2015年10月11日

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第100話「動き回る死体」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年11月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第100話「動き回る死体」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年11月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
森羅:主人公。C.M.B.の指輪の主。多大な影響力を持つ。
七瀬立樹:森羅のパートナー。身体を動かすことが得意。

津田:河野と同じマンションの住人。容疑者の1人。
土井:河野と同じマンションの住人。容疑者の1人。
中西:河野と同じマンションの住人。容疑者の1人。
河野:被害者。
宮内悠介:森羅博物館に居た客。

<100話あらすじ>

昼日向の森羅博物館に3人組の男が駈け込んで来た。
ただならぬ様子に事情を尋ねたところ、抱えていたものを見せる男たち。
それは河野の死体であった。
これに慌てた森羅らは館内に居た客・宮内先生らを引き取らせる。

なんとかパニックを避けた森羅と立樹は改めて詳細を尋ねることに。

3人組は自らは津田、土井、中西と名乗る。
彼らは同じマンションに住んでおり、2階に津田、土井、1階に中西と被害者・河野が暮らしていた。
ちなみに、河野は公務員、中西は大学生、津田と土井は同じ会社に勤務する会社員で共に経理担当だそうだ。

まず、語り出したのは土井である。

会社の帳簿の辻褄が合わないことでここ最近のところ残業続きであった土井。
ようやく自宅に戻る機会を得て休日を満喫することに。
とはいえ休日はすぐに終わってしまい、出社当日の朝がやって来た。

すると、何やら階下が騒がしい。

どうやら中西の部屋の騒音に腹を立てた河野が間の壁を蹴り上げているらしい。
河野の部屋から無言で壁を蹴り続ける音が聞こえると同時に、中西が窓から顔を出し隣に向けて「止めろって言ってるだろうが!!」と叫んでいる。

「あいつら……」
朝からの騒動に頭を抱える土井。
とりあえず出社時間が迫っていたので手早く着替えを済ませると外へ出た。

どうやら河野は壁を蹴ることを止めたようだが、中西は「よくも蹴りやがって〜〜〜」と今も怒っているようだ。

「ちょっと声をかけておいた方が良くないか?」
其処へ階段を上がって津田が戻って来た。
これに土井は頷くと中西のもとへ、それとなく注意を施したのだが……。

その夜、今日も残業で疲れた身体を引き摺りつつ帰宅すると室内に河野の死体が転がっていたのだそうだ。

咄嗟に河野と揉めていた中西の顔を思い浮かべた土井。
中西が河野を殺害後、土井が注意したことを根に持って嫌がらせをしたのだろうと考えた。
其処で中西の部屋に死体を放り込むことに。

続いて話し出したのは中西だ。
中西が帰宅したところ、自室に河野の死体が転がっていた。

これを目にした中西は数日前の出来事を思い出す。
河野の彼女を津田が口説いていたのだ。
当然、河野と津田はトラブルになっていた。

其処で中西は津田が河野を殺害し、朝方に揉めていた中西に罪を着せようとしているのだと考えた。
中西は自宅にあったトランクに河野の死体を詰め込むと津田の部屋へ放り込んだ。

そして津田が話し出した。
帰宅した津田は転がっている河野の死体に驚愕した。
彼はトランクを見て咄嗟に土井を思い浮かべた。
それは土井の所持する品と同じだったのだ。

激怒した津田は土井の部屋に死体を戻した。
こうして、死体は土井のもとへ。

帰宅した土井は改めて驚愕した。
死体が戻って来たのだ。

処理に困った土井は埋めようと決意する。
車に乗せて適した土地を探そうとするも、条件に適う土地がない。
そうこうする内に中西と行き会い、土井は中西を巻き込むことに。
一旦、マンションへ戻ることにした土井だが其処で津田とも出会った。
こうして何が起こったかを知った3人はとりあえず噂に聞いた森羅博物館に助けを求めたのである。

これを聞いた森羅はあっさりと犯人が分かったと告げる。

犯人の正体は津田であった。

河野の恋人の件で揉めていた津田は河野を殺害。
その後、中西の部屋へ向けて壁を蹴り上げた。
中西はこれに怒り、姿の見えない河野へ怒鳴る。
2階で騒動を聞き付けた土井も中西の姿は確認したが、河野の姿は確認していない。
此の時点で姿が見えないのは津田だけなのだ。

その後、津田は河野の部屋を抜け出すと出社する土井に声をかけた。
土井が居なくなったことを確認し、津田は河野の死体を土井の部屋に運び込んだのである。

後の出来事は本人たちが語った通りだ。
そもそも、津田はどうして土井に罪を着せようとしたのか?
土井は帳簿の辻褄が合わないと語っていたがおそらく津田が横領しているのだろう。
この事実を嗅ぎ付けられないように妨害を目論んだのだ―――エンド。

<感想>

「月刊少年マガジン」2015年11月号掲載「100話 動き回る死体」です。

今回は100話記念ということで特別企画「あなたを殺します。」が行われました。
この「あなたを殺します。」は応募者の中から抽選で「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」作品中に登場する権利が得られる企画。
詳しくは下記記事をご覧ください。

【2015年】あなたが「Q.E.D.iff ―証明終了―」と「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」に登場する!?記念イベントに参加せよ!!

そして、抽選を勝ち抜いて本誌掲載を果たしたのが津田さん、土井さん、中西さん、河野さん。
さらに、『盤上の夜』や『エクソダス症候群』(共に東京創元社刊)などで知られる宮内悠介先生も意外な形で登場されました。

というワケで今回は内容よりもお祭り企画的な回でしたね。
次回にも期待!!

ちなみに、あらすじでは良さを伝え切れてません。
本作自体を読むべし!!

◆関連過去記事
【「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」シリーズ】
「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年6月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年7月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年8月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年9月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 67話 ガラスの楽園・前篇(「月刊少年マガジン」2012年10月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 68話 ガラスの楽園・後編(「月刊少年マガジン」2012年11月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 69話「螺旋の骨董品店」(「月刊少年マガジン」2012年12月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 70話「4枚目の鏝絵」(「月刊少年マガジン」2013年1月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 71話「足摺厚焼き卵店」(「月刊少年マガジン」2013年2月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 72話「Nobody」(「月刊少年マガジン」2013年3月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 73話「グラウンド」(「月刊少年マガジン」2013年4月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 74話「二笑亭」(「月刊少年マガジン」2013年5月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第75話「ダイヤ泥棒」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年6月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第76話「レース」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年8月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第77話「掘り出し物」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年9月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第78話「バッグ ストーリー」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年10月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第79話「その朝、8時13分」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2013年7号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第80話「香木」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年12月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第81話「ゴンドラ」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年1月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第82話「ライオンランド(前篇)」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年2月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第83話「ライオンランド(後篇)」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年3月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第84話「兆し sign」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年4月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第85話「アステカのナイフ」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年5月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第86話「爆破予告」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年7月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第87話「幸運」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年8月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第88話「キジムナー」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年9月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第89話「空き家」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年10月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第90話「プラクルアン」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年11月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第91話「ホリデー(前編)」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年12月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第92話「ホリデー(後編)」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年1月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第91話「被害者、加害者、目撃者」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年2月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第92話「椿屋敷」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年3月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第93話「自白」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年4月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第94話「ドリームキャッチャー」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年5月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第95話「宗谷君の失踪」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年6月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第96話「JOKER」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年7月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第97話「ピーター氏の遺産」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年8月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第98話「地獄の穴」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年9月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第99話「ゴーストカー」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年10月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B.番外編 M.A.U. “ブラック・マーケットの魔女”の事件目録 箪笥の中の幽霊」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2013年6号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【「Q.E.D.証明終了」シリーズ】
「Q.E.D.証明終了(「月刊少年マガジン+(プラス)」2012年3号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス)」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了(「月刊少年マガジン+(プラス)」2012年4号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス)」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 金星(「月刊少年マガジン+(プラス)」2013年5号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス)」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 初恋」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年7月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 失恋」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2013年6号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 巡礼」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年10月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 陽はまだ高い」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2013年7号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 代理人」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2014年8号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 iff」1話(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2015年1号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了iff」2話「素っ裸の王様」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2015年2号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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「テディ・ゴー!」1話「クマに謎のオヤジ」(10月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テディ・ゴー!」1話「クマに謎のオヤジ」(10月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<1話あらすじ>

山瀬和子(森川葵)は、熱海で暮らす23歳のフリーター。この日、ようやく決まったバイトでクマの着ぐるみを着ていた和子は、別れたばかりの元彼のデート現場を目撃。やけになって八つ当たりをしていたのが見つかり、あっけなくクビを言い渡された。その帰り道、街で見かけたクマの編みぐるみに心ひかれた和子は、そのクマを手に入れる。

クマを手に家に帰った和子は、母親の厚子(峯村リエ)から生活費を請求される。払えるはずもなく動揺する和子は、仕事をクビになったことを察した厚子から板前修業をちらつかされてとっさに翌日支払う約束をする。

翌朝、クマを抱いて寝ていた和子は、鏡に映った自分と強面の男(哀川翔)が抱き合っている姿に悲鳴をあげる。厚子に助けを求めるが、どうやら厚子には男の姿は見えず声も聞こえないようだ。気味が悪いとクマを捨てようとする和子に、天野康雄と名乗ったクマは、へそくりを渡すことを条件に“人探し”を頼む。背に腹は代えられぬと渋々引き受けることにした和子は、康雄に言われるがまま古びたビルにある学習塾「高井塾」に向かうが、そこでとんでもないことが発覚する!!
(公式HPより)


<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
山瀬和子:主人公。
山瀬厚子:和子の母。
天野康雄:熊ぐるみの中に住む殉職刑事。
大橋正:高井塾の講師、国語担当。
吉住浩介:高井塾の講師、英語担当。
古谷正則:高井塾の講師、数学担当。
高井陸:謎の死を遂げた高井夫妻の一子。


とある夜のこと、マリーナにて1人の男性が転落死を遂げた。
その傍らにはくしゃくしゃのハンカチと共に熊の編みぐるみが……。

3ヶ月が経過。

山瀬和子は23歳のフリーター。
家に生活費を入れるべくバイト生活に明け暮れていたが、元カレを見かけたことがきっかけで折角のバイトをフイにしてしまう。

その帰路、街で見かけた射的の景品の熊の編みぐるみに何故か心惹かれる和子。
思い切って挑戦したところ、見事に手に入れることに成功する。

こうして、自宅で熊の編みぐるみを愛でていた和子。
ところが、母・厚子から生活費を入れるよう迫られてしまった。
意気消沈した和子は熊ぐるみを抱いて不貞寝してしまう……。

翌朝、熊ぐるみを手に鏡の前に立ったところ、見知らぬ男性を鏡の中に見出すことに。
慌てて厚子を呼ぶが、厚子には男の姿は見えない様子。

混乱する和子は熊ぐるみを捨てようとするのだが、当の熊ぐるみは「天野康雄」と名乗るや「バイト代が欲しくないか?」と誘う。
恐怖心よりも生活費への執着が勝った和子はコレに乗ることに。

向かった先は学習塾「高井塾」。
天野を名乗る熊ぐるみによれば其処に彼が所持する50万円があるらしい。

意気揚々と乗り込む和子。
其処には「高井塾」が誇る講師陣が控えていた。

まず、気の良さそうな国語担当の大橋正。
そして、人当たりの良い英語担当の吉住浩介。
何処かとっつきにくい数学担当の古谷正則たちだ。

だが、どうもおかしい。
天野の話と全く異なるのだ。

「高井塾」には天野なる講師は存在しない。
それどころか、謎の死を遂げた塾長夫妻を捜査していた刑事の名が天野だと言う。
しかも、当の天野はマリーナで転落死を遂げたらしい。
さらに、和子が手に入れた熊ぐるみは塾長夫妻の一子・高井陸の所持品だったそうだ。

あまりの急展開に呆然とする和子は天野が口にした「天野刑事の死は殺人だ」との言葉を喋ってしまった。
その言葉に凍り付く講師陣。

此処で和子は天野に嵌められたことに気付いた。
天野は高井夫妻と天野自身の死を調べる為に和子を利用したのだ。

慌ててその場を逃げ出した和子は今度こそ天野が宿る熊ぐるみを処分しようとする。

ところが、これに天野が反発。
天野によれば彼の死には和子も関わっているらしい。

実は天野が無防備に転落死を遂げたことには理由があった。
突然、飛んで来たぐしょぐしょのハンカチに視界を塞がれたのだ。
その隙を突かれたらしい。

そして、そのハンカチこそ同夜に別れ話を持ち出され泣いていた和子の所持品だったのだ。

さらに天野は「お前はもう逃げられない。何しろ、犯人の前で殺人を匂わせてしまったのだから」と宣言する。

「嘘だと言って〜〜〜」
捜査を余儀なくされた和子は思わぬ展開に叫ぶ―――2話に続く。

<感想>

ドラマ原作は加藤実秋先生「テディシリーズ」の1作『アー・ユー・テディ?』(PHP研究所刊)。
あらすじは次の通り。

<あらすじ>

手にしたあみぐるみの中に殉職刑事の魂が!?

