2016年04月22日

木曜ドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」第1話(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)

木曜ドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」第1話(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

とある朝、お洒落なセレクトショップを物色するひとりの男――咲坂健人(竹野内 豊)は『神宮寺法律事務所』の敏腕パートナー弁護士。彼は出勤前の時間を使い、顧問先企業の社長へのプレゼントを選んでいた。
その頃、『神宮寺法律事務所』には新人弁護士の熱海優作(賀来賢人)が着任。ボスである神宮寺一彦(國村 隼)から、教育担当となる弁護士を告げられていた。
『神宮寺法律事務所』には咲坂のほかに、夏目佳恵(松雪泰子)、猫田純一(杉本哲太)というふたりのパートナー弁護士と、それぞれ彼らについているアソシエイト弁護士の赤星 元(山崎育三郎)と城ノ内麻里(馬場園 梓)、そしてパラリーガルの九十九 治(大倉孝二)らという存在が。熱海は咲坂のもとで弁護士としての実践業務を学んでいくこととなるが、出勤した咲坂はどこか不満そうな態度をとるのだった。
そんな咲坂に、マミーデザインという会社の社長・重国夕子から著作権侵害訴訟の弁護依頼が舞い込む。広告代理店最大手の帝都広告からの発注で、ある清涼飲料水のキャラクターデザインを作成したものの、スポンサーのイメージに合わないという理由でデザインはボツに。数カ月後、別件で依頼のあった地方の町おこしイベントのキャラクターにそのデザインを使用したところ、帝都広告から著作権侵害で訴えられたという。
損害賠償金として一億円を請求されたと語る重国。両社の間には正式な発注書が交わされており、その書面上には「キャラクターデザインの著作権は帝都広告に譲渡する」という旨の文章が記載されていた…。
圧倒的不利な状況ではあるものの、帝都広告の代理人である『岬&マッキンリー法律事務所』の顧問弁護士の不誠実な態度に咲坂は、神宮寺に「マミーデザインにはビタ一文払わせません!」と全面的に争うことを宣言。『岬&マッキンリー法律事務所』を目の敵にしている神宮寺は、佳恵と猫田に咲坂をサポートするよう指示し、総力戦で絶対に勝利をモノにするよう命じる!

帝都広告からの訴状に目を通した佳恵と猫田は「勝ち目なし」と口を揃える。「俺は降りる」とサポートを放棄した猫田に対し、佳恵は継続を表明。だが咲坂が密かに考案していた反撃作戦を聞いた佳恵は、そのあまりに無謀な案に絶句する…!
(公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……

新人弁護士・熱海優作は期待に胸を膨らませていた。
彼は希望通り「神宮司法律事務所」に採用が決定したのだ。

その出勤初日、熱海は事務所のボスである神宮寺一彦から教育担当となる弁護士を紹介される。
その人物こそ「神宮司法律事務所」のパートナー弁護士・咲坂健人であった。

「神宮司法律事務所」には「パートナー弁護士」と「アソシエイト弁護士」が3人ずつ存在していた。
また「パートナー弁護士」と「アソシエイト弁護士」は1人ずつコンビを組むことが決められていた。

「神宮司法律事務所」の場合は咲坂健人、夏目佳恵、猫田純一の3人が「パートナー弁護士」であり、「アソシエイト弁護士」には佳恵の下に赤星元、猫田の下に城ノ内麻里が付いていた。
これに咲坂の下に熱海が付くこととなる。
他にパラリーガルとして九十九治らが働いており、彼らが事務手続きなどを代行することになる。

初日ということもあって意気込む熱海だが、咲坂はかなり個性的な人物であった。
結果、着任早々から振り回されることに。

矢先、咲坂にデザイン会社「マミーデザイン」社長・重国夕子から依頼が舞い込んだ。
広告代理店最大手「帝都広告」からデザインについて著作権侵害で訴えられたのだそうだ。

実は夕子は過去に「帝都広告」からの発注を受けて、ある清涼飲料水のキャラクターデザインを作成した。
ところが、そのデザインは担当者から一方的に没にされてしまった。
数ヵ月後、別件で依頼があった町おこしイベントのキャラクターに転用したところ、帝都広告から損害賠償を請求されてしまったと言う。
その金額は一億円、また「帝都広告」と「マミーデザイン」の間では正式な発注書が取り交わされており、その中では「キャラクターの権利は帝都広告に帰属する」との一文が添えられていた。

書類上は「帝都広告」に理があり、「マミーデザイン」が圧倒的不利なこの状況。
当初は渋々ながら引き受けた咲坂であったが「帝都広告」の代理人「岬&マッキンリー法律事務所」の担当者・香田と交渉するや一変する。
香田はクライアントである「帝都広告」の法務部本部長・前園と共に勝利を確信しており居丈高な態度を崩さなかったのだ。
その傲慢な態度に憤った咲坂は完全勝利以外の決着はないと考えるように。

相手が業界最大手の1つ「岬&マッキンリー」であると知った神宮寺もこれを支持し、佳恵と猫田を加えて全面対決を企図する。
神宮司は「岬&マッキンリー」に苦い想いを抱いていたのである。

