2015年11月02日

「無痛 診える眼」4話「天才が見抜くせつない女心」(10月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「無痛 診える眼」4話「天才が見抜くせつない女心」(10月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<4話あらすじ>

為頼英介(西島秀俊)は、早瀬順一郎(伊藤淳史)から犯因症の治療を頼まれる。しかし、為頼は自分には症状が見えるだけで、直すことは出来ないと答えた。精神的なアドバイスを与えようとする為頼だが、刑事として常に犯罪と対峙する早瀬はあきらめられない。早瀬は治癒不能な患者に寄り添うというのは、為頼の自己満足だと罵ってしまう。その後、久留米実(津嘉山正種)を往診した為頼は早瀬とのやりとりを話す。すると、久留米から早瀬には為頼の助けが必要だと諭された。

そんな時、早瀬は野々村涼(奥野瑛太)殺害事件を担当。石で頭部を何度も殴られた惨殺だった。ニュースで事件を知った高島菜見子(石橋杏奈)は驚く。野々村は菜見子が良く行くコンビニの店員で、昨夜も仕事帰りに立ち寄っていたからだ。すると、菜見子の携帯が佐田要造(加藤虎ノ介)からのメールを着信。コンビニでの菜見子と野々村の写真が添付されたメールのテキストは“天罰が下った”。凍りつく菜見子。

佐田は2年前に菜見子が瀬野愛莉という少女のカウンセリングを担当していた頃に交際していた。愛莉は快方に向かったが、佐田は次第に菜見子への独占欲を露わにしだす。ついに暴力までふるわれようになった菜見子は佐田の下を去った。

一方、白神陽児(伊藤英明)は、病院内で騒ぎを起こした南サトミ(浜辺美波)のカルテを取り寄せて会いに行く。白神はサトミに自分のメールアドレスを教えた。
(公式HPより)


<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
為頼英介:主人公、様々な病気を見抜く眼を持つ医師。
早瀬順一郎:熱血漢の刑事。
高島菜見子:臨床心理士。
白神陽児:クリニックの経営者。実は……。
イバラ:白神のもとで働く男。実は……。
南サトミ:菜見子の担当患者。
久留米実:元医師、為頼の師。
井上和枝:為頼の義姉。
???:菜見子のストーカー。


医師の為頼英介は外観から患者の状態を診断する眼を持っている。
それは遂に、将来的に犯罪を犯すであろう「犯因症」を見抜くことまで可能にしていた。

この能力は為頼を他者と一線を画す存在としたが、同時に彼に限界を報せることにもなった。
皮肉なことに、為頼が幾ら相手の状態を見抜いたとしても治療法を現在の医療水準に頼る以上、治療法が確立されていない病気の場合に為す術がないのは他の医師と同じなのである。
むしろ、より正確に不可能を知るだけに虚無感に支配されていた。

そんな為頼にクリニックの経営者である白神院長が接触を図って来た。
実は白神もまた為頼と同じ眼を持っており、それ故に為頼の能力を認めていたのだ。
白神は患者に苦痛を与えない「無痛治療」を提唱し、為頼にスカウト話を持ちかける。
しかも、白神はこれを実現させる為に「先天性無痛症」を患うイバラを研究していたのである。
白神によればイバラは「痛みが分からない為に感情に乏しい」らしい。

具体性を伴う白神のプランに揺らぐ為頼。
やがて、「犯因症」を患う早瀬の治療法を見出すべく白神へ協力を申し出る。
犯罪者の心理の1つとして「相手の痛みを理解出来ないこと」が挙げられており「無痛症」を調べることで「犯因症」に繋がる何かを見出せると考えたのだ。

一方、菜見子はストーカーと化した佐田要造に怯えていた。
2年前、佐田は菜見子の恋人であった。
当時、臨床心理士として駆け出しであった菜見子は瀬野愛莉なる少女を担当していた。
だが、愛莉は菜見子に心を開かず、菜見子は悩みを抱えていた。
そんな菜見子に優しく声をかけて来たのが佐田だったのだ。

