2016年03月11日

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第31話「英玖保の疑問」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第31話「英玖保の疑問」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)です!!

登場人物一覧:
英玖保嘉門:往年の名探偵、引退を考えていたが……。ポアロポジション。
朝倉平助:英玖保の元助手、ブラジルから帰国した。ヘイスティングズポジション。
日之元警部:英玖保や朝倉と知己の警部。共に多くの事件を解決した英玖保を信頼している。
布村女史:英玖保嘉門の古馴染、ライバルにして同志。

ABC:英玖保に挑戦状を送り付けた犯人。
阿部力:『歯車』に執着する男。
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。

芦屋留三:安の別れた夫。
芦屋安:煙草屋を経営する老女、第一の被害者。
土浦まり子:安の姪。

坂東美代:弁天島のカフェに勤める女給。第二の被害者。
鳴門降三:美代の婚約者。
たま:美代の姉。
灰川善太郎:静岡県警察部長。
片山清:浜松署署長。
黒武:浜松署の刑事。実は英玖保のファン。

千代田千寿郎:千倉に住む富豪。第三の被害者。
千代田祐司郎:千寿郎の弟。
ソーラ・グレコワ:千寿郎の女性秘書。

有野:映画館で殺害された第四の被害者。

<31話あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

バーバラ・アレンの死の真相を暴いた名探偵・英玖保嘉門。
そんな英玖保に「ABC」を名乗る人物から挑戦状が届く!!

犯行を阻止しようとする英玖保だが「ABC」からの挑戦状通り4件の連続殺人が発生。

「A」で「浅草」の「芦屋安」。
「B」で「弁天島」の「坂東美代」。
「C」で「千倉」の「千代田千寿郎」。
「D」で「田園調布」の「有野」。

既に4人もの被害者が出てしまった。
そんな中、容疑者とされた阿部が遂に逮捕されることに。

・前回はこちら。
「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第30話「消えた英玖保」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

英玖保は祐司郎、ソーラ、まり子、鳴門、たまたちを前に今回の事件を振り返っていた。
今回の事件にはいろいろ腑に落ちない点が多いらしい。

まず、Aの事件。
被害者は芦屋安、死因は撲殺。
この際、英玖保のもとに予告状が届いたが此の時点では半信半疑だったと言う。
だから、おめおめと昼日向の犯行を許してしまった。
また、犯行現場には「時刻表」が置かれていた。

続いて、Bの事件。
被害者は坂東美代、死因は前回とは異なり絞殺。
この際、またも英玖保のもとに予告状が届いた。
犯行を防ぐべく手を打ったが、犯人は前回とは異なり深夜に犯行に及んでいた。
犯行現場には「時刻表」が置かれていたが、それを除けば連続殺人とは思えないほど異なっている。

そして、Cの事件。
被害者は千代田千寿郎、死因はAの事件と同じく撲殺。
予告状が送られていたが何故か新聞社宛となっており、結果として間に合わなかった。
犯行現場には「時刻表」が置かれていた。

さらに、Dの事件。
被害者は有野、死因は刺殺。
ついに法則が崩れ、アルファベットも死因も全く異なる犯行となっている。
しかも、衆人環視の中での犯行である。

それぞれ部分部分こそ同じだが、細部にどうも共通点が欠けている印象だ。
そもそも、ABCはどうして英玖保に挑戦状を送りつけたのか。
売名か?それとも愉快犯か?
いや、それならば最初から新聞社に送れば良かった。

そして、この4件の容疑者となったのは阿部である。
だが、阿部は犯行動機について「分からない」と供述を繰り返している。

「分からないだなんて!!」
祐司郎らが憤慨する中、英玖保は決定的な疑問を挙げる。
調べたところ、阿部の犯行には大きな矛盾があることが分かったのだ。
阿部には美代殺害時にアリバイがあったのである―――32話に続く。

<感想>

エルキュール・ポワロが名探偵・英玖保嘉門として我々ファンの前に再臨しました!!
この英玖保嘉門、まさにポアロそのものの容姿です。
そして、その助手である朝倉もまた、まさに和製ヘイスティングズとの風貌。
これはかなり期待出来そうな作品ではないでしょうか。

遂にそんな本作の1巻と2巻が発売予定、見逃すな!!

