2016年04月29日

木曜ドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」第2話(4月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)

木曜ドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」第2話(4月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

神宮寺法律事務所の顧問先である『シンヨーメディカル』という会社が、元社員から不当解雇で訴えられ、咲坂健人(竹野内 豊)と熱海優作(賀来賢人)が当該案件を担当することに。解雇理由は「会社の経費で飲み食いするばかりで期待したほどの働きをしなかった」というものだったが、解雇された元社員・小西勝也(野間口徹)は『シンヨーメディカル』と“年俸1200万円の3年契約”を結んでおり、1年で解雇されたのは『労働契約法』に反する、というのが相手側の言い分だった。
小西側の言い分はもっともで、熱海は勝ち目がないと判断するが、咲坂は『シンヨーメディカル』の依頼を引き受け、小西の代理人・宮前克美(モロ師岡)と交渉を開始。すると小西は1年での解雇を認める代わりに、残り2年分の給与・2400万円を支払うことを求めてくる。

一方、夏目佳恵(松雪泰子)と赤星元(山崎育三郎)は顧問先『チドリ電工』の合併案件を扱っていた。
合意を目前にして、合併相手の『唐松物産』から「白紙にしたい」という申し出があったことで、佳恵は『唐松物産』側の代理人と直接交渉を試みる。しかし約束の場所に現れた代理人は宮前だった!なんと佳恵と咲坂は別々の案件で同じ代理人と戦うことになってしまったのだ…!

ボスの神宮寺一彦(國村隼)から「同じ代理人にふたりとも負けたりしたら、ウチはレベルの低い事務所だと思われる」と発破をかけられた咲坂と佳恵。仕事においてライバル心むき出しのふたりは、自分の案件だけは負けまいと、我先に宮前との交渉を開始する。だがそんな咲坂たちをあざ笑うかのように、手玉に取る宮前。ついにしびれを切らした咲坂は、反則技とわかりつつも、宮前の依頼人である小西に会うという挑発的な行動に出る!
さらに小西の経費使用履歴の整合性を確認するため、ある手段を…!
(公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……

咲坂健人は「神宮司法律事務所」のやり手パートナー弁護士。
元妻で同じ事務所の弁護士である夏目佳恵とは、間に2人の愛娘・みずきを挟みつつ愛情とも反目とも付かない関係を続けている。

そんな咲坂だが、顧問先の1つ「シンヨーメディカル」から相談を持ちかけられる。
小西勝也なる元社員から不法解雇で訴えられたそうなのだ。
小西は「年棒1200万円で3年契約」を結んでいたが、雇用から1年間全く成果を上げず接待と称して飲食を繰り返していた。
其処で「シンヨーメディカル」側が「給料泥棒」として解雇に踏み切ったのである。
しかし、小西は「2年も契約期間が残っているのに解雇したのは不当」として宮前克美弁護士を代理人に「解雇の撤回」あるいは「残る2年分の給与・2400万円の支払い」を求めたのだ。
勝ち目なしと断じる熱海であったが、咲坂はこの依頼を引き受けることに。

同じ頃、佳恵のもとにも顧問先「チドリ電工」から相談が。
こちらは「唐松物産」との合併話を進めていたが急に白紙撤回されたことで狼狽していた。
もしも、合併話が流れれば「チドリ電工」は倒産しかねない状態に追い込まれていたのだ。
こうして、佳恵は「唐松物産」の代理人と交渉することに。
ところが、「唐松物産」の代理人もまた宮前弁護士だったのである。

こうして、同じ宮前弁護士相手に戦うこととなった咲坂と佳恵。
互いに強いライバル心を抱く2人は負けられないと意気込むことに。

それぞれ対宮前に向けて行動する2人。

まずは佳恵だが「唐松物産」側が合併後の資金繰りを気にしていると知るや「顧問先の別会社に合併後の株式のうち15パーセントを購入して貰うこと」で話をまとめた。
言わば「唐松物産」側のメリットを提示することで落着させたのだ。

続いては咲坂……の筈であったが、こちらが大苦戦することに。
困った咲坂は小西を直接訪ね、彼が意図的に「シンヨーメディカル」を嵌めたことを確信する。
小西は過去にも「四葉メディカル医療器」などで同様のことを行って業界を渡り歩いていたのである。

悪びれた様子の無い小西に激怒した咲坂は彼の接待費に注目する。
500万円以上300枚に渡る領収書を前に、その正当性を1つ1つ確認して行く咲坂。
すると、意外な事実が浮上することに。

