2015年06月15日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第27話「鬼のいる村3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第27話「鬼のいる村3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第27話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる母親。

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第26話「鬼のいる村2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

圭一の死について手掛かりを得るべく静香経由で山木巡査を追った蛍たち。
ところが、訪れた村では誘拐事件騒動の真っただ中。
山木に恩を売るべく独自に調査を始めた蛍だが、これが仇になり犯人として山木に捕まってしまう。
県警本部の担当者・蓮宮により釈放された蛍だが、村人は蛍が犯人だと決め付け私的制裁すると退かない。
慌てて村から逃げ出そうとする蛍だが……。

山中を必死に逃亡する蛍。
村人はそんな蛍を逃がすまいと山狩りまで行い始めた。

圭一を先頭に何とか山を抜けた蛍、目の前には県境が横たわっている。
脱出は成功したかに見えたのだが……。

なんと、村人を乗せたバンが先回りしていたのである。
こうして蛍はあっさりと捕まってしまった。
どうやら、村人たちが集まる祭壇へと連れて行くつもりらしい。

バンに無理矢理連れ込まれた蛍、圭一も同行しようとするのだが霊体ゆえに車の壁をすり抜けてしまった。
置いて行かれた圭一は追い付くべくひた走るが車と徒歩では差が広がるばかり。
結局、圭一を置き去りにしたバンは走り去ってしまう。

蛍の身に何かあったら……責任を感じた圭一は必死に祭壇へと走ることに。

一方、蛍は祭壇へと引き出されていた。
その周囲を村人たちが覆うように立ち尽くす。
彼らは口々に蛍の有罪と処刑を訴えていた。
其処には理性の欠片も無い。

怯える蛍の髪飾りが光る。
途端、取り囲む村人たちの頭頂部に何やら糸のような物を見ることに。
どうやら、それが村人たちへ悪意を注ぎ込んでいるようだ。

その頃、走り続ける圭一は山木の姿を目撃する。
山木は何やら村人たちと無線で会話しているようだ。
その内容を聞いた圭一は戦慄する。

なんと、蛍が処刑されているらしいのだ。
それを聞いた山木は止めるでもなく、むしろ嬉々として笑っている。
彼もまた悪意を注がれているのだ。
その頭頂部に糸を見出した圭一はイチかバチかこの糸を切断する。

蛍はと言えば、村人たちから殴られた挙句に両手を縛られその身を焼かれようとしていた。
恐怖に震える蛍の眼に祭壇の中の悪意の塊が映る。
その正体はタコであった。
どうやら、古くからこの地に住まい続け村人を操っているようだ。

此処で蛍はふと疑問を抱く。
だとすれば、当の昔に事件となっていなければ不自然だ。
これは一体、どうしたことなのだろうか?

そうしている間にも、蛍の危機は続く―――次話に続く。

よもやの蛍ピンチ!?
ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
2015年4月8日に1巻が発売され、更に早くも2巻が発売予定!!

さて、その27話。
サブタイは「鬼のいる村3」。

これまでの生贄についてですが、村ぐるみの犯行故に全員で隠蔽して来たのかと思いきやそうでもない様子。
つまり、これまで犯行が露見してこなかったことに理由があると言うこと。
では、この理由は何か?

おそらく「そもそも最近までタコが活動を控えていた」ものか。
だとすれば、何者かがタコを刺激し目覚めさせたことになる。

それこそ、PNDなのか?
あるいは、蛍の力なのか?
それとも、また別の理由があるのか?

気になるのは祭壇に埋められた猿の骨か。
これこそが蛍を手招きした手の正体だろうし。

蛍自身のピンチは圭一と正気に戻った山木に救い出されそうかな。

ちなみに、三ツ矢家の誘拐事件ですが、前回の予想通りそもそも誘拐ではないようです。
離婚した夫が子供恋しさから妻に黙って連れ出した的な展開か。
こちらは割と穏やかに落着しそう。

さて、残るはこれまた前回予想した「山木が圭一の死に何らかの関与をしているのかどうか」。
圭一の件について山木は何かを隠しているようです。
おそらく圭一消息不明がPNDの犯行と知りつつ、病床にあった母の為に取引に応じ隠蔽したのだろう。
気になるのはこの取引の内容。
当時、病床の母が居たにも関わらず現在の山木は田舎の村に赴任している。
これが何を示すのか!?

山木の母は全快したのか、それとも故人となったのか。
此処に山木が行った取引が隠されているように思えます。

次回にも注目です!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第20話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第21話「怪物のセオリー2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第25話「鬼のいる村」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第26話「鬼のいる村2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事
「名探偵マーニー」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ

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これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

獣を連れた男(10人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?

