2015年07月27日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第33話「崖の下の呪い家」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第33話「崖の下の呪い家」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第33話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。

和也:蛍の弟。
鏡二郎:呪いの家の過去の所有者。

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第32話「節の反抗期」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

圭一の死の謎を突き止めるべく、彼が調べていた展望台(19話「消える人々」参照)を訪れた蛍たち。
この展望台では往路には居た人物が復路では消えるなどといったことが起こっており、圭一はそれを調べていたのだ。

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第19話「消える人々」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

蛍はこの展望台から人が消えた理由を「此処から何者かに下へと突き落とされた」と推理。
展望台の下を調べたところ、不気味な廃屋を発見する。
展望台から突き落とされたとすれば、この中庭に落ちる筈だ。

蛍は圭一に試すよう指示。
死者とはいえ怖い物は怖い、だが圭一は渋々これに従うことに。

展望台から落下した圭一は蛍の予想通り廃屋の中庭に墜落。
「まったく人使いが荒い」とぼやく圭一は其処から屋内を調べ始める。
だが、何かを発見した直後に姿を消してしまった。

戻って来ない圭一を心配する蛍。
とはいえ、廃屋は立ち入り禁止となっており迂闊には中の様子は窺えない。

其処で蛍は「和也が肝試しの結果、廃屋内に携帯を忘れたので回収したい」と楓に依頼し、彼女の協力で廃屋内へ立ち入ろうと考える。

依頼を受けた楓は「蛍が助手になること」を条件にこれを了承。
流石に探偵として経験を積んだ楓は頼りになり、不動産屋で所有者情報と廃屋の鍵を手に入れる。
楓によれば廃屋は売家となっており、元の所有者は鏡二郎なる男性らしい。

早速、手に入れた鍵で廃屋内へ立ち入る蛍と楓。
圭一を探す蛍だが、その姿はない。

一方、楓は幽霊が苦手らしく怯えてしまっていた。
今は蛍の傍らで小刻みに震えている。

そんな中、ある部屋にて壁に複数の黒い人型の染みを見つけた蛍。
そのうちの1つは圭一にそっくりであった。

この染みはなんだろ……どうにも胸騒ぎが治まらない蛍が振り返ると!!
その背後には多数の幽霊が立っていた。

「振り返らない方がいいよ」
じっとりと冷や汗をかきつつ楓に忠告する蛍。
とはいえ、蛍自身にこの事態を打開する術は―――次話に続く。

ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
1巻、2巻に続き、早くも3巻が発売予定!!

さて、その33話。
サブタイは「崖の下の呪い家」。

「崖の上」には「ポニョ」が居ましたが「崖の下」には「呪いの家」というワケで蛍が大ピンチに!!
あの家は展望台から降って来た人々を呑み込んでいるのかもしれませんね。
だからこそ、大量の幽霊が存在しているのか?

ただ、気になるのは圭一らしい姿の染みが壁に浮かんでいること。
あれは家に囚われた圭一自身なのか、それとも……。

いずれにしても、ポイントはあの家と幽霊が蛍たちに危害を加えるつもりがあるのかどうか。
もしかすると、危害を加えるつもりはなく蛍にPNDへの無念を訴えようとしているのかもしれません。

それと気になるのは家の元所有者とされる鏡二郎。
彼こそがPNDなのか……此の点もポイントかも。

次回にも注目です!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第30話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第31話「謎の桃園2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第32話「節の反抗期」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事
「名探偵マーニー」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ

「フランケン・ふらん 最終話(最終回) Dream」ネタバレ批評(レビュー)

「フランケン・ふらん 59話 BestFriend」ネタバレ批評(レビュー)

「Phase20」(木々津克久作、「チャンピオンRED 2012年1月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)

「鋏女(チャンピオンRED 5月号掲載)」ネタバレ批評(レビュー)

「ヴァンパイア・アナライズ (チャンピオンRED 7月号掲載)」(木々津克久著、秋田書店刊)ネタバレ批評(レビュー)

これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

獣を連れた男(10人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?