改めて宮前を訪ねた咲坂は小西は会社を辞める直前に用いた「しゃぶしゃぶ」「焼肉」「ステーキハウス」計3件10万円の経費が不当な物であったと指摘。
それもその筈、小西が同道していた相手は当の宮前だったのである。

宮前は事前に「辞めさせられそうなのだがどうすれば良いか」と小西から飲食を提供されながら相談を受けていたのだ。
ところが、小西はこれをこともあろうにこれから刃を向ける「シンヨーメディカル」の経費で落としていたのだ。

場合によっては計画性を窺わせかねない証拠に、宮前は矛を収めることに。
宮前は「咲坂なら過去の被害者を焚き付けて経歴詐称で訴えるぐらいやりかねない」と小西を説得。
結果、小西は請求を取り下げることに。

見事に「シンヨーメディカル」の要望を果たした咲坂。
顧問料の値上げも実現し、上機嫌になるのであった。

一方、みずきは咲坂と佳恵のいがみ合いに心を痛めていて―――エンド。

<感想>

原作なしオリジナル作品。

では、ドラマの感想を。

今回も、咲坂は「相手の土俵ではなく自身の土俵で戦う」との戦法で相手の弱味を見出して勝利を手にしました。
一方、佳恵は「自分も相手もメリットのある、すなわちWIN―WINの関係に持ち込む」ことで勝利を収めました。

まさに、絡め手と王道とでも言うべき勝ち方で対照的です。
これが咲坂と佳恵の性格や考え方に直結しているのかな。
だからこそ、元夫婦同士でありながらライバル関係にある。
これにみずきは強く心を痛めている様子。

ただ、咲坂と佳恵の離婚は性格的な不一致だけではなく、何か直接的なトリガーとなった事件があるようにも思えますが描かれる日は来るのか!?
また、咲坂と佳恵は表向き揉めているようでも裏では互いに実力を信頼し合っているようにも見えるからなぁ……。
何しろ、似ていないようで「負けず嫌い」な点だけはソックリだし。
何とも複雑な夫婦関係と言えそうです。

ちなみに、今回は宮前の優秀さや曲者ぶりがもう少し強調されていても良かったかなぁと思わないでもない。
確かに咲坂と佳恵相手にそれぞれ別の衣装で接したり、公式HPを2つ用意したりと曲者っぽくはあったけど、もう少し実力で「強敵!!」と思わせる何かが欲しかったかなぁ。
少なくとも、咲坂が宮前の行動でピンチに陥る描写があっても良かった気はする。
それでこそ、ラストの咲坂の反撃が胸をすくものになる筈なので。
此の点が今回は些か薄味に感じられました。

とはいえ、まだまだ第2話。次回に期待!!

◆関連過去記事
木曜ドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」第1話(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「グッドパートナーと出会って納得のマイホームを手に入れた11のストーリー」です!!
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2016年04月28日

「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」(2015年、NHK)

「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」(2015年、NHK)ネタバレ批評(レビュー)まとめです。

NHK系日曜23時枠にて放送、全6回。
2015年7月から8月にかけて英国で放送されていた作品で、原作はアガサ・クリスティーの『秘密機関』と『NかMか』。
それぞれ3話ずつ1エピソードとなっており、前半3話(1から3話)が『秘密機関』、後半3話(4から6話)が『NかMか』となっている。

【トミーとタペンス ―2人で探偵を―】
「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」1話「秘密機関1」(10月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」2話「秘密機関2」(10月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」3話「秘密機関3」(11月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」6話「NかMか3」(12月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事
【書評(レビュー)】
・「ホロー荘の殺人」ネタバレ書評(レビュー)
「ホロー荘の殺人」(アガサ・クリスティー著、中村能三訳、早川書房刊)

『オリエント急行の殺人』(アガサ・クリスティー著・山本やよい訳 、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

・ポアロシリーズ最終作「カーテン」ネタバレ書評(レビュー)はこちらから。
「カーテン」(アガサ・クリスティー著・中村能三訳 、ハヤカワ書房刊)

「ねじれた家」(アガサ・クリスティ著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

【映像化作品】
「オリエント急行殺人事件」
フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第2夜(後編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 犯人側から事件を描く世界が初めて目にする復讐劇・今夜完結!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【映画化関連情報】
【速報】ミス・マープルものがディズニーで映画化されるとのこと!!

アガサ・クリスティ原作「ねじれた家(Crooked House)」が映画化!!