「ほっこり」を愛する和子は、お気に入りの雑貨を並べたカフェを開くのが夢。代官山のフリマでひと目惚れしたクマのあみぐるみを買って帰ると、なんとクマには殉職した刑事の魂が宿っていた!事件の捜査中、崖(がけ)から落ちて死んだのだという。かわいいあみぐるみからオヤジ刑事(デカ)の魂を追い出すため、和子は、いやいや真相究明に乗り出す!珍妙なコンビが軽快なテンポでお届けする爽快エンターテインメント。
(PHP研究所公式HPより)


原作シリーズには他に第2弾『テディー・ゴー』、第3弾『マイ・フェア・テディ』、第4弾『クマ刑事』がある。

では、ドラマ版の感想を。

個人的にかなり楽しめました。
何より、ポップな展開と気安さが良いですね。
内容自体は重いのですが、それをキャラやテンポが上手くフォローしています。好印象。

2話では天野の後輩刑事・冬野唯志も登場とのこと。

ちなみに、管理人は原作未読なので結末を知りません。
此の状態だと「高井夫妻殺害」と「天野殺害」は別件のような気もしますが……。
ただ、2話のあらすじを目にしたところ「高井夫妻殺害」は大橋正が怪しいかも!?

さぁ、思わぬ展開から巻き込まれた和子は見事に犯人を突き止めることが出来るのか!!
純粋に楽しめそうです、次回にも期待ですね!!

「アー・ユー・テディ? (PHP文芸文庫)」です!!
アー・ユー・テディ? (PHP文芸文庫)





キンドル版「アー・ユー・テディ? (PHP文芸文庫)」です!!
アー・ユー・テディ? (PHP文芸文庫)





キンドル版「テディ・ゴー! (アー・ユー・テディ? 2) (PHP文芸文庫)」です
テディ・ゴー! (アー・ユー・テディ? 2) (PHP文芸文庫)





キンドル版「マイ・フェア・テディ (アー・ユー・テディ? 3) (PHP文芸文庫)」です!!
マイ・フェア・テディ (アー・ユー・テディ? 3) (PHP文芸文庫)





キンドル版「クマ刑事 アー・ユー・テディ? 4 (PHP文芸文庫)」です!!
クマ刑事 アー・ユー・テディ? 4 (PHP文芸文庫)



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土曜ワイド劇場「100の資格を持つ女(10) 店長から板前まで全員が女性の居酒屋チェーンで連続殺人事件!嫉妬か?いじめか?復讐か?その裏にある驚愕の実態を暴け!!」(10月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「100の資格を持つ女(10) 店長から板前まで全員が女性の居酒屋チェーンで連続殺人事件!嫉妬か?いじめか?復讐か?その裏にある驚愕の実態を暴け!!」(10月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