死神:黒い影の男の正体。「桐島静香の秘密」「謎の桃園」に登場。

【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。

謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。
桃園霧子:「聖マルス学園」2年生とされる謎の令嬢。「謎の桃園」より登場。

【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。
満島:節の担任教師。
鏡二郎:呪いの家の過去の所有者。

「兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿 (1) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿 (1) (少年チャンピオン・コミックス)





こちらはキンドル版「兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿 1 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿 1 (少年チャンピオン・コミックス)





「兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿(2) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿(2) (少年チャンピオン・コミックス)





「兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿(3): 少年チャンピオン・コミックス」です!!
兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿(3): 少年チャンピオン・コミックス





こちらはキンドル版「[まとめ買い] 名探偵マーニー」です!!
[まとめ買い] 名探偵マーニー





こちらはキンドル版「[まとめ買い] ヘレンesp」です!!
[まとめ買い] ヘレンesp



posted by 俺 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月26日

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第16話「千代田千寿郎の妻」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第16話「千代田千寿郎の妻」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)です!!

登場人物一覧:
英玖保嘉門:往年の名探偵、引退を考えていたが……。ポアロポジション。
朝倉平助:英玖保の元助手、ブラジルから帰国した。ヘイスティングズポジション。
日之元警部:英玖保や朝倉と知己の警部。共に多くの事件を解決した英玖保を信頼している。
布村女史:英玖保嘉門の古馴染、ライバルにして同志。

ABC:英玖保に挑戦状を送り付けた犯人。
阿部力:『歯車』に執着する男。
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。

芦屋留三:安の別れた夫。
芦屋安:煙草屋を経営する老女、第一の被害者。
土浦まり子:安の姪。

坂東美代:弁天島のカフェに勤める女給。第二の被害者。
鳴門降三:美代の婚約者。
たま:美代の姉。
灰川善太郎:静岡県警察部長。
片山清:浜松署署長。
黒武:浜松署の刑事。実は英玖保のファン。

千代田千寿郎:千倉に住む富豪。第三の被害者。
千代田祐司郎:千寿郎の弟。
ソーラ・グレコワ:千寿郎の女性秘書。

<16話あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

バーバラ・アレンの死の真相を暴いた名探偵・英玖保嘉門。
そんな英玖保に「ABC」を名乗る人物から挑戦状が届く!!

矢先、浅草の「芦屋煙草店」の店主・芦屋安が何者かに殺害されてしまう。

英玖保は芥川龍之介『歯車』の一節を口ずさむ男に注目。
一方、当のその男―――阿部力はある手紙をしたためていた。

そして、英玖保に宛てて「ABC」から第二の挑戦状が届く。
その場所は「B」で始まる「弁天島」であった。
犯行を阻止するべく向かった英玖保だが、時既に遅く坂東美代が殺害されてしまう。

さらに、第三の挑戦状により「千倉」での犯行が示唆された。
早速、駆け付けた英玖保たちだが、またも犯人に先を越され被害者が……。

・前回はこちら。
「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第15話「秘書の証言」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ソーラ・グレコワを連れ、入院中の千寿郎の妻を訪ねた英玖保嘉門。
ところが、千寿郎の妻はソーラに対し「嫌いだ」とはっきり告げる。
これに再び顔色を失うソーラ。

この様子を見ていた英玖保は千倉から東京へ戻ることに。
彼にとってある程度の収穫を上げたのだと言う。

その収穫は2つ。

1つ目はソーラが千寿郎の妻に嫌われていることを知っていたこと。
彼女のもとへ向かうと伝えた途端に、ソーラは顔色を失っていた。
其処には何か意味があるのだ。

2つ目は今後の方策を思いついたことであった。

後日、英玖保に呼び出され祐司郎とソーラが上京して来た。
すると、其処にはまり子や鳴門にたまらが集まっていた。

すなわち、ABCに殺害された被害者の関係者たちが一同に会したのである。
英玖保は彼らが自身でも気付かない何かを知っている筈だと問いかけるが―――17話に続く。

<感想>

エルキュール・ポワロが名探偵・英玖保嘉門として我々ファンの前に再臨しました!!
この英玖保嘉門、まさにポアロそのものの容姿です。
そして、その助手である朝倉もまた、まさに和製ヘイスティングズとの風貌。
これはかなり期待出来そうな作品ではないでしょうか。

情報によると、遂にそんな本作の1巻が発売準備中とのこと。
見逃すな!!

