2015年11月29日

土曜ワイド劇場「法医学教室の事件ファイル41 愛人は二度死ぬ!女医の教え子が殺人!?現場から消えた“変身するカナリア”の謎とゴム手袋アレルギーが暴く、夫婦の秘密!!」(11月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「法医学教室の事件ファイル41 愛人は二度死ぬ!女医の教え子が殺人!?現場から消えた“変身するカナリア”の謎とゴム手袋アレルギーが暴く、夫婦の秘密!!」(11月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

二宮早紀(名取裕子)は港南医大・法医学教室の准教授で、神奈川県警から監察医を委託されている。夫の一馬(宅麻伸)は横浜東署の警部で、2人の間には新米新聞記者として奮闘中の息子・愛介(佐野和真)がいる。また、一馬には七海(由紀さおり)という叔母がいて、時々二宮家内を引っ掻き回すので、早紀にとってはありがたい相手ではない。

ウエディングプランナー・山中由佳里(伴杏里)の死体が、自宅マンションで見つかった。発見したのは、隣人の町田誠(井田國彦)、美穂(三津谷葉子)の夫婦と、マンション管理人・今村仁(小木茂光)で、由佳里は金属製のローテーブルに後頭部を打ちつけて死亡していた。部屋のドアを開けたとき、なぜか黄色いカナリアが1羽、部屋の中で飛び回っていたという。
解剖に当たった早紀は、由佳里の口中にカナリアの羽毛を発見。口の周囲をはじめ、全身に蕁麻疹の痕が残っていたことから調べた結果、由佳里はカナリアに対して重いアレルギーを持っていた事実がわかった。さらに後頭部の傷の状態から、犯人はアナフィラキシーショック状態(※特定の物質によって引き起こされる即時型アレルギー反応のうち、全身性の重篤な状態)に陥っていた由佳里の頭をつかんでテーブルに打ち付けて殺害したことが判明。つまり犯人は、由佳里のアレルギーを知っている人物で、彼女を殺害するために部屋にカナリアを持ち込んだものと思われた。

一馬たちが事情を聴いたところ、美穂は由佳里の高校時代の友人で、自身もカナリアを飼っていたが、2週間前に病死したと話す。また、夫の町田は同じマンションの住人・山中唯義(尾上寛之)が怪しいと指摘する。山中と由佳里は名字が同じことから配達物の誤配をめぐって小さなトラブルがあり、その時以来、由佳里の部屋のドアにスプレーでイタズラ書きがされるようになったのだという。住人たちは皆、そのイタズラ書きも、山中の仕業ではないのかと疑っていたらしいのだ。
そんな中、早紀は意外な場所で、カナリアの羽毛を拾う。港南医大に入院中の、かつての教え子・村越梢(中山忍)の病室を見舞った際のことだった。実は、由佳里が殺害された現場に向かう途中、早紀は負傷してフラフラと歩く梢を見かけ、救急車を呼んだのだった。
梢の病室で拾った羽毛を鑑定したところ、なんと由佳里の口の中に入っていたものとDNAが一致。いったいなぜ、梢の病室から“凶器”となったカナリアの羽毛が見つかったのか…!? しかも、そのカナリアは“無覆”という羽に縁取りのないタイプだったが、由佳里の部屋で飛び回っていたカナリアの羽は“有覆”で、種類が異なることが判明。まさか、由佳里の部屋の中で、カナリアは変身してしまったのだろうか…!?
さらに、梢の夫でアレルギー専門医の村越正彦(大浦龍宇一)と由佳里が不倫関係にあったことが発覚。事件の数時間前、近所のスーパーの防犯カメラに由佳里と話す梢の姿が映っていたこともわかり、梢への疑いが深まっていく。
その矢先、今村の妻・奈津子(山下容莉枝)が殺害される事件が発生し、なんと奈津子の指の間から採取した皮膚片が梢のDNAと一致。一馬は梢が一連の事件の犯人とにらむが、教え子である彼女を信じる早紀は独自に調べを開始して…!?
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……

