月曜ゴールデン「SP 八剱貴志 都知事を誘拐せよ!!東京遷都150年史上で最大最悪の爆破予告…都民1300万人の命か!?都知事1人の命か!?問われるSPの決断!?タイムリミットは今」(8月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!
<あらすじ>
警視庁警備部警護課に勤務するSP(Security Police)八剱貴志(舘ひろし)警部は「女性自立プロジェクト国際交流会」会場で、シンガポールからのゲスト議員を招く吉峰佐和子(萬田久子)東京都知事の警護に付いていた。
ガーデンパーティの会場では、議員への花束のプレゼンターとして佐和子の愛娘・希望(木村心結)も呼ばれ、まさにこれから式典が始まろうとする寸前に、事件が起こる。
サイレンサーのライフルから発射された銃弾は地面に「ビシッ」と被弾。
異変にいち早く気付いた八剱の「伏せろ」という声だけが会場内に響くが、佐和子を始め多くの人が状況を判断できない中、シンガポールのSPが撃たれたことで、会場内はパニックとなる。
恐怖におびえた希望が、佐和子に駆け寄ろうとした瞬間、危険を察知した八剱が佐和子を引き止め伏せさたと同時に花束が散った。
あろうことか母親・佐和子の目の前で娘は帰らぬ人となってしまう。
忌まわしい事件から4年。
八剱は自らSPを退き、警視庁遺失物センターの窓口係として働いていたが、佐和子が東京都知事に再選したことで、新たな指名が下される。
佐和子の公約は「新都庁検札計画」を撤廃し、その分を都民の暮らしに充てるという政策だが、建築業者からの反発は必至で、新都庁建設中止を撤回しなければ「命は無い」という脅迫文も都知事宛に送りつけられているという。
その最中に、都知事秘書・里見祐一(前川泰之)が帰宅途中に車でひかれそうになるという事件が起こる。
いつ都知事が襲われてもおかしくない状況に、警視庁はSP強化を図る。
八剱は、復帰を迫る横尾昭一(中西良太)警視庁警部部長の勧めを拒むが、警視総監直々の命令で、佐和子も納得しているとの話では拒む理由が見つからない。
八剱の同僚で警視庁捜査一課の本郷毅(大杉漣)にも背中を押され、SPに復帰することを決意するのだが、職務を全うするためとはいえ、小さな命を救うことすら出来なかった八剱は心の奥底で「迷いがある人間に、人を守る仕事が務まるはずが無い」と、葛藤する。
一方、かつての部下で警備の指揮をとる仙堂繁之(岡田浩暉)や部下たちは「いまさら何故」と、八剱の復帰に難色を示す。
さらに佐和子は脅迫に屈することなく「新都庁検札計画撤廃」を推し進めるが、反対派の抗議は過激になっていく。
八剱は身内からの逆風を受けながら都知事の警護にあたるのだが、極秘とされているスケジュールがもれているのか?訪問の先々で事件が起こる。
八剱は身を挺して都知事を守ろうと奔走するのだが…。
(公式HPより)
では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……4年前のことである。
当時、警視庁警備部警護課に勤務するSP(Security Police)であった八剱貴志警部は吉峰佐和子東京都知事の警護を担当していた。
そんなある日、佐和子が中心となって「女性自立プロジェクト国際交流会」が開催された。
八剱もSPとして佐和子と共に参加していたのだが……何者かに狙撃を受けてしまう。
逸早く事態に気付いた八剱は佐和子を護ることには成功するのだが、佐和子の愛娘・希望への狙撃を許してしまう。
娘を失った佐和子は失意のうちに失職することに。
こうして、警護対象を守り切ったものの、その大切なモノを守り切れなかった八剱は責任を取りSPを退き遺失物センターの窓口係に異動することに。
それから4年、今も窓口係として日々を過ごす八剱のもとに上層部からSP復帰の命令が届く。
しかも、都知事に再選した佐和子の警護官としての復帰である。
佐和子は前任者である田崎雄吾が打ち出した「新都庁建設計画」を撤廃すると表明。
これにより、反対運動に曝されており脅迫状まで送り付けられていたのだ。
さらに、佐和子の秘書・里見祐一が何者かに車で轢かれそうになる事件も発生していた。
この事態に警護体制を強化すべく八剱に声がかかったのである。
娘を救えなかったことで佐和子に罪の意識を抱く八剱は苦悩するのだが、結局引き受けることに。
初日、同僚からはロートル扱いされつつ警護に就いた八剱。
ところが、佐和子の移動経路が予期されていたかのように反対運動のメンバーに囲まれてしまった。
佐和子を車に残しメンバーを牽制する八剱。
すると、中から1人の男が現れる。
男は隣の新入りに対し「手本を見せてやるよ」と懐に何かを隠しつつ車へと近寄ろうとした。
これに対し、八剱は電光石火の如く男を取り押さえた。
男の懐には爆竹が握られていた。
どうやら恫喝するつもりだったらしい。
早速、警護官として職務を果たした八剱に同僚たちは見方を変える。
そんな中、佐和子への脅迫が続いていた。
この容疑者として「蝶の刺青の男」が浮かぶことに。
その翌日、佐和子の車に爆弾が仕掛けられる事件が発生。
これに里見は顔色を変える。
里見は佐和子に「到底、考えも及ばないような事態が……」と訴えるのだが。
一方、八剱は佐和子の行動が予測されているような犯人の動きに内通者の存在を疑う。