死神:黒い影の男の正体。

【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。

謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。

【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる母親。

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【謎は解けた!?】「吸血桜殺人事件」第7話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【謎は解けた!?】「吸血桜殺人事件」第7話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

「金田一少年の事件簿R」第6弾は「吸血桜殺人事件」!!
舞台は「夜桜亭」、其処には吸血桜があるとのことだが……


【「吸血桜殺人事件」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。

藍染吉乃:「夜桜亭」のオーナー。
葉崎栞:「夜桜亭」のアルバイト。
敷島大悟:「夜桜亭」のアルバイト。
北屋敷剛三:「夜桜亭」の料理人。
絵東ちなつ:客の1人、医師。
冬部蒼介:客の1人、弁護士。
斧田鏡一郎:客の1人、社長。
虎元勝男:客の1人、マスクをしている。
三夜沢渉子:客の1人、画家。

鬼方桜柳:30年前の連続猟奇殺人犯人とされる人物。

青桐岳人:15年前にちなつ、冬部、斧田に突き落とされ殺害された少年。
青桐岳彦:岳人の父。墓石には早苗、夏美と同日に死亡したと刻まれている。
青桐早苗:岳人の母。墓石には岳彦、夏美と同日に死亡したと刻まれている。
青桐夏美:岳人の妹。墓石には岳彦、早苗と同日に死亡したと刻まれている。

剣持:美雪と並ぶ金田一の偉大なる相棒。
佐木竜二:久しぶりの登場。金田一の後輩。
真壁:金田一たちの先輩。

<あらすじ>

・前回はこちら。
【第3の殺人発生】「吸血桜殺人事件」第6話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

冬部が西棟の一室で腹部に血吸桜を刺された姿で死亡していた。
どうやら、こっそりと自室の窓から抜け出し現場まで移動して来たようだ。

検死の結果によれば、冬部は即死ではなく暫く息があった様子。
とはいえ、金田一は生きた人間に血吸桜を突き立てるのは心理的に難しいと考え、犯人が犯行後現場に留まっていた可能性を主張する。

しかし、現に防犯ブザーが鳴っている。
それにより、金田一たちは犯行に気付いたのだ。
防犯ブザーが鳴らされた状態で長居することは難しい。
だとすれば、防犯ブザーも犯人が鳴らしたものなのか?

さらに現場の鍵は誰もが持ち出し可能であったことが判明。
これは誰もが犯行可能であることを示すのか?

この状況に至っても未だ金田一は違和感を拭い切れずに居た。
違和感の正体は何なのか……焦る金田一は「ジッチャンの名にかけて」捜査を開始。

まずは冬部殺害現場の確認である。
すると、面白いことが判明する。

なんと、現場に置かれたベッドに血吸桜の花びらが落ちていたのだ。
加えて、金田一は現場の床を染める血を分析するよう剣持に依頼する。
さらに、ある場所について指紋の調査を進言する。

一方で、佐木が撮影していたビデオを確認。
斧田殺害直後の密室の様子や昨夕の食事の様子をチェックする。

此処で金田一は「青桐岳人」の名を確認し、違和感の正体に思い至る。
さらに、剣持がもたらしたある意外な情報を経て真相に辿り着いた。

そして、金田一の口から「謎はすべて解けた」が飛び出した―――8話に続く。

<感想&推理>

「金田一少年の事件簿」が「金田一少年の事件簿R」として帰って来ました。
その第6弾は「吸血桜殺人事件」です!!

そんな「吸血桜殺人事件」の第7話。

此処に来て一息に物語が動くことに。
それにより金田一が真実に到達、遂に「謎は全て解けた」が!!
それにしても、剣持が持って来た意外な事実を読者にも教えて欲し〜〜〜い。

とはいえ、この意外な事実は解決篇までお預けの様子。
読者としては推理に挑戦するしかない。

ちなみに冬部殺害時の密室はやはり誰かを庇った冬部自身の工作の可能性が高まったか。

何しろ、冬部は刺された直後も暫く生きていた。
そして、第三者として生きている内に冬部に血吸桜を突き立てるのは心情的に難しい。
また、防犯ブザーを鳴らした人物がおり、ブザーが鳴ってから金田一たちが現場に駆け付けるまで時間はそんなに経っていない。

