活していた。さらに安雲山は、神侯府を率いる諸葛正我(アンソニー・ウォン)に変身し、首都警察“六扇門”の隊長・柳(チェン・タイシェン)を亡き者にし……。

・「ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い」
車椅子の超能力者無情(リウ・イーフェイ)、鍛冶屋の鉄手(コリン・チョウ)、脚力自慢の追命(ロナルド・チェン)、剣の使い手の冷血(ダン・チャオ)らは、皇帝直々の特務機関である神候府の秘密捜査官だった。彼らは四大名捕として活躍していたが、ある理由により無情が抜けてしまう。そんな折、皇帝(アレック・スー)はひそかに城下を訪れる。
(公式HPより)


このあらすじを見ると分かるのですが、どうやら第2作目の時点で柳が殺害されている様子。
一方、あらすじにこそ登場しませんが姫遥花は三部作最後まで登場する模様。
冷血、無情、姫遥花の三角関係も見所と言えるだろう。

興味を持たれた方は是非、本作にチャレンジされたし!!
ちなみにネタバレあらすじはまとめ易いように改変を加えているので、詳しくは本作をご覧頂きたい。

◆関連過去記事
「ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀」(2013年、中国)ネタバレ批評(レビュー)

「ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い」(2014年、中国)ネタバレ批評(レビュー)

「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/隠密 スペシャル・エディション [Blu-ray]」です!!
ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/隠密 スペシャル・エディション [Blu-ray]





「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/隠密 [DVD]」です!!
ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官/隠密 [DVD]





「ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀 スペシャル・エディション [Blu-ray]」です!!
ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀 スペシャル・エディション [Blu-ray]





「ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀 [DVD]」です!!
ドラゴン・フォー2 秘密の特殊捜査官/陰謀 [DVD]





「ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い スペシャル・エディション [Blu-ray]」です!!
ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い スペシャル・エディション [Blu-ray]





「ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い [DVD]」です!!
ドラゴン・フォー3 秘密の特殊捜査官/最後の戦い [DVD]



posted by 俺 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする