2016年03月01日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」最終話(第61話)「大団円と新しい始まり」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」最終話(第61話)「大団円と新しい始まり」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

最終話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
桃園霧子:「聖マルス学園」2年生とされる謎の令嬢。「謎の桃園」「崖の下の呪い家」「恋する桃園」「オバケの出る公園」に登場。
青葉真琴:「聖マルス学園」2年生女子、学園1の天才。
黄多川礼:「聖マルス学園」の女子生徒。実は武闘派。

緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。「十二人委員」の創立者であった。
鏡二郎:呪いの家の過去の所有者。「十二人委員」の現リーダーらしい。
黄多川達也:礼の伯父で武術師範。原因不明の体調不良により入院中。「十二人委員」の1人。
フード男:「十二人委員」の1人。展望台から多くの犯罪者を抹殺した。
御門屋恭示:圭一の幼馴染らしいが……実はフード男!?

保田:「十二人委員」の1人、宇恵多医院の院長。
目羅邦夫:「十二人委員」の1人、弁護士。

蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第60話「兄の行方」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宇恵多医院屋上、ペナントハウス前。
御門屋が圭一に自身を撃つように呼びかけていた。

御門屋によれば数日前の奇跡(第52話「黄多川達也を救え!」参照)により、圭一は劇的な改善を見せているのだそうで直に意識を取り戻すらしい。

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第52話「黄多川達也を救え!」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

戸惑う圭一だが御門屋の剣幕に押されるように発砲。
被弾した御門屋は倒れ臥すや砂となって崩れ去った。
既に、この世の者では無くなっていたのだろう。

この光景を目にし絶句する真琴、霧子、礼、楓たち。
同時に蛍の髪飾りが割れ、急な頭痛に襲われた蛍は倒れてしまう。

その数日後、手術を終えた蛍はベットに横たわっていた。
倒れた為に精密検査を行ったところ、脳内に腫瘍が発見され切除手術を行ったのだ。
切除と言っても比較的簡単な術式で処置出来たことで蛍の回復も早かった。

そんな蛍のもとへ真琴、霧子、礼、楓の4人が見舞いに訪れた。
楓によれば、蛍の髪飾りから微量の放射性物質が検知されたらしい。
楓は蛍がこれまで目にした怪異の原因ではないかと語る。
一方、真琴はと言えば御門屋の最期を見てしまったからには一様に怪異を否定も出来ないと指摘。
また、たとえそれが夢物語だったとしても実際に蛍に救われた人々が居たことは軽視すべきではないと結論付けた。

其処へ松葉杖をついた圭一が現れた。
しかし、その姿は髑髏ではなく生身の物だ。
圭一は御門屋が消えた直後から劇的な回復を見せた。
2年のブランクがあるものの、今は院内をうろつけるほどだ。
ようやく圭一を取り戻した蛍は涙ながらに彼を抱き締める。

そして「十二人委員」は揺れていた。
達也は自首を決意、リーダーである鏡二郎は罪の意識に苛まれ苦しんでいた。
御門屋は亡く、他のメンバーも二郎と同じく今後に悩んでいるようだ。
その行動を再開するかどうかは不明だろう。

数ヵ月後、街には退院した蛍の姿があった。
此処数ヶ月で蛍の環境は激変していた。

赤木興業はNASAと取引が決まり、大幅な黒字へ転換した。
これにより、真知恵は家事に専念することとなり夫婦仲も円満だ。
節と和也も成長し、家の仕事を率先するようになった。
圭一は復職し、桐島静香との結婚も秒読みだ。
そして真島慎一は少しでも蛍の傍に居ようと赤木興業へ就職すべく、その父親を説得中である。

結果、蛍は以前ほど忙しくなくなった。
今、蛍は友達と過ごすことが多くなっている。
その友達は4人、利害関係なしで付き合える欠かせない友人だ。

今日も蛍はその友人たち―――真琴、霧子、礼、楓たちと落ち合う。
それぞれに寛ぐ面々、すると蛍の携帯が鳴った。
だが……画面に表示された電話番号を見るなり蛍は切ってしまった。
見知らぬ番号からだったからだ。

そんな蛍の様子を横目にしつつ、楓がある噂について触れた。
何でも隣町で同い年くらいの女子生徒が探偵業を営んでいるらしい。
其処で自分たちも同じようなことを始めてみないかと言い出したのだ。

好奇心の強い真琴は大きく頷き、霧子も渋々了承。
礼も腕を奮えるならば……と前向きだ。
もちろん、蛍にも否やはない。
こうして、5人による少女探偵団が結成されることに。