これはすなわち、冬部は刺された後にもイロイロと行動出来た。
従って、第三者では突き立てられない血吸桜も冬部自身ならば可能(物凄い覚悟が必要だが)。
また、ブザーを鳴らしたのは犯人ではなく冬部。

だとすれば、密室を作ったのも冬部に他ならないでしょう。

おそらく、冬部は犯人に刺された。
その後、犯人を現場から逃がし内側から施錠。
ブザーを鳴らすと同時に、事前に用意されていた血吸桜(部屋のベッドに隠されていたのだろう)を自身で突き立て絶命した。
ブザーが血に汚れていないこと、血吸桜を突き立てることに非常な覚悟が必要であることから、この順番で正しいと思われる。

問題は冬部は犯人と共謀していたのか、それとも刺されてから犯人に協力したのか?

これについては第6話で冬部が何者かに連絡を入れていたこと。
また、ブザーを用意していたことや上記の行動を刺された状態で冷静に行えたことから事前の計画と思われる。
つまり、冬部は犯人と共謀していた可能性が高い。

冬部が犯人と共謀していたとなれば、3話や6話の感想でも述べたが斧田殺害時の密室トリックもシンプルなものに。
すなわち、金田一と共に施錠を確認するふりをしつつ窓の鍵をかけたのだ。
今回の佐木ビデオでも奇妙な音が入っており、これが施錠した際の音だろう。

では、肝心の冬部と共謀していた人物は誰か?
6話までで敷島と栞に絞っているが、改めて確認しよう。

容疑者候補となり得るのは藍染、北屋敷、敷島、栞、渉子、虎元の6人。

このうち、藍染と北屋敷は斧田殺害時に冬部がトリックを弄する必要がない(2人ともマスターキーを持ち出せる→3話感想参照)ので除外。

残るは敷島、栞、渉子、虎元の4人。
しかし、これ以上はメタ的な手法以外では消去法は取れない。

金田一が犯人特定の手掛かりとしたのは「佐木ビデオの夕食時の違和感から」。
6話に比較すると7話は内容がコンパクトにまとめられており何が重要かが良く分かる。
6話と比較すると削られたのは「冬部自身の発言」と「敷島と栞の出身県」について。
つまり、それ以外に手掛かりが隠されている。
内容は座席表についてで次の通り。

敷島「隣席が柴田、教師の目の前の席」
栞「21番」
藍染「虎元が少し年上」
渉子「後ろの方だった」
北屋敷「妻子は事故で死亡」

藍染と北屋敷は既に消去済みだが、此処で発言らしい発言の無い虎元も除外出来るだろう。
また、渉子も情報らしい情報については口にしていないことから除外しても良いだろう。

残るは敷島と栞の2人。
6話感想でも、この2人の発言が怪しいとして考察した。
次の通りだ(太字が前回参照分)。

まずは敷島の発言。
わざわざ出身県を挙げている以上は意味がある筈……と思って調べてみたところ、千葉県では席順が50音順ではなく誕生日順の学校があるらしい。
ネット上でもかなり話題になったようで検索したらすぐに出て来た。
ただ、すべての学校がそうじゃないらしいので断定出来そうにない。

むしろ、こうなると怪しいのは栞。
年代が異なりこそすれ「み」の三夜沢渉子が後ろの方だったのに「は」の葉崎栞が21番なのは不自然……とも思ったが、言い切れないよなぁ。
だって、生徒の苗字に偏りがあるかもしれないし、そもそもクラスの人数が分からないし。
もちろん、渉子についても否定しようがない。


前回は出身県に注目していたのだが、これが今回により否定された。

となると、敷島の発言で注目すべきは「隣席が柴田、教師の目の前の席」であること。
……特に不自然な点はないように思えるが。
次いで、栞だがこれも前回同様に不自然とは思えない。

今後の展開としては、金田一が「青桐」の名を聞いて確信していたことから違和感の正体を用いて「敷島(あるいは栞)の苗字が実は青桐であった」ことを導き出すのだろう。
だとすると「21番」だけの栞よりは「隣席が柴田」と「教師の目の前の席」の2つを組み合わせて「青桐だ」と出来そうな敷島有利。

とはいえ、違和感の正体が掴めない以上は断言出来ない。
困った。

困った時は別アプローチ。
6話感想では「冬部が犯人と共謀しているとすれば犯人にはちなつ殺害時のアリバイがある筈」と仮説を立てた。
その上でアリバイがあった敷島を犯人とした。