二宮早紀は港南医大・法医学教室の准教授。
また、優秀な監察医としても名前を知られている。

そして、早紀の夫・一馬は横浜東署の警部。
早紀が暴走し、一馬がこれを窘めつつ支えることで幾つもの難事件を解決して来たのだ。

ちなみに、2人の間には一粒種の息子・愛介が居る。
そんな愛介も今では新米ながらも新聞記者だ。
さらに一馬の叔母・七海を加えた4人が二宮家のメンバーだ。

ある日、ウェディングプランナー・山中由佳里の死体が彼女の自宅マンションで発見された。
発見者は隣人の町田誠、美穂夫妻とマンション管理人の今村仁。
町田たちによれば部屋の中には黄色いカナリアが1羽、飛びまわっていたと言う。

由佳里の死因は金属製のローテーブルに後頭部を打ち付けたこと。
だが、解剖に当たった早紀は由佳里の口内にカナリアの羽毛を発見する。
調べたところ、由佳里はカナリアに対し重いアレルギーを患っていた。
どうやら、由佳里は死亡前にカナリアアレルギーによるアナフィラキシーショック状態にあったようだ。
此処から、犯人は由佳里のアレルギーを知った上でカナリアを持ち込んだものと思われた。

カナリアの出処が注目される中、美穂が浮上。
美穂は由佳里と高校時代から友人関係にあり、前からカナリアのピーコを飼っていた。
ところが、2週間ほど前にピーコは急死していた。

一方、町田は同じマンションの住人である山中唯義が犯人だと主張。
山中と由佳里は苗字が同じであったことから郵便物の誤配を巡ってトラブルがあったようだ。
以来、由佳里の部屋のドアにスプレーで落書きされるようになっていたらしい。
其処で町田たちは山中の仕業を疑っていたのだ。
つまり、この話が事実ならば山中は由佳里を恨んでいたことになる。

同じ頃、早紀はかつての教え子で入院中の村越梢を見舞っていた。
つい先日、梢は何者かの車に轢き逃げされていたのだ。
ところが、早紀は梢の病室でカナリアの羽毛を発見することに。

気にかかった早紀は此の羽毛を鑑定。
すると、由佳里の口内にあった羽毛とDNAが一致する。
だが、そのカナリアの羽毛は縁取りの無い「無覆」タイプであった。
由佳里宅で飛び回っていたカナリアは縁取りのある「有覆」タイプだったのだ。

此処で疑問点が2つ生じる。

1.何故、梢の病室に由佳里宅と同じカナリアの羽毛が落ちていたのか?
2.そして羽毛は「無覆」でありながら、飛びまわっていたのは「有覆」のカナリアだったのは何故か?

矢先、梢の夫でアレルギー専門医の村越正彦と由佳里が不倫関係にあったことも判明。
カナリアの羽毛の件もあり、容疑は美穂から梢に向かう。

教え子の無実を信じる早紀は独自に事件を調べ始めた。
梢は早紀に村越との夫婦関係が破綻していることを明かす。
梢は村越の実家から経済的な支援を得て大学を卒業しており、買われるように村越の妻となった。
ところが、昔から村越は暴君ぶりを発揮し梢は悩まされていた。
4年前には息子・孝之が病死したことで決定的になったらしい。
梢を轢き逃げしたのも村越だったのだ。

由佳里殺害当日に村越がその自宅を訪れていたことが判明。
村越は由佳里の遺体を目にし、慌ててその場から逃げ出したのだそうだ。

こうして、先の疑問1の答えが明らかとなった。
カナリアの羽毛は梢に直接付着したのではなく、村越を経由し梢に付着したに違いない。

直後、今村の妻・奈津子が何者かに殺害される。
その刺創が4ヶ所に渡っていたことから、早紀は凶器の特定に苦しむ。
しかも、この容疑までもが梢に向かってしまう。

早紀は凶器が二本歯のガーデンフェンスであることを突き止めた。
そのガーデンフェンスからはラテックスの手袋に用いられるパウダーが検出された。

これにより梢の無実を確信する早紀、梢はラテックスアレルギーだったのだ。
ラテックスの手袋を用いる筈が無い。

少し安心した早紀は本格的に奈津子殺害について調べ始めた。
奈津子の夫・今村を訪ねた早紀は2ヶ月ほど前からトルエンを用いない錆落としに切り替えたことを耳にする。

そんな中、山中が「由佳里を殺害した犯人は美穂だ」と主張し始めた。
美穂の飼っていたカナリア・ピーコが死亡する前に由佳里に何かをかけられていたと証言したのだ。
どうやら、それが原因でピーコが死亡したらしい。
美穂は由佳里を憎んでいたのだ。