ちなみに、隣町の探偵の名はマーニーと言うのだそうだ―――了。

ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
1巻、2巻、3巻、4巻、5巻に続き、早くも6巻が発売!!
また、最終7巻も2016年5月に発売予定とのこと。

さて、その最終話。
サブタイは「大団円と新しい始まり」。

まさに、タイトル通りの見事な大団円でした。
蛍の61話に渡る苦労は無駄ではなかった。
圭一を取り戻し、多くの人々を救うことが出来た。
志田りかを罪から救った。
家族である父や母、節を救うことも出来た。
また、義姉となる静香の命を救うことも出来た。
それこそ、劇中での真琴の言葉通りと言えるでしょう。

そして何より、蛍自身が掛け替えのない親友を4人も得ることが出来た。
これは大きい。
きっと蛍にとって財産となる筈です。

そしてラストで蛍に入った電話。
あれは死神からだったのでしょう。
これまでならば電話に出ていた筈の蛍があっさりと電話を切ってしまったことで彼女が普通の少女に戻ったことが示されています。
これからの蛍は普通の少女として物語を紡ぎ続けて行くことでしょう。

でもって、ラストで明かされた重大な秘密。
なんと、本作は「名探偵マーニー」と同一の世界観であったこと。
しかも、蛍の住む町は隣町であった。
これまたサプライズでした。
きっと、いつかマーニーと蛍が出会うこともあるのかも。

さて、蛍たちの活躍を我々読者が目にすることは出来なくなりますが、それでも蛍の物語は続いて行く。
その隣に慎ちゃんが居るかどうか……は慎ちゃんの頑張り次第なのです。

木々津先生、連載お疲れ様でした!!
本作を毎週楽しみにしていた読者としては寂しいですが、心温まる最終回でした。
次回作も期待しております!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第50話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第51話「霊感少年と黄多川礼の事情」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第52話「黄多川達也を救え!」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第53話「十二人委員の糸口」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第54話「赤木蛍裁判」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第55話「12VS5」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第56話「フードの男の正体」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第57話「黄多川礼対黄多川達也」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第58話「鏡二郎との対決」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第59話「十二人委員の正体」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第60話「兄の行方」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事
「名探偵マーニー」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ

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これまでの登場人物一覧:
【蛍とその仲間たち】
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
桃園霧子:「聖マルス学園」2年生とされる謎の令嬢。「謎の桃園」「崖の下の呪い家」「恋する桃園」「オバケの出る公園」に登場。
青葉真琴:「聖マルス学園」2年生女子、学園1の天才。
黄多川礼:「聖マルス学園」の女子生徒。実は武闘派。

死神:黒い影の男の正体。「桐島静香の秘密」「謎の桃園」「騙された死神」「母の父」に登場。

【十二人委員】
十二人委員:警察内部に存在する犯罪者を私的制裁する組織、メンバーは12人居るらしい。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。「十二人委員」の創立者であった。
鏡二郎:呪いの家の過去の所有者。「十二人委員」の現リーダーらしい。
黄多川達也:礼の伯父で武術師範。原因不明の体調不良により入院中。「十二人委員」の1人。
フード男:「十二人委員」の1人。展望台から多くの犯罪者を抹殺した。
御門屋恭示:圭一の幼馴染らしいが……実はフード男!?
保田:「十二人委員」の1人、宇恵多医院の院長。
目羅邦夫:「十二人委員」の1人、弁護士。

獣を連れた男(11人と1匹の獣):圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?

【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。

紀理香:真知恵の姉、長女。
陽香:真知恵の姉、次女。
おじいちゃん:真知恵の父、蛍にとっては母方の祖父。44話で死去。

謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
千葉:鐘楼登頂に挑み謎の転落死を遂げた男子学生。
沼代:22話ラストで鐘楼登頂に挑んでいた男子学生。
5人の成功者:過去に鐘楼に登頂することに成功した面々。
五島:5人の成功者の1人だが……。
東条春道:霧子の幼馴染、人気者。
創さん:「聖マルス学園」の成績優秀者。
野間:「聖マルス学園」の成績優秀者。
郷里良子:「聖マルス学園」の女子生徒。「ザ・ボディーガード」に登場。
垣木:「聖マルス学園」の女子生徒。柔道部の猛者だが……。「ザ・ボディーガード」に登場。
清水宗徳:「聖マルス学園」の男子生徒。霊能力者を名乗る。