そして、7話で金田一は冬部殺害現場の血痕を調査するよう剣持に依頼している。
すなわち「その血痕は冬部のものだけではない」ことになる。
「夜桜亭」で血を流したのは死亡した斧田、ちなつ、冬部の3人。
このうち、冬部以外の血液なので冬部は除外。
斧田は自室で殺害されており除外。
残るはちなつしかいない。

つまり、西棟でちなつの血が検出されることになる。
だとすれば、ちなつは西棟で殺害され血吸桜の根本に運ばれたことに。

何故、血吸桜で殺害しなかったのか?
これは犯行現場を誤認させる意図があり、アリバイ工作の痕跡が見える。

ちなつ殺害時にアリバイがあったのは北屋敷と敷島の2人だけ。
北屋敷は既に犯人候補から除外されているから、残るは敷島だ。
というワケで「敷島犯人」で良いのではないでしょうか。
男の敷島ならばちなつの遺体を運ぶことも出来るし。

取り敢えず、管理人は「敷島犯人説」を推します。
果たして、この推理は的中しているのか……次回以降に注目です!!

ちなみに、高遠とカフェふくろうのマスターに何らかの関係があるのではないかとの謎。
新シリーズ「金田一少年の事件簿R」になって以来、カフェふくろうのマスターが登場するエピソードには高遠も必ず登場している(「亡霊校舎の殺人」「蟻地獄壕殺人事件」)。
例として挙げるには2作と些か心許なくはあるが、これは新シリーズになってからの高遠の登場自体が上記2作に限られている為。
つまり、今のところ100%となっている。
どうも、この登場には何か意味があるのではなかろうか。
マスター自身が高遠の変装なのか……それとも高遠のルーツがマスターに関わって来るのか。
今後もこの法則が守られるのかどうかに注目したい。

ちなみに、此処で大ニュース。
「ファイアーエムブレム」シリーズ最新作「ファイアーエムブレムif」開発に「金田一少年の事件簿」原作者である樹林伸先生が参加されるとのこと。

そう言えば『小説 野性時代』(角川書店刊)でも樹林伸先生『ドクター・ホワイト』が2014年11月号から連載開始されています。
こちらも注目すべし!!

綾辻行人先生「Another」シリーズ続編『Another 2001』が『小説野性時代132号(11月号)』にて連載開始!?

◆「吸血桜殺人事件」関連過去記事
【新エピソード開幕】「吸血桜殺人事件」1話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【第1の殺人発生】「吸血桜殺人事件」第2話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【密室殺人!?】「吸血桜殺人事件」第3話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【第二の殺人発生】「吸血桜殺人事件」第4話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【謎また謎!?】「吸血桜殺人事件」第5話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【第3の殺人発生】「吸血桜殺人事件」第6話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

◆シリーズ関連過去記事
・「金田一少年の事件簿R」より「学生明智健吾の事件簿」のまとめはこちら。
「蟻地獄壕殺人事件」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿R」より「学生明智健吾の事件簿」のまとめはこちら。
「学生明智健吾の事件簿」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿R」より「狐火流し殺人事件」のまとめはこちら。
「狐火流し殺人事件」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿R」より「亡霊校舎の殺人」のまとめはこちら。
「亡霊校舎の殺人」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ

・「金田一少年の事件簿R」より「雪鬼伝説殺人事件」のまとめはこちら。
「雪鬼伝説殺人事件」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「薔薇十字館殺人事件」のまとめはこちら。
「薔薇十字館殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「香港九龍財宝殺人事件」のまとめはこちら。
「香港九龍財宝殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「暗黒城殺人事件」のまとめはこちら。
「暗黒城殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「人喰い研究所殺人事件」のまとめはこちら。
「人喰い研究所殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」のまとめはこちら。
「ゲームの館殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」のまとめはこちら。
「錬金術殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・同じく「高度1万メートルの殺人」のまとめはこちら。
「高度1万メートルの殺人」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)

【ドラマ版】
ドラマ版「金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件・アジア北米同日放送〜美雪誘拐!破滅の街の悲劇…死体出現密室トリックの謎はすべて解けた!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件 マレーシアのジャングルで合宿中の生徒達が次々と消えた…太陽と月が交わる時暴かれる驚愕のトリック!謎はすべて解けた!」(1月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿N」(日本テレビ系、2014年)まとめ

「金田一少年の事件簿R(1) (講談社コミックス)」です!!
金田一少年の事件簿R(1) (講談社コミックス)





こちらはキンドル版「金田一少年の事件簿R(1)」です!!
金田一少年の事件簿R(1)





「金田一少年の事件簿R(2) (講談社コミックス)」です!!
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