2015年06月02日

『アルゴリズム・キル』1話(結城充考著、光文社刊『小説宝石 2015年6月号』掲載)

『アルゴリズム・キル』1話(結城充考著、光文社刊『小説宝石 2015年6月号』掲載)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

私は今、県警本部の捜査に必要とされていない――大人気警察小説シリーズ、再始動!
(光文社公式HPより)


<感想>

遂にクロハシリーズ最新作が『小説宝石 2015年6月号』より連載開始されました。
そのタイトルは『アルゴリズム・キル』。
『プラ・バロック』『エコイック・メモリ』に続く長編です。

『アルゴリズム・キル』、直訳すると「殺しの手法(解法)」か。
なかなかに意味深長。

そして、『プラ・バロック』では姉と、『エコイック・メモリ』では姉の忘れ形見・アイと、それぞれ形は違えど大切な存在と離れることとなったクロハ。
そんな彼女はそのショックの後遺症から所轄署の警務係に異動。
此の状態で埋もれることも考えていたクロハ。
だが、周囲はともかく事件が彼女を捨て置かなかった。
またも、事件と関わることに。

この1話ラストでは児童虐待の現場へ出動要請が。
もしかして、救い出した虐待児童をアイと重ねることになるのでしょうか。
この出会いがクロハを変えるのか!?
次話も注目です!!

ちなみに、ネタバレあらすじはかなり改変を加えているので注意!!
あらすじを読んで興味を持たれたら本作にチャレンジすべし!!

<ネタバレあらすじ>

『プラ・バロック』『エコイック・メモリ』と2つの事件により所轄署の警務課へ異動となったクロハ。
続けて大切な者を失ったことで半ば自暴自棄の状態であった。

矢先、イベントの警護に駆り出されたクロハは女性の遺体を発見する。
その遺体は激しい暴行を加えられ、全ての歯を折られた無惨なものであった。

捜査一課時代を思い出しつつも、何処か冷めた感覚を抱くクロハ。
所轄署の副署長・ナツメはそんなクロハに「余計なことをしないように」と念を押す。
すなわち「捜査に乗り出すな」との厳命である。
そもそも、そんなつもりのなかったクロハはこれを受け入れる。

そんなある日、警務課に出動要請がもたらされた。
児童相談所から児童虐待の現場に同行する人手を出すように依頼されたのだ。
クロハはこれに応ずることに―――2話に続く。

◆関連過去記事
『プラ・バロック』(結城充考著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『エコイック・メモリ』(結城充考著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

ドラマスペシャル「クロハ 機捜の女性捜査官 連続殺人と集団自殺…2つの捜査本部8日間の激闘!!悪意に立ち向かう家族の絆!!真相にたどり着いた女刑事が交わす涙の約束とは!?冒頭20分…この中に犯人がいる」(2月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「アルゴリズム・キル」1話が掲載された「小説宝石 2015年 06 月号 [雑誌]」です!!
小説宝石 2015年 06 月号 [雑誌]





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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

月曜ゴールデン「伝説の監察医 オニグマの事件簿2 破天荒な天才医師が超絶推理で連続不審死の謎に迫る “死者の声を聞け!” 謎の火傷と二重歯型の殺人トリックを暴く」(6月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン「伝説の監察医 オニグマの事件簿2 破天荒な天才医師が超絶推理で連続不審死の謎に迫る “死者の声を聞け!” 謎の火傷と二重歯型の殺人トリックを暴く」(6月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

熊井診療所の医師・熊井吾郎(市村正親)は、ヨレヨレでだらしなくおよそ医師らしくない見た目だが、昔は「伝説の監察医・オニグマ」と呼ばれ事件解決に貢献し活躍していた。 
ある日、スナックのマスター・石野洋介(RIKIYA)が殺された。石野の妻・めぐみ(鈴木麻衣花)から夫のDVの相談を受けていた、と品川西警察署刑事課の刑事・春日正輝(田中圭)から聞いたオニグマは、春日とともに事件現場を訪れる。すると、そこには大田東警察署生活安全課の刑事・花田卓(塚地武雅)の姿が。花田もめぐみからDVについて相談されていたというのだ。しかし親身になって相談に乗らなかった花田はそのことを後悔していた。
石野の解剖報告書からオニグマはあることに気が付き、指摘する。春日と花田はペアを組み、オニグマの情報を基に事件を調べ始める。
(月曜ゴールデン公式HPより)


