2015年10月20日

「デザイナーベイビー〜速水刑事、産休前の難事件〜」5話「核移植」(10月20日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「デザイナーベイビー〜速水刑事、産休前の難事件〜」5話「核移植」(10月20日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<5話あらすじ>

峠則孝(柿沢勇人)が川に投げ落としたノゾミは行方不明のまま。一方、息子の責任をとって職を辞した緑郎(柴俊夫)の代わりに須佐見(渡部篤郎)が病院長代理に就任。須佐見は誘拐事件の裏には、生殖医療プロジェクトの行き過ぎがあったと崎山(渡辺いっけい)の責任を追求する。一方、速水(黒木メイサ)は緑郎からプロジェクトの真相を教えられる。スーパー不妊治療として、禁断の生殖技術、卵子の核移植を行っていたという。
(公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)。

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
速水悠里:妊娠中の刑事。夫・浩介との間には彼の連れ子・雄介が居る。
日村健吾:悠里の上司。
近森優子:新、望の母親。
近森新:優子の長男。
近森望:優子の長女、誘拐被害者。
岸田裕也:トモの夫。
岸田トモ:岸田の妻。優子の赤ん坊を誘拐した。
崎山典彦:優子の担当医。不妊治療に新たな手法を持ち込もうとしている。
須佐見誠二郎:城南大学病院産婦人科の教授、崎山とは対立している様子。
皆本順:城南大学病院産婦人科講師。トータルケアプロジェクトのメンバー。
柊奈留:城南大学附属病院医師。須佐見を尊敬している。
山原あけみ:胚培養室の担当者。
峠緑郎:城南大学病院院長。
峠則孝:峠院長の息子。製薬会社勤務。
有吉久美:城南大学病院院長秘書。

〜〜〜前回のあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

近森優子が出産したばかりの娘・望が岸田夫妻に誘拐された。
岸田夫妻は長年の間、不妊治療を続けようやく子宝を授かっていた。
ところが、須佐見医師が担当した直後に流産していた。
これに対し感情的な行き違いから、岸田夫妻は望を誘拐したのである。

この捜査に妊娠中の速水悠里刑事が加わることに。
何やら病院側の様子を不審に思いながらも捜査を続ける悠里であったが、追い詰められた岸田夫妻は優子に身代金を要求する。

結局、岸田の妻・トモが逮捕され望は保護されることとなったが別の赤ん坊であった。
本物の望はと言えば、峠院長の息子・則孝の手にあったのである。
則孝は峠院長に身代金を要求するが、受渡しに失敗。
追い詰められたことで望殺害を実行に移そうとする……。

「デザイナーベイビー〜速水刑事、産休前の難事件〜」4話「爆弾」(10月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

新たなる誘拐犯の正体は峠院長の息子・則孝であった。
則孝は身代金を要求すると見せかけて捜査陣を誘導すると、その目の前の桟橋から赤ん坊らしき白い物体を川へと投げ落とした。

この事態に捜査陣は大混乱。
ただ1人、事あるを予期していた悠里は峠院長を連れ別行動を取る。

同じ頃、身代金取引に失敗したことを知った城南大学病院では院長代理の座を巡り揉めていた。
此処で院長代理になることは批難の矢面に立つことである、誰もが避けようとしていた。
そんな中、須佐見が率先して院長代理に就任し事態の収拾を図る。
須佐見は「トータルケアプロジェクト」の中止を宣言し、事実を隠蔽すべく崎山へ異動するよう迫る。

その頃、悠里は峠からトモが行われていた治療の正体を聞き出す。
それは「核移植」であった。
他人の卵子から核を抜き出し自身の卵子に用いることで自身のDNAを継ぎつつ不妊治療が行えるのである。
だが、現代医学界では未だ認められていない施術であった。

其処で当のトモですらこの事実を知らされなかった。
他人の精子を用いたとばかり信じていたトモは岸田との仲が険悪になりよもやの結末に繋がったのだ。

さらに、峠から周辺に別荘があったことを知らされた悠里は則孝に土地勘があると踏み潜伏していると考える。

悠里の予測は的中、逃走途中に負傷した則孝は付近の小屋に潜んでいた。
地元の子供・亮太を人質にしようとした則孝だが、駆け付けた悠里によって取り押さえられることに。
連行される則孝は亮太から「今からでもやり直せる」と励まされる。

一方、望を失ったと信じた優子は「もう一度、治療を施して欲しい」と主張していた。
その瞳には望を失ったことの悲しみはない。

その頃、悠里は「則孝が望を桟橋から遺棄していないのではないか」と考えていた。
つまり、則孝はダミーを投げ捨て望を殺害したと偽装したのだ。
おそらく望は則孝の共犯者である久美と共に居るのだろう。

この悠里の推測も的中していた。
当の久美は望を抱え、街中を彷徨う。

同時刻、崎山はチームメンバーの1人・皆本順のデスクに置かれた資料を目にして首を傾げる。
其処には「制限酵素」との名が記されていた。
それは本来、彼には不要な代物だったのだが……。
崎山がこれに気付いた頃、山原あけみも崎山が気付いたことを察していた。

そんな崎山のもとへ久美から連絡が入った。
望の生存を知った崎山は久美に指示を出す。

悠里たちの動きを察した須佐見は崎山の異動を中止させる。
事実を事実として認めた上で早期解決を狙うことにしたのだ。
そんな須佐見に対し崎山は「もう遅い、核移植を超えるモノを既に行った。すべてを公表する」と宣言。

一方、近森夫妻の1人息子・新が倒れた。
新は白血病だったのだ。

彷徨っていた久美の身柄が確保された。
ところが、肝心の望の姿が無い。
聞けば崎山から乳児院へ預けろと指示を受けたらしい。

急ぎ乳児院へ駆け付けた日村たち。
しかし、望の姿は其処には無かった。
またも何者かに連れ出されたのである。

矢先、崎山が城南大学病院から謎の転落を遂げる。
果たして事故か事件か―――5話へ続く。

<感想>

ドラマ原作は岡井崇先生による同名作品。
過去にネタバレ書評(レビュー)していますね。
とはいえ、ドラマ版はほぼオリジナル展開を見せています。

『デザイナーベイビー』(岡井崇著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

タイトルにもなっている「デザイナーベイビー」の意味は「生まれて来る前に遺伝子に調整を施し両親が望む子供を手に入れる方法」のこと。
此処での調整は「健康」であったり「身体能力の向上」であったりします。
この方法ならば両親が望む子供が得られることに。

この手法は既にSF世界やアニメなどでは一般的となっており、例えば森岡浩之先生「星界シリーズ」(早川書房刊)に登場するアーヴや「機動戦士ガンダムSEED」のコーディネーターなどが挙げられます。

「機動戦士ガンダムSEED」(2002年、日本)

ディスティニープラン発動!!

ちなみに出産を取り扱ったサスペンス系ドラマでは同じNHK系火曜22時枠にて海堂尊先生原作ドラマ「マドンナ・ヴェルデ」も放送されています。

『マドンナ・ヴェルデ』(海堂尊著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

NHKドラマ10「マドンナ・ヴェルデ」第1話(第1回)「希望の卵」(4月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)

では、ドラマ版5話の感想を。

特別な出生ゆえに流されて行く望。
おそらく崎山が語る「爆弾」とは「彼女が兄・新の為に作られたデザイナーベイビーである」ことでしょう。
望は「白血病を患う新のドナーとなるべくして生まれた存在」なのだと思われます。
そんな望ですが、果たして今は誰のもとに居るのか?

考えられるのは5話にて存在が急浮上した皆本順か。
実を言うと彼についてはこれまで完全ノーマーク。
5話で名前が出て慌てて「誰だっけ?」と公式HPを確認したほど。
なので、登場人物一覧への登場も今回からになってます。

崎山が目を留めたのは「制限酵素」の文字。
DNAを切断し遺伝子組み換えに用いられる酵素。
それこそ、デザイナーベイビーの為に必要な品。
これが皆本のデスクにあった意味とは!?

とはいえ、未だ山原あけみも気になる存在ではあります。
山原あけみと皆本が共謀しているか、山原が皆本の行動を知りつつ支持しているのか!?
いずれにしろ、6話で彼女の真意も明らかになりそうか。

しかし、こうして振り返ってみると城南大学病院の関係者は見事に「デザイナーベイビー」の関係者ばかりとなりそう。
加わっていなかったのは須佐見と柊奈瑠ぐらいかも。

6話にも注目ですね!!

◆関連過去記事
『デザイナーベイビー』(岡井崇著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

「デザイナーベイビー」1話「ノゾミ」(9月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「デザイナーベイビー〜速水刑事、産休前の難事件〜」2話「身代金」(9月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「デザイナーベイビー〜速水刑事、産休前の難事件〜」3話「チェンジリング」(10月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「デザイナーベイビー〜速水刑事、産休前の難事件〜」4話「爆弾」(10月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)

『マドンナ・ヴェルデ』(海堂尊著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

NHKドラマ10「マドンナ・ヴェルデ」第1話(第1回)「希望の卵」(4月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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【噂】麻見和史先生『特捜7―銃弾―』(新潮社刊)がドラマ化か!?

2015年10月19日現在、ツイッター上にてある新作「2時間サスペンス」についての噂が囁かれています。

その「2時間サスペンス」の名は「特捜7」。
「特捜」と耳にすれば思い出すのは「特捜最前線」。

ドラマスペシャル「特捜最前線2013〜七頭の警察犬 7人の刑事!失踪捜査官を追う東京〜京都500キロの殺人捜査!!犬が暴く殺人トリックの連鎖!?伝説の刑事ドラマ今夜限り復活…」(9月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)

とはいえ、本作は別の作品のようです。
情報によると次の3点が判明しております。

1.テレビ朝日系放送予定。
2.枠は「土曜ワイド劇場」あるいは「スペシャルドラマ」の可能性アリ。
3.キャストは中村俊介さん、釈由美子さんが出演されるらしい。

と、此処で「特捜7」という特徴的なタイトルに注目。
何処かで目にしたような……と思い調べてみたところ、ありました。

そうです、2014年に刊行された麻見和史先生『特捜7―銃弾―』(新潮社刊)が!!
現在のところ、全く未確認情報ではありますがひょっとして本作のドラマ化なのではないでしょうか。
ちなみに『特捜7―銃弾―』のあらすじは次の通り。

『特捜7―銃弾―』(麻見和史著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

<あらすじ>

警官殺しと両腕のない死体。一課のエースと変わり者の女性刑事が謎を追う!

ベテラン警官が殺害され、拳銃が奪われた。連続する射殺事件と遺体損壊事件を追い、特捜チームの岬怜司は、妙な特技を連発する所轄署の里中宏美とコンビを組む。緻密な推理から浮上する過去の未解決事件、その闇に消えた男。二人が封印された真実に迫った時、犯人は予想外の姿で現れる! 巧みな伏線が冴える本格捜査ミステリー。
(新潮社公式HPより)


あらすじを目にしたところ、なかなかにサスペンスフルな作品の様子。
果たして謎のドラマ「特捜7」は本作のドラマ化なのか!?
続報に注目です!!

ドラマ化が予想される「特捜7―銃弾―」です!!
特捜7: 銃弾





キンドル版「特捜7―銃弾―」です!!
特捜7―銃弾―



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【2017年】黒川博行先生『破門』(角川書店刊)が映画化とのこと!!

黒川博行先生の直木賞受賞作『破門』(角川書店刊)が映画化されることが明らかになりました。
公開は2017年予定とのこと。

黒川先生と言えば「2時間サスペンス」ファンの間では「刑事吉永誠一・涙の事件簿」シリーズの原作者としても知られていますね。

ちなみに映画化される『破門』のあらすじは次の通り。

<あらすじ>

映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮は、資金回収のため、関西とマカオを奔走する。巨額の資金をめぐる争いはやがて組同士のトラブルに発展し、桑原にも絶体絶命の危機が!
(角川書店公式HPより)


そんな本作の気になるキャストですが、主演は佐々木蔵之介さんと横山裕さんとのこと。
桑原役に佐々木さん、二宮役に横山さんのようです。

要注目!!

◆関連過去記事
金曜8時のドラマ「新・刑事吉永誠一」第4話「盲目の目撃者!!6歳が聞いた“悪の音”」(11月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「刑事吉永誠一・涙の事件簿 新相棒登場SP! 熱血&クールコンビが難病少女の夢を守る 巨悪詐欺を許すな!!」(10月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「刑事吉永誠一・涙の事件簿12 親しい敵 友達の顔をした敵!同窓生4人の愛と憎悪から理由なき連続殺人 消えた包丁のトリックと偽りの遺産相続!?(記憶を失った血塗れの女!!鱗おとしと包丁持つ女令嬢学校…不倫の罠)」(10月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「刑事吉永誠一・涙の事件簿11 赤い遺産 疑惑の誘拐殺人事件〜2度殺された死体と2通の遺言状トリック 父の愛が教えた真実」(4月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「刑事吉永誠一・涙の事件簿10 沈黙の宴〜高級料亭に仕掛けた戦慄の殺人トリック!死者が語る殺意の裏側と母子が心に秘めた真実!(シリーズ最新作 ふぐ料理人殺人事件)」(10月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「刑事吉永誠一・涙の事件簿9 迷い骨〜愛しい日々を返して!夫殺し疑惑の保険金殺人トリック!?裏切られた家族が最後に夢見た幸せ(交番に届いた木箱には下顎の無い、頭蓋骨が!?)」(6月20日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「刑事吉永誠一・涙の事件簿最新作 虹が消えた交差点〜デート商法殺人の謎 殺人現場に謎の文字 デート詐欺の毒牙が狙う第三の女!父と娘が涙した裏切りの真実」(10月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「刑事吉永誠一・涙の事件簿」が連続ドラマ化とのこと!!