翌朝、里見が死体となって発見される。
里見の口座を調べたところ500万円が振り込まれていたことが判明。
内通者の正体は里見だったのだ。
さらに、里見を買収していた森中建設社長の森中までもが殺害されてしまう。
どうやら、実行犯となっている「蝶の刺青の男」が暴走しているようだ。
里見が語っていた「到底、考えも及ばないような事態が……」とはこのことらしい。
矢先、八剱は佐和子に警護から外れるよう命じられる。
反発する八剱だが、佐和子に強いられれば拒否は出来ない。
実は八剱のSP復帰は佐和子の手回しによるものであった。
佐和子は八剱を試していたのである。
佐和子は八剱を恨んでおり、彼が4年間何をしていたかその目で確認しようと考えていたのだ。
そして、佐和子同様に八剱が苦しんでいることを知りこれを許すことにした。
そうなると、今度は危険に赴く自身の傍に八剱を置くことを怖れたのだ。
一方、森中が里見以外に謎の女性名義の口座に1億円を振り込んでいたことが判明。
その人物とは……。
なんと、田崎の愛人であった。
田崎は森中から1億円を受け取り建設計画について利益供与を図っていたのだ。
つまり、反佐和子の首魁は田崎だったのである。
里見はこれを知りながら500万円で黙認し、佐和子の行動予定を森中に渡していたようだ。
田崎は佐和子への対処を森中に依頼したことは認めるが、あくまで恫喝の計画であり佐和子殺害までは目論んでいなかったと弁明する。
やはり、蝶の刺青の男の暴走だったのだ。
そんな中、佐和子が業者相手の建設計画中止説明会に赴く。
それは彼女にとって死地と同じであった。
佐和子の覚悟を知った八剱は彼女に秘密で会場へ向かう。
今度こそ、4年前の過ちを繰り返さない為に。
同じ頃、会場の周辺では反対運動のメンバーたちが集まってシュプレヒコールを上げていた。
其処には、例の爆竹男も居る。
ふと、隣を見遣る爆竹男だが其処にはいつも居た新入りの姿がない。
何時の間にか姿を消してしまったようだ。
その頃、当の新入りが会場内に潜入していた。
彼はホテルのボーイを殺害するとその服を奪う。
その手には「蝶の刺青」が。
そう、新入りこそが「蝶の刺青の男」だったのだ。
そして、男は佐和子へと近付いて行く……。
会場へ駆け付けた八剱はボーイを見て、彼が見覚えのある反対運動のメンバーであることに気付く。
その男が何故、此処に!?
その間にも「蝶の刺青の男」は佐和子へと距離を接近しつつ、銃を取り出す。
続いて、流れるように発砲した。
しかし、男が引き金に手をかけると同時に八剱が飛び出した。
間一髪、八剱は佐和子を庇い凶弾に倒れる。
同時に、犯人「蝶の刺青の男」は八剱によって射殺された。
田崎は悪事が露見し失脚した。
田崎によれば、里見は死の前日に「蝶の刺青の男」こと「天野」を説得しようとして殺害されたようだ。
どうやら、里見もまた佐和子を護ろうとしていたらしい。
八剱の怪我はそれほど重くなく、数日後には退院することとなった。
八剱はSPに復職し、今日も警護対象を護っている―――エンド。
<感想>
新シリーズ「SP 八剱貴志」第1弾。
原作はありません。
とりあえず、未視聴の段階(2015年8月31日20時45分時点)で気になったことが1つ。
何故か、公式HPのあらすじに誤用や誤字が多いような……これ、管理人もよくやってしまうのです。
例えば「発射された銃弾は〜〜〜」とするなら、主体が銃弾そのものになるから「被弾」ではなく「着弾」のような気がするし。
他にも「新たな指名」の箇所も「指名」ではなく「使命」のような気がするし、そもそも全体の文意から考えると「使命」でもなく「指令」なのかなぁとも思う。
それ以外にも確実に言えることは「新都庁検札計画」ではなく「新都庁建設計画」っぽい。
ちょっとこの辺りが気になったのですが「文章とは語り手の伝えたいことが伝わることが第一義」。
だとすれば充分に主旨は伝わっていますし、管理人もよくやることなので「気を付けねば……」と身の引き締まる思いです。
では、早速ドラマの感想を。
「護る者」と「護られる者」の立場から、過去のトラウマを乗り越える八剱と佐和子の再生を描いた物語でしたね。
どちらかと言えば、アウトラインはテレビ朝日系「SP 警視庁警護課シリーズ」に近かったような気がします。
とはいえ、面白かった!!
特に、反対運動の新入りが犯人だったのは意外でした。
ただ、中盤で秘書の里見君が「到底、考えも及ばないような事態が……」と述べたので「対抗しようも無い巨悪が動いている」のかと思いきや「実行犯の暴走」だったのには驚いた。
それは確かに「(里見の立場で当初の計画から考えれば)考えも及ばないような事態」だけどさぁ……それを佐和子に言うかなぁ、ちょっと違う気がするなぁ。
それと、サブタイと内容が全く異なっていたねぇ……。
とはいえ、もし有るのならばシリーズ続編もアリかな、と思える作品でした。期待したいですね!!
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八剱貴志:舘ひろし
○
仙堂繁之:岡田浩暉
佐竹 透:金児憲史
伊達明日香:永池南津子
三浦哲史:池田 努
横尾昭一:中西良太
○
田崎雄吾:寺田 農
○
本郷 毅:大杉 漣
○
吉峰佐和子:萬田久子 ほか
(敬称略、順不同、公式HPより)