シュワちゃんがアガサ・クリスティ原作映画に出演!?「そして(敵が)誰もいなくなった」な映画のタイトルは「サボタージュ(原題)」!!

映画「オリエント急行殺人事件」がリメイクとのこと!!

【イベントその他】
アガサ・クリスティー生誕120年展覧会開催中!!

金沢にてアガサ・クリスティー原作「検察側の証人」舞台上演決定!!

舞台「検察側の証人」東京公演決定!!

アガサ・クリスティ「ポアロにうんざり」発言にファン「え〜〜〜っ!!」と叫ぶ

「ザ・リッツ・カールトン大阪」にて「アガサ・クリスティー ナイト」開催!!

【注目】「アガサ・クリスティ大事典」が話題に

2014年の今もポアロシリーズ続編が刊行されていた!?その名も『モノグラム殺人事件』(早川書房刊)に注目せよ!!

2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!

やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!

【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!

【2015年】『そして誰もいなくなった』ミニドラマシリーズ版が製作中とのこと!!

【朗報】英国ドラマ「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」がNHKさん日曜23時枠にて放送開始とのこと!!

ホームズに続きミス・マープルも現代へ!?米国にて「Marple」製作決定とのこと!!

「アガサ・クリスティー トミーとタペンス -2人で探偵を- DVD BOX」です!!
アガサ・クリスティー トミーとタペンス -2人で探偵を- DVD BOX



「おしどり探偵[完全版]DVD-BOXI」です!!
おしどり探偵[完全版]DVD-BOXI



「おしどり探偵[完全版]DVD-BOXII」です!!
おしどり探偵[完全版]DVD-BOXII

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『東京帝大叡古教授』(門井慶喜著、小学館刊)

『東京帝大叡古教授』(門井慶喜著、小学館刊)ネタバレ書評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

日本初!文系の天才博士が事件を解決!
それでも地球は動いている。――こう語ったイタリアの科学者の名前を冠した大ヒットシリーズがある。ミステリーの主人公には、かように天才物理学者や、天才数学者がしばしば登場する。たしかに、理系の天才は見えやすい。
しかしながら、天才は文系にも存在している。
中世の修道院を舞台にしたミステリー『薔薇の名前』で知られる哲学者ウンベルト・エーコなど、その一人であろう。
この物語は、そんな文系の天才が登場するミステリーである。
物語の主人公・宇野辺叡古(うのべえーこ)は、東京帝国大学法科大学の教授である。大著『日本政治史之研究』で知られる彼は、法律・政治などの社会科学にとどまらず、語学・文学・史学など人文科学にも通じる“知の巨人”である。
その知の巨人が、連続殺人事件に遭遇する。
時代は明治。殺されたのは帝大の教授たち。事件の背景には、生まれたばかりの近代国家「日本」が抱えた悩ましい政治の火種があった。

他を圧倒する「知の巨人」が開示していく事件の真相は、まさに予測不能。ラストは鳥肌モノ!!
第153回直木賞候補作、早くも文庫化!
(小学館公式HPより)


<感想>

あらすじにある大ヒットシリーズとは東野圭吾先生『ガリレオ』のことですね。
ただ、どちらかと言うと本作は山田風太郎先生『明治断頭台』(角川書店、筑摩書房刊)に近い印象。

そんな本作は衒学的な遊びに満ちている点が特徴。
何しろ、宇野辺叡古自身が『薔薇の名前』の著者ウンベルト・エーコのもじりですし。
他にも、思わぬ形で登場する偉人たちには日本史に詳しい読者ならばニヤリとしてしまうに違いありません。
例えば、徳富蘇峰、原敬、夏目漱石ら偉人が多々登場。
そして、語り手である阿蘇藤太の意外な正体とは!?

なお、ネタバレあらすじはかなり改変しています。
興味のある方は本作それ自体を読むべし!!

