【第2の殺人発生】「黒霊ホテル殺人事件」第3話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!
「金田一少年の事件簿R」第10弾は「黒霊ホテル殺人事件」!!
速水玲香が5年ぶりに再登場!!【「黒霊ホテル殺人事件」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。
真北葉子:玲香のマネージャー
絵上小鳩:女性AD
宇津木剣二:プロデューサー
光山圭吾:カメラマン
志月豹馬:映画「黒霊ホテル」監督
深松美鶴:女優、第一の被害者
沖田新:美鶴の男性マネージャー
西樹晶:アイドル俳優
岩屋菊之介:黒い悪霊を目撃した老優
速水玲香:人気アイドル、彼女もまた事件と共にある存在……。
<あらすじ>
金田一は美鶴の死を他殺と断定し調査に乗り出した。
一方、美鶴の死により不協和音を奏で始めたスタッフたち。
アイドルの西樹はプロデューサーの宇津木に降板を申し出るが、監督の志月に拒否されてしまう。
不貞腐れる西樹は過去に起こった事件について口にする。
さらに、ベテラン俳優の岩屋は黒い幽霊を目撃したと繰り返していた。
金田一はと言えば、小鳩から「過去の事件」について聞き出していた。
小鳩によれば撮影スタッフのADが謎の自殺を遂げたのだそうだ。
そんな中、流石の志月も旧館に宿泊することに不都合を感じたのか新館へ宿泊先の変更が行われることに。
金田一は玲香から隣に部屋を取ったと教えられ有頂天である。
これを静かに見ていた美雪だが……。
その夜、金田一の部屋をセクシー衣装に身を包んだ玲香が訪ねた。
ところが、出て来たのは美雪であった。
事有るを予期した美雪が金田一と部屋を換えていたのだ。
こうして、玲香は敢え無く玉砕することに。
同じ頃、警備室に詰めていた警備員は防犯カメラ映像に不審人物を見出していた。
志月の部屋の前で、黒い布を全身に被った人影が何やら動いていたのだ。
少しして、人影は画面外へと消えて行く。
それから数分後、部屋の主である志月が両手に抱えきれないほどのビールを手に戻って来た。
志月はカードキーで開錠すると肘で扉を押し開けて入室する。
さらに数分後、志月を訪ねて宇津木が来訪。
ところが、ドアノブに手を掛けた途端に悶絶し死亡してしまうのであった―――4話に続く。
<感想&推理>
「金田一少年の事件簿」が「金田一少年の事件簿R」として帰って来ました。
その第10弾は「黒霊ホテル殺人事件」です!!
今回はその第3話でした。
宇津木の死は志月の部屋のドアノブに仕掛けられた毒針が原因でしょう。
志月自身は両手が塞がっていた為に肘で押し開けたことで難を逃れたように見える。
し・か・し、此処で問題となるのはそれが事実かどうか。
考え方としては次の2つ。
1.犯人は志月を狙ったが誤って宇津木を殺害してしまった。
2.犯人はそもそも宇津木を狙った。
旧館で狙うなど他の方法もあるだろうに、わざわざ防犯カメラ映像に撮影されるリスクを犯したことを考えると今回の殺人は余りに作為的。
だとすると「2」の可能性が高い。
つまり「犯人は志月を狙ったように偽装し宇津木を殺害した」ことになる。
こうなると、1話で唱えた志月犯人説がかなり有力になった印象。
そもそも、志月は美鶴殺害の際も監督の立場からスタンドのスイッチを入れるようくどいほど指示していた。
さらに、志月は撮影中止を退けて強行に撮影を続けている。
これは、標的を殺害し終える前に撮影中止で解散されることを怖れたからだろう。
志月以外が犯人だと防犯カメラに録画されていることを承知で部屋の扉に罠を仕掛ける理由が無いんだよなぁ。
あれは「志月も狙われている」とのアピールに他ならず、従って「容疑圏外に置かせようとするトリック」にしか見えない。
こうなると、西樹も標的となっているのかもしれない。
だからこそ、降板を許さなかったのかも。
この発端となっているのが小鳩が語ったADの自殺か。
おそらく、この死は事故か他殺を自殺に偽装したか、自殺に追い込まれたか。
これに美鶴と宇津木が関与していたのは間違いないだろう。
だとすると、志月が「死亡したADの縁者で復讐を行っている」のか。
それとも、「志月も関与しており、美鶴たちに弱味を握られていたので口封じした」のか。
ちなみに、美鶴殺害トリックについて考察を再掲。
ポイントとなりそうなのは「犯人はどうしてブレーカーを落としてまで停電させる必要があったのか」。
「停電」により生じる事柄は次の2つ。
1.電気で動いていた物が止まる。
2.暗闇に乗じて行動可能。
この2つで今回のトリックに見合いそうなのは「1.電気で動いていた物が止まる」か。
2の場合だと「暗闇に乗じて犯人が手裏剣でも投げてケーブルを切断した」になっちゃうし。
今回の場合だと忍者でも無いと無理だろう。
で、「1.電気で動いていた物が止まる」だと何が起こるか。
電気で動いていて止まるとシャンデリアが落下するもの。
つまり、電動式の何かがシャンデリアを天井に繋ぎ止めていたと考えられる。
おそらく、それが天井と屋根裏の間の20センチスペースに収まっておりシャンデリアを繋ぎ止めたのだろう。
では、それは何か。
例を上げれば「電磁石」の類ではないか。
犯人は予めシャンデリアの留め具を天井から外しておく。
同時にケーブルに切れ目を入れておく。
この状態だとケーブルのみでシャンデリアは吊られることになる。
通常だと支え切れないだろう。
此処で「電磁石」の出番だ。
電磁石の磁力でシャンデリア自体あるいは鎖を引き上げることで天井に固定したのではないか。
だが、ブレーカーが落ち電源が止まるとケーブルのみとなりシャンデリアの重さに耐え兼ねて落下する。
これが美鶴殺害のトリックと考える。
そして、気になる「カフェふくろうのマスターが高遠と連動している説」。
ちなみに「カフェふくろうのマスターが高遠と連動している説」とは次の通り。
高遠とカフェふくろうのマスターに何らかの関係があるのではないかとの謎。
新シリーズ「金田一少年の事件簿R」になって以来、カフェふくろうのマスターが登場するエピソードには高遠も必ず登場している(「亡霊校舎の殺人」「蟻地獄壕殺人事件」)。
例として挙げるには2作と些か心許なくはあるが、これは新シリーズになってからの高遠の登場自体が上記2作に限られている為。
つまり、今のところ100%となっている。
どうも、この登場には何か意味があるのではなかろうか。
マスター自身が高遠の変装なのか……それとも高遠のルーツ(父親)がマスターに関わって来るのか。
今後もこの法則が守られるのかどうかに注目したい。
さて、既にご存知のことと思われますが2015年10月よりアニメ「金田一少年の事件簿R」が日本テレビ系にて放送中。
次回は「狐火流し殺人事件」が放送予定とのこと注目すべし!!
ちなみに、2016年4月から同枠ではアニメ版「逆転裁判」の放送が予定されています。
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