では、続きから……。

熊井吾郎は熊井診療所の医師である。
同時に「伝説の監察医・オニグマ」と称される名医でもあった。
過去、ある事件での失敗により挫折していたが、品川西警察署刑事課に勤務する刑事・春日と出会い前作の事件を解決したことで立ち直ることが出来た。
春日もまた熊井と出会ったことで仕事に情熱を取り戻し、熊井の娘・真実との交際も順調である。

そんな中、大和町で会社員が殺害される事件が発生。
被害者は桧垣という男性であった。
その手には何者かによる噛み傷が残されていたが……。

それから5日後、今度はスナック「ブルーフォレスト」のマスター・石野洋介が刺殺体で発見された。
容疑者とされたのは石野の妻・めぐみである。

めぐみが石野からDV被害を受けていたこと。
また事件直後にめぐみから春日に犯行を自供する電話があったこと。
しかも、その直後に姿を消したことなどから、めぐみの犯行が疑われたのだ。

この事件の捜査に、大田東警察署生活安全課の刑事・花田卓も加わることに。
花田はめぐみからDVについて相談を受けていたのだ。
花田の上司で大田東警察署生活安全課係長・広瀬明彦は期限付きで花田を送り出した。

こうして、春日とコンビを組んだ花田。
だが、彼は一向にやる気を見せない。
花田は春日の先輩であったが、過去の春日のように仕事に遣り甲斐を失い不貞腐れていたのである。
しかし、花田は前向きに生まれ変わった春日に触発され少しずつ自分を変えようと考え始める。

消えためぐみの行方を追う春日と花田。
めぐみの元教師であった峰村聡之によれば、彼も相談を受けていたらしい。
現在、峰村は彼が勤務していた明栄学園の理事長・横山美奈子の秘書になっていた。
どうやら、美奈子の政界への出馬準備を行っているようだ。

一方、石野が500万円の借金を一括返済していたことが判明。
春日はこの金の出処に興味を示す。

矢先、当のめぐみが死体で発見された。
熊井の解剖の結果は突然死であった。
こうして、めぐみが石野を殺害し突然死したと結論付けられそうになるが……。

春日はこれに納得していなかった。
独自の捜査を続ける中で美奈子たちの態度に疑惑を抱き、花田を介して資料を入手する。
花田はこれに石野宅で発見されたUSBデータを添えた。

そのUSBデータの中身を閲覧した春日は驚くべき真相に辿り着いた。

その夜、春日もまた死体となって発見されることに。
信頼する春日の死にショックを受ける熊井。
他殺を疑った熊井は今回も解剖を行うが、めぐみ同様に突然死との結論に至ってしまう。

だが、熊井はそれでも他殺の線を捨て切れなかった。
春日の手に残された凍傷の跡や爪から検出された塗料に注目し、独自の調査を開始。
同じ頃、春日の死に責任を感じた花田は広瀬の制止を振り切り、こちらも捜査に乗り出していた。
こうして、熊井と花田のコンビが事件を調べることに。

熊井は春日の死亡当日の行動を追い、彼が明栄学園の生徒に聞き込みを行っていたことを突き止めた。
どうやら、学園に通う美奈子の娘・アイカについて調べていたようだ。

花田はアイカに見覚えがあった。
彼が広瀬と共に担当していたガールズバーでアイカがアルバイトをしていたからである。
そのガールズバーは花田によれば同様の店の中では優良店に属するらしく違法性は無いそうだ。