その31話、サブタイは「英玖保の疑問」。

英玖保の疑問点はすなわち彼がこの事件に抱いた違和感に他ならない。
それは「予告状と時刻表を除き、連続殺人の必要性が感じられないこと」か。
つまり「この連続殺人はそれ自体が目的ではなく別の目的を以て取り繕われたもの」であることを示すのだろう。

遂に物語も終盤戦に突入か。
「名探偵、皆を集めてさてと言い」といったところ。
これまでの手掛かりをまとめると。

・第四の殺人は法則が破られている。
・第三の殺人だけは挑戦状が届くのが遅れている。
・田園調布に居た阿部を追いたてたのは誰だったか?
・映画館での犯行は暗闇に紛れてのことで阿部とは確認出来ていない。

つまり、第四の殺人は阿部の犯行に偽装する為のもの。
当然、犯人が阿部に変装していたことになる。
犯行可能なのは阿部を映画館まで追いたてた人物のみ。
そして、第三の犯行で利益を得たのは……その人物が犯人!!

英玖保は「ABC」の奸智を破ることが出来るのか!?
次回にも注目です!!

なお、3話までの原作『厩舎街の殺人』は早川書房『死人の鏡』収録作品なので興味のある方はチェックするべし!!

そうそう、ポアロと言えばデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」のBlu-ray BOX化が明らかになりました。
なんと、2ボックス構成でそれぞれ「BOX1」が2015年11月3日、「BOX2」が2015年12月18日発売予定とのこと。

【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!

さらに、アガサ・クリスティーと言えば2015年末に『そして誰もいなくなった』がミニドラマシリーズ化されることも判明!!

【2015年】『そして誰もいなくなった』ミニドラマシリーズ版が製作中とのこと!!

さらにさらに「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」が2015年10月からNHKさんで放送されました!!

【朗報】英国ドラマ「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」がNHKさん日曜23時枠にて放送開始とのこと!!

他にも2015年1月には三谷幸喜先生版「オリエント急行の殺人」が2夜に渡って放送されました。
こちらでのポアロポジションは「勝呂武尊」。

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第2夜(後編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 犯人側から事件を描く世界が初めて目にする復讐劇・今夜完結!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

過去には赤冨士鷹も居ましたし、今度は勝呂武尊に英玖保嘉門とポアロこそ、まさに八面六臂の活躍を示す怪人物となりつつあるようです。
同時にこれはシャーロック・ホームズに続くエルキュール・ポアロブーム到来の兆しか!?

それを証明するように「カフェ・ポアロ」も期間限定オープン。
こちらは2015年2月27日(金)まででした。

さらに幻のシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』も2015年1月9日に発売!!

2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!

やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!

ポアロシリーズと言えば、公式に正統続編として認められた『モノグラム殺人事件』もあります。
ファンはチェックせよ!!

これまでの登場人物一覧:
英玖保嘉門:往年の名探偵、引退を考えていたが……。ポアロポジション。
朝倉平助:英玖保の元助手、ブラジルから帰国した。ヘイスティングズポジション。

・「厩舎街の殺人」編(1話から3話まで)
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。
加藤警部:地元の警部。
バーバラ・アレン:被害者。
プレンダーリース:バーバラと同居していた女性。
西喜一郎:バーバラの婚約者。
ユースタス:バーバラの元夫。貿易商。