菜見子は佐田と交際を始めた。
佐田との交際は菜見子に自信を与え、それは愛莉への態度にも繋がった。
菜見子に余裕が芽生えたことで、愛莉に信頼感を与えることに成功したのだ。
結果、些か強引ながらも菜見子は愛莉に人生の先輩として指針を示すことが出来た。
愛莉はプライベートについても菜見子に相談するようになった。

ある日、愛莉は今の彼氏に過去の自分について明かすべきかどうか相談して来た。
愛莉は過去に薬物や売春を行っていたのだ、それは相当に重い過去である。
相談したからには愛莉にもその認識があったに違いない。
これに菜見子は「本当に愛しているなら許してくれる筈よ、信じなさい」と打ち明けるよう促した。

一方、佐田と菜見子の関係に変化が訪れた。
優しく見えた佐田だったが、異常なほど独占欲と猜疑心が強かったのだ。
それは菜見子への暴力に発展し、菜見子は佐田に別れを切り出した。
だが、佐田は菜見子を諦めずストーカーと化していたのだ。
同じ頃、菜見子はサトミと出会ったのである。

そして現在―――菜見子は佐田の目に怯えながら帰宅途中にコンビニへ立ち寄った。
其処で店員の野々村涼に声をかけられた。
野々村は菜見子に興味があるらしく、菜見子が何度断っても執拗に迫って来ていた。
その日も菜見子は例の如く断りを入れると帰路に就いた。

その翌朝、野々村の遺体が発見されたのだ。
遺体の腕には煙草の火で焼かれた痕跡があった、それも一面である。
これを目にした早瀬は「なんて酷い」と犯人に対し怒りを燃やすことに。

この報をニュースで目にした菜見子の携帯に佐田からメールが届く。
其処には「天罰が下った」との一文が記されていた。
菜見子は佐田の犯行を疑い恐怖する。

その頃、早瀬は煙草の火で焼かれた皮膚にタトゥーが彫られていたことを突き止めた。
その内容は「Aハート」、さらにある人物の名前が刻まれていて……。

その日の午後のこと、「犯因症」の治療法確立に向けて白神を訪ねた為頼はある女性に「犯因症」を見出し後を追う。

一方、当の女性は菜見子のもとを訪れる。
女性を目にするなり微笑む菜見子は「お久しぶり、愛莉ちゃん!!」と親しみを込めて名を呼ぶ。

すると、愛莉の表情が急変。
怒りを露にするや「あんたの所為で捨てられた!!信じろと言ったから信じたのに」と刃物を手に菜見子に襲い掛かる。

愛莉を追っていた為頼と、タトゥーから愛莉を犯人と突き止めた早瀬が駆け付け事無きを得ることに。
愛莉は早瀬に逮捕された。

そう、愛莉が過去の自分を打ち明けようとしていた彼氏こそ野々村だったのだ。
菜見子に背中を押された愛莉はタトゥーに互いの名を刻むほど愛し合っていた野々村に全てを打ち明けた。
ところが、野々村は「流石にソレは……」と愛莉を捨ててしまった。
逆上した愛莉は野々村を殺害し、愛の誓いであったタトゥーを焼いた。
そして、背中を押した菜見子へ報復に及んだのだ。

「なんで?ねぇ、どうして?」
何故、恨まれるのか理解出来ない菜見子は困惑する。
為頼はかける言葉も無い。

そんな2人の様子を凝視する影が1つ、佐田である。
佐田は菜見子に寄り添う為頼へ怒りを向ける。

早瀬はと言えば愛莉を連行する中で、サトミの描いた「一家4人惨殺の絵」を目にし注意を惹かれる。
いよいよ、事態は急展開を迎えようとしていた―――5話へ続く。

<感想>

ドラマ原作は久坂部羊先生による同名作品。
シリーズ続編として『第五番 無痛2』も存在している。
過去にネタバレ書評(レビュー)していますね。

『無痛』(久坂部羊著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)