これに美穂は「殺すつもりはなかった」と供述し始めた。
何でも、美穂は高校時代から由佳里をいじめていたのだが、3年前に美穂が婚約者に逃げられたことを機に立場が逆転し町田と結婚してからは「全てを町田に暴露しても良いのか」と脅されていたらしい。

其処へピーコ殺害である。
逆上した美穂は由佳里へ復讐すべくカナリアを持ち込んだようだ。
カナリアアレルギーの由佳里は倒れて後頭部を激しく打ち付け動かなくなってしまったのだそうだ。

だが、これを聞いた一馬は犯人は美穂では無いと断ずる。
美穂が持ち込んだカナリアは「無覆」タイプだったのだ。
つまり、美穂が持ち込んだカナリアは何かの拍子で逃げ出し、真犯人が「有覆」のカナリアを持ち込んだことになる。

これで先の2の謎も明らかとなった。
カナリアは2羽存在し、「無覆」を美穂が「有覆」を真犯人が持ち込んだのである。

同じ頃、美穂の無実を信じる町田が暴走を開始。
なんと、村越を襲撃し真相を明かすよう迫ったのだ。
これに「犯人を教えてやる」と応じる村越であったが……。

直後に、町田が刺殺体で発見されてしまった。
現場の状況から村越に容疑が向かう中、村越が姿を消してしまう。
さらに、梢あてに村越から由佳里、奈津子、町田殺害を認めるメールが届いた。
其処では村越が梢に「迷惑をかける」と謝罪していた。

一馬は村越犯人説に傾き始める。
ところが、梢は「村越は謝罪するような殊勝な人間では無い」と主張。
メールが第三者によるものと訴えた。

加えて、早紀が町田の遺体に残された圧迫痕から村越が何者かに押されて町田の遺体に座り込んでいたことを解明。
第三者の存在を確信する。
すなわち、その人物こそ真犯人だ。

さらに、町田の衣服からトルエン製の錆落としが検出された。
今村により町田のマンションではトルエンは使用されていない筈。
疑問を抱いた早紀は事情を問うべく今村のもとへ。
すると、今村が人目を避けて倉庫へと消えて行くではないか!!

数分後、倉庫内へ突入した早紀は今まさに拘束された村越を殺害しようとする今村を目撃する。
その手には、ラテックスの手袋が!!
そして、倉庫内にはトルエンを用いた錆落としが並んでいた。
彼こそ真犯人だったのだ。
動かぬ現場を押さえられた今村は全てを語り出した。

実は、今村も由佳里と交際していたのである。
いや、正確には貢がされていたのだ。
ところが、由佳里はより裕福な村越に乗り換えた。

そんな中、由佳里宅から「無覆」のカナリアが逃げる光景を目撃した今村。
由佳里のアレルギーを知っていた彼は慌てて部屋に駆け付けた。
ところが、由佳里は今村の顔を目にするや罵ったのだ。
激高した今村は由佳里の後頭部をテーブルに叩きつけて殺害した。

我に返った今村は美穂に罪を着せるべく、奈津子が密かに飼っていたカナリアを部屋に放った。
今村と奈津子は実質的な別居状態となっており露見する筈が無かったのだが、奈津子は今村の犯行に気付いてしまった。
其処で今村はガーデンフェンスで奈津子を刺殺したのである。

その後、町田に詰め寄られた村越は由佳里から聞いていた今村の名前を犯人として教えた。
町田は今村を呼び出し襲いかかったが返り討ちにされてしまう。
これを見ていた村越を捕まえた今村は、メールを偽装すると彼に罪を着せて殺害するつもりであった。

そして今また、今村は全てを明かした早紀を殺害しようとする。
「夫婦は信じ合うものよ」と叫ぶ早紀。
すると、その背後から一馬が現れた。
早紀は夫を信じ、突入前に密かに連絡を入れていたのだ。

