【解答編1話】「人形島殺人事件」第10話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!
「金田一少年の事件簿R」第8弾は「人形島殺人事件」!!
「火吐潟島」を舞台に発生する新たなる殺人事件に金田一少年が挑む!!【「人形島殺人事件」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。
朱鷺田忍:不動高校の日本史教師。
漢田切裏子:3人組の覆面作家「ペルソナドール」の1人。道化師姿。
紅小路巴:3人組の覆面作家「ペルソナドール」の1人。日本人形姿。
鈴丘魔矢子:3人組の覆面作家「ペルソナドール」の1人。アンティークドール姿。
星坂花梨:ミステリー雑誌の編集者。
雨野影近:金田一が出会った青年。
詩村瞳:金田一が出会った少女。
赤神双一郎:眼帯姿の男性。
田中豪:ポニーテールが印象的な男性。
林堂みずほ:「人形荘」の女将。
林堂まこと:幼馴染のまことちゃん、実は男性であった。
林堂まゆみ:まことの妹、故人。
蟻塚至:「人形荘」の番頭。
首代胴玄:村長人形のモデル。
時田朋江:5年前に消息を絶ったベストセラー作家。
弓月清吾:まゆみを轢き殺し、田中の母を殺害した犯人。
いつき陽介:ご存知、ルポライター。
剣持警部:金田一のもう1人のベストパートナー。
<あらすじ>
金田一の推理が犯人を追いつめて行く。
まず、金田一はペルソナドールの謎について明かす。
それは「ペルソナドールは巴1人しか実在しない」という事実であった。
その証拠としてペルソナドール3人の集合写真を持ち出す金田一。
ペルソナドール3人の集合写真で切裏子と魔矢子の身長が写真毎に異なっていた。
つまり、中身が都度都度入替っていたのだ。
金田一によれば人を雇っていたのだと言う。
さらに巴の正体が不動高校の教諭・朱鷺田忍であり、その忍が5年前の消息を絶ったベストセラー作家・時田朋江であることを明かした。
さらに彼女が消息を絶ったきっかけが「弓月清吾をモチーフにしたフィクション作品を書いたことで弓月の妻子が心中してしまったことにショックを受けてしまったから」と断言する。
その後、朋江は朱鷺田忍として不動高校に赴任。
ほぼ時を同じくしてペルソナドールとしての活動を開始する。
どうやら、朋江には絶対に売れなければならない理由があったらしい。
だが、朋江はペルソナドールとしての生活に疲れを覚えた。
いや、目的を達成したからなのかもしれない。
結果、朋江は架空のペルソナドールを殺害することに決めた。
その舞台に選ばれたのが人形島だったのだ。
だが、これを真犯人に利用され殺害されてしまったのだ。
つまり「ペルソナドール3人の遺体とされた物」は「全て朋江1人の遺体」だったのである。
真犯人は来島初日に巴を演じていた朋江を殺害した。
以後の巴は真犯人の1人2役である。
並行して真犯人は魔矢子役、切裏子役を演じていたアルバイトを状況に応じて1人ずつ島から逃がした。
この逃走には密かに手配されていた船が用いられたと言う。
真犯人はアルバイトたちにはこれが芝居であると言い含めており、疑われる危険性は無かったのだそうだ。
そして、この大胆不敵な犯行を実行した真犯人こそ―――11話へ続く。
<感想&推理>
「金田一少年の事件簿」が「金田一少年の事件簿R」として帰って来ました。
その第8弾は「人形島殺人事件」です!!
今回はその第10話でした。
いよいよ解決編が開始。
やはり、真犯人は花梨で良さそうですね。一安心。
花梨の犯行方法などについては前回の感想を参照のこと。
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【問題編最終話】「人形島殺人事件」第9話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)では、今回は未だ語られていない朋江の動機について推理してみましょう。
ただ、推理よりは妄想に近いのでご注意を!!
どうしても売れる必要があったとのことなので、朋江の目的は金銭か。
とはいえ、巴の生活は質素だったとされている。
だとすると、朋江は自分以外の何かに用いるべく貯金していた可能性が高い。
弓月の妻子の心中事件にショックを受けているところを見ると、弓月の遺族への贖罪の為の可能性が考えられる。
例えば、交通事故により強盗にまで手を染めてしまった弓月の轍を繰り返させない為に基金を設立しようとしているとか。
あるいは、弓月の残された親族に支払う為もありうるか。
この費用を稼ぎ出す為に売れる必要があり、ミステリアスなペルソナドールを創出した。
そして、目途が立った為にペルソナドールの抹殺を狙ったと言ったところか。
そもそもペルソナドールの終焉を謎の殺害事件で締めることで、その著作の売上アップに繋げようとしたのかも。
あるいは、こう言った形で正体を明かし話題性を狙ったのかもしれない。
いずれにしてもペルソナドールの著作の売上に繋がるに違いない。
ちなみに上記の仮定が正しいとして、花梨が弓月一家の復讐で朋江殺害に及んだとすれば、まさに朋江がペルソナドールを志したのは花梨の為だったのに皮肉な結末となる。
おそらく、朋江は花梨の正体を知っておきながら近づけたのだろう。
だからこそ、朋江は花梨に特別待遇を取ったのではないか。
ところが、花梨はこれを知らず犯行に及んでしまった。
でもって、朋江の真意を知りラストで泣き崩れるとか。
どうだろ!?
でもって、朋江が人形島を舞台に選んだのは首代胴元の逸話を知っていたからか。
だからこそ、敢えて人形島に関連するトリックを用いたのだろう。
そして、気になる「カフェふくろうのマスターが高遠と連動している説」の真偽は!?
ちなみに「カフェふくろうのマスターが高遠と連動している説」とは次の通り。
高遠とカフェふくろうのマスターに何らかの関係があるのではないかとの謎。
新シリーズ「金田一少年の事件簿R」になって以来、カフェふくろうのマスターが登場するエピソードには高遠も必ず登場している(「亡霊校舎の殺人」「蟻地獄壕殺人事件」)。
例として挙げるには2作と些か心許なくはあるが、これは新シリーズになってからの高遠の登場自体が上記2作に限られている為。
つまり、今のところ100%となっている。
どうも、この登場には何か意味があるのではなかろうか。
マスター自身が高遠の変装なのか……それとも高遠のルーツがマスターに関わって来るのか。
今後もこの法則が守られるのかどうかに注目したい。
果たして、この法則は守られるのか!?
さて、既にご存知のことと思われますが2015年10月よりアニメ「金田一少年の事件簿R」が日本テレビ系にて放送中。
次回(2015年12月26日)には1時間スペシャルでスピンオフ「明智警部の事件簿」が放送予定とのこと。
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2015年12月26日のアニメ版「金田一少年の事件簿R」はスピンオフ「明智警部の事件簿」が放送とのこと!!・
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こちらも注目すべし!!
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