『第五番 無痛2』(久坂部羊著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)

タイトルにもなっている「無痛」の意味は登場人物の1人・イバラが「無痛症」を患っていることを示しています。
また、登場する「他者の痛みを理解しようとしない人々」のことをも指すのでしょう。

さて、人は白神が主張するように「無痛」に生きるべきなのか?
それはドラマ最終回にて答えが明かされることでしょう。

では、ドラマ版4話の感想を。

まず、4話ですが野球延長の為105分繰下げて放送されました。

そんな今回は「2年前の菜見子の愛莉への態度」と「現在の為頼の早瀬への態度」が重ねられていました。

為頼は早瀬に無責任を指摘され、これを克服すべく前向きに治療法を探り始めた。
これは正しい医師と患者としての関係を築きつつあることを示す。

だが、菜見子は愛莉と正しい臨床心理士と患者としての関係を築かず、単なる話し友達に終始してしまった。
そして、彼女が本当に必要としていた心の治療を疎かにしてしまった。
結果、愛莉は菜見子の無責任とも言える励ましを受けて暴走してしまうことに。

此の点、愛莉は正しい治療を受けられなかった早瀬とも言えるかもしれない。
もっとも、愛莉の場合は「相手の痛みを理解しない」など本質的に早瀬と異なる部分も多々あるが。

ただ、確かに愛莉の逆恨みは言語道断ではあるが、菜見子にも全く責任が無かったとは言い難いところがあるだろう。
菜見子は臨床心理士として不覚であったと言わざるを得ない。

そんな菜見子にはサトミという患者が居る。
果たして、今度こそ菜見子はサトミを救えるのか!?

そんな中、早瀬がサトミの存在に注目。
また、次回予告によれば一家4人惨殺の捜査がいよいよ動き出す模様。
かなり原作に沿ったストーリーが展開されそう。
一方で佐田も暗躍、これまた原作通りでイバラ活躍の日も近そう。

早瀬が人一倍悪を憎むが故に悪を断つべく悪に手を染めてしまいかねない皮肉。
これを救うべく動き出した為頼。
未だ為頼は気付いていないが、その前に立ち塞がるのは白神とイバラである。
どうやら「痛みを知る男:為頼と早瀬」と「痛みを知らない男:白神とイバラ」の対決になりそうですね。

原作通りならば次回以降も事件は加速して行く筈、5話にも注目ですね!!

◆関連過去記事
【久坂部羊先生著作関連】
『無痛』(久坂部羊著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)

『第五番 無痛2』(久坂部羊著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)

『破裂』(久坂部羊著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)

【ドラマ関連】
「ドラマ版破裂」
「破裂」1話「超高齢化をめぐる問題作、始動…エリート医師に国家的陰謀が迫る」(10月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「破裂」2話「ベールをぬぐ戦慄の陰謀…ぴんぴんポックリで老人の数を減らす?」(10月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「ドラマ版無痛」
「無痛 診える眼」1話「新ヒーロー誕生…!?病気を見抜く天才は、犯罪を見抜けるか?」(10月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「無痛 診える眼」2話「同じ能力を持つ男が天才に迫る」(10月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「無痛 診える眼」3話「熱血刑事が抱える…殺意の秘密」(10月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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「テディ・ゴー!」最終話(第4話)「さよならクマ刑事」(10月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テディ・ゴー!」最終話(第4話)「さよならクマ刑事」(10月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<最終話あらすじ>