今村は逮捕されることに。
助けられた村越は早紀たちの所為で危険な目に遭ったと八つ当たりする。
その姿を目にした梢は村越に呆れ果て、彼からの自立を決意した。

こうして事件は解決した。

数日後、臨海公園を歩く早紀と一馬、相変わらず仲が良いようだ。

と、もう1組のカップルを発見する―――愛介と南だ。
早紀たちが見ていることに気付かず、愛介は南の前で跪きプロポーズする。

「ぷ、ぷ、プロポーズぅぅぅぅぅ!!」
あまりの急展開に慌てふためく早紀、これを窘める一馬。
果たして若いカップルの未来は―――エンド。

<感想>

「法医学教室の事件ファイル」シリーズ41作目。
原作なし、オリジナル作品です。

では、ドラマの感想。

「4組の夫婦」と「1組の未来の夫婦」を通じて「夫婦の絆」が描かれました。

まず、「4組の夫婦」ですが。
一馬と早紀、村越と梢、町田と美穂、今村と奈津子。
そして「1組の未来の夫婦」が愛介と南。

村越と梢は、そもそものスタートから歪な関係となっており正常な夫婦関係が築けませんでした。
今村と奈津子もまた、窮地にこそ支え合うべきところを互いに向き合わなかった為に破綻することに。
この2組の破綻に、同じ由佳里が関わっていたのは何かを示唆していたように感じます。

町田と美穂は新婚カップルということで「相手の良いところしか知らない」町田が美穂の為に暴走してしまいました。
由佳里も確かに悪女でしたが、そんな由佳里の人格形成に美穂が無関係とは考えづらい。
美穂もまたなかなかのものでした。

そんな中、長きに渡り互いの良いところも悪いところも知り尽くしている夫婦が居ます。
それが一馬と早紀。
そんな2人により事件が解決する点も示唆的でしたね。

そして、その一馬と早紀の薫陶を受けた愛介と南。
彼らには良き手本が身近に存在しています。
きっと、時に喧嘩しながらも互いに支え合って行くことでしょう。

そう、次回には愛介と南の若夫婦が登場していたりして。
さらにいずれは早紀と一馬の孫も登場するのかも……遂に早紀たちも「おばあちゃん」と呼ばれるのか。
連続ドラマ版から視聴し続けているファンの方にとってはきっと感無量な筈!!

それにしても、このシリーズは愛介の成長記録っぽくて良いねぇ。
放送の度に、何だか親戚の子供から近況報告を受けるみたいな感じです。
今後も続いて欲しいシリーズの1つ。

此処から先は些か蛇足みたいになっちゃうけど、上述の内容が少し照れくさいので照れ隠しをば。

まず、今村は物凄い武闘派だねぇ。
由佳里はともかく、奈津子と町田は相手が凶器を持っているのに冷静に返り討ちだよ。
しかも、町田相手には素手でナイフを蹴散らした。
その後処理も怖いぐらい冷静だし。
今村は本当に元編集者なのだろうか、もしやプロなのでは……。

それと、梢のラテックスアレルギーだけどフェンスからパウダーが検出されただけなのだし、そもそもラテックスのパウダーをかけるか、別のゴム手袋にラテックスを付着させた物を使用すれば同じ状況になると思うんだ。
てっきり、梢が犯人だと終盤まで思っていたよ……。

さてさて総評ですが、今回も十分にシリーズらしさは出ていたように思います。
面白かったです、次回にも期待!!

ちなみに、次週12月5日は「家政婦は見た!」、12月12日は「スペシャリスト4」とのこと。
さらに12月26日は「おかしな刑事13」が放送だそうです。
こちらも注目です!!

スペシャルドラマ「スペシャリスト」第4弾は2015年12月12日放送予定!!さらに2016年1月からは木曜21時枠で連続ドラマ化とのこと!!

「土曜ワイド劇場」2015年ラストを飾るドラマは「おかしな刑事13」とのこと!!