【警察関係者】
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
山本巡査長:在りし日の圭一の上司。今は田舎の派出所に勤務している。
蓮宮:県警の担当者。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。
怪物:人中に居ようとも誰も興味を向けない怪物。
大人しい人間:怪物に付き添う不可思議な人影。
栗山将秋:怪物たちが暮らしている部屋の契約者。
三ツ矢:誘拐事件の被害者とされる子供の母親。
満島:節の担任教師。
円卓:「占いの館」の占い師の1人、「ジュエル」を名乗っていた。「緑川楓の誤算」に登場。
蝶野:「占いの館」の占い師の1人、「カラスアゲハ」を名乗っていた。「緑川楓の誤算」に登場。
丹下七郎:携帯ショップの店員、35歳。「騙された死神」に登場。
真利奈:七郎の姪。「騙された死神」に登場。
能美功次:「城町西学園」の成績優秀者。「フックマン」を抱えている。
能美一郎:過去に町止小学校襲撃殺傷事件を引き起こした犯人、当時37歳であった。
三橋:能美一郎と親しかった男性。
赤沼茂樹:工学部の院生、ミステリーマニア。
広重将美:赤沼の同期、テレビで一躍大ブレイクを遂げた著名人。
奥宮サキ:墓地で殺害された被害女性。
荒井忠良:サキと交際していた男性、姿を消している。
君近良雄:サキと交際していた男性、姿を消している。

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posted by 俺 at 12:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

月曜ゴールデン「オバベン2 〜京都ふたりの女弁護士〜 京都で最強のオバサン弁護士コンビ。殺人事件の容疑者の弁護をそれぞれが担当、法廷で対決へ」(2月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン「オバベン2 〜京都ふたりの女弁護士〜 京都で最強のオバサン弁護士コンビ。殺人事件の容疑者の弁護をそれぞれが担当、法廷で対決へ」(2月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

ある日、笠木法律事務所に1本の電話が。電話の相手は女性で人を殺したと言う。弁護士の富永優美子(羽田美智子)と笠木一子(杉田かおる)は急いで事件現場に駆けつける。
殺害現場には、ソファに座り呆然としている香川安子(遠藤久美子)がいた。安子は京都にある一之瀬ホテルの社長・一之瀬真央(原田夏希)の秘書だ。現場は一之瀬家の自宅キッチンで、一之瀬ホテルの常務で真央の夫・貢(津田寛治)が胸に包丁を刺され息絶えていた。
安子は調理中に貢に襲われ、咄嗟に刺してしまったと打ち明ける。
優美子と一子の旧知の仲の刑事・小金井研四朗(山田純大)が捜査を開始。すると、凶器の包丁は真央が購入したもので、真央は貢に高額の生命保険を掛けていたこと、ホテルの経営が行き詰まっていたことが判明する。
真央が保険金を目当てに貢殺害を安子に依頼したのではないかとの疑惑が浮かび、警察が真央の取り調べを始めると、真央は優美子を弁護人に指名する。
一方、安子の両親がかつて一之瀬家に住み込みで働いていたことが明らかになる。その両親は20年前の不審火で亡くなり、その後、高校・大学まで通わせてくれた一之瀬家と真央に対し、安子は幼い頃から頭が上がらない立場だった。
そんな安子の弁護は一子が担当することになり、貢殺害事件を巡り、優美子と一子は容疑者2人をそれぞれの立場から弁護することになった。
法廷で優美子と真央、一子と安子が顔を揃え、緊張感に満ちた審理が始まった。一之瀬家の家政婦・佐藤朋美(松井紀美江)や運転手・村上正吉(中西良太)が証言に立ち、真央と安子、貢についての新しい事実が次々と明らかになるが、真央と安子の発言が二転三転して、謎は深まるばかり・・・。
事件の夜キッチンで何が起こったのか?優美子と一子は、関係者たちの心情に寄り添って、丁寧に真実を解きほぐしてゆくのだが・・・。
(公式HPより)


では、続きから……(一部、重複アリ)。

笠木一子と徳永優美子は同期の弁護士である。
優美子は元居た事務所を誤解から追われ一子が経営する笠木法律事務所に転がり込んでいた。
以来、時に揉め、時に協力しつつ二人三脚でやって来た。

そんなある日、笠木法律事務所に依頼の電話が入った。
依頼人は香川安子なる女性で、一之瀬ホテルの経営者・真央の秘書であった。
安子によれば一之瀬家のキッチンでカレーを作っていたところ、真央の夫・貢に迫られ身を守るべく刺殺してしまったのだそうだ。
これを聞いた一子は安子の正当防衛を主張し、その弁護を引き受けた。