何者かに盗まれた後、バラバラになった姿で発見されたクマの編みぐるみ。発見した山瀬和子(森川葵)は必死に編み直し、天野康雄(哀川翔)も無事に復活した。バラバラにされた当人である康雄の証言により犯人がわかり、その人物を呼び出すことに。
ある夜、呼び出された人物が高井塾に入ってきた。すると、暗闇に頭に三角巾を付けたクマが浮かびあがる。びびるその人物に、クマは高井夫妻を殺したのはお前だと詰め寄っていく。…が、実は戸棚に隠れている和子が釣り竿でクマを吊るし、康雄が作った台本を読み上げていたのだった。康雄が書いた、これまでの捜査から導き出した殺害理由を延々と話し続けていく和子だが、緊張と暑さから喉が渇き、最後に証拠品として犯人に突きつけるはずだったワインボトルからワインを飲んでしまう。

事件が解決に向かったと思った矢先、和子の身にまさかの事態が…!
(公式HPより)


<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
山瀬和子:主人公。
山瀬厚子:和子の母。
天野康雄:熊ぐるみの中に住む殉職刑事。
冬野唯志:天野の後輩刑事。
大橋正:高井塾の講師、国語担当。
吉住浩介:高井塾の講師、英語担当。
古谷正則:高井塾の講師、数学担当。
高井陸:謎の死を遂げた高井夫妻の一子。
白石沙樹:陸の知人。
天野杏:天野の1人娘。


熊のヌイグルミに宿った元刑事・天野康雄。
そんな天野の死に間接的に関わったことで半ば強引に捜査をするよう巻き込まれることとなった山瀬和子。
そして、天野の後輩刑事・冬野唯志を加えた2人と1体(?)は高井塾塾長夫妻の死について調査を続ける。

天野が想定する容疑者は高井塾講師の大橋、吉住、古谷の3人だ。
そんな中、高井塾で行われたと思われる裏口入学の証拠となるUSBが存在することが判明。
和子たちはその行方を追い、天野が宿った熊ぐるみの中に隠されていることを突き止めた。
ところが、犯人に先を越されて奪われてしまう。

だが、犯人は知らなかったのだ……熊ぐるみの中に天野の魂が宿っていたことを!!
こうして、バッチリと犯人を目撃した天野は告発すべく和子と罠を仕掛けることに。

深夜の高井塾、其処では目を疑う光景が繰り広げられていた。
室内を縦横無尽に飛び回る熊ぐるみ、そして「よくも、分解したなぁ〜〜〜」との声。

これに呼び出された熊ぐるみ分解犯人は怯え、恐れ戦く。
その正体は吉住であった。

天野は和子の力を借りつつ、事件について真相を語り出す。

吉住は金に目がくらみ裏口入学に手を染めていた。
これに気付いた高井夫妻が改めるように忠告。
其処で口封じすべく高井夫妻を睡眠薬入りのワインで眠らせ、心中を偽装し殺害したのだ。

と、此処まで語った和子の様子がどうもおかしい。
それもその筈、勢いづいた和子は証拠のワインを口にして酔っ払ってしまっていた。
だが、泥酔した和子は堂々と吉住への告発を続ける。
むしろ、普段よりも肝が据わっているほどだ。

罪を暴露された吉住はへなへなとその場に座り込んでしまう。
タイミングを見計らって冬野と大橋が登場し、事件は解決したかに思われたが……。

なんと、大橋が態度を豹変させ和子を人質に取ってしまう。
そう、吉住の背後には黒幕として大橋が居たのだ。
天野を殺害したのも大橋だったのだ。

捕まった和子だが、天野と冬野の連携により大橋を捕まえることに成功。
こうして、今度こそ本当に事件は解決した。

さて、こうなると天野は本来居るべき世界に戻らなければならない。
和子は素直になれない天野と杏を結ぶ架け橋となり、互いの気持ちを伝えることに。
天野と杏は束の間とは言え、親娘の再会を果たすのであった。

そして、いよいよお別れの時が来た。
冬野の手配により魔法陣が用意され、中央に設置された熊ぐるみ。
冬野が何やら唱えると熊ぐるみが輝き出した。
冬野、恐るべしである。