◆関連過去記事
「法医学教室の事件ファイル」シリーズはこちら。
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<キャスト>

二宮早紀:名取裕子
二宮一馬:宅麻 伸
望月七海:由紀さおり
村越 梢:中山 忍
村越正彦:大浦龍宇一
今村 仁:小木茂光
今村奈津子:山下容莉枝
町田美穂:三津谷葉子
町田 誠:井田國彦
二宮愛介:佐野和真
伊吹 南:中村静香
助手・永岡:本村健太郎 ほか
(敬称略、順不同、公式HPより)


「法医学教室」ということで「法医学教室の午後」です!!
法医学教室の午後 (〔正〕) (朝日文庫)





「続 法医学教室の午後」です!!
続 法医学教室の午後 (朝日文庫)





2015年11月28日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第50話「捏造怪談2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第50話「捏造怪談2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第50話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

奥宮サキ:墓地で殺害された被害女性。
荒井忠良:サキと交際していた男性、姿を消している。
君近良雄:サキと交際していた男性、姿を消している。

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第49話「捏造怪談」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

町内会主催の肝試しを手伝うこととなった蛍。
怪談の語り部役が急遽欠席したことから、咄嗟に怪談を捏造して披露することに。
すると、その捏造怪談通り「3つの頭に7本の腕を持った幽霊」が目撃されてしまう。
しかも、目撃場所には奥宮サキなる女性の他殺体が!!
さらに、その夜には肝試し参加者のもとにまで「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」が現れた。
さらにさらに、驚くべきことに蛍が語った「裁判費用はコチラ持ち」で本当に退散したと言うのだ。
一体、何が起こっているのか―――蛍が調査に乗り出すことに。

同じ頃、圭一は奥宮サキ殺害事件の捜査本部に紛れ込んでいた。
捜査員の報告を盗み聞く圭一。
それによると、奥宮サキは過去に多数の異性と交際し浮名を流していたが、最近は荒井忠良と君近良雄の2人に絞って交際していたそうだ。
しかも、そのどちらかと結婚まで考えていたらしい。
ところが、当の荒井と君近はサキ殺害後から姿を消していた。
其処から痴情のもつれによる犯行で容疑者は荒井と君近のいずれかと思われた。

荒井と君近の写真を見た圭一は、幽霊目撃騒動の直後に君近の姿を目にしたことを思い出す。
だとすれば、犯人は君近なのか!?

これを伝え聞いた蛍は得ている情報から時系列を並べ直す。

1.肝試しが始まり、怪談を聞いた子供たちが「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」を目撃する。
2.同じ現場から奥宮サキの遺体が発見される。
3.直後に、圭一が現場から逃走する君近の姿を目にする。

以上の順だ。
此処から蛍は次のように考えた。

事前に蛍から「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」の話を聞かされた子供たち。
被害者・奥宮サキが犯人に襲われ揉み合う現場を目撃した。
折り重なった2人の姿が蛍の捏造怪談と結び付き、咄嗟に「幽霊を目撃した」との証言に繋がった。
これが1の時点の出来事だ。

続いて2により、サキの遺体が発見された。
つまり、サキは1と2の間に殺害されたことになる。
そしてその直後に圭一が逃げる君近の姿を見ている以上、君近の犯行の可能性が高い。
すなわち、圭一と同じ結論である。

だが、何処か納得がいかない蛍。
だとすれば、肝試し参加者のもとに現れたソレは何なのか?
さらに、どうして蛍が捏造した「裁判費用はコチラ持ち」で退散したのだろうか?

矢先、荒井と君近が警察に出頭して来た。
事情通の楓によれば「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」に追い回されたことが原因らしい。
さらに、犯行現場からは荒井の足跡が検出されたらしいが……。

どうしても気になった蛍は、肝試し中にサキ殺害現場で「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」を見たと証言した少年を訪ねる。
すると、目撃した少年は「折り重なった2人」ではなく「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」を見たと断言する。
つまり、サキが生きている筈の1の時点でその幽霊が存在していたことになるのだ。
これは一体どうしたことか!?

