「掟上今日子の備忘録」第1話「僕が恋した白髪の美女探偵…寝たら記憶を無くすので難事件も1日で解決致します」(10月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!
ネタバレあります、注意!!<1話あらすじ>
不運続きの人生を送る隠館厄介(岡田将生)は、事件に巻き込まれては身に覚えのない罪で疑われてばかり。その不運のせいで定職にも就けず、職を転々としてきた。
そんな中、厄介が勤める、ある企業の研究室で、機密事項のデータが入ったSDカードが盗まれるという事件が発生。研究室室長の笑井は、もしもそのデータがライバル会社の手に渡ったら一大事、と犯人探しを始める。研究所員たちは誰もが無実を主張し、一番新入りの厄介に疑いがかけられてしまう。いつものことではあったが、厄介にはまったく身に覚えがなかった。
厄介は無実を証明するため、絆井法郎(及川光博)が所長を務める探偵あっせん所に連絡。厄介は事件に巻き込まれると、真犯人を突き止めてくれる探偵の派遣を法郎に頼んでいた。しかし、これまで頼んでいた馴染みの探偵が仕事を辞めてしまったという。
代わりにやってきた探偵は、掟上今日子(新垣結衣)。彼女は、1日で記憶がリセットされる“忘却探偵”。一度寝ると今日あったことを忘れてしまうため、事件に関する秘密保持は確実。しかも、事件は必ず1日で解決するという“最速の探偵”でもあった。今日子は、まだSDカードが研究室の中にあると推理し、研究室の人々を一人ずつ呼び出し、話を聞くことに。
厄介は、自分の不運な身の上を今日子に語る。今日子は厄介に、真犯人もSDカードのありかも見当がついていると言い「私があなたの無実を証明する」と断言。厄介は今日子の言葉に感動するのだった。
しかし、まもなく今日子は突然、眠気を覚える。今日子が眠ってしまえば、起きた時には記憶が失われ、SDカードのありかも真犯人も分からなくなってしまう。眠りそうになる今日子を、厄介は必死に目覚めさせようとするが…。
(公式HPより)
登場人物一覧:
掟上今日子:「最速探偵」にして「忘却探偵」の名を冠する少女。
隠館厄介:あらゆる事件に巻き込まれる男。
絆井法郎:今日子が所属する探偵斡旋所の所長。
笑井:隠館が勤務する研究所の所長。
岐阜部:隠館の同僚。
本田:隠館の同僚。
里井:売れっ子漫画家。
重信:里井の担当編集者。
紗流:里井のチーフアシスタント。
<あらすじ>
あらゆる事件に巻き込まれる男・隠館厄介は勤務先の研究室にて窃盗事件の容疑者にされてしまった。
盗み出されたのは機密事項のデータが入ったSDカード、まさに一大事である。
とはいえ、隠館は身に覚えがない。
そこで隠館はいつもの手段を用いることに。
流石はあらゆる事件に巻き込まれる男、対処法にも長けていたのだ。
隠館は絆井法郎の探偵斡旋所に連絡を入れ、探偵の出動を要請する。
こうしてやって来たのは隠館の知らない女性探偵。
彼女は名を「掟上今日子」と名乗った。
しかも、彼女はどんな事件でも1日で解決する「最速探偵」にして、完璧な守秘義務を誇る「忘却探偵」だと言う。
それもその筈、今日子は一度寝てしまうと記憶がリセットされてしまう名探偵だったのだ。
早速、事件解決に乗り出した今日子は笑井室長や研究員の岐阜部や本田らと言葉を交わす。
すると、急ごしらえなのだろうか輪ゴムで髪を結んだ岐阜部に注目するや犯人が分かったと宣言する。
依頼人である隠館に相談すべく資料室に籠るのだが……用意された紅茶を飲むなり眠気に襲われてしまう。
寝てしまえば今日子の記憶はリセットされてしまう。
今日子の推理を怖れた犯人が睡眠薬を盛ったのだ。
慌てる隠館だが、今日子は深い眠りについてしまう。
少しして目を覚ました今日子はおもむろに自身の身体を眺め始める。
どうやら、今日子は身体に残したメモを読んで改めて現在の状況を確認しているようだ。
一旦、リセットされてしまったことに絶望する隠館。
だが、今日子は睡眠薬を盛られたことで研究所員の中に犯人が居ると確信する。
気落ちした隠館はボールペンを手に溜息を吐く。
それは熱によりインクが消えるボールペン。
研究所員1人1人に与えられたものだそうだ。
これに、今日子は興味津々だが……。
改めて事件解決に乗り出した今日子。
用いられた睡眠薬が室長のデスクの上にあったもので、研究所の面々がブラックを好む為にマドラーを用いないことを知るや「犯人が分かった」と宣言する。
今日子は研究所の面々を集めると、紙に「私は無実です」と各人のボールペンを用いて書くように迫る。
今日子によれば犯人はそれを書くことが出来ないらしい。
全員がボールペンを手にする中、岐阜部の表情が凍り付く。
書けないのだ。
マドラーはなく、棒状のものもない。
犯人は睡眠薬を溶かす為にボールペンを用いたのだ。
そして、熱でインクが消えるボールペンならばその熱でインクは使えない。
当然、犯人のボールペンは何も書けないのだ。
今日子は岐阜部が犯人だと断言するとSDカードを返却するように促す。
SDカードは岐阜部が輪ゴムを使って結んだ髪の中にあった。
岐阜部は自身への待遇に不満抱いていたらしい。
自身と比べ昇給を重ねる本田が妬ましく、彼に罪を着せる為に犯行に及んだのだそうだ。
だが、本田に罪を着せる前に隠館に容疑が向かってしまったのだ。
結局、岐阜部は自主退職することとなった。
無事に濡れ衣を晴らし帰路に就いた隠館と今日子。
ところが、今日子の目の前で隠館が集団に拉致されてしまう。
隠館が連れて行かれたのは以前の勤務先である里井家。
どうやら、隠館に100万円窃盗の容疑がかかっているらしい。
里井は売れっ子の漫画家。
担当編集者の重信と共に二人三脚でやっていた。