・「ABC殺人事件」編(4話以降)
日之元警部:英玖保や朝倉と知己の警部。共に多くの事件を解決した英玖保を信頼している。
布村女史:英玖保嘉門の古馴染、ライバルにして同志。
ABC:英玖保に挑戦状を送り付けた犯人。
阿部力:『歯車』に執着する男。
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。
芦屋留三:安の別れた夫。
芦屋安:煙草屋を経営する老女、第一の被害者。
土浦まり子:安の姪。
坂東美代:弁天島のカフェに勤める女給。第二の被害者。
鳴門降三:美代の婚約者。
たま:美代の姉。
灰川善太郎:静岡県警察部長。
片山清:浜松署署長。
黒武:浜松署の刑事。実は英玖保のファン。
千代田千寿郎:千倉に住む富豪。第三の被害者。
千代田祐司郎:千寿郎の弟。
ソーラ・グレコワ:千寿郎の女性秘書。
有野:映画館で殺害された第四の被害者。

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【書評(レビュー)】
・「ホロー荘の殺人」ネタバレ書評(レビュー)
「ホロー荘の殺人」(アガサ・クリスティー著、中村能三訳、早川書房刊)

『オリエント急行の殺人』(アガサ・クリスティー著・山本やよい訳 、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

・ポアロシリーズ最終作「カーテン」ネタバレ書評(レビュー)はこちらから。
「カーテン」(アガサ・クリスティー著・中村能三訳 、ハヤカワ書房刊)

「ねじれた家」(アガサ・クリスティ著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

【映像化作品】
フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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【映画化関連情報】
【速報】ミス・マープルものがディズニーで映画化されるとのこと!!

アガサ・クリスティ原作「ねじれた家(Crooked House)」が映画化!!

アガサ・クリスティー原作映画「ねじれた家」キャスト発表!!

シュワちゃんがアガサ・クリスティ原作映画に出演!?「そして(敵が)誰もいなくなった」な映画のタイトルは「サボタージュ(原題)」!!

映画「オリエント急行殺人事件」がリメイクとのこと!!

【イベントその他】
アガサ・クリスティー生誕120年展覧会開催中!!

金沢にてアガサ・クリスティー原作「検察側の証人」舞台上演決定!!

舞台「検察側の証人」東京公演決定!!

「名探偵ポワロ」ニュー・シーズン DVD-BOX3は2010年12月3日発売開始!!

アガサ・クリスティ「ポアロにうんざり」発言にファン「え〜〜〜っ!!」と叫ぶ

「ザ・リッツ・カールトン大阪」にて「アガサ・クリスティー ナイト」開催!!

【注目】「アガサ・クリスティ大事典」が話題に

「名探偵ポワロ DVDコレクション」刊行中!!

アガサ・クリスティー『オリエント急行の殺人』が初の邦版翻案ドラマ化!!その名は「オリエント急行殺人事件」!!

2014年の今もポアロシリーズ続編が刊行されていた!?その名も『モノグラム殺人事件』(早川書房刊)に注目せよ!!

2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!

やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!

【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!

「ABC殺人事件 名探偵・英久保嘉門の推理手帖(1): ビッグ コミックス」です!!
ABC殺人事件 名探偵・英久保嘉門の推理手帖(1): ビッグ コミックス





「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖(2): ビッグ コミックス」です!!
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こちらもアガサ通必読の書!!
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「スペシャリスト」9話(3月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「スペシャリスト」9話(3月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

宅間(草ナギ剛)の元妻・美也子(紺野まひる)までをも巻き込んだ、男女8人による「殺人トーナメント」。その背後に、以前から因縁のある“犯罪脚本家”佐神(上川隆也)の存在を察知した宅間は、その行方を追い始める。一方、殺人トーナメントにおける最初の事件の第一発見者である巡査・岸田が、毒殺され拳銃が盗まれる事件が発生!さらなる緊張が走る。そんな中、宅間の元に一通の招待状が。ついに宅間は佐神と対決することに!
(公式HPより)


では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……

新設された「総合事犯対応係(仮称)」。
メンバーには10年と10ヶ月に渡り冤罪で服役し犯罪に精通した宅間。
未だ対応係に慣れない様子の我妻。
個性的なメンバーのまとめ役・姉小路。
システムに強い松原。
元SPでイケメンの堀川。
そして、このメンバーを集めた滝道が居る。