バツイチで二人の子持ちの西郷美千花(渡辺えり)は、リストラ時の備えとして資格の取得に励む渋谷中央署の事務職員。捜査には関わらないが、資格の勉強で得たさまざまな知識が事件解決のヒントになることもあり、小山田刑事(草刈正雄)らに頼りにされている。
深夜、渋谷中央署管轄内の歩道橋で、居酒屋チェーン勤務の神谷麻里(万善香織)が転落死を遂げる。事件性はなさそうだったが、署に運び込まれた所持品を何気なく目にした美千花が、ある不自然さに気づく。麻里は独り暮らしだったというのに、所持品の中に家の鍵がなかったのだ。
鍵の謎を解くため麻里のアパートを訪ねた小山田は、管理人から驚きの証言を得る。なんと、麻里が死亡した時刻に、麻里の部屋のドアが開く音を聞いたというのだ!
また、麻里の勤め先だった『蔵富久渋谷店』に足を運んだ小山田は、麻里との関係があまり良くなかったと噂の、エリア長の尾崎圭一(中上雅巳)や副店長の小島怜子(中島ひろ子)を聴取。めぼしい証言は得られなかったが、その3カ月後、『蔵富久目黒店』で閉店後に売上計算をしていた尾崎が、強盗殺人の被害者となってしまう!
事件は目黒北署の管轄とあって詳細は渋谷中央署には届いてこない。業を煮やした小山田は美千花に『蔵富久目黒店』での潜入捜査を懇願。美千花は不本意ながらも調理場でパートとして働き始める。
居酒屋チェーン『蔵富久』には、店舗スタッフは女性のみという大きな特徴があった。女性の活用を謳う社長の浅岡邦彦(升毅)はメディアに多数露出。世間の支持も高く、美千花が働き始めた『蔵富久目黒店』でも、事件の影響を感じさせない客足が集まった。
目黒店の店長は、この3カ月で渋谷店の副店長から昇格した怜子。そして調理場の板長は田中成実(中山忍)が務めていた。フードアナリストの資格を持つ美千花は、成実の調理や盛りつけを見て、成実がかつて銀座の名店で働いていたことを言い当てる。板前だった亡き父に憧れ、この世界に入ったという成実。しかし、一流の割烹店では、腕はあっても男性料理人の方が客に喜ばれるという、不遇な時を過ごしたらしい。その点、女性だけの『蔵富久』なら自分の腕を存分に振るえるという。
一見すると女性にとって恵まれた職場環境の『蔵富久』。だが、それはあくまでも表向きの話。美千花の耳には徐々に、パートから社員になるにはいろんな工作が必要との悪い噂が聞こえてくる。実際に、店長になった怜子は、殺害された尾崎と一緒にホテルに行くような関係だったことが判明。だが、最近になって二人の関係は悪化。目黒署は怜子に尾崎殺害の疑いの目を向ける。その怜子には入院中のひとり息子がいた。かつて、死亡した麻里のもとで働いていた頃、息子が発熱しているにもかかわらず休ませてもらえず病気が重症化したことから、怜子は麻里のことも恨んでいた…。
また、美千花は、尾崎が殺害された日の夕方、新エリア長になった刈谷裕介(金山一彦)と尾崎が取っ組み合いの争いをしていたという情報をキャッチする。それを知った小山田は、捜査協力を求め目黒署に乗り込んでいく!
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……

100超の資格を持つ西郷美千花は、今回も潜入捜査を行うことに。
潜入先は女性の社会進出を応援すると謳う浅岡邦彦が経営する居酒屋チェーン「蔵富久 目黒店」。

事の経緯はこうだ。

小山田たちの管轄内で「蔵富久 渋谷店」の支店長・神谷麻里が謎の転落死を遂げた。
当初、事故の可能性も考えられたのだが調べたところ他殺と判明したのである。

捜査を開始した小山田は「蔵富久 渋谷店」を担当していたエリア長・尾崎圭一や副店長・小島怜子から事情を聞くが特に進展は見られなかった。
一方、美千花は麻里の所持品に「伊勢の根付」を発見し興味を抱く。

その3ヶ月後、「蔵富久 目黒店」で尾崎が何者かに殺害されてしまった。
現場にはトナーが散乱していたそうだ。

目黒では小山田たちの管轄外である。
結果、例の如く美千花の潜入と相成ったワケだ。

目黒店店長は3ヶ月の間に昇格した怜子、また調理場の板長は田中成実が勤めていた。
尾崎に代わりエリア長となった刈谷裕介らに迎え入れられた美千花は成実の黒く汚れた服を気に留めるが……。

調べたところ、複雑な人間関係が明らかに。
どうやら、怜子は尾崎と男女の仲となっており、それにより店長の地位を手に入れたようだ。
また、怜子は麻里とも不仲で知られていた。
当然、容疑は怜子に向かうが……。

美千花は刈谷と尾崎が揉めていたとの情報を手に入れる。
怜子以外にも容疑者が居たのだ。

さらに、小山田により尾崎が麻里を殺害したことが判明。
こうして事件は一息に動き出した。

直後、刈谷が負傷し入院することに。
どうやら、何者かに襲撃されたようだ。
現場に伊勢根付を発見した美千花は麻里との関連性に気付く。

そんな中、「蔵富久」に勤めていた田中千鶴なる女性が麻里殺害の数週間前に轢き逃げされ死亡していたことが判明。
しかも、千鶴と麻里が親友だったことも分かった。

千鶴轢き逃げ事件を調べた小山田は乗り捨てられた車の付近に落ちていた遺留品の手袋から犯人を尾崎と特定する。

一方で「蔵富久」の不透明な資金の流れも浮上。
どうやら、浅岡社長は売り上げを愛人に貢いでいたようだ。
これを千鶴と麻里に知られた為に、尾崎と共に口封じを行ったらしい。

