2015年06月23日

『影の地帯』(松本清張著、新潮社刊)

『影の地帯』(松本清張著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

信濃路の湖に沈められた謎の木箱を追う田代の周囲で起る連続殺人! ふとしたことから悽惨な事件に巻き込まれた市民の恐怖を描く。

飛行機の中から富士山を写したばかりに、思いもかけぬ事件に巻込まれたカメラマンの田代は、撮影旅行先の木崎湖や青木湖で不気味な水音を聞き、不審な波紋を目撃する。行く先々に現れる小太りの男と謎の木箱を追う田代の周辺で、次々に起る殺人事件は、保守党の有力幹部失踪事件と関連を持ち始め、偶然と必然の織りなす経過のうちに、醜悪で巨大なその全貌を現わし始める……。
(新潮社公式HPより)


<感想>

世の中に渦巻く大きな陰謀に巻き込まれたフリーのカメラマン・田代の去就を描いた作品。
とはいえ、展開自体よりも本作のポイントは「死体の隠蔽方法がサプライズとなっている」こと。
あの方法が明かされた時はかなり驚いた。

ちなみにネタバレあらすじはかなり改変しています。
興味のある方は本作それ自体を読むべし。

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
田代:フリーのカメラマン。
久野:田代の友人。
川島英子:バー「エルム」のマダム。
山川亮平:保守党の有力幹部。
木南:田代の知人で記者。
礼子:霧の女。


フリーのカメラマン・田代はバー「エルム」のマダムである川島英子を見かける。
英子は何やら動揺している様子で、直後に姿を消してしまう。
さらに、その後に他殺死体で発見されることに。

一方、これと前後して政界の実力者として知られる山川亮平が突然姿を消していた。
そして、この行方を追っていた木南までもが姿を消してしまったのだ。

連続する消失事件に田代は友人である久野が止めるのも聞かず調べ始めることに。
すると、田代自身が何者かに狙われ始めた。
なんとか謎の女性に救われた田代は彼女を「霧の女」と名付ける。

退くに退けなくなった田代は自身の身を守る為にも真相解明に乗り出した。
そして遂に山川や木南が既に殺害されていることを突き止めた。
しかも、この殺害に大きな組織が関わっていることも知ることに。

組織は山川の敵対勢力から依頼を受け彼を殺害したのだ。
これを木南が突き止めた為に彼も殺害されたのであった。
どうやら英子は山川の死に利用された挙句、殺害されてしまったようである。

では、当の山川たちの遺体が発見されないのは何故か?

その秘密は組織が所有する石鹸工場にあった。
いや、正確には石鹸工場に偽装した死体処理場だ。
組織の人々は山川たちを殺害した後に遺体の血抜きを行いパラフィン漬けにした。
その後、これを鉋にかけ削ったものを分散して捨てることで完全犯罪を行っていたのだ。

此の時点で、田代は深入りし過ぎていた。
田代もまた組織に捕まってしまう。

そんな田代の前に現れたのは久野である。
彼もまた組織のメンバーだったのだ。

殺害されようとする田代。
しかし、間一髪で警察が突入し事無きを得た。

実は久野が田代を手にかけることを避ける為に通報していたのだ。
久野の友情に感謝する田代。

また「霧の女」との再会も果たす。
彼女の名は礼子、その兄が組織のメンバーであった。
だが、礼子自身が組織の方針に反対し田代を助けたようだ。

田代は礼子に礼を述べ、彼女に交際を申し込む。
これに礼子も応じ、2人は交際を始めることに―――エンド。

・こちらは本作のドラマ版です。
「月曜ゴールデン特別企画 松本清張サスペンス 影の地帯 大学教授失踪!?森に消える白い家・幻の黒髪の美女は敵か味方か…湖に捨てられた木箱の謎?蛍の里山に渦巻く悲しき欲と業」(7月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)

◆松本清張先生関連過去記事
【小説】
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水曜ミステリー9「松本清張没後20年特別企画 事故〜黒い画集〜 疑惑の事故が招く連続殺人!不倫密会の代償点と線を結ぶ捜査が暴く死体移動トリック」(12月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