そんな中、「殺人トーナメント事件」が発生。
参加者の1人・桂子を逮捕することに成功するが、ホテルに滞在していた美也子が何者かに毒を盛られ意識不明の状態に陥ってしまう。

「スペシャリスト」8話(3月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)

動揺を隠せない宅間に対し、姉小路は彼を支えねばと決意を新たにする。

矢先、美也子に盛られた毒が水差しから検出され、ボーイに扮した犯人が毒を仕込んだことが明らかに。
この毒だが「殺人トーナメント」における第一の被害者・菅とされる遺体から検出されたものと同じ毒のようだ。

「殺人トーナメント」の優勝者である桂子が逮捕された為に「管理者X」が自ら美也子に手を下したと考えた宅間。
つまり、「管理者X」=「佐神」が動き出したと語るが……。

宅間は「総合事犯対応係(仮称)」のメンバーに次の3つについて調べるよう指示を出す。

1.手を下したボーイの正体。
2.桂子と「管理者X」の関係。
3.「殺人トーナメント」の再調査。

まずは「手を下したボーイの正体」、コレに挑むのは松原と野方である。
美也子が宿泊していたホテルの防犯カメラ映像を調べるが、人物特定には至らない。
仕方なく美也子にメッセージを渡した人物について解析を開始する。

続いて「桂子と管理者Xの関係」、コレに挑むのは姉小路である。
逮捕された桂子によれば「身を守る為には他の参加者を抹殺せざるを得なかった」と主張。
さらに「管理者X」の正体は「頭の良い男性」とのことも面識は無いらしい。

そして「殺人トーナメントの再調査」、コレに挑むのは宅間と我妻である。
宅間たちは菅の毒殺について調べ始めることに。
ところが、菅の遺体の第一発見者とされる岸田巡査までもが毒殺されてしまった。
しかも、所持していた拳銃までもが奪われていたのである。
周囲を見回した宅間は不審な行動を取る男性を発見し追跡することに。

一方、美也子にメッセージを届けた男性を調べていた松原。
すると、野方に促された松原はロビーの隅に爆殺されたとする我妻の父・公昭を発見し仰天する。

同じ頃、宅間は追跡している相手がその公昭であることに気付いた。
だが、目前で逃げ切られてしまう。

姉小路たちと合流した宅間。
公昭の遺体がDNA鑑定もされていなかったことが判明。
我妻によれば、あくまで伯父である白川に全てを任せていたのだそうだ。

どうやら、10年前に公昭は奈津美の殺意を感じ取ると彼女を騙し爆殺されたように偽装したようだ(詳しくは3話参照)。
以来、生存を隠す必要があったらしい。

「スペシャリスト」3話(1月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)

この事態に、宅間は公昭の写真を手に桂子に詰め寄る。
「殺人トーナメント参加者は我々メンバーなのではないか」尋ねる宅間。
ところが、桂子は「何でそいつ(公昭)みたいなエリートと同じ側なのよ」と嘲笑うばかり。

そんな中、宅間宛に佐神から招待状が届く。
これに応じようとする宅間、それを引き留めようとする姉小路。

そんな姉小路に宅間は244番について語り出す。

244番は殺人未遂で収監されたが冤罪であった。
家族とも引き裂かれた彼はただただ泣き続けたと言う。
だが、いつしか闘うことを決意したのである。
そう、244番=宅間だ。

宅間は「我々」との決着は避けられないと佐神のもとへ。

佐神は美術館で宅間を待っていた。
今回の事件について語り出す佐神。

「殺人トーナメント」は佐神のシナリオであった。
だが、佐神自身は没にしたもので、それを「我々」に利用されてしまったらしい。
つまり、今回の事件に佐神は関与していないようだ。

では、「我々」とは何か?