「刑事吉永誠一」がシーズン2で帰って来る!!金曜20時は「新・刑事吉永誠一」に注目せよ!!

キンドル版「破門 (角川書店単行本)」です!!
破門 (角川書店単行本)



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土曜プレミアム「一千兆円の身代金 このミス大賞映像化!香取慎吾が誘拐犯!女児誘拐と国を脅迫する劇場型犯罪!傷を抱える少女に仕掛けた驚きの結末とは」(10月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜プレミアム「一千兆円の身代金 このミス大賞映像化!香取慎吾が誘拐犯!女児誘拐と国を脅迫する劇場型犯罪!傷を抱える少女に仕掛けた驚きの結末とは」(10月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

平岡ナオト(香取慎吾)は、元副総理大臣・国武義和の孫・篠田真由(本田望結)を誘拐する。国武義和は政治資金規正法違反に問われながら不起訴になっていた。ナオトは真由の母親へ電話をかけ、同時に誘拐事件の犯行声明文をマスコミ20社に送り届けた。声明文を通じ、一週間後までに身代金を1085兆円用意するよう指示を出す。この金額は前年度末時点での国の財政赤字額。「この金額を国内にばらまけばインフレが起き財政赤字額が大幅に目減りするが、金額を用意しない場合は財政危機を招くことになるため責任をとって国民に対し公式謝罪しろ」という内容だった。 
悪質な政治犯だとにらんだ警察。早速、刑事部捜査第一課特殊犯捜査係、通称SITの片岡(杉本哲太)たちが動き始める。警察が報道規制を敷いたことを察知したナオトは、自ら犯行声明文をネット上にアップし一般人に知れ渡るように仕掛けた。真由は怯えながらも、そんなナオトの行動をじっと観察している。
SIT・片岡班の一員、敦子(仲里依紗)はうっかりマスコミに顔をさらしてしまったため上層部が激怒、片岡班は捜査の本流から外されることになる。
この誘拐事件のニュースを知ってピンときた男がいた。大学生の大谷哲平(高田翔)だ。彼は「怪しい男を知っている」と警察へ通報する。通報を受けたのは本流から外された片岡班だった。
一方ナオトは、政府や国武が全く動きを見せないことにイラつき始めていた。そこで、ナオトは真由を使って次なる手段に出るのだった―。
(公式HPより)


では、続きから(一部、重複あり)……

その日、平岡ナオトの姿は元副総理大臣・国武義和の孫娘・篠田真由と共に在った。
ナオトは真由の母・由美に「真由を誘拐したこと」を電話で告げ身代金を要求する。
その金額はなんと「1085兆円」、国家の財政赤字額と同じである。
さらに「これを用意できない場合は義和の謝罪」を要求したのだ。
こうして、史上最大規模の身代金を要求する誘拐事件が発生した。

この事件に刑事部捜査第一課特殊班捜査係の片岡ら捜査陣が動き出した。
もちろん捜査は非公開である。

ところが、ナオトはさらに騒ぎを大きくすべく犯行声明文をネット上に拡散する。
世間はこのニュース一色となった。

そんな中、ニュースを見た大学生・大谷哲平が平岡ナオトについての情報を持ち込んだ。
ナオトは「嘆願ブログ」なるブログを立ち上げ、財政問題を訴えていたらしい。
この情報を重視した片岡らは平岡ナオトについて調べ始める。