やがて、熊ぐるみから浮かび上がった天野の姿。
これを目にした冬野は「僕にも見えた!!」と狂喜乱舞。
その間にも天野は天へと上り、次第に消えて行った。

静かに、ただ静かに天野を見送り続ける和子。
その隣ではしゃぎ続ける冬野。
こうして、天野は去って行ったのだ。

例の熊ぐるみは陸へ返却されることとなった。
事件解決を知った陸は少し元気を取り戻した。

残された冬野は天野を偲ぶ。
一方、和子は天野との経験で少し強くなった。
今はバイトに打ち込む日々である。

そんなある日、冬野から和子へ新しい熊ぐるみが届けられた。
いや、陸から熊ぐるみを借りる代わりに貸し出していたソレだ。

天野との想い出をふと思い出し大切そうに触れる和子。
すると、熊ぐるみから天野の声が―――エンド。

<感想>

ドラマ原作は加藤実秋先生「テディシリーズ」の1作『アー・ユー・テディ?』(PHP研究所刊)。
あらすじは次の通り。

<あらすじ>

手にしたあみぐるみの中に殉職刑事の魂が!?

「ほっこり」を愛する和子は、お気に入りの雑貨を並べたカフェを開くのが夢。代官山のフリマでひと目惚れしたクマのあみぐるみを買って帰ると、なんとクマには殉職した刑事の魂が宿っていた!事件の捜査中、崖(がけ)から落ちて死んだのだという。かわいいあみぐるみからオヤジ刑事(デカ)の魂を追い出すため、和子は、いやいや真相究明に乗り出す!珍妙なコンビが軽快なテンポでお届けする爽快エンターテインメント。
(PHP研究所公式HPより)


原作シリーズには他に第2弾『テディー・ゴー』、第3弾『マイ・フェア・テディ』、第4弾『クマ刑事』がある。

では、ドラマ版の感想を。

怒涛の最終話でした。

史上最もアンフェアな解決法とは「被害者自身の目撃証言」のことだったか。
確かにこれなら直接的です。
被害者が自身を殺害した犯人を推理する……と言った作品はありましたが、これは珍しい気がします。

また、それ自体が重要な手掛かりと思われていたUSBですが、むしろUSBよりもコレを巡る争奪戦の過程そのものが犯人に繋がる手掛かりとなる点が面白かったですね。
水没してデータ消失していてもこれなら関係ないし。

そして、吉住の背後に居た真犯人・大橋。
容疑者3人で3分の1だったとは言えフーダニットを見事に的中させたのは嬉しい……と自画自賛。

扱っている内容こそなかなか重いモノでありながら、それを感じさせない雰囲気やテンポが魅力のドラマでしたね。
続編あれば期待したいなぁ。

◆関連過去記事
「テディ・ゴー!」1話「クマに謎のオヤジ」(10月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テディ・ゴー!」2話「クマ最大のピンチ」(10月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テディ・ゴー!」3話「クマ最後の約束」(10月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「アー・ユー・テディ? (PHP文芸文庫)」です!!
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「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」3話「秘密機関3」(11月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」3話「秘密機関3」(11月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

暗殺犯の一味に拘束されたトミーは、陸軍の極秘ファイルを盗み出すことを条件に解放された。言う通りにしなければ息子ジョージの命はない。寝返りを疑われたトミーは、情報部の報告会に呼ばれて厳しい追及を受ける。トミーはスキを見て記録保管室へ向かうがタペンスが邪魔に入る。だが息子の命が交換条件と知り、協力しファイルを盗み出そうとする。
(公式HPより)


では、続きから(一部に重複アリ)……

・前回はこちら。
「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」2話「秘密機関2」(10月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

ブラウンの配下・コンラッドらに捕えられたトミー。
彼らはトミーの息子・ジョージを人質に「菩提樹」と名付けられた機密文書を盗むよう迫る。
何よりも家族を愛するトミーはこの要求を呑むことに。

