各賞の受賞作は次の通り。
◆大賞(2作品)
一色さゆり先生『神の値段』
城山真一先生『ザ・ブラック・ヴィーナス』
◆優秀賞(1作品)
大津光央先生『たまらなくグッドバイ』(応募時筆名は大津ミツオ名義)
受賞おめでとうございます!!
大賞受賞者である一色さゆり先生は26歳、京都市出身で静岡市在住。香港中文大学大学院美術学部に在籍。
過去の受賞経験はネット上では確認出来ませんでした。
城山真一先生は43歳、七尾市出身で金沢市在住の事務員の方。
ネット上では未確認ながらも同名作者による『国選ペテン師千住庸介』が刊行されています。
また、過去には「第1回 日本エンタメ小説大賞」にて最終候補を経験、2014年にも「第16回 小学館文庫小説大賞」にて『黒女神の条件』で最終候補となっていらっしゃるようです。
そして、大津光央先生は38歳、神戸市出身で大阪市在住のミュージシャンの方だそうです。
大津先生も過去の受賞経験はネット上では確認出来ませんでした。
各作品のあらすじについてはこちら。
<『神の値段』あらすじ>
人前に姿を見せない前衛芸術家・川田無名
唯一その正体を知るギャラリー経営者の死
果たして無名に隠された秘密とは?
(このミス大賞公式HPより)
<『ザ・ブラック・ヴィーナス』あらすじ>
必要なお金のかわりに
自分の最も大切なものを差し出せますか
――金を通じて人の心を描き出す小説
(このミス大賞公式HPより)
<『たまらなくグッドバイ』あらすじ>
八百長疑惑で自殺した往年の名投手
彼にまつわる数々の謎の真相は?
(このミス大賞公式HPより)
あらすじを見た限り、3作ともなかなかに特徴的な作品の様子。
それぞれ「アート」「金融」「スポーツ」とジャンルが異なっている点も食指をそそります。
此の中では個人的に『神の値段』が気になりますね。
川田無名の正体は「殺害されたギャラリー経営者であった」的な展開を予想しますが果たして。
もちろん『ザ・ブラック・ヴィーナス』や『たまらなくグッドバイ』も面白そうです!!
ちなみに「最終審査講評」によると『ザ・ブラック・ヴィーナス』には「黒女神」なる人物が登場するとのこと。先述の通り城山先生の過去作には『黒女神の条件』があるようなので、もしかすると「黒女神」はレギュラーキャラなのかもしれません。だとすると「黒女神シリーズ」化にも期待出来そうです。
そして『たまらなくグッドバイ』における「野球とミステリー」ですが、このジャンルには「サムライジャパン野球文学賞」を受賞した本城雅人先生『ノーバディノウズ』など専門性の高い作品が多いので興味があります。気になるところ。
・『ノーバディノウズ』(本城雅人著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)
3作共に早期の刊行が待たれますね!!
また「隠し玉」として次の2作も刊行予定だそうです。
才羽楽先生『カササギの計略』
楓蛍先生『病の終わり、もしくは続き』
この2作について「最終審査講評」を目にしたところでは……
『カササギの計略』は「恋愛ミステリー」で「一行で引っくり返る」とのことなので、おそらく乾くるみ先生『イニシエーション・ラブ』(文藝春秋社刊)っぽい作品のようです。
ということは「○○トリック」の作品なのかな!?
『病の終わり、もしくは続き』は辻村深月先生『オーダーメイド殺人クラブ』(集英社刊)っぽい作品とのこと。ただし、ラストでどんでん返しがあるらしい。
「危険な計画を温める少女」と「明朗美少女」それぞれによる独白形式でもあるそうなので「実は両極にある筈の両者が同一人物」との「○○トリック」が考えられますが果たして!?
・『オーダーメイド殺人クラブ』(辻村深月著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)
受賞作はもちろん、隠し玉にも注目です!!
先頃では「このミステリーがすごい!」大賞を経験された方の飛躍が凄いですね。
例えば、第1回では東山彰良先生が直木賞を受賞。
第3回では深町秋生先生『果てしなき渇き』が映画化。
第4回では海堂尊先生が名を轟かせ。
第7回では柚月裕子先生が山本周五郎賞を受賞。
第8回では中山七里先生と七尾与史先生が大活躍、書店でその名を見ないことはありません。
第10回では岡崎琢磨先生『タレーランの事件簿』が大ヒットに。
第12回では八木圭一『一千兆円の身代金』がドラマ化。
もちろん、他の受賞者の先生方も活躍中です。
第14回受賞組もこれに続くことが出来るか!!
第14回「このミステリーがすごい!」大賞の受賞作決定までの推移はこちら。
応募作品総数は414作品(第13回から13作減)。
1次選考にて19作品通過(第13回から5作減)。
2次選考にて7作品通過(第13回から1作増)。
この7作品から大賞2作品、優秀賞1作品が選出されました。
さて、「このミステリーがすごい!」大賞では既に第15回の告知がされています。
応募締切は2016年5月末日までとのこと。
興味のある方は下記外部リンクよりどうぞ!!
◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・「このミステリーがすごい!」大賞公式HP
http://konomys.jp/
◆「このミステリーがすごい!」関連過去記事
【第13回】
・『女王はかえらない』(降田天著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『いなくなった私へ』(辻堂ゆめ著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【第12回】
・『一千兆円の身代金』(八木圭一著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【第11回】
・『生存者ゼロ』(安生正著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【第10回】
・『弁護士探偵物語 天使の分け前』(法坂一広著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『僕はお父さんを訴えます』(友井羊著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』(矢樹純著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『保健室の先生は迷探偵!?』(篠原昌裕著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』(岡崎琢磨著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『公開処刑人 森のくまさん』(堀内公太郎著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・【まとめ】第10回「このミステリーがすごい!」大賞について総括
【第9回】
・「完全なる首長竜の日」(乾緑郎著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「ラブ・ケミストリー」(喜多喜久著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「ある少女にまつわる殺人の告白」(佐藤青南著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【第8回】
・「さよならドビュッシー」(中山七里著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『死亡フラグが立ちました!』(七尾与史著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【第7回】
・「臨床真理」(柚月裕子著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【第3回】
・深町秋生先生『果てしなき渇き』(宝島社刊)が「渇き。」として映画化!!
【その他】
・第13回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は『女王はかえらない』に輝く!!
・第12回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は『警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官(仮)』と『一千兆円の身代金(仮)』の2作に!!
・第11回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は『生存者ゼロ(仮)』に!!
・第10回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は「懲戒弁護士」に
・第9回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は「完全なる首長竜の日」に
・2014年(2013年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2013年(2012年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2012年(2011年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2011年ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2010年ミステリ書籍ランキングまとめ!!
「珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)」です!!
珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
◆「このミステリーがすごい!」関連書籍はこちら。