その16話、サブタイは「千代田千寿郎の妻」。
遂に一同に会した被害者の関係者たち、彼らの口から語られるのは―――阿部のことでしょう。
原作通り阿部も悩み出してるし、そろそろなのかもしれません。
それこそ、あの人物の目論見通りか。

そもそも、三件目に限って予告状到着に差異が出たのは何故か?
その意味は明瞭です、三件目の犯行のみは何としても阻止されるワケにはいかなかったから。

なお、3話までの原作『厩舎街の殺人』は早川書房『死人の鏡』収録作品なので興味のある方はチェックするべし!!

そうそう、ポアロと言えばデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」のBlu-ray BOX化が明らかになりました。
なんと、2ボックス構成でそれぞれ「BOX1」が2015年11月3日、「BOX2」が2015年12月18日発売予定とのこと。

【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!

さらに、2015年末に『そして誰もいなくなった』がミニドラマシリーズ化されることも判明!!

【2015年】『そして誰もいなくなった』ミニドラマシリーズ版が製作中とのこと!!

他にも2015年1月には三谷幸喜先生版「オリエント急行の殺人」が2夜に渡って放送されました。
こちらでのポアロポジションは「勝呂武尊」。

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第2夜(後編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 犯人側から事件を描く世界が初めて目にする復讐劇・今夜完結!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

過去には赤冨士鷹も居ましたし、今度は勝呂武尊に英玖保嘉門とポアロこそ、まさに八面六臂の活躍を示す怪人物となりつつあるようです。
同時にこれはシャーロック・ホームズに続くエルキュール・ポアロブーム到来の兆しか!?

それを証明するように「カフェ・ポアロ」も期間限定オープン。
こちらは2015年2月27日(金)まででした。

さらに幻のシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』も2015年1月9日に発売!!

2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!

やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!

ポアロシリーズと言えば、公式に正統続編として認められた『モノグラム殺人事件』もあります。
ファンはチェックせよ!!

これまでの登場人物一覧:
英玖保嘉門:往年の名探偵、引退を考えていたが……。ポアロポジション。
朝倉平助:英玖保の元助手、ブラジルから帰国した。ヘイスティングズポジション。

・「厩舎街の殺人」編(1話から3話まで)
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。
加藤警部:地元の警部。
バーバラ・アレン:被害者。
プレンダーリース:バーバラと同居していた女性。
西喜一郎:バーバラの婚約者。
ユースタス:バーバラの元夫。貿易商。

・「ABC殺人事件」編(4話以降)
日之元警部:英玖保や朝倉と知己の警部。共に多くの事件を解決した英玖保を信頼している。
布村女史:英玖保嘉門の古馴染、ライバルにして同志。
ABC:英玖保に挑戦状を送り付けた犯人。
阿部力:『歯車』に執着する男。
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。
芦屋留三:安の別れた夫。
芦屋安:煙草屋を経営する老女、第一の被害者。
土浦まり子:安の姪。
坂東美代:弁天島のカフェに勤める女給。第二の被害者。
鳴門降三:美代の婚約者。
たま:美代の姉。
灰川善太郎:静岡県警察部長。
片山清:浜松署署長。
黒武:浜松署の刑事。実は英玖保のファン。
千代田千寿郎:千倉に住む富豪。第三の被害者。
千代田祐司郎:千寿郎の弟。
ソーラ・グレコワ:千寿郎の女性秘書。