早速、ガールズバーを訪れた熊井と花田。
両手に包丁を握りニヤニヤ笑いを絶やさない店長の若林によれば、アイカは近頃になって休みがちらしい。

アイカに直接話を聞くべく下校中の彼女に声をかけた熊井たち。
ところが、アイカはその場を逃亡し誤って車に撥ねられてしまう。

熊井が治療し入院することになったアイカ。
その歯型を目にした熊井は大和町会社員殺害事件を思い出す。
被害者・桧垣の手にあった噛み跡とアイカの歯型が一致したのだ。

ところが、直後にアイカが病院から姿を消してしまった。
やはり、アイカは何かを隠している……こう考えた熊井と花田は再びガールズバーへ。

すると、花田が意外な事実に気付いた。
比較的優良店であった筈だが、未成年を22時以降も勤務させていたのである。

アルバイトからアイカについて聞き出す花田。
すると、この店が普段から援助交際を行っていたことが判明する。
優良店と思われていたが、それはパトロールの日だけで実態は異なるようだ。
しかも、若林の裏に黒幕が居るようなのだが……。

これを知った花田は熊井と共に美奈子と峰村のもとへ。
花田は援助交際を行っていたアイカが桧垣とトラブルになりこれを殺害。
その事実を突き止めた石野に美奈子が脅迫された為に、美奈子の指示で峰村が石野を殺害。
さらにめぐみを殺害し、この事実を追及していた春日を殺害したと主張する。

だが、美奈子と峰村はこれを一蹴。
めぐみと春日の死因がはっきりしない限りは何の証拠もないと対抗する。

こうして、すべては熊井が死因を暴くことが出来るかどうかが要点となった。

春日の仇を討つべく焦りを募らせる熊井。
そんな中、春日の爪から検出された塗料が車のレザー専用塗料だったことが判明。
さらに、ケーキを食べようとしてあることに気付く。

此処から熊井は真犯人の存在に気付いた。
熊井によれば美奈子でも、峰村でもないらしい。
さらに、ガールズバーが深く関わっているらしいが……。

数時間後、消えたアイカは車の中で拘束されていた。
その前に現れたのは……広瀬だ。
広瀬はアイカに「君は知り過ぎたんだよ」と語りかけ、口封じを目論む。

其処へ駆け付けた熊井と花田はアイカを助けだし、広瀬を告発する。
そう、広瀬こそが真犯人だったのだ。

そもそも、若林が経営するガールズバーが裏で援助交際を行いつつも優良店だったことが不自然だったのである。
何者かがパトロールの情報を流していたのだ。
これこそ、広瀬であった。
しかも、若林の裏に居た黒幕も広瀬だったのだ。

この事実を石野に掴まれ脅迫された為に、口封じに殺害したのだ。
めぐみと春日も正体露見を怖れた口封じであった。

では、めぐみと春日をどうやって殺害したのか!?
これに熊井は「ドライアイスを気化させ窒息死させた」と指摘する。

石野を殺害した広瀬はめぐみをナイフで脅し、春日に自供の電話を架けさせた。
その後、車に閉じ込めドライアイスにより二酸化炭素中毒で殺害した。
突然死ならば事件化しないことを知っていたからであった。

春日はUSBに入っていた広瀬と若林の密会写真からこの事実を突き止め、広瀬に詰め寄りめぐみと同じ方法で殺害されたのだ。

だが、春日は死に際し、熊井たちへ少しでも手掛かりを遺すべくドライアイスを触った。
手の凍傷は此の為である。
そして、車の塗料を爪に残したのだ。

死に臨んだ春日の覚悟が広瀬の罪を告発したのであった。

これに対し「馬鹿な……」と呟く広瀬。

「激務に疲れ妥当な報酬を得ようとしただけだ、お前もそうだろ花田!?」
「俺はあんたとは違う!!」
さらに、自身を正当化しようとする広瀬だが花田に一喝されることに。