一方、真央自身に貢殺害の動機があることが判明。
最近になって貢に多額の保険金が掛けられていたのだ。
一之瀬ホテルは経営難に陥っており、貢に掛けられた保険金は大きな救いになる筈であった。
しかも、凶器に用いられた包丁は真央が購入した物だったのだ。

さらに、安子と両親が一之瀬家の使用人だったことも明らかに。
安子の両親は20年前の不審火で焼死しており、天涯孤独になった安子を真央たちが援助していたのだ。
安子は真央の支援で大学を卒業し秘書としての仕事を得ていた。
周囲によれば、安子は真央に頭が上がらないらしい。

加えて、安子自身の供述と実際の犯行現場の状況が異なることも判明。
貢の利き手から安子の供述通りでは包丁を手に出来なかったのだ。

こうして、真央が安子に命じて貢を殺害した保険金目的の犯行の疑いが浮上。
無実を訴える真央は優美子を弁護士に指名する。

互いに1つの事件で異なる被疑者の弁護を引き受けた一子と優美子。
一子としては正当防衛が無理ならば真央を主犯として少しでも安子の罪を軽くしたい。
優美子としては真央が事件と無関係であることを立証しなければならない。
2人は利害関係から袂を分かつことに。

いよいよ公判が開始。
安子の希望により真央と同じ法廷での審理となった。

まず、検察側は「貢の刺し傷が2回に及んでいたこと」から安子の正当防衛ではなく殺意があったことを立証する。
正当防衛ならば止めを刺す必要が無いからだ。

一子は忽ち不利に追い込まれた。

一方、優美子は真央が包丁を購入した理由が「普段、あまり料理をしない真央が慣れない包丁に戸惑った為」と指摘。
さらに、保険金目的の犯行に関しても別のスポンサーから資金を確保する予定であったことを立証する。
そもそも料理を作ろうと志したのもこのスポンサーの為であった。
これにより、優美子は真央に動機が無いことを証明したのである。

ところが、直後に安子が「真央に指示され貢を殺害した」と主張し大混乱に。
真央は窮地に追いやられてしまった。

だが、この様子を見ていた一子は安子の行動に不審を覚える。
何故、最初から真相を明かさなかったのだろうか……。
一子は安子が真央を恨んでいるのではないかと考えるように。

また、優美子は真央から貢と不仲であったことを聞き出す。
原因は4年前の貢の不倫だそうだ。
貢はどうしても相手の名前を明かさなかったそうだが……。

互いに事件に裏があると感じた一子と優美子は休戦し共同戦線を張る。

まず、20年前の安子の両親の焼死事件に注目した一子たち。
すると、一之瀬家の運転手・村上正吉が「焼け跡から通信簿の切れ端を見つけた」と証言する。
その通信簿はオール5となっており、安子に「返して」と迫られたのだそうだ。
これを聞いていた一之瀬家の家政婦・佐藤朋美は「それは真央様の物ではないか」と疑問を口にする。

さらに、貢行きつけの居酒屋を訪れた一子たちは店主から4年前に安子と貢が来店していたことを聞き出す。
しかも、貢の1週間前の忘れ物を確認したところ、中からは「六法全書」が。
しかもしかも、中の「刑法第36条 正当防衛」の項にチェックが入っていた。

真実に辿り着いた一子と優美子は法廷に挑む。

まず、優美子は料理に慣れない真央がスポンサーの為に料理を作ろうとしたことを疑問視する。
慣れない人間の発想では無いからだ。
そう、真央に料理をするよう奨めたのは安子であった。
しかも、この際に包丁を買い替えるよう奨めたのも安子である。
暗に包丁購入を誘導したのだ。
つまり、安子は此の時点から真央に罪を着せようとしていたのだ。

やはり、安子は真央を憎んでいたのだ。

20年前のあの夜、真央は通信簿でオール5を達成出来ず苛立っていた。
其処で夜中に使用人である香川の家で密かに通信簿を燃やしていた。
ところが、これが失火に繋がり安子は家族を失ってしまった。
真央は安子に口止めを命じる代わりに、その後の生活を支援したのである。

