土曜ワイド劇場「監察官・羽生宗一4 〜毒ハブと呼ばれる男!! 謎の警官殺し!!疑惑の刑事が指名手配の女を逃がした!?証拠保管庫から消える『履歴書』の秘密!!」(3月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!
<あらすじ>
警視庁警務部監察官の羽生宗一(中村梅雀)は、警察組織の中でも恐れられている男。監察官とは警察内部を監視する、いわば“警察の中の警察”だが、羽生は中でも、その容赦ない監察ぶりから“毒ハブ”とよばれていた。
ある日、“随時監察”のために、監察官補佐・上原和也(渡辺大)と共に所轄署に向かった羽生。随時監察とは予告なしの抜き打ちで行われるため、所轄にとっては寝耳に水、まさに恐怖の監察だ。上原と共に証拠の保全状況の査察をはじめた羽生は、その所轄署で宿敵の橋爪管理官(春田純一)と鉢合わせする。
実はその朝、管内で男性の刺殺体が発見され、この所轄署には橋爪が指揮を執る捜査本部が立てられたばかりだった。殺されたのは塩崎貴一(四方堂亘)という弁護士で、昨夜何者かに襲われたらしい。「コロシの本部が立っているんだ。少しは遠慮しろ」という橋爪の皮肉を受け流し、査察を進めた羽生は、証拠保管庫から1点の証拠品が紛失していることに気づく。
それは、出入国管理法違反で摘発を受けた店で証拠品として押収した、“亜里沙”というホステスの履歴書で、彼女はそれまで無遅刻無欠勤だったにもかかわらず、摘発の当日だけ無断欠勤したとわかる。
一方、殺人事件を捜査する橋爪たちは、事件当日の塩崎弁護士の足取りをたどっていた。その日、塩崎はヤミ金融業者・港洋介(葛山信吾)と事務所で面会した後、夜には“亜里沙”という女と会う予定だったと判明する。ところが塩崎の事務所に残されたホステス・亜里沙の名刺から、伊藤菜穂子(雛形あきこ)という指名手配犯の指紋が検出されたため、本部は騒然! 菜穂子は半年前、夫を殺した容疑で指名手配され、事件後の行方は不明のままだった。
亜里沙の正体が指名手配犯の菜穂子だと知った羽生は、署内の誰かが菜穂子の履歴書を証拠保管庫から不正に持ち出したとにらむ。その人物は菜穂子に摘発情報を漏らし、彼女の逃亡を手助けしたのではないか…。調べると、摘発に関わり、証拠が紛失する前に保管庫に出入りしていた刑事は、3人。殺人事件の捜査本部にも参加している栗原刑事(尾美としのり)、三島刑事(五刀剛)、そして生活安全課の板橋刑事(林泰文)だった。羽生は、彼らの聴取を開始するが…!?
そんな中、橋爪のもとに、菜穂子に似た女性が池袋のビジネスホテルにいるという通報が入る。捜査員たちが急いで向かったところ、すでに部屋はもぬけの空。またしても、誰かが菜穂子に情報を漏らしたとしか思えなかった…。だがその矢先、羽生の監察官室に「菜穂子に摘発の情報を漏らしたのは板橋だ」という謎の密告電話が入って…!?
(土曜ワイド劇場公式HPより)
では、続きから……(一部、重複あり)。羽生宗一は警視庁警務部監察官。
特に羽生はその切れ者振りから「毒ハブ」と呼ばれ怖れられていた。
そんな中、人権派で知られる弁護士の塩崎貴一が殺害された。
この捜査に羽生のライバルであり腐れ縁の仲である橋爪管理官が乗り出した。
橋爪の指揮のもと、所轄署の栗原刑事、三島刑事が捜査を開始。
塩崎と対立していたと言う金融会社の経営者・港洋介などの証言から「塩崎に裏の顔があった」ことが分かる。
どうやら、塩崎には相当ダーティーな面もあったようだ。
一方、羽生は橋爪が本部を構えたとも知らず同じ所轄署へ「随時監察」に訪れていた。
「随時監察」とは抜き打ち検査のこと、羽生は証拠保管庫に目を付け確認を行う。
すると、証拠品が一点紛失することが明らかに。
消えていた証拠品は出入国管理法違反容疑が掛けられたクラブから押収されたホステスの1人・亜里沙の履歴書であった。
摘発にあたり内偵捜査を行っていた板橋刑事によれば、亜里沙は当日に限って無断欠勤していた為に逮捕を免れていた。
以来、亜里沙は姿を消していた。
同じ頃、塩崎殺害の捜査本部では容疑者が浮かんでいた。
塩崎の事務所に置かれていた名刺から、逃亡中の指名手配犯・伊藤菜穂子の指紋が検出されたのだ。
菜穂子は夫である伊藤芳樹殺害容疑で追われていた。