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
宇野辺叡古:東京帝国大学法学部教授、「知の巨人」。
阿蘇藤太:宇野辺の助手だが、その正体は……。
高梨教授:七博士の1人、第1の被害者
鳥居教授:七博士の1人、第2の被害者
おはつ:おちかの母
おちか:おはつの娘
徳富蘇峰:宇野辺の親友、実在の人物
夏目金之助:後の夏目漱石
原敬:後の平民宰相
重光葵:後の外務大臣


時は明治時代、日露戦争に勝利した直後のことである。
大国に勝利したとの自信から国民は講和条約により得られる報酬の大きさに期待していた。
それは裏を返せば、それだけの犠牲を強いられた戦いであるとも言えた。
言わば、犠牲に見合う……いや、それ以上の代価を求めたのだ。
そんな風潮を後押しするように高梨教授、鳥居教授ら七博士が戦争を推進する言説で世を鼓舞していた。

そんなある日、1人の男性が彼の師である東京帝国大学法学部教授・宇野辺叡古との待ち合わせ場所に急いでいた。
ところが、待ち合わせ場所には叡古教授ではなく高梨教授……しかもその死体があったのである。

男性は駆け付けた警官の取調べを受けて慌てる羽目に。
後から現れた叡古教授は咄嗟に男性に阿蘇藤太との偽名を与えてその場を救う。
叡古教授は何者かに罠に嵌められたことに気付き、男性を巻き込まないようにしたのだ。
こうして、男性は阿蘇藤太として暮らすこととなった。

一方、事件は瞬く間に知られることとなった。
叡古教授が高梨教授に対し異を唱える立場にあったことや、生前の高梨教授が「叡古に殺される」と洩らしていたことから容疑は叡古教授へと向かうことに。

この事態に、宇野辺の親友であり「國民新聞」を主宰する徳富蘇峰は胸を痛める。
蘇峰もまた叡古と同じく世情に不安を抱く1人、言わば同志である叡古の危機は捨て置けないものだったのだ。

矢先、今度は鳥居教授が殺害されてしまう。
この容疑は夏目金之助(後の夏目漱石)に向かうことに。
叡古教授は夏目金之助を庇いつつ、濡れ衣を晴らす為に真犯人探しに乗り出す。

続いて、さらに七博士が殺害され被害者は3人に。

そんな中、叡古教授はおはつとおちかの母娘に出会う。
実は事件の実行犯はおはつの息子たちであった。
だが、何者かに依頼されたらしい。
つまり、黒幕が存在するのだ。
おちかによれば、その黒幕は原敬なのだそうだが……。

一方、七博士が3人まで殺害されたことで推進派の勢いが落ち込むかと思いきや、逆に勢いづく事態に発展。
人々は鳥居教授らの死を惜しむと、これと対立していた運動家たちを批難し始めたのである。
結果、「國民新聞社」が暴徒の襲撃を受けることに。
叡古教授と阿蘇らは徳富蘇峰と共にこれを撃退する。

こうして難を逃れた叡古教授は関係者を呼び集めると「犯人を告発する」と宣言する。
ところが、叡古教授が挙げた名は友人である筈の徳富蘇峰であった。
叡古教授によれば、徳富蘇峰は「七博士を殺害し見せしめを作ること推進派の勢いを削ごう」と考えたのだ。
其処で原敬を騙り、おちかに犯行を依頼したのだ。
この犯行を原敬によるものに偽装することで、危険視していた原を排除するつもりだったようだ。
まさに「一石二鳥」である。

これを認める徳富蘇峰だが、1点だけ異なると主張する。
実際に殺害するつもりは無かったのだそうだ。
あくまで事件を演出するつもりだったのである。
ところが、何者かが途中から便乗し、おちかたちを操り犯行に及ばせたのだ。

何やら深い溜息を洩らす叡古教授。
それから数日後、叡古教授は阿蘇を伴い陛下との謁見の場を設けた。

叡古教授は真犯人について語り出す。
計画を立てたのは徳富蘇峰だが、その計画に便乗した真犯人とは……なんと第2の被害者である鳥居教授であった。
鳥居教授は徳富蘇峰の計画を知り、逆に推進派の起爆剤になり得ると考えた。
其処で実際の犯行に及ぶようにおちかたちを誘導したのだが……ただ1つだけ誤算があった。
鳥居教授自身を標的から外すように言い含めていたのだが、上手く伝わっていなかったのだ。
結果として、鳥居教授は2番目に命を落とすこととなってしまった。

これを聞かれた陛下は「以後、このようなことがないように」と周囲に厳命されるのであった。
また、立ち会った阿蘇は叡古教授が自身の為に此の場を用意したと悟り、今後も奮闘することを誓う。
そんな阿蘇の本名こそ重光葵、後に第二次大戦で敗れた日本を支える外務大臣その人であった―――エンド。

文庫版「東京帝大叡古教授 (小学館文庫 か 44-1)」です!!
東京帝大叡古教授 (小学館文庫 か 44-1)



キンドル版「東京帝大叡古教授」です!!
東京帝大叡古教授



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明治断頭台 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)

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