矢先、伊勢の根付から成実と千鶴が姉妹であると明らかに。

同じ頃、成実は浅岡に罪を認めるよう迫っていた。
だが、隙を突かれ窮地に。

其処へ小山田や美千花が駆け付け、浅岡は千鶴と麻里殺害で逮捕された。

美千花は成実が尾崎を殺害したと指摘する。
成実の黒く汚れた服はトナーの汚れだったのだ。

成実は尾崎が浅岡と共に千鶴と麻里を殺害したことに気付いた。
尾崎はそんな成実を口封じしようとして揉み合いになり、誤って殺害してしまったのだった。

刈谷襲撃も成実の犯行。
刈谷を尾崎の仲間と思い込んでいたらしい。
当の尾崎は事情を知ってはいたが、浅岡たちの仲間では無かった。

こうして事件は解決することに―――エンド。

<感想>

「100の資格を持つ女」シリーズ10作目です。
10月10日に「100の資格」の第10弾が放送ということで「(1と0が続き)2進数かよ!!」とのツッコミが溢れそうですが、惜しむらくは西暦表記で後5年早ければより完璧に近かったか……。
そんなシリーズ過去作のネタバレ批評(レビュー)は過去記事をどうぞ!!

さて、ドラマの感想。

今回、どうも物証に頼り過ぎな気もするなぁ……。
伊勢の根付や手袋の指紋など犯人の落し物が多過ぎる気も。

とはいえ、いつも通りのシリーズを味わえる作品でしたね。
弱きを助け、強きを挫く―――人情派で「100の資格を持つ女」こと西郷美千花。
そして、そんな美千花に依頼を持ち込む喰えない上司・ダンディ小山田。
この2人のコンビが上手く活躍して、2時間特に中弛みすることなく視聴出来ました。

ただ、毎度のことながら美千花はあれだけのことが出来るのなら、自営した方が良いと思います。
もはや、クビになった際の保険の域を超えてます。
まぁ、これも含めて定番ネタなのでツッコミつつ安心して視聴出来ますね。
レベルが保たれています!!

遂にフォークリフトの資格を手にした美千花。
シリーズを重ねるごとに資格を増やす彼女は何処へ向かうのか!?
そして、いずれ「福山知っとる検定」も活かされる日が来るのだろうか……期待!!

2012年2月12日、「第5回福山知っとる検定」実施!!1月25日まで受験者募集中!!

◆関連過去記事
土曜ワイド劇場「100の資格を持つ女(9) 会津若松・老舗漆器店へ潜入捜査!美女の囁きに嵌められた蒔絵職人!!結婚詐欺と御家騒動に秘められた驚愕の真実」(1月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「100の資格を持つ女(8) 小江戸・川越の老舗レストランに潜入捜査 名店の裏に隠された親族の崩壊と復讐!!小さな命を奪った連続殺人事件の真実」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「100の資格を持つ女(7)〜信州の老舗蕎麦屋に潜入捜査!シングルマザーに警官殺し疑惑!!美女の涙に秘められた驚愕の真実とは?〜」(6月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「100の資格を持つ女(6)〜夫殺しの容疑者は新妻!?政略結婚の果てには連続殺人の罠!美人社長の封印された衝撃の過去〜」(6月16日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「100の資格を持つ女(5)〜ふたりのバツイチ殺人捜査〜江ノ島・老舗旅館の壮絶家督争い!美人仲居の悲しき過去と連続殺人に秘められた驚愕の真実とは?」(10月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「100の資格を持つ女(4)〜特命潜入!ウエディングプランナー連続殺人事件!!情念の花嫁衣装と偽装殺人の謎容疑者はバツイチ刑事の妻と娘!?」(8月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)

<キャスト>

西郷美千花:渡辺えり
田中成実:中山忍
小島怜子:中島ひろ子
刈谷裕介:金山一彦
尾崎圭一:中上雅巳
若月留美:黒坂真美
浅岡邦彦:升毅
関根恒夫:山崎樹範
栗林中道:笹野高史
小山田雄策:草刈正雄 ほか
(敬称略、順不同、公式HPより)


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