しかも、菜穂子の指紋が検出された名刺の名こそ亜里沙だったのである。
どうやら、あの姿を消した亜里沙本人のようだ。
つまり、亜里沙の正体は偽名を用いていた菜穂子だったのだ。
だからこそ、摘発から逃れたのだろう。
これを知った羽生は「亜里沙の履歴書が紛失していたこと」、「亜里沙が摘発を逃れたこと」から関係者の誰かが情報を流したと睨む。
疑わしい者は保管庫に出入りしていた栗原刑事、三島刑事、板橋刑事の3人。
個別に聴取を行う羽生だが、その誰もが関与を否定。
その頃、捜査本部に菜穂子が偽名を用いてホテルに宿泊しているとの情報がもたらされた。
早速、身柄を抑えようとした橋爪たちであったが、菜穂子はまたしても姿を消していた。
橋爪もまた情報漏洩を疑うことに。
直後、羽生のもとに「摘発情報を洩らしたのは板橋だ」との匿名の密告電話が入る。
板橋を取調べたところ、これは事実であった。
板橋は菜穂子が指名手配犯と知らずに、彼女と親密になろうと正体を明かして交際を迫っていたのだ。
この事実が明るみになり板橋は責任を取って退職することとなった。
その夜、自暴自棄となった板橋は何者かへ電話を入れると相手を脅迫するが……。
翌朝、不動産業者の小松和則が刺殺体となった板橋を発見する。
凶器の形状から塩崎殺害犯と同一人物と思われた。
一方、羽生は菜穂子に興味を抱き、彼女の過去を調べ始める。
すると、30年前に菜穂子の兄・相良秀介が2人組の少年が運転する暴走車から幼い菜穂子を庇って死亡していたことが判明。
この際、同じ事件で栗原美紀なる少女も死亡していた。
そう、栗原刑事の妹である。
栗原もまた暴走車により幼い妹を失っていたのだ。
しかも、この暴走車を運転していた2人組こそ塩崎と小松であった。
どうやら、過去を隠し生きていたようだ。
思わぬ形で関係が浮かび始めた面々。
羽生は菜穂子が犯したという伊藤殺害に注目する。
捜査を担当した今治刑事によれば、伊藤殺害には別の容疑者も居たらしい。
この容疑者こそ塩崎であった。
犯行現場付近で塩崎の車が目撃されていたのである。
矢先、菜穂子の居所が判明。
関係者全員に緘口令を敷き、身柄を確保することに成功する。
此処で、羽生は橋爪と協力し菜穂子と小松の取調べを決意。
まずは菜穂子である。
菜穂子は30年前の事件の際に兄の遺体の前で小松たちがせせら笑う姿を目撃し彼らを憎んでいた。
しかし、30年の月日と夫・伊藤との出会いと癒されつつあった。
ところが、家族を連れた小松と再会したこと一変。
菜穂子は塩崎と小松に復讐すべく彼らを調べ始めた。
この菜穂子の動きに気付いた伊藤が先回りし塩崎に接触したところ、殺害されてしまったのだ。
菜穂子は伊藤殺害後に小松を追及しこの事実を掴んだ。
小松によれば塩崎こそ30年前の首謀者だと言う。
実際に運転していたのは塩崎だったのだ。
逆上した菜穂子は塩崎を殺害し、これを脅迫して来た板橋も口封じしたと述べる。
一方、小松はと言えば……。
小松は伊藤殺害後に菜穂子に迫られ、塩崎の犯行であることを教えた。
さらに如何に塩崎が悪辣非道であったかについても伝えたのだそうだ。
塩崎が殺害されたのはその直後のことだったらしい。
こうして、菜穂子が犯人かと思われたのだが。
翌日、栗原刑事が菜穂子の通話履歴を持参し事態は一変する。
なんと、菜穂子には板橋殺害時に小田原に居たとのアリバイがあったのだ。
菜穂子が誰かを庇っていると考える羽生。
矢先、羽生のもとに消えた履歴書が送り返されて来た。
指紋を調べたところ、栗原のソレが検出されることに。
どうやら、栗原が持ち出していたようだ。
そして、当の栗原が姿を消してしまう。
同時に小松も姿を消した。
また、ある人物について調べ新事実を掴んだ羽生は30年前の事故現場へ急ぐ。
其処では小松が真犯人に命を狙われていた。
間一髪のところに飛び込む人影、真犯人に立ちはだかったのは栗原であった。
そして真犯人の正体は―――港だったのである。
遅れて駆け付けた羽生たちは港を逮捕すると共に、同道していた菜穂子が港のもとに駆け寄る。
伊藤を殺害したのは塩崎、塩崎と板橋殺害は港の犯行であった。
すべては30年前の塩崎と小松が起こした事件が発端となっていた。
それにより、菜穂子は秀介を失い、栗原は美紀を失った。