テレビ朝日開局55周年記念 松本清張没後20年 2週連続ドラマスペシャル「十万分の一の偶然〜激突!事故か殺人か!?東名高速四重衝突!!一枚の写真が暴く赤い火の玉の謎…結婚目前に消えた娘〜父の追跡」(12月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン「松本清張没後20年スペシャル『寒流』〜黒い画集より〜エリート行員の不倫の恋が上司の嫉妬を生み運命が転がる!一体誰が悪で誰が善なのか?幻の名作の意外な結末とは」(1月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「松本清張没後20年特別企画『留守宅の事件』〜証明より〜妻は何故殺されたか?密会と密告の罪深い闇 空白5日間の不在証明を追う刑事達の執念」(4月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テレビ朝日開局55周年記念 松本清張二夜連続ドラマスペシャル 三億円事件 戦後最大の未解決事件〜衝撃の推理初映像化!!消えた真犯人VS保険調査員!!最後の真実」(1月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テレビ朝日開局55周年記念 松本清張二夜連続ドラマスペシャル“黒い福音” 国際線スチュワーデス殺人事件!昭和最大の未解決事件に挑む定年刑事&若手エリート刑事!!真犯人は誰か!?衝撃の結末」(1月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「フジテレビ開局55周年記念特別番組 松本清張ドラマスペシャル 時間の習俗 点と線の名刑事コンビ登場!相模湖畔で消えた女と福岡の変死体を結ぶ謎1000キロの距離と時間を超えた難事件…鉄壁のアリバイを崩せるか?真実はカメラが知っている」(4月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テレビ東京開局50周年特別企画 松本清張『強き蟻』 3年後に夫は死ぬ!10億円の財産狙う美貌の妻に群がる4人の男 屋根裏の情事に隠した殺人トリックと欲望!最後に生き残るのは」(7月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「松本清張サスペンス 悪女の事件・第一夜 坂道の家〜魔性の女が招く連続殺人の罠!美しい理容師に全財産を奪われた初老の男!!嫉妬と憎しみの殺意…浴室の氷のトリック(松本清張二夜連続ドラマスペシャル 坂道の家)」(12月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「松本清張サスペンス 悪女の事件・第二夜 霧の旗 無実の弟の弁護を断った弁護士に対する復讐を描く傑作サスペンス!殺人の汚名を着せられたまま獄中で死亡した弟への悲しみが、1人の女を悪女へと変貌させる!(松本清張二夜連続ドラマスペシャル 霧の旗)」(12月07日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テレビ東京開局50周年特別企画 松本清張ドラマSP『黒い画集−草−』 清張医療サスペンスの傑作!大病院の闇…不倫、失踪、医療ミス そして雨の夜に3件の連続殺人…白い巨塔に隠された驚愕の陰謀」(3月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「月曜ゴールデン特別企画 松本清張サスペンス 影の地帯 大学教授失踪!?森に消える白い家・幻の黒髪の美女は敵か味方か…湖に捨てられた木箱の謎?蛍の里山に渦巻く悲しき欲と業」(7月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【その他】
・『眼の壁』から出題がありました。
「ミステリーキューブ 名作ミステリーを凝縮▽華麗なトリックを見破り密室から脱出せよ!▽松本清張が仕掛けたわなに挑戦だ」(8月20日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【特報】松本清張先生、未収録短編発見さる!!その名も『女に憑かれた男』!!

【2015年】松本清張先生『女に憑かれた男』に続く未収録短編作品見つかる!!その名は『渓流』とのこと!!

「影の地帯 (新潮文庫)」です!!
影の地帯 (新潮文庫)





こちらはキンドル版「影の地帯」です!!
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「実は私は」第116話「カレーを作ろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第116話「カレーを作ろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、幼馴染のみかん、天使の華恋も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

未来の情報について聞き出すべく学園内で結香を探すみかん。
しかし、結香はもちろんのこと、鳴も閃も校内には居ない……。
それもその筈、新一年生は交流会として野外実習に出掛けていたのである。

その頃、当の新一年生グループのある1人が「このチャンスを活かす!!」と勢い込んでいた。
サキュバスの末裔・水奈川咲だ。

咲の目的は没落した一族をもう1度隆盛に導くこと。
その為には「カリスマ痴女」を打倒する必要がある。
その第一歩として、この交流会を活かそうと考えたのだ。
そう、咲は此の場を用いて同級生男子を籠絡しようと企んでいたのだ。

この野外実習、新1年生が班ごとに分かれカレーを作ることになっていた。
咲が所属する班には鳴、閃、結香が所属していた。
鳴は他の面々はともかくクラス委員長の咲が居れば安心だと考えていたのだが……。

そんな鳴の内心も知らず、咲はセクシーアピールを繰り返そうと果敢にチャレンジしていた。
しかし、野菜片手に卑猥なポーズを決めれば「農家の人?」と問われる。
ならばとセクシーポーズで料理を作れば「母親を手伝う子供のようだ」と評される。
結局、「委員長って見てるとほんわかするな」との結論に落ち着いてしまう。