真央の過失で両親を奪われた安子は復讐を誓いつつ、じっと息を潜めていたのだ。

続いて、一子が今回の事件が貢による嘱託殺人であったことを明かす。
貢は真央に大金を残す為に安子に殺害を依頼したのだ。

貢の浮気相手は安子であった。
たった1度の関係だったと言う。
貢はその1度の過ちを後悔しており、真央への贖罪の方法を模索していた。
そして見つけたのが正当防衛に偽装し安子に殺害され保険金を残すことであった。

もちろん、安子が素直に従ったワケではない。
必死に拒否したが、貢の決意も堅かった。
安子は仕方なくこれに応じたが、この際に真央への復讐を決意した。
真央を主犯に仕立てることを決め、包丁を購入するよう誘導したのだ。

だが、いざとなって安子に迷いが生じた。
此処で「貢が2回刺されたこと」が重要な意味を持つ。

ぎりぎりになって安子は貢を刺せなかったのだ。
しかし、貢はそれでも諦めなかった。
自ら胸を刺した。
もはや、貢は助からない。
其処で安子が貢に止めを刺したのだ。

「ありがとう、真央を頼む……」
それが貢の最期の言葉であった。
だからこそ、安子はギリギリまで真央への復讐を戸惑っていたのだそうだ。

これが決め手となり、真央は無実となった。

法廷を去る真央に「貢さんを愛していたんですね」と語りかける優美子。
真央は貢を愛していた。
だが、20年前に安子の両親を奪った罪の意識から貢を避け続けたことが悲劇に繋がったのだ。

一方、安子が貢を刺すことを躊躇ったのは「憎しみつつも真央を好きだったから」であった。

無罪となった真央はホテル再建を宣言した。
とはいえ、経営はかなり不安定らしい。
結局、優美子は成功報酬を貰い損ねてしまった。
こうして、優美子は一子のもとへ戻ることに―――エンド。

<感想>

「オバベン 〜京都ふたりの女弁護士〜」シリーズ2作目。
原作なし、オリジナル作品です。

本来は2015年11月16日の放送予定でしたが変更が行われた結果、2016年2月29日の放送となりました。

早速、ドラマ感想を!!

キャストが羽田美智子さんに津田寛治さんに遠藤久美子さんと「警視庁捜査一課9係」を思い起こさせるものでしたね。
物語のテンポも良かった。

ただ、視聴していて最大の謎が残されました。

何故、最初に安子は笠木法律事務所に電話を入れたのだろう?
そもそも何故、安子は笠木法律事務所の存在を知っていたのだろう?

安子が過去に一子たちの世話になったワケでもないし、笠木法律事務所が大手というワケでもない。
てっきり、真央と安子が共謀して攪乱し一事不再理を狙っており、其処で弁護士が2人居る一子と優美子に目を付けたのかと思いきやそうでもない。
本当に謎である。

それにしても貢は酷いなぁ……安子に手を汚させるなんて。
何しろ、正当防衛とはいえ安子に人殺しを強いるワケだし。
また、真央も罪の意識から貢に素直になれなかったようだが、これが貢を突き放して死へ追いやり、結果としてまたも安子に負担を強いたことを考えるとかなり酷い。
結局、安子は貢と真央の犠牲者と言えそうである。

ただ、安子も気になる点が多いんだよなぁ。
まず、安子は真央の秘書でもあるし、スポンサーに料理を振る舞うよう提案したことからも、スポンサーから支援が得られればホテルが苦境を乗り切れることを知っていた筈。
本当に止める気があれば、これをどうして貢に教えて翻意を促さないのか?
それこそ、真央への復讐だったのか?
ところが、ラストによると真央から貢を奪うことには否定的だったようだし。
そもそも、安子は貢行きつけの店にピンポイントで足を運んでいたから、貢との浮気も安子の真央への復讐からかと思いきやどうも違うらしい。

いろいろと気になる点があってどうも腑に落ちないなぁ……。

◆関連過去記事
月曜ゴールデン「オバベン 〜京都ふたりの女弁護士〜 白装束の遺体がスーツケースの中に!?老舗の旅館の跡取り息子が殺された 犯人は毒嫁?目撃者は左ピアスの男?新コンビが挑む」(6月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)

<キャスト>

富永優美子:羽田美智子
笠木一子:杉田かおる
熊野マキ:青山倫子
小金井研四朗:山田純大
三浦博司:いわすとおる
笠木 駿:玉山 詩
一之瀬真央:原田夏希
香川安子:遠藤久美子
一之瀬 貢:津田寛治
一之瀬東次郎:三浦浩一
村上正吉:中西良太
佐藤朋美:松井紀美江 ほか
(公式HPより、敬称略)


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