トミーは自宅へ戻ったものの、捕えられながら生還したことで内通の容疑をかけられ査問を受けることに。
だが、これを逆手にとって指定された機密文書を盗み出そうと動く。
彼の様子を不審に思っていたタペンスが阻止しようとするが、事情を知るや協力。
こうして、夫妻は機密文書を盗み出してしまう。
ところが、その機密文書の内容は伯父・カーターに関わりのあるものであった。

つまり、この機密文書をブラウンに渡すことはカーターの破滅を意味しかねない。
カーターとジョージを秤にかけつつ、ジョージを選んだ2人は文書の引き渡しに応じることに。

ブラウンらに指定された取引場所へ向かったトミーは其処でアネットと再会する。
アネットとは「のぞき部屋」でジェーンを助けるべく動いていたあの女性だ。
どうやら、ブラウンらに捕まり拷問を受けたらしい。
痛々しい姿に同情したトミーは彼女の訴えに応じて機密書類を渡してしまう。

もちろん、トミーにも次の一手があった。
機密文書の受取にやって来た車に発信機を取り付けたのだ。

しかし、その動きはブラウンに筒抜けであった。
追跡したトミーたちだが逆に手酷い目に遭うことに。

相手の強大さに今更ながら恐怖したトミーたちは手を引くことを決意。
ところが、自宅へ戻ってみると何者かに家捜しされていた。

と、此処でタペンスがあることに気付いた。
2階に置いていた筈の言語学の本がキッチンのテーブルの上に乗っていたのだ。
もしかすると「アナッサ」の意味が其処に載っているのではないか。

調べたところ「アナッサ」が「女王」を意味することが分かった。
そう言えば、ジェーンと出会った列車の中でトミーたちは箱に入れた女王蜂を運んでいたではないか。
あの時、ジェーンがテープを女王蜂の箱に隠したとしたら……。

女王蜂の箱は物置に放置されていた。
箱を改めたところ、中から証拠のテープが出て来た。
テープは常にトミーたちのもとにあったのだ。

其処にジュリアスが銃を構えて現れた。
どうやらジェーンの身柄と引き換えにテープを手に入れるよう強要されたようだ。
こうして、テープはジュリアスに奪われてしまう。

トミーはカーターを呼ぶが、逃げるジュリアスはブラウンの命令に従いテープを破棄するも駆け付けたカーターの車に轢かれてしまう。
テープの復元は不可能、ジュリアスも入院することとなった。

ジュリアスの所持品から彼とジェーンが伯父と姪ではなく恋人同士であったことが発覚。
さらに、意識を取り戻したジュリアスは自身がブラウンだと告白する。
早期の事件解決を望むカーターはこれを信じ込むが、トミーとタペンスは嘘だと見抜く。

何者かが入院中のジュリアスに接触し嘘を吐くよう命じたのだ。
看護師によれば常勤の医師を除けば代理の医師以外に接触した者は居ないらしい。
看護師が指し示した先に居た代理の医師を目にしたトミーたちは驚愕する。

その代理の医師こそジェームズであった。
そう、ブラウンの正体はジェームズだったのだ!!

ジェームズも正体を知られたことに気付きこれを追うが、トミーたちは辛くも虎口を逃れることに成功する。

カーターに助けを求めるトミーたち。
だが、カーターは先の機密文書紛失の責任を追及され解雇の危機にあった。

カーターの部下に事情を説明したトミーとタペンスはブラウンの標的と見られる国務長官のもとへ。
危機一髪、暗殺を阻止したトミーたちはジェームズを屋上へ追い詰める。

正体が露見し逃げ場も失ったジェームズは屋上から飛ぶ。
こうして、ブラウンことジェームズは死亡した。

残るはジェーンの居場所である。
これについてはジェームズ周辺を調べたところ、監禁されていた物件を特定し救出出来た。

退院したジュリアスは彼の事情を語り出した。
ジェーンとジュリアスは交際しており、結婚も考えているらしい。
だが、ジュリアスは既婚者であり離婚の準備中であった。
もしも、ジェーンの存在が発覚すれば離婚に支障を来たす。
其処で姪と偽ったのだそうだ。