焦る咲。
その目の前である人物が男子生徒の視線を集めていた。

忍者の技能を活かし、空中野菜切りを披露する結香だ。
それは物珍しさから視線を集めているのだが、咲はこれを「セクシーだから」と勘違い。

「カリスマ痴女」打倒の手始めに結香に挑戦状を叩きつける。
これを面白がって結香が受けたからさぁ、大変。

勝負内容はカレー対決。
早速、具材を切り分ける2人。
止めなければ……と思っていた鳴だが勝利条件も定めぬレースの開始に唖然としてしまうことに。

案の定、勝負は迷走。
切り分けた具材をあろうことか1つの鍋に入れ始めた。
これでは味で決着がつけられない。

対抗心だけが空回りする咲と結香は続いて独自の味付けに挑み始めた。
忍者の秘薬や惚れ薬や媚薬などがドバドバと投入されて行き、カレーは異なる物へと姿を変えて行く。

そして、何やら得体の知れないものが完成。
出来上がった鍋を前に「あんたやるわね」「あなたもね」と何処か納得の表情を浮かべる2人。
だが、その傍らには明らかな危険物が完成していた。

流れ上、これを食することになった鳴。
道連れとばかりに周囲を巻き込むのだが……。

翌朝、今日も新1年生が見当たらないことに疑問を抱くみかん。
これに朝陽が答える。

なんと、前日に食べたカレーが原因で全員が休みを取ることとなったのであった―――117話に続く。

充実の「実は私は」が読めるのは「週刊少年チャンピオン」だけ。
本誌で確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻、8巻、9巻、10巻、11巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、12巻も発売予定。
そして、本作かなり面白い!!

ちなみに遂に「実は私は」がアニメ化されるとのこと。2015年7月から放送開始だそうです。
これについては制作会社や監督さん、キャストなどが判明。
登場人物に黄龍院凛らの名前が無いことを見ると、序盤をアニメ化する予定なのかな。

【第EXTRA話】アニメ版「実は私は」スタッフさんとキャストさんの一部を明らかにされよう!

その116話。
サブタイは「カレーを作ろう!」。

ロシアンシリーズの後継者爆誕!!とでも言うべき回でした。

咲のポジションは「委員長」や「真面目なのに空回り」なところから渚に近い印象ですね。
そして、咲と結香との掛け合いは渚と獅穂のソレに近い。
でもって、今回は全体的に「お花見回」に近かったかな。
とはいえ、新世代の存在感は存分に見せましたね。

そして存在感と言えば、閃が気になります。
凛や結香同様に未来人だと思われるのですが、彼の行動が眼鏡も含めてどうも岡に近いような……。
もしかすると、岡の子孫なのかも!?
ただ、手にしている本や発言は獅穂寄りなんだよなぁ。
此の辺りにも注目なのかもしれません。

ちなみに、みかんが結香を探していたのは前回の続きとなっているようです。
すなわち、朝陽と葉子の未来問題は引き継がれている様子。
此の点も注目でしょう。

うむ、今回も充実した回ですな。
多くは語るまい、とりあえず読め!!

そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス12巻が発売予定。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂、4巻の茜、5巻のフクちゃんとみかん、6巻の凛、7巻の明里さんに続き、8巻が銀華恋、9巻が渚とみかんのコンビ、10巻が1周回って葉子、11巻は獅穂と凛コンビ。
そして、12巻は―――遂に緑苑坂弓こと源二郎に、その傍らには桐子も!!
となれば、次回は登場順で桃地結香か。
その次が水奈川咲になるのかな?

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
「実は私は」第1話から第110話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ

「実は私は」第111話「ヒーローになろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第112話「ゲームをしよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第113話「動揺しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第114話「勉強しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第115話「心配しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。

朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「外道クイーン(オレンジ)」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
フクの介:フクちゃんの先輩。やはり眼鏡。
フク太郎:フクちゃんとフクの介の先輩。やはり眼鏡。
フク蔵:フクちゃんとフクの介とフク太郎の先輩。やはり眼鏡。
手崎:文字通り茜の手先な料理教室のシェフ。

朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。92話で高校に進学。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
銀華恋:茜に続く第2のツノツキ……の筈だったが。58話から登場。

緑苑坂弓:朝陽たちの副担任、実は源二郎。92話から登場。
桃地結香:忍者少女、92話(実際は105話)から登場。ある秘密が……。
閃:鳴、結香のクラスメートの男子。瓶底眼鏡に腰の日本刀がトレードマーク。
水奈川咲:結香、閃、鳴のクラスメート。109話から登場。ある秘密が……。
箱入り娘:114話終盤に登場した謎の人物!?