今から15年前に立ち上げられた勉強会が発端の組織だ。
凶悪かつ複雑化する犯罪やテロに対抗する為に複数機関からエリートを集めた勉強会だったと言う。
正式な呼び名はなく、何時しか参加者が口にする「我々」との名称が呼び名となった。

「我々」は「毒を以て毒を制す」との発想のもと犯罪抑止に犯罪者を用いることを考えた。
其処で武藤や桂子など犯罪者を集めたのである。
佐神もその1人であったが、格上だった為にアドバイザーとしての厚遇を得たのだそうである。

佐神により明らかになる「我々」の秘密。
これは姉小路たちにも動画配信されていた。
佐神によれば姉小路も我妻も既に当事者となっているらしい。

佐神の告白は続く。
やがて「我々」に集められた犯罪者たちは情報提供、潜入捜査、プロファイル、犯罪予測。犯罪解決に用いられることとなった。
いわば宅間のプロトタイプである。
これを直接担当していたのが公昭だ。

当初は上手く行ったかに見えたソレ。
だが、思わぬ結末を生んでしまう。

相手は海千山千の犯罪者たちであった。
いつしか手に負えなくなり、彼らは暴走し始めた。
気付けば、その全員が何処かに姿を消していたらしい。
しかも、手土産とばかりに彼らは「我々」メンバーのリストを持ち去っていた。
さらに悪いことに、彼らは「我々」から得た知識やノウハウを悪用し始めた。

困った「我々」は密かに彼らの排除を始めたのだ。
また、高倉も「我々」のメンバーだったようだ。
だが、高倉は「我々」の存在に批判的であり、コレを公開しようと動いていたらしい。

土曜ワイド劇場 サスペンス特別企画(ドラマスペシャル)「スペシャリスト4」(12月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

ならば、武藤が宅間を罠に嵌めた(スペシャル3参照)のは何故か?

それは広報課時代に宅間が担当したコラムにあった。
宅間は其処で「面白い小説を読んだ」とその内容を紹介した。
それは「更生を期待出来ない犯罪者を犯罪抑止に用いる」とのまさに「我々」の理念となったもの。
この小説こそ美也子の大学時代の作品であった。
「我々」はこのコラムから着想を得て生まれたのである。

「我々」の主要メンバーの誰かが今回の黒幕だと明かす佐神。
彼が知る「我々」メンバーには白川仙太郎、我妻公昭などが居るそうだが……。

直後、沈黙していたチェスサイトが更新された。
次の標的はキングこと宅間である。
管理者Xは宅間を狙っているようだ。
佐神によれば「コスプレをしたり身分を変えたりが好きな人物」らしい。

さらに、佐神は自身を宅間のネガと表現。
「決して交わらない」と告げたかと思うと「もう一度、勝負したい」と述べる。
逆上し佐神に物を投げつける宅間だが、既に佐神は逃げ出した後であった。

佐神を追う宅間。
だが、何者かに狙撃を受けてしまう―――もちろん「管理者X」だ。

宅間を救うべく、現場へ向かう姉小路たち。
その車中にて新事実が明らかに。
菅と小池の写真がようやく入手出来たのだが、姉小路たちが知る小池こそ菅だったと言うのだ。
では、本物の小池は何処に消えたのか?

その頃、宅間は「管理者X」の隙を突き、拳銃を奪っていた。
そう、「管理者X」の正体は「小池智英」であった。

何故か、屋上へと逃げる小池に導かれる宅間。

小池によれば雇い主から宅間を殺害するように指示を受けたのだそうだ。
其処には「殺人トーナメント」のシナリオも添えられていたらしい。
其処で偽の菅の死体を用意し、本物の菅を小池に仕立てることで、自身を容疑圏外に逃したのだ。
菅も小池も写真が残されていないから出来るトリックであった。