◆関連過去記事
「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第1話(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第2話「南京街の事件」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第3話「死の真相」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第4話「手紙」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第5話「戒厳令下の殺人」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第6話「英玖保の憂い」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第7話「歯車の男」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第8話「第二の手紙」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第9話「弁天島へ」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第10話「湖畔の殺人」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第11話「第二の被害者」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第12話「捜査方針」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第13話「第三の手紙」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第14話「第三の被害者」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第15話「秘書の証言」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事
【書評(レビュー)】
・「ホロー荘の殺人」ネタバレ書評(レビュー)
「ホロー荘の殺人」(アガサ・クリスティー著、中村能三訳、早川書房刊)

『オリエント急行の殺人』(アガサ・クリスティー著・山本やよい訳 、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

・ポアロシリーズ最終作「カーテン」ネタバレ書評(レビュー)はこちらから。
「カーテン」(アガサ・クリスティー著・中村能三訳 、ハヤカワ書房刊)

「ねじれた家」(アガサ・クリスティ著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

【映像化作品】
フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第2夜(後編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 犯人側から事件を描く世界が初めて目にする復讐劇・今夜完結!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【映画化関連情報】
【速報】ミス・マープルものがディズニーで映画化されるとのこと!!

アガサ・クリスティ原作「ねじれた家(Crooked House)」が映画化!!

アガサ・クリスティー原作映画「ねじれた家」キャスト発表!!

シュワちゃんがアガサ・クリスティ原作映画に出演!?「そして(敵が)誰もいなくなった」な映画のタイトルは「サボタージュ(原題)」!!

映画「オリエント急行殺人事件」がリメイクとのこと!!

【イベントその他】
アガサ・クリスティー生誕120年展覧会開催中!!

金沢にてアガサ・クリスティー原作「検察側の証人」舞台上演決定!!

舞台「検察側の証人」東京公演決定!!

「名探偵ポワロ」ニュー・シーズン DVD-BOX3は2010年12月3日発売開始!!

アガサ・クリスティ「ポアロにうんざり」発言にファン「え〜〜〜っ!!」と叫ぶ

「ザ・リッツ・カールトン大阪」にて「アガサ・クリスティー ナイト」開催!!

【注目】「アガサ・クリスティ大事典」が話題に

「名探偵ポワロ DVDコレクション」刊行中!!

アガサ・クリスティー『オリエント急行の殺人』が初の邦版翻案ドラマ化!!その名は「オリエント急行殺人事件」!!

2014年の今もポアロシリーズ続編が刊行されていた!?その名も『モノグラム殺人事件』(早川書房刊)に注目せよ!!

2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!

やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!

【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!

「ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)」です!!
ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)





これを読めばあなたもアガサ・クリスティー通!!
「アガサ・クリスティー完全攻略」です!!
アガサ・クリスティー完全攻略





こちらもアガサ通必読の書!!
「アガサ・クリスティ大事典」です!!
アガサ・クリスティ大事典





「名探偵ポワロ Blu-ray BOX1」です!!
名探偵ポワロ Blu-ray BOX1





「名探偵ポワロ Blu-ray BOX2」です!!
名探偵ポワロ Blu-ray BOX2





こちらは「名探偵ポワロ 全巻DVD-SET」です!!
名探偵ポワロ 全巻DVD-SET





アガサ・クリスティを語るには下記の3作は必須!!
是非、この機会に一読を!!

「そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)」です!!
そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)





「アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)」です!!
アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)





「オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)」です!!
オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)



posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

土曜ワイド劇場「おかしな刑事 居眠り刑事とエリート女警視の父娘捜査 美しき死体〜ゴミ屋敷殺人事件・幻の将棋の駒と消えた数億円の財産の謎!」(7月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「おかしな刑事 居眠り刑事とエリート女警視の父娘捜査 美しき死体〜ゴミ屋敷殺人事件・幻の将棋の駒と消えた数億円の財産の謎!」(7月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