此処で蛍は大事なことを見落としていたことに気付く。
てっきり、1から事が始まったと思っていた蛍。
だが、実際は蛍が「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」の捏造怪談を語って聞かせたところから始まっていたのだ。
もしも、これを死亡直後で記憶が曖昧なサキの幽霊が聞き影響を受けたとしたら!?
そう、そもそも発端が蛍だからこそ其処で語られた「裁判費用はコチラ持ち」で退散したに違いない。

だとすれば、本当の時系列は次のようになる。

0.サキが真犯人に殺害される。
1.蛍が捏造怪談を語り、サキがこれを聞き影響を受け「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」となる。
2.肝試し中に少年が「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」を発見し騒ぎに。
3.騒動が原因で既に殺害されていたサキの遺体が発見される。
4.直後に現場から逃げ去る君近の姿を圭一が目撃。

つまり、サキ殺害は既に終わっている以上、騒ぎになるまで現場をうろうろしていた君近の犯行とは考えにくい。
むしろ、足跡が物証として挙がっている荒井こそが真犯人なのだ。

蛍は今こそ捏造怪談の影響を受けているサキだが、記憶を取り戻せば真犯人に復讐する筈と考えた。

その夜、留置所の荒井のもとに「3つの頭に7本の腕を持つ幽霊」が現れた。
サキである。
サキは復讐を果たすべく荒井に襲いかかろうとするが……。

「動くな!!」
復讐に燃えるサキの前に圭一が立ち塞がる。
事あるを予期した蛍が圭一に荒井の警護を依頼したのだ。

銃を構え制止する圭一だが、怒りに囚われたサキには届かない。
致し方なく圭一はサキへ向けて発砲、サキは強制的に排除されてしまうことに。
サキを排除したことを心苦しく思う圭一。

その翌日、楓から「荒井が罪を認めた」と教えられた蛍。
サキに襲われたことに怯えてかと思う蛍だが……。

楓によれば全くの逆らしい。
何でも警官姿の幽霊に守られた夢を見たらしく、少しでもソレに応えねばと思ったのだそうだ。
これに顔を見合わ微笑み合う蛍と圭一であった―――次話に続く。

ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
1巻、2巻、3巻、4巻に続き、早くも5巻が発売!!

さて、その50話。
サブタイは「捏造怪談2」。

前回の予想を上回って来ましたね、相当な完成度の作品です。
これはネタバレあらすじへの注力ぶりをご覧頂ければ分かる筈、それほど良かった。
是非是非、本作それ自体を読んで欲しいほどのエピソードとなっています。

まず、「幽霊騒動の発端が実は蛍であった」との結末はまさに衝撃!!
さらに、この「事の起点が変わる」ことで「殺害時刻が変わって来る点」も見事でした。
そもそも「捏造怪談で生じた幽霊により起点が異なることが判明する」といった点は本作の特徴をフルに活かしたと言えるでしょう。

同時にあのラストも見事。
被害者であるサキを加害者にしない為に心ならずも発砲した圭一。
言わば被害者に傷を重ねたようなもの。
しかし、それは決して無駄ではなかった。
最終的に荒井の改心に繋がることに。

やっぱり、本作は面白い!!
次回にも注目です!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第40話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第41話「フックマン2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第42話「フックマン3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第44話「母の父」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

獣を連れた男(10人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?
十二人委員会:警察内部に存在する犯罪者を私的制裁する組織、メンバーは12人居るらしい。
フード男:「十二人委員」の1人。展望台から多くの犯罪者を抹殺した。

死神:黒い影の男の正体。「桐島静香の秘密」「謎の桃園」「騙された死神」「母の父」に登場。

【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。

紀理香:真知恵の姉、長女。
陽香:真知恵の姉、次女。
おじいちゃん:真知恵の父、蛍にとっては母方の祖父。44話で死去。

謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

【聖マルス学園関係者】
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
桃園霧子:「聖マルス学園」2年生とされる謎の令嬢。「謎の桃園」「崖の下の呪い家」「恋する桃園」「オバケの出る公園」に登場。
青葉:「聖マルス学園」2年生女子、学園1の天才。
黄多川礼:「聖マルス学園」の女子生徒。実は武闘派。