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2015年06月22日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第28話「鬼のいる村4」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第28話「鬼のいる村4」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第28話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第27話「鬼のいる村3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

圭一の死について手掛かりを得るべく静香経由で山木巡査を追った蛍たち。
ところが、訪れた村では誘拐事件騒動の真っただ中。
山木に恩を売るべく独自に調査を始めた蛍だが、これが仇になり犯人として山木に捕まってしまう。
県警本部の担当者・蓮宮により釈放された蛍だが、村人は蛍が犯人だと決め付け私的制裁すると退かない。
慌てて村から逃げ出そうとする蛍だが、先回りしていた村人に捕まってしまう。
連行された先は村の祭壇、其処にはタコの悪意が巣食っていた。
どうやら、このタコが山木や村人を煽っているようだ。
遂に蛍は村人により処刑されそうになり……。

両手を縛られ火あぶりの刑に処せられそうになった蛍。
其処に山木が車で駆け付ける。

仲間である山木の到着を喜んで迎え入れる村人たち。
だが、山木の反応は彼らが期待したものとは異なっていた。
血相を変えて車を降りるや、村人たちに「何てことを!!」と叱りつけたのだ。

山木の豹変に驚く村人たち。
一方、蛍は彼の頭頂部に繋がっていた糸が切断されていることに気付く。
さらに、山木の背後には圭一の姿が!!
蛍は圭一が山木のソレを切断したことに気付いた。
だからこそ、山木が正気に返ったのだ。

蛍は圭一に事件の黒幕が祭壇に眠るタコであることを伝える。
圭一は大切な蛍を傷付けようとした存在に激怒しタコへと挑みかかることに。

そのとき、圭一の脳裏にタコの記憶が流れ込んだ。
このタコは古来から生息し化石化したもの。
それが村人たちに祀られたことで力を得ていた。
だが、いつしか村人たちから忘れ去られ力を喪失した。
ところが、其処に蛍を見かけ彼女に大きな力を見出したのだ。
蛍の力を取り込めば復権出来る……そう考えたタコは蛍を生贄にすべく村人たちに干渉したのであった。

同情はするが、蛍に危害を加えたことは許さない。
圭一は逆上しつつ、タコを撃つ。
全弾発射し終えた頃には、タコは息絶えていた。

こうして村人たちも正気に戻った。
蛍は彼らから謝罪を受け解放された。

「あのタコが操っていたんだね」と語る蛍。

だが、圭一は知っている。
あのタコにそれほどまでの力が残されていなかったことを。
タコは自制心を弱体化させたに過ぎない。
その後の暴走は村人自身によるものなのだ。
人の闇はかくも深いのだ。
しかし、圭一はどうしてもソレを蛍に告げることは出来なかった。

その後、蛍は山木から事の顛末を聞かされた。
誘拐された三ツ矢家の子供は前夫宅で発見されたらしい。
結局、三ツ矢と前夫による親権を巡る争いに過ぎなかったのだ。

それにしても……と蛍は山木の態度に疑問を抱いていた。
どうも、村人たちと違い最初から蛍に否定的だったのはどうしたことなのだろうか。

これを尋ねられた山木は圭一への疑惑を口にする。
何でも、圭一には十二人委員に関与していた疑いがあるらしい。
果たして、十二人委員とは―――次話に続く。

よもやの蛍ピンチ!?
ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
2015年4月8日に1巻が発売され、更に早くも2巻が発売予定!!

さて、その28話。
サブタイは「鬼のいる村4」。

蛍を手招きした手もタコだったとは……蛍の存在がタコを活性化させたことは当たってましたが、これは予想外でした。
とはいえ、タコも圭一と蛍により討たれることに。

ただ、タコが復権出来るほどの蛍の力……これも気になりますね。
その力こそが圭一を蛍の傍に繋ぎ止めているのでしょうし。

一方、山木の口から「十二人委員」なるキーワードが。
これこそ「獣を連れた男(10人と1匹の獣)」のことなのか?
あるいは、静香が口にしていた「PND」なのか?
ただ、蛍の推理では「獣を連れた男」は本体は1人だけの筈。
だとすると、「十二人委員」はまた別のものなのか?

また、山木の態度を見るに「十二人委員」はあまり好ましくは無い様子。
これに圭一が関与していたとはどういうことか?
それと、山木が村に異動となった経緯も含めて気になるところ。

次回にも注目です!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第20話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第21話「怪物のセオリー2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第22話「塔を上る男」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第23話「塔を上る男2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第24話「塔を上る男3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第25話「鬼のいる村」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第26話「鬼のいる村2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第27話「鬼のいる村3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事
「名探偵マーニー」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ

「フランケン・ふらん 最終話(最終回) Dream」ネタバレ批評(レビュー)

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「Phase20」(木々津克久作、「チャンピオンRED 2012年1月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)

「鋏女(チャンピオンRED 5月号掲載)」ネタバレ批評(レビュー)

「ヴァンパイア・アナライズ (チャンピオンRED 7月号掲載)」(木々津克久著、秋田書店刊)ネタバレ批評(レビュー)

これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

獣を連れた男(10人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?

死神:黒い影の男の正体。

【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。

謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。

【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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