<あらすじ>

鴨志田新一(伊東四朗)は、警視庁東王子署の警部補。別れた妻との間にもうけた娘・岡崎真実(羽田美智子)は警察庁刑事局のエリート警視だが、鴨志田と真実が実の親子だということは、2人の職場の人間は誰も知らない…。
ある朝、ゴミ屋敷の住人・金子千里(姿晴香)が頭部を鈍器のようなもので殴られて死んでいるのが見つかった。民生委員の藤原弘子(鷲尾真知子)によると、千里は独居で、1年前からゴミが散乱していたという。また、息子らしき男が時折出入りしているのを近隣住民が目撃しており、弘子も千里から息子の写真を見せられたことがあると証言する。だが千里の息子は3年前、アメリカで事故死していた事実が判明。目撃された息子は一体誰なのか!? 鴨志田は捜査の糸口を求め、ゴミの中から必死に“ニセ息子”の写真を探す。
そんな中、鴨志田と真実の同居人、姉小路行人(石井正則)が所属する法律事務所の代表・武井昭一(正名僕蔵)が、署に現れた。武井は千里から遺言作成の依頼を受けていたと話し、被害者は死後、土地、家屋、現金500万円の全財産を寄付する意向だったと明かす。犯人はゴミ屋敷に隠されていた500万円を狙ったのだろうか…!?
やがてニセ息子の正体は、千里が通っていたパソコン教室の講師・安田晴男(山中崇史)とわかる。安田の本業はデイトレーダーで、最近、為替取引で1000万円近い損失を出していた…。刑事課の面々は、姿をくらましている安田の行方を追う。
一方、真実は警視庁刑事局長・田中孝典(上杉祥三)から、千里殺害事件の背景を探るよう命じられる。実は、ホステスだった千里は長年、大物政治家・河合敏夫(小川ガオ)と深い関係にあったらしい。河合は7年前に他界したが、現在、旧河合派の議員たちに不正献金疑惑が持ち上がっており、東京地検特捜部が動いているという。真実はさっそく千里宅を探り、河合の元秘書で政治評論家の篠原康正(佐藤B作)の名刺を発見!篠原の写真を見た鴨志田は驚く。前夜、現場の前で通行人を装った篠原と遭遇していたのだ。鴨志田は篠原の存在が気になって…!?
やがて、ゴミに埋もれた小さな手がかりを見つけた鴨志田と真実。その謎を探るべく、2人は千里の故郷、福島県猪苗代町へ。鴨志田たちが現地で捜査を進めるにつれ、ゴミ屋敷の主がたどった悲哀の人生と衝撃の真相が浮かび上がっていき…!?
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……。

鴨志田新一は警視庁東王子署の警部補である。
そして、彼と別れた妻との間に出来た娘・岡崎真実は警察庁刑事局のエリート警視。
だが、鴨志田と真実が実の親子だということは一部を除き職場では秘密となっている。
そんな鴨志田と真実親娘が手掛ける次なる事件とは……。

ある朝、弁護士になる夢を叶えた姉小路行人と真美が出勤すべく足早に歩いていた。
なんでも、姉小路は所属する法律事務所の代表・武井昭一から遂に仕事を貰ったそうである。
それはある夫婦の離婚調停であった。
ところが、これがなかなかに難航しているらしい。
どうやら、姉小路自身が夫婦双方に思い入れを抱き離婚を防ぎたいと思っているようだ。

これを聞きクスリと笑う真実。
如何にも姉小路らしいと思ったのだ。

ワイワイと喋りながら歩く2人。
それは最後まで微笑ましい出勤風景になるかと思われたのだが……此処から事態が急変する。
とある騒動に遭遇したのだ。
なんと、出勤途中にあるゴミ屋敷の住人・金子千里が撲殺されていたのである。

こうして事件が発生し、鴨志田が捜査に乗り出すことに。

千里に日頃から接していた民生委員の藤原弘子によると、千里は1人暮らしで1年程前からゴミが散乱するようになっていたらしい。
弘子は「ああ見えて箪笥預金を500万円もしてたらしいわねぇ……」と千里について評する。

一方、近隣住民によれば千里のもとに息子らしき男性が出入りしていたことも明らかに。
だが、千里の息子は3年前にアメリカで事故死を遂げていた。
どうやら、この傷心から千里はゴミ収集に奔ったようだ。
では、目撃された男性は一体誰なのか?