一方、タペンスはと言えば今回の事件を通じ自信をつけてしまったようで次の冒険の機会を窺っている―――「秘密機関」了、「NかMか」へ続く。

<感想>

本ドラマは2015年7月から8月にかけて英国にて放送されていたものだそうで、日本版では2つのエピソードをそれぞれ3話ずつ全6話で放送予定。

まず、第1話から第3話までの原作はアガサ・クリスティー著「トミーとタペンス」シリーズの第1弾『秘密機関』(早川書房刊)。
あらすじは次の通り。

<『秘密機関』あらすじ>

戦争も終わり平和が戻ったロンドンで再会した幼なじみのトミーとタペンス。ふたりはヤング・アドベンチャラーズなる会社を設立し探偵業を始めるが、怪しげな依頼をきっかけに英国を揺るがす極秘文書争奪戦に巻き込まれてしまう。冒険また冒険の展開にふたりの運命は? 名コンビ誕生の記念碑的作品(解説:杉江松恋/装幀:和田誠)

・上巻

おさななじみの名コンビ、トミーとタペンスが巻きこまれたのは、戦争中に消えてしまった重要書類の争奪戦。大西洋に沈んだ豪華客船から救出された女性ジェーン・フィンが、書類を持ったまま行方不明になっているのだ。何年もたった今ごろになって、その書類が国の安全を揺るがせる可能性が出てきたらしい。書類をねらうなぞめいた悪の組織のボス、正体不明の怪人ブラウンを向こうにまわして、胸おどる大冒険がはじまった。

・下巻

ますます激しくなる重要書類争奪戦。敵につかまっていたトミーがなんとか脱出したと思ったら、今度はタペンスが敵の手に! 若い冒険家たちをアシストするのは、大金持ちのジュリアスと、名弁護士のジェームズ卿。行方不明のジェーン・フィンとタペンスをさがして飛びまわるうち、悪の組織のボス、なぞの怪人ブラウンとの対決もせまっていた……元気いっぱいの名コンビ、トミーとタペンスがいどむ冒険また冒険の大活劇!
(早川書房公式HPより)


続いて、第4話から第6話までの原作は『NかMか』(早川書房刊)。

<『NかMか』あらすじ>

情報部からナチの大物スパイ〈NかM〉の正体を秘密裡に探るという任務を帯びたトミーは、妻のタペンスには内緒で任地へと赴いた。だが、タペンスとて一筋縄でいく女ではない。騙されたふりをして先回り。かくして二人は、大規模なナチ・スパイ網のまっただなかへと飛びこむことに……スリル満点の冒険ミステリ(解説 渡辺武信)
(早川書房公式HPより)


詳しくは下記過去記事をご覧ください。

【朗報】英国ドラマ「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」がNHKさん日曜23時枠にて放送開始とのこと!!

では、ドラマの内容を。

あらすじをご覧頂ければお分かりの通り、かなり原作にアレンジを加えて来た印象ですね。
とはいえ、ドラマ版として世界観の構築には成功しているのではないでしょうか。

そんな本作ですが今回は「秘密機関編」の最終話でした。

独立した1つの映像作品として「ブラウン氏の正体発覚」から「暗殺阻止」の辺りが些か急に感じられました。
他よりも、むしろあのシーンをもっと膨らませても良いかなぁ。

そして、放置されるブラウン氏の残党とアネット……。
そう言えば、身許を知られているトミーやタペンス、ジョージは報復の嵐に曝されないのだろうか。

でもって「ジョージの為に機密文書を盗んだトミーたち」と「ジェーンの為にテープを盗んだジュリアス」。
本来、同列の筈なのにどうしてタペンスたちはあれほどジュリアスを批判出来るのだろうか。
もっとも、当のジュリアスもなかなかになかなかだが。