志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。
東条春道:霧子の幼馴染、人気者。
創さん:「聖マルス学園」の成績優秀者。
野間:「聖マルス学園」の成績優秀者。
郷里良子:「聖マルス学園」の女子生徒。「ザ・ボディーガード」に登場。
垣木:「聖マルス学園」の女子生徒。柔道部の猛者だが……。「ザ・ボディーガード」に登場。

【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。
満島:節の担任教師。
鏡二郎:呪いの家の過去の所有者。
円卓:「占いの館」の占い師の1人、「ジュエル」を名乗っていた。「緑川楓の誤算」に登場。
蝶野:「占いの館」の占い師の1人、「カラスアゲハ」を名乗っていた。「緑川楓の誤算」に登場。
丹下七郎:携帯ショップの店員、35歳。「騙された死神」に登場。
真利奈:七郎の姪。「騙された死神」に登場。
能美功次:「城町西学園」の成績優秀者。「フックマン」を抱えている。
能美一郎:過去に町止小学校襲撃殺傷事件を引き起こした犯人、当時37歳であった。
三橋:能美一郎と親しかった男性。
赤沼茂樹:工学部の院生、ミステリーマニア。
広重将美:赤沼の同期、テレビで一躍大ブレイクを遂げた著名人。
奥宮サキ:墓地で殺害された被害女性。
荒井忠良:サキと交際していた男性、姿を消している。
君近良雄:サキと交際していた男性、姿を消している。

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【謎解きLIVE第4弾】「四角館の密室」殺人事件は2016年1月23日、24日放送とのこと!!

これは急ぎお伝えせねばなりません!!
なんと、「謎解きLIVE第4弾」について第一報が届きました。

今度の「謎解きLIVE」は第3弾で明かされた通り綾辻行人先生原作で、その名も【「四角館の密室」殺人事件】だそうです!!

視聴者参加型謎解き物で有名な「安楽椅子探偵シリーズ」でも知られる綾辻先生だけにそのクオリティは折り紙つき。
これは超期待!!

出演者は解答者として「逆転裁判」で知られる巧舟さん、第3弾に引き続き市川紗椰さん、マキタスポーツさん。
ドラマパートに金澤美穂さん、椎名琴音さん、森岡龍さん、須賀貴匡さん、古舘佑太郎さん、蔵下穂波さん、石崎なつみさん、橋本和加子さん、御伽ねこむさん、足立理さん、奈緒さん、森本のぶさん、日向丈さん、テイ龍進さん、足立梨花さん、関智一さん、近藤芳正さん(公式HPより)とのこと。

関さんのお名前がありますが、もしかしてドモンやイザークを演じられた声優の関智一さんなのかな。
これは嬉しい!!
また足立梨花さん、近藤芳正さんも登場とのことでさらに嬉しい!!

そんな【「四角館の密室」殺人事件】は2016年1月23日(土)、24日(日)予定とのこと。
続報にも期待せよ!!

それにしても、まだ「謎解きLIVE 美白島殺人事件」の記事がまとまってない。
「最後の謎」自体は解けているのだけど……第4弾放送までに間に合うだろうか!?

◆「謎解きLIVE」関連過去記事
今週末、あなたも「英国式ウィークエンド殺人事件」に参加しよう!!

「英国式ウィークエンド殺人事件」の衝撃ふたたび!!なんと今度の「謎解きLIVE」は麻耶雄嵩先生「忍びの里殺人事件」だ!!

「謎解きLIVE 忍びの里殺人事件」プレミアムメンバー試験に挑戦!!果たして結果は……

【未視聴ながらやっちゃいました】「謎解きLIVE 忍びの里殺人事件」雪月花ブログの謎にチャレンジしてみた!!

「謎解きLIVE 忍びの里殺人事件」を視た方も視てない方も次なる謎に挑戦しよう!!「伊賀上野 謎解きミステリー紀行 幻の忍者殺人事件」参上でござるよ、ニンニン!!

【2015年】「謎解きLIVE」がNHK BSプレミアムに三度見参!!「美白島殺人事件」に注目せよ!!

【2015年続報】今度の「謎解きLIVE」原作は我孫子武丸先生「美白島殺人事件」!!遂に前作に残された謎も解明される!?

「謎解きLIVE 美白島殺人事件」プレミアムメンバー試験、クリアしました!!

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