〜〜〜此処から中略〜〜〜

この後の展開ですが、ほぼ原作通りでした。
なので、中盤は省略します。

『一千兆円の身代金』(八木圭一著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

〜〜〜此処まで中略〜〜〜

平岡ナオトの素性を突き止めた片岡たち。
ナオトの正体は余命幾許も無い伊藤直哉であった。
直哉は国の行く末を憂慮しており、国民の無関心を自覚させた上で正しき道を全うさせるべく事件を起こしたのであった。
だからこそ、意図的に騒動を拡大させたのだ。

また、実は真由自身もナオトの同志であった。
つまり、誘拐と思われていた事件は狂言だったのだ。

これ以上の闘争を不可能と察したナオトは真由を日常生活に戻すと、最期の闘いを始める。
衆人環視の中、ナイフを振り回しつつ義和に謝罪を迫ったのだ。
だが、義和がそれに応えることはない。

「生きている限り希望はある」
無関心を批判し叫び声を上げるナオトはすべてを伝えきると自殺することに。

真由はナオトの死を知ると涙を流すのであった―――エンド。

<感想>

ドラマ原作は第12回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作である八木圭一先生『一千兆円の身代金』(宝島社刊)。
過去にネタバレ書評(レビュー)ありますね。

『一千兆円の身代金』(八木圭一著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

では、ドラマ版の感想を。
展開自体は原作にかなり忠実にドラマ化されていましたね。

とはいえ、最大の変更点があってそれが「雄真」を「真由」に変えたこと。
これにより原作には無かった「心優しい少女と傷付いた男性との心の交流」との側面が加えられることに。
ドラマ版は此の点がかなり強調されており、むしろ、これがメインになっていたようにも思います。
エンドロール時のナオトと真由の交流シーンで涙した人も多かったのではないでしょうか。
此の点、ナオトと真由の真の関係を踏まえて本作を視聴するとまた新たな側面が浮かび上がることでしょう。

キャストも豪華で、香取慎吾さん熱演されていました。
また、本田望結さんも好演されていた印象。
本作最大の功労者がこのお2人であることは間違いないでしょう。

本作を視聴してあなたはどう思われましたか!?

<キャスト>

平岡ナオト:誘拐犯 香取慎吾
篠田真由:人質 本田望結  
今村敦子:捜査一課特殊犯捜査係 仲里依紗
篠田由美:真由の母 木村多江
藤井一:捜査一課課長 浅野和之
篠田雄一:真由の父 前川泰之
宮坂管理官:捜査一課管理官 宮川一朗太
小田切刑事:捜査一課特殊犯捜査係 遠藤雄弥
橋本沙織:看護師 MEGUMI
大谷哲平:大学生 高田翔
国武義和:元副総理、真由の祖父 山田明郷  
片岡晋太郎:捜査一課警部補 杉本哲太 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


◆「このミステリーがすごい!」関連過去記事
【第13回】
『女王はかえらない』(降田天著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『いなくなった私へ』(辻堂ゆめ著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【第12回】
『一千兆円の身代金』(八木圭一著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【第11回】
『生存者ゼロ』(安生正著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【第10回】
『弁護士探偵物語 天使の分け前』(法坂一広著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『僕はお父さんを訴えます』(友井羊著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』(矢樹純著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『保健室の先生は迷探偵!?』(篠原昌裕著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』(岡崎琢磨著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『公開処刑人 森のくまさん』(堀内公太郎著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【第9回】
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「ある少女にまつわる殺人の告白」(佐藤青南著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【第8回】
「さよならドビュッシー」(中山七里著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『死亡フラグが立ちました!』(七尾与史著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【第7回】
「臨床真理」(柚月裕子著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【第3回】
『果てしなき渇き』(深町秋生著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【その他】
第14回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は『神の値段』&『ザ・ブラック・ヴィーナス』の2作に輝く!!

第13回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は『女王はかえらない』に輝く!!

第12回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は『警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官(仮)』と『一千兆円の身代金(仮)』の2作に!!

第11回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は『生存者ゼロ(仮)』に!!

第10回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は「懲戒弁護士」に

第9回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は「完全なる首長竜の日」に

2012年(2011年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2011年ミステリ書籍ランキングまとめ!!

2010年ミステリ書籍ランキングまとめ!!

ドラマ化された「一千兆円の身代金 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)」です!!
一千兆円の身代金 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)





『女王はかえらない (「このミス」大賞シリーズ)』です!!
女王はかえらない (「このミス」大賞シリーズ)





優秀賞受賞作『いなくなった私へ』です!!
いなくなった私へ





同じく優秀賞受賞作『深山の桜』です!!
深山の桜





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