そもそも、トミーとタペンスはカーターを売ったに等しいのだけどなぁ……。
ジョージの事があるとはいえ、なかなかに罪深い。

カーターと言えば、いろいろと事後処理が大変そうだ。
まず、機密文書紛失の責任問題もあるだろうし。
さらに、ジェームズの正体を見抜けなかったことで部下の管理責任も問われそう。
他にもトミーとタペンスたちも油断ならないぞ。
カーターにとって彼らこそがもっとも警戒すべく人物なのかも……。

そんなトミーとタペンスには次なる冒険が待つことに。
4話からは「NかMか」編に突入。

とはいえ、4話は2015年11月22日(日)23時からの放送予定とのこと。
4話にも期待ですね!!

ちなみに『そして誰もいなくなった』がミニドラマ化されるそうです。

【2015年】『そして誰もいなくなった』ミニドラマシリーズ版が製作中とのこと!!

他にも「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」を製作した米CBSが「ミス・マープル」を大幅にアレンジした「Marple」製作決定とのこと。
こちらも注目です!!

ホームズに続きミス・マープルも現代へ!?米国にて「Marple」製作決定とのこと!!

◆関連過去記事
【トミーとタペンス ―2人で探偵を―】
「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」1話「秘密機関1」(10月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」2話「秘密機関2」(10月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【書評(レビュー)】
・「ホロー荘の殺人」ネタバレ書評(レビュー)
「ホロー荘の殺人」(アガサ・クリスティー著、中村能三訳、早川書房刊)

『オリエント急行の殺人』(アガサ・クリスティー著・山本やよい訳 、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

・ポアロシリーズ最終作「カーテン」ネタバレ書評(レビュー)はこちらから。
「カーテン」(アガサ・クリスティー著・中村能三訳 、ハヤカワ書房刊)

「ねじれた家」(アガサ・クリスティ著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

【映像化作品】
「オリエント急行殺人事件」
フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第2夜(後編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 犯人側から事件を描く世界が初めて目にする復讐劇・今夜完結!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【映画化関連情報】
【速報】ミス・マープルものがディズニーで映画化されるとのこと!!

アガサ・クリスティ原作「ねじれた家(Crooked House)」が映画化!!

シュワちゃんがアガサ・クリスティ原作映画に出演!?「そして(敵が)誰もいなくなった」な映画のタイトルは「サボタージュ(原題)」!!

映画「オリエント急行殺人事件」がリメイクとのこと!!

【イベントその他】
アガサ・クリスティー生誕120年展覧会開催中!!

金沢にてアガサ・クリスティー原作「検察側の証人」舞台上演決定!!

舞台「検察側の証人」東京公演決定!!

アガサ・クリスティ「ポアロにうんざり」発言にファン「え〜〜〜っ!!」と叫ぶ

「ザ・リッツ・カールトン大阪」にて「アガサ・クリスティー ナイト」開催!!

【注目】「アガサ・クリスティ大事典」が話題に

2014年の今もポアロシリーズ続編が刊行されていた!?その名も『モノグラム殺人事件』(早川書房刊)に注目せよ!!

2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!

やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!

【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!

【2015年】『そして誰もいなくなった』ミニドラマシリーズ版が製作中とのこと!!

【朗報】英国ドラマ「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」がNHKさん日曜23時枠にて放送開始とのこと!!

ホームズに続きミス・マープルも現代へ!?米国にて「Marple」製作決定とのこと!!

キンドル版「秘密機関 クリスティー文庫」です!!
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キンドル版「NかMか (クリスティー文庫)」です!!
NかMか (クリスティー文庫)





「ABC殺人事件 名探偵・英久保嘉門の推理手帖(1): ビッグ コミックス」です!!
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「名探偵ポワロ Blu-ray BOX2」です!!
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