ところが、此処にもう1人関係者が居たのだ。
それが港であった。
あの日、塩崎たちが運転する車が菜穂子を襲った。
秀介は咄嗟に妹を突き飛ばした。
同時に、近くに幼い少年の姿を認めてこれも助けた。
しかし、この行動で逃げ遅れてしまい死亡することに。
この秀介に助けられた少年こそ幼い港であった。
港は秀介に恩義を感じ、菜穂子を慈しみ、塩崎と小松を憎んだ。
轢き逃げした塩崎と小松はゲラゲラと笑っていたと言う。
このとき、港は復讐を誓った。
一方、同じ場所に居た栗原は恐怖から我先に逃げてしまい、妹を助けられなかった。
栗原はこれを後悔し、人を救うべく刑事になった。
同時に、菜穂子、港、栗原の3人は同じ傷を抱えた者同士として顔見知りでもあった。
互いに支え合うところもあったと言う。
しかし、刑事になった栗原はやがて菜穂子たちと疎遠になった。
そんな中、港は菜穂子が事件を忘れられるようにと伊藤を紹介した。
港と伊藤は高校時代の同級生だったのだ。
菜穂子は伊藤と結婚し笑顔を取り戻したかに見えた。
矢先、伊藤が塩崎に殺害されてしまったのだ。
しかも、この容疑が菜穂子に向けられ追われる身となっている。
港は菜穂子を匿い、彼女の逃亡を助けた。
ホテル脱出も港からの連絡を受けてのことであった。
この間、菜穂子は夫の復讐をすべく小松に詰め寄り塩崎の犯行を聞き出した。
其処で今度は塩崎に詰め寄ったのだが……塩崎は意外な事実を明かし始めた。
30年前、秀介を轢いたのは小松だと言うのだ。
運転していたのは塩崎であったが、あの直前に小松がハンドルを切ったのだそうだ。
小松は秀介と同じ高校に通っており、秀介を疎んじていたらしい。
つまり、暴走は意図的な犯行だったのだ。
さらに塩崎は伊藤殺害も小松の示唆があったと語る。
どうやら、小松が塩崎を誘導したらしい。
とはいえ、塩崎が伊藤を殺害したことに変わりはない。
復讐を果たそうとする菜穂子だが、彼女の手を汚させまいと尾行していた港がこれを果たしたのである。
ところが、続いて板橋が港と菜穂子の関係を知り脅迫して来た。
其処で板橋の口封じを行ったのだ。
そして、最後に小松を狙ったのである。
一方、栗原は港の犯行に気付き止めようとしていたらしい。
押収品の中から菜穂子の履歴書を発見し隠蔽したのも彼である。
彼なりに菜穂子を守ろうと動いていたようだ。
連行されようとする港。
彼に縋りつく菜穂子は「せめて小松だけは仇を討ちたかった」と洩らす。
これに羽生は「復讐は何も生み出さない」と諭すのであった。
数時間後、捜査本部に羽生と栗原の姿があった。
菜穂子を庇ったことを悔いた栗原は辞表を提出する。
だが、羽生はこれを破り捨てた。
数日後、小松は伊藤と塩崎殺害の教唆容疑で逮捕された。
栗原への処分は厳重注意であった。
あくまで履歴書をは捜査の為に持ち出したもの、捜査情報を報告しなかった点のみ問題としたのだ。
羽生なりの温情であった―――エンド。
<感想>
「監察官・羽生宗一」シリーズ第4弾。
原作は無し、オリジナル作品です。
では、ドラマの感想をば。
港は命の恩人である秀介に代わって菜穂子の兄になろうとしたんだねぇ。
だからこそ復讐も代わって行ったのかな、切ない。
でもって、小松の暗躍が凄かったなぁ。
もちろん塩崎もかなりの悪だったけど、小松をそれを上回ってる。
彼にとって不都合な過去を知る塩崎を排除すべく菜穂子を誘導したのだろう。
むしろ、伊藤殺害を唆したのさえ、その後に続く塩崎抹殺の為に見えてならない。
そう言えば、ラストの羽生の説諭シーンの音楽が癒し系でしたね。
それと、菜穂子の言葉の方が羽生の言葉より説得力があったよなぁ……。
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羽生宗一:中村梅雀
戸川警部:戸田恵子
監察官補佐・上原:渡辺 大
栗原刑事:尾美としのり
伊藤菜穂子:雛形あきこ
港 洋介:葛山信吾
小松和則:正名僕蔵
橋爪管理官:春田純一
山岡警務部長:国広富之
今治刑事:ベンガル ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)
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