そんな中、武井から新たな情報が寄せられた。
なんでも、千里が武井に遺言作成を依頼していたらしい。
それによると、千里は土地、家屋、現金500万円などを寄付するつもりだったようだ。
しかも、この事実は武井しか知らなかったのである。
ところが、当の500万円は千里宅から消えていた。

矢先、息子と思われる男性の正体が判明。
彼は千里が通っていたパソコン教室の講師・安田晴男であった。
安田の本業はデイトレーダーで、最近になって1000万円近い損失を出していたことから最有力容疑者として取調を行うことに。
だが、安田は犯行を否認する。

同じ頃、真実は上司である田中孝典から千里殺害について調べるよう指示を受ける。
実は千里は7年前に死亡した大物代議士・河合敏夫と内縁関係にあったらしい。
3年前に死亡した千里の息子も河合との間の子供だったのだ。
もしかすると、生前の河合の行動が千里の死に関連しているかもしれないと考えたようだ。

こうして、真実も捜査に合流。
早速、千里宅を調べたところ、河合の元秘書で今は政治評論家となっている篠原康正の名詞を発見する。
鴨志田は篠原に注目することに。

さらに、千里宅から将棋の桂馬の駒が発見された。
だが、桂馬以外の駒は見つからない。

鴨志田と真実は千里の故郷である福島県猪苗代町へ。
すると、篠原と千里が幼馴染だったことが判明する。

しかも、桂馬の駒が将棋の名人として知られる11代大橋宗桂作の逸品であると判明。
売却すれば相当な価値があるようだ。
どうやら、亡き河合が千里にセットで贈った品のようである。
では、桂馬以外の駒は何処に消えたのか!?

なおさら篠原に注目した鴨志田は彼が河合と千里の恋について暴露本を出版させようとしていたことを突き止めた。
そのタイトルは「秘めた恋 河合俊雄との20年」。
これが原因でトラブルになり、篠原が千里を殺害したと考える鴨志田は篠原を取調べようとする。

だが、篠原は「証拠がない」と主張。
鴨志田はその場は引き下がることに。

しかし、それからすぐに篠原の姿が取調室にあった。
鴨志田は篠原に罠を仕掛けていたのだ。
ネット上で「11代大橋宗桂作の桂馬を所持している、欲しければ電話をくれ」と書き込みを行い、これに引っかかった篠原が指定の電話番号に声を吹き込んでしまった。
これを声紋鑑定したことで篠原の声と特定、さらに篠原宅から残る駒が発見された。
つまり、篠原が千里宅から桂馬を除く駒を持ち去ったことが明らかになったのだ。

此処に篠原は真相を語り始めた。

篠原はずっと昔から千里に恋心を抱いていた。
だが、千里は河合を愛してしまう。
仕方なく身を退いていたのだが、篠原は千里の生活を見守っており最近の彼女を見るに忍びなくなっていた。
其処であの晩に一緒に故郷に帰ろうと誘ったのだ。

ところが、千里はこれを拒否した。
其処で河合の遺品であった駒を腹いせに持ち去ったのだ。
その後、駒の価値を知ったことでセットを揃えようと思い立ち、鴨志田の罠にかかったのだそうだ。
もちろん、千里を殺害してはいないと主張する。

そんな篠原の言葉を鴨志田は信じた。
だとすれば、真犯人は別に居る。
やはり、現金500万円が殺害動機ではないかと思い至った鴨志田はある人物を思い出す。

逮捕されたのは弘子であった。

千里が寄付するつもりだったことはもちろん、千里が現金500万円を所持していたことも武井しか知らない事実だったのだ。
だが、弘子は「ああ見えて箪笥預金を500万円もしてたらしいわねぇ……」と千里が500万円を所持していたことを知っていた。
何故、知っていたのか?
弘子が千里を殺害し500万円を奪ったからである。

弘子は罪を認め、事件は解決した。

残るは、姉小路の離婚調停である。
こちらは過去の鴨志田夫妻が愛し合いながらも別れざるを得なかったエピソードを引用したことで夫婦が互いを見つめ合う機会が生じ離婚が取り止めとなったようである。
姉小路は上手く行ったと大喜びであった―――エンド。

<感想>

「おかしな刑事」シリーズ12作目。
ちなみに、前作が2014年6月7日放送なので約1年ぶりの新作となります。
シリーズ過去作のネタバレ批評(レビュー)ありますね。
興味のある方は過去記事をどうぞ!!

