「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」シーズン1 13話「戦争ゲーム」ネタバレ批評(レビュー)です。
ネタバレあります、注意!!<あらすじ>
ホームズはセバスチャン・モランを殺そうとしたことで、グレッグソン警部から顧問を一旦外される。ワトソンは契約終了したにもかかわらず、ホームズには知らせず付き添いを続けていた。暇になったホームズはモリアーティのことを調べ始め、趣味の陰謀論のサイトを覗く。サイトの管理人レン・ポンテコルヴォと連絡が取れず家に様子を見に行くと、彼は首を吊った状態で死んでいた。ホームズは捜査に乗り出すが……。
(公式HPより)
<ネタバレあらすじ>
モランを殺害しようとしたホームズはグレッグソン警部の信頼を損ね、顧問から外されてしまう。
とはいえ、彼が懲りることはない。
一方、ワトソンも契約期間を終えながらそれと知らせずホームズの付き添いを続けていた。
そんな中、ホームズはモリアーティに繋がる何かが得られればとサイトを巡り、とあるサイトに注目する。
サイトの管理者はレン・ポンテコルヴォなる人物であったが、数日前から連絡が取れない状態が続いていた。
興味を持ったホームズが彼の自宅を訪れたところ、当人は死亡していた。
こうして事件が発生、顧問を外されているホームズは密かに捜査を開始する。
まず、ホームズはレン・ポンテコルヴォのサイトに注目。
其処には様々な陰謀論について取り上げられていた。
その多くはホームズにとって与太同然であったが、たった1つだけ興味を惹く内容が。
それは、国防大学で毎年行われている「戦争ゲーム」のこと。
国防大学では、年初めに無作為に集めた各界のプロフェッショナルを「ブルーチーム(資本主義世界側)」と「レッドチーム(第三世界側)」とに配し互いに戦略シナリオを立てて競わせる模擬戦を行っているのだが、実はこれが単なる模擬戦ではなく現実世界の趨勢を占っているとのものであった。
この「ブルーチーム」が自国であることは言うまでもない。
当然、模擬戦では「ブルーチーム」が勝利することが常識となっていたが、2009年の1回に限り「レッドチーム」が画期的な戦略を実行し勝利してしまったと言う。
すなわち、それは2009年の「ブルーチーム」の戦略を実行することで現実に国防上の危機に陥りかねないことを示していた。
それ故に、この回のシナリオだけは機密扱いにされている―――それがレン・ポンテコルヴォの主張であった。
ホームズはこれが事実ではないかと考えたのだ。
現にレン・ポンテコルヴォは何者かに監視されていたのである。
ホームズは監視者の正体を突き止めるが、それは軍の国防担当者であった。
レン・ポンテコルヴォの主張は此の点に限り正しかったのだ。
さらに、当時の「レッドチーム」メンバーが次々と不審死を遂げていることが判明。
ホームズは生き残っていたメンバーの1人・ドレスデンから、別のメンバー・マクレナハンが怪しいと教えられる。
マクレナハンが画期的なシナリオを売却すべく、独り占めを図って他のメンバーを殺害したと思われたのだが……。
なんと、マクレナハンまでもが既に殺害されていた。
そう、当のドレスデンこそが犯人だったのだ。
ホームズはドレスデンの妻・シーナが筋萎縮症を患っていたことから、マクレナハンではなく治療費が必要になったドレスデンこそがシナリオを独り占めし売却しようとしたのではないかと考えるが……実は全くの逆であった。
ドレスデンの真意はシナリオの売却ではなく隠蔽にあったのだ。
ドレスデンは熱心な愛国者であった。
ところが、シーナの治療費が必要になった際に例のシナリオを金に換える誘惑に駆られたのである。
これを必死に抑え込んだドレスデン。
このとき、ドレスデンは愛国者である自分でさえ此の状態ならば他のメンバーは全く当てにならないと考えたのだ。
其処で愛国者としてリスクを排除すべく、シナリオを知るチームのメンバーを抹殺していたのであった。
最後には自殺を図ろうとするドレスデンだが、ホームズは2009年のシナリオを看破し他にも知る者が居ると主張。
その死が無意味であると諭すと投降させるのであった。
その夜、ホームズの活躍を認めたグレッグソン警部は渋々ながらも彼の顧問復帰を認める。
とはいえ、信頼回復には未だ遠そうである―――13話了。
<感想>
「現代版シャーロック・ホームズ」と言えば2つの作品が挙げられます。
1つが英国「SHERLOCK(シャーロック)」、そしてもう1つが米国「エレメンタリー」。
本作「エレメンタリー」はワトソンが女性との大胆なアレンジを加えた「現代版シャーロック・ホームズ」なのです。
その第13話。
「モリアーティ」の影を引き摺りつつ、ホームズは事件解決に挑みます。
とはいえ、12話の行動が原因で周囲の信頼は喪失しており、苦い想いをすることに。
ただ、これまで周囲の思惑など歯牙にもかけていなかったホームズがこれを気にかけ始めている点が重要。
それは彼が「人間らしさ」を獲得しているということ。
これが後々に大きく影響して来ようとは……当のホームズ自身も未だ気付いていません。
そんな今回は「虚実」の回。
例えば「虚(陰謀論)」の中に存在したたった1つの「真実(戦争ゲーム)」。
そして「マクレナハン」が犯人と思いきや「ドレスデン」だったり。
そのドレスデンの動機も「金銭目的」かと思いきや「真逆の隠蔽目的」だったり。
この「虚々実々」がポイントの回でしたね。
ちなみにポイントと言えば、この「エレメンタリー」ではアイリーンの秘密が凄いです。
なにしろ、彼女こそが……なんだもんなぁ。
アレには本当に驚いた。
当批評(レビュー)で本作に興味を抱かれた方は、是非、本作を視て欲しい。
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