隠館を連れ去ったのは重信の部下のようだ。
不思議なことに窃盗犯は「100万円を返して欲しければ1000万円を用意しろ」と要求しているそうだ。
さらに不思議なことに里井はこれに応じるつもりらしい。
「明日、朝一番で銀行に行く」と主張して譲らない。
其処に未だ依頼人である隠館を追って今日子が現れた。
こうして、引き続き事件解決に挑むことに。
盗まれた100万円が里井のデスクに収納されていたものと知り、里井に興味を示す今日子。
今日子はそれとなく里井にネタ帳について尋ねるが、里井は顔を曇らせる。
これにより、今日子は里井には犯人の心当たりがあると気付く。
今日子はスタッフ内に犯人が居ると看破。
近頃になった退職したチーフアシスタント・紗流に目を付ける。
さらに、里井にとってその100万円は1000万円以上の価値があるのだと語る。
どうやら、今日子は全てを見抜いたようだ。
未だ首を傾げる隠館や重信を前に推理を述べる今日子。
里井は支払いの為に銀行へ向かうと口にしていた。
つまり、里井はネットバンキングにアクセスすることが出来ない状態なのだ。
そして、今時のデータ保存はクラウドである。
里井は漫画家としての生命であるネタ帳をクラウドに保存しているに違いない。
だとすれば、ネットバンキング同様にネタ帳にもアクセス出来ない状況なのではないか。
里井は100万円分の紙幣番号を様々なパスワードにして管理しており、これを盗まれてしまったのだ。
だからこそ、1000万円を支払うことも辞さなかったのである。
そして、この犯人こそ価値を知る紗流だったのだ。
里井はふとしたきっかけで紗流と揉めてしまった。
漫画家を目指す者として里井に憧れていた紗流は嫉妬の鬼となった。
其処で100万円を盗んだのだ。
こうして100万円は無事に回収され、クラウドデータも守られた。
里井と紗流の仲の良さを知っていた隠館はこの結末にショックを隠せない。
今日子によれば「人は良い記憶は忘れるが、悪い記憶は忘れない」ものなのだそうだ。
「人の記憶も復元出来れば良いですね」ポツリと呟く隠館。
これを聞いた今日子は岐阜部の真の狙いに気付く。
同じ頃、笑井は退職する岐阜部に請われ想い出として予備のSDカードを贈っていた。
岐阜部は機密データを持ち出すことを諦めていなかったのだ。
彼女はSDカードに機密データをコピーし、復元を前提にコピーした機密データを消去する。
その上で、そのSDカードを持ち出せば良いのだ。
その頃、岐阜部は今日子の推理通りSDカードを持ち出していた。
ギリギリで岐阜部を取り押さえた今日子と隠館はSDカードを取り戻すことに成功する。
こうして事件は無事に解決。
隠館は類稀なる推理力を誇る掟上今日子との出会いに感謝すると共に彼女へ惹かれる自身を感じるのであった―――2話に続く。
<感想>
ドラマ原作は西尾維新先生『掟上今日子の備忘録』シリーズ(講談社刊)。
ちなみに『月刊少年マガジン』では浅見よう先生によりコミカライズされています。
そのドラマ版1話です。
コミカライズ版の1話と2話がドラマになっていた印象です。
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「掟上今日子の備忘録」第1話(西尾維新原作、浅見よう画、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年9月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)・
「掟上今日子の備忘録」第2話「隠館厄介A」(西尾維新原作、浅見よう画、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年10月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)ドラマ版2話はアリバイがポイントになるとのことでコミカライズ版では3話に当たる物語の様子。
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「掟上今日子の備忘録」第3話(西尾維新原作、浅見よう画、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年11月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)では、ドラマの内容を。
かなり良かったですね〜〜〜。
今日子を演ずる新垣結衣さんと隠館を演ずる岡田将生さんとの掛け合いのテンポも非常に良い。
及川光博さんもポイントを抑えた演技で良かった。
もちろん、今日子と隠館との恋愛模様にも注目です!!
ただ、コミカライズ版でも気になったけどやっぱり100万円の紙幣番号をそれぞれ暗証番号にするのは無茶かなぁ。
紙幣に用途を記載しているのかと思いきや、紗流の様子によるとそうでもないようだし。
だとすると、里井は100枚のどれがどれか分かるほど記憶力が良いことに。
それなら普通にメモを取った方が良いような……。
あるいは、コミカライズ版の感想でも書いたけど「1万円が盗まれて100万円を要求された」的なストーリーの方がスマートかなぁ……とも思う。
そう言えば、今日子は眠りにつくことで基本情報に立ち戻ると言った形のようです。
それ以外のことは身体に記したメモにより情報を得ている様子。
つまりはメモを偽装することさえ出来れば今日子の行動を操ることも出来そうですが……。
なかなか興味深い設定ですね、次回にも期待!!
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