では、ドラマの感想を。

良かったですね。
シリーズの雰囲気も受け継がれていたように思います。

千里宅の物の多さが捜査を困難にし、また証拠の山であった点が面白かったですね。
その物の多さを生み出したのは「河合と息子の死」。
また、その物の多さが弘子の介入を生み、結果として千里の死の遠因となったことは皮肉でした。
「河合と息子の死」が「千里の死」に繋がったと言えなくもない。

そして、鴨志田と武井が出会ったのは「1年前の事件」だそうです。
つまり、前作第11弾から本作第12弾までの間に1年が経過したことに。
姉小路君、1年ほど武井から単独での案件を任せられてはいなかったようです。

土曜ワイド劇場「おかしな刑事 居眠り刑事とエリート女警視の父娘捜査 女性弁護士殺人・池袋23時〜荒川水門24時、空白の60分 彼女はなぜ、レンタルDVDを一週間延滞したのか?」(6月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

ちなみに対篠原において鴨志田さんの老獪さが際立っていた点も興味深かったですね。
流石はベテランです!!

でもって、10時57分まで対篠原に費やされ、そこから残り10分ほどを以て弘子犯人を突き止めるとの怒涛の展開でした。
ただ、個人的には最初から「弘子が犯人だ」と思って視ていたから巡り巡って元に戻った印象かなぁ。
むしろ、篠原が犯人の方が意外性があったかもしれないかな。
とはいえ、本作は「事件そのもの」よりも鴨志田と真実の親娘関係を愛でるドラマだと思っているのでアリだと思います。

今回も全体的にのんびり視聴出来ました。
シリーズ次回にも期待出来そうです!!

◆関連過去記事
土曜ワイド劇場「おかしな刑事 居眠り刑事とエリート女警視の父娘捜査 女性弁護士殺人・池袋23時〜荒川水門24時、空白の60分 彼女はなぜ、レンタルDVDを一週間延滞したのか?」(6月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「おかしな刑事 居眠り刑事とエリート女警視の父娘捜査 花笠まつり殺人事件・二つの死体と似顔絵の美女・山形かみのやま温泉〜楽焼絵皿に謎」(6月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「おかしな刑事 居眠り刑事とエリート女警視の父娘捜査 鬼女の絵馬がつなぐ二つの死体!商社連続殺人・創業家一族と、美しきバレリーナの秘密」(10月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「おかしな刑事 居眠り刑事とエリート女警視の父娘捜査 東京タワーは見ていた!消えた少女の秘密・血痕が描く謎のルート」(12月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「おかしな刑事〜居眠り刑事とエリート警視の父娘捜査 サクラソウは見ていた!死体に付いた花弁と、女流画家の美しい罠」(6月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)

<キャスト>

鴨志田新一:伊東四朗
岡崎真実:羽田美智子
姉小路行人:石井正則
篠原康正:佐藤B作
金子千里:姿 晴香
三浦由紀子:田島令子
坂下純次:小倉久寛
武井昭一:正名僕蔵
星田耕介:佐渡 稔
田中孝典:上杉祥三
工藤 潔:飯田基祐
大崎通夫:伊東孝明
藤原弘子:鷲尾真知子 ほか
(公式HPより、敬称略)


キンドル版「大橋宗桂 vs. 本因坊算砂がもっと楽しくなる本」です!!
大橋宗桂 vs. 本因坊算砂がもっと楽しくなる本





「将棋駒 黄楊 上彫 桐箱入り」です!!
将棋駒 黄楊 上彫 桐箱入り





「弁護士をめざして56歳からの挑戦―司法試験一発合格」です!!
弁護士をめざして56歳からの挑戦―司法試験一発合格





キンドル版「プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法」です!!
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法