だが、小池は菅を生かしておくつもりはなかった。
其処で桂子に殺害させたのである。
本来ならば、残った桂子を小池が殺害し勝者となる予定だったようだ。

岸田殺害は偽の菅を確認されており「菅ではない」と露見することを怖れた為だったらしい。

それにしても、小池は「我々」の理念的な創始者が美也子だとどうして知ったのか?
これを知らなければ美也子を狙うことは出来ない。

小池は彼の黒幕から教えられたと証言。
その黒幕は「警察関係者」だと思われるようだが。

全てを語った小池は勝ち誇ったように「我々から逃げる為に死を偽装した」と叫ぶ。
これに宅間は「1つ忘れてるよ」と冷静に告げる。

「1度死んだ人間なら殺しても罪にはならないよね」

銃を手に屋上の縁へと小池を追い込んで行く宅間。
後ずさりする小池はバランスを崩し……。

数分後、屋上へと駆け付けた姉小路たち。
だが、其処には宅間だけが立っていた。
小池は転落死を遂げていたのだ―――最終話(10話)へ続く。

<感想>

「スペシャリスト」の連続ドラマ版、その第9話です。

おおっ、前回の感想で予想したことが的中しているじゃないですか!!
これに関してはかなり嬉しかったりして。
とはいえ、大きなサプライズもありました。

何と言っても、「我々」最大の被害者である宅間こそが「我々」が最も追い求めた人材だったとは!!
これはサプライズでした。
その「我々」が生んだ宅間により「我々」が追い詰められることになるとは皮肉と言えそうです。
とはいえ、「我々」はかなり広範囲に及んでおり、既に水面下に隠れている様子。
これは次のシリーズがあれば残党とかの登場がありそうだなぁ。

また、高倉も元メンバーだったことが明らかに。
これについては宅間もボードに高倉と武藤を同じ箇所に貼っていたから既に知っていた様子。
高倉は元メンバーだからこそ宅間への贖罪として彼を救おうとしたんだな。

そして、公昭の生存。
もしかすると公昭は高倉と同じように後悔から「我々」に反発しこれと暗闘を繰り広げており、娘を巻き込まないように死を偽装していたのかもしれないな。
ただ、公昭生存により、3年前の奈津美の罪が消滅することになったのはどうなのだろう……。

さらに「殺人トーナメント」の主催者「小池」と参加者「桂子」。
この2人「こいけ」と「けいこ」でアナグラムになっていますね。
ちなみに、残った桂子を抹殺し優勝者となる筈だったとの小池の計画。
でも、毒殺の小池が撲殺の桂子に勝てたかは微妙だなぁ。
また、もし勝ったとすると桂子殺害犯が必要となるから、奇しくも桂子が逮捕された結末こそ小池にとっては良かったのではないか。

そんな小池の転落死ですが、あれは宅間が追い込んだからよりは小池自身が選んだもののようにも見えます。
もしかして、宅間を罠に嵌めたのか?
それとも、これは特に深い意味は無いのだろうか?

これまたちなみに「殺人トーナメント」と聞いて「探偵Xからの挑戦状!」を思い出したり。
懐かしいなぁ……今は「謎解きLIVE」もありますが「探偵Xからの挑戦状!」も復活して欲しい。

探偵Xからの挑戦状!「殺人トーナメント」解決編ネタバレ感想(レビュー)

そして、いよいよ宅間が「我々」の黒幕と対決する模様。
順当に考えれば白川こそが最も疑わしい。
だからこそ、公昭も姿を隠していたのだろうし。

だが、此処に来て急に野方が怪しく見えて来たような気が……。
8話でわざわざ本物の菅を取調室から逃がしているし。
小池の意図を知りつつ、利用したのかも。
今回も松原を通じて公昭生存に気付かせているし。
それでいて美術館へ向かうメンバー内には居ない。
まさに宅間と付かず離れずの存在であることを示しているようにも見えますが……。
もちろん、単に「我々」炙り出しを図る滝道の部下の可能性も捨てきれないが果たして!?
ただ、以前に日暮さんを疑ってしまい「スペシャリスト3」で「ごめんなさい」したことがあるだけに、これについては自信が無いなぁ……。

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でもって、佐神の存在感が良かったですね。
「平行線だ」のくだりでは「金田一少年の事件簿」の高遠を思い出しました。
まさに主人公のライバルに相応しい。

さぁ、次回は最終回。
宅間は、姉小路は、美也子は、どうなるのか!?
要注目です!!

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posted by 俺 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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