こうして事件は解決した。

花田は今回の事件を通じ、大田東警察署生活安全課から品川西警察署刑事課に異動となった。
熊井に新たな相棒が出来たのである―――エンド。

<感想>

原作はなし、オリジナル作品です。

第1弾では管理人を恐怖させ「シリーズ化は心底避けて欲しい」と願ったあの作品のシリーズ第2弾です。
2012年3月の放送から3年3ヶ月、もう無いと思われていた作品だったのに遂に来たか……。

では、ドラマの感想から。

正直、視聴しないでおこうかと何度も思いました。
でも、それでも、思い切って視てみました。

結論から述べると「個人的にはアリ」と思いました。
最近は似たタイプの作品が多い中で、たまにならこういった形の作品も良いのではないでしょうか。
特に好意的に視られた理由は第1弾から方向性を変えた印象があったからかもしれません。

中でも、かなり衝撃的な展開でストーリーを引っ張った点には驚きました。
まさかの第2弾にして相棒が死亡とは……。

桧垣、石野が冒頭に殺害され、めぐみが21時40分頃殺害だったので22時跨ぎはどうするんだろうと思っていたのですが、直後の河原を歩く春日のアップ映像で「まさか……」と絶句することに。
そして、22時前後で春日の死が判明……とこんな流れ。

まだ春日への視聴者の思い入れも浅い中で殉職話を展開するのはかなり危険だったとは思いますが、これにより視聴者がその後の展開から目が離せなくなったのも確か。
現に管理人は息を呑んでしまいました。

レギュラーメンバーの死を以てストーリーの牽引力に変えるのはかなりの冒険。
ただ、この「冒険心」は評価しても良いかなとは思う。

とはいえ、これはある意味でいきなり切り札を切った状態とも言える。
もしも次回作があるとすれば「毎回、相棒が殉職する」か「相棒が犯人」ぐらいの奇手・奇策でないと厳しいことになりそうだ。

さて、まさに衝撃的展開だったワケだが、他の点にも触れておく。

まず、春日は熊井に自身の無念を晴らすよう証拠を残したんだなぁ。
それだけ、熊井を信頼していたのだろう。

また、店長の若林……あれほど刃物が似合う男はいないなぁ。
完全にミスリードに騙された。

ミスリードと言えば広瀬ではなく若林の犯行でも何ら問題は無かったなぁ。
「店長は小者発言」で「黒幕の存在」、「パトロールが漏洩していた件」で「広瀬の内通」をそれぞれ示唆していたワケだが、「小者でも殺人の罪を犯さないことはない」し「内通していたとしても広瀬が犯人には直結しない」と思われるので熊井の推理はなかなかに危いなぁ……。
まぁ、だからこそ「広瀬が若林からドライアイスを購入したこと」が終盤に語られた上で「アイカへの現行犯での逮捕」になったんだろうけど。
もう少し、ロジック面を強調しても良かったとは思う。

そう言えば、春日刑事に若林店長の登場で「オードリー」を思い出したのは秘密だ。

そして、今になって気付いたがオニグマが監察医である必然性が失われてるなぁ……。

◆関連過去記事
月曜ゴールデン「伝説の監察医 オニグマの事件簿 新ヒーロー誕生!破天荒な医者が連続殺人の謎を名推理焼死体と水死体を結ぶ驚きのトリックを暴く社長夫人の禁断の関係に隠された哀しき愛」(3月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)

<キャスト>

熊井吾郎:市村正親

春日正輝:田中 圭
花田 卓:塚地武雅

熊井真美:緑 友利恵
桜井 稔:矢柴俊博
横山美奈子:高橋ひとみ
広瀬明彦:螢 雪次朗
峰村聡之:阿南健治
熊井美代子:岡 まゆみ

寺原三郎:渡辺いっけい ほか
(公式HPより、敬称略)


「監察医の涙」です!!
監察医の涙





「死体に聴け−監察医という驚くべき仕事」です!!
死体に聴け−監察医という驚くべき仕事



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