しかし、猫田は早々に匙を投げてしまい離脱。
佳恵もまた勝てないと判断し、独自に香田と現実的な賠償金額についての交渉を開始する。
だが、咲坂にはある秘策があった。

その夜、帰宅した咲坂は1人娘のみずきと寛ぐ。
翌朝、リフレッシュを果たした咲坂は反訴状を用意する。
最初の契約が「帝都広告」に有利過ぎるとの「著作権確認」と、今回の訴訟によりマイナスイメージを蒙ったとして「信用棄損」で逆訴訟を起こしたのだ。

これを伝え聞いた佳恵は「意味がない」と咲坂を批判。
売られた喧嘩を買う形で咲坂も佳恵に挑み、2人は喧嘩別れしてしまう。

何やら口喧嘩に手慣れた様子の2人に戸惑う熱海。
それもその筈、咲坂と佳恵は元夫婦だったのだ。
つまり、みずきは咲坂と佳恵の娘なのだ。

咲坂に任せるべきではないと反発する佳恵は神宮寺に報告。
ところが、これを聞いた神宮寺は咲坂の意図を察しゴーサインを出す。
神宮寺にその狙いを教えられた佳恵も協力するように。

その翌晩、夕子が倒れてしまった。
理由は過労だ、帝都広告の圧力に抗しようとして憔悴してしまったのだ。

夕子を追い込んだ「帝都広告」に激怒した咲坂は前園を訪ね宣戦布告する。
プライドを傷付けられた前園は弁護士会に咲坂の懲戒請求を行うことに。

その頃、「帝都広告」法務部課長・橋本のもとには「岬&マッキンリー」から報酬請求が届いていた。
その金額は実に420万円、タイムチャージ方式故の金額であった。
眉を顰める橋本であったが……。

咲坂による反訴は続いていた。
今度は「不正競争防止法違反に基づく損害賠償請求」を起こしたのだ。

「こんなことでは痛くも痒くもない、時間をかけて徹底的に戦ってやりますよ」
自信満々の香田、それに同調する前園。
だが、この言葉を聞いた橋本はさらに表情を暗くする。

さらに、咲坂による反訴が続く。
今度は「独占禁止法に基づく損害賠償請求」を起こしたのだ。

これに熱海が頭を抱えた。
咲坂の意図を知らない熱海は赤星らに愚痴を零すが……赤星は聞くなり、その意図を看破する。

「神宮司法律事務所」では着手金に成功報酬の合計が弁護士報酬となる。
だが、「岬&マッキンリー」では「タイムチャージ方式」の為に弁護士1人に1時間7万円の報酬が必要となる。
しかも、今回のクライアントが大手の「帝都広告」だった為に「岬&マッキンリー」側では6人をこれに充てていた。
1時間で実に42万円が発生することになる。
加えて反訴状の案件でさらに時間を取られることになり、それが長期化すれば「帝都広告」の負担額は1千万円を超えかねないのだ。

「味方だと思っていた顧問弁護士団が敵に回ることになる」
これこそ咲坂の秘策だったのである。

事実、次々と反訴を繰り返す咲坂により「帝都広告」は報酬の支払いに追われ始めた。
前回の420万円に続き、今度は886万円の報酬請求が届いたのだ。
反訴への対応を含めれば、すぐに2千万円を超えると思われた。

これが続けば社に損失を与えかねない……怯える橋本だが、前園は「幾らかかっても良い」と豪語。
咲坂へもその旨を告げて一切退く気は無いことを示す。

採算度外視で向かって来られたことに動揺する咲坂。
佳恵らは「この敗戦の責任をどう取るのか!?」と詰め寄る。
咲坂にとって明らかなピンチだ。

直後、香田から「訴訟を取り下げたい」との連絡が入った。
前園は対決姿勢を崩さなかったが、社を裏切ることになると怖れた橋本が佐々木専務に報告したのだ。
結果、「帝都広告」はこれ以上の訴訟を望まないことで決まったのである。

思いもよらぬ逆転劇であった。
こうして、咲坂は逆転勝利を掴み取った。
一転、佳恵らも咲坂を褒めそやす。

後日、咲坂たちは勝利に喜んだ夕子と顧問契約を結ぶことになるのであった―――エンド。

<感想>

原作なしオリジナル作品。

では、ドラマの感想を。

「相手の土俵ではなく自身の土俵で戦う」と共に「相手の糧道を断つ」……まさにゲリラ戦法でしたね。
ドラマの意図に沿えば「相手が大きかったが為に動くにもコストがかかる点が自滅に繋がった」と言えるでしょうか。
半ば危険球とも言える奇策でしたが、次回も思わぬ解決策で視聴者をドキドキさせてくれそうです。

そして、咲坂と佳恵の掛け合いは流石に元夫婦の貫録でした。
未だ両親の離婚に納得していない様子のみずきですが、彼女も含めた家族の行方も本作の見所と言えそうです。

それと、猫田先生は毎回、蚊帳の外ポジションなのだろうか!?
また、熱海君の成長エピソードもありそうなので、その辺りも期待です。

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2016年04月21日

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」最終話(第5話)「指」(5月16日、5月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」最終話(第5話)「指」(5月16日、5月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

記者クラブとの報道協定を守るため、三上(ピエール瀧)は、松岡(柴田恭兵)が指揮する捜査車輌に乗り込んでいた。三上は再び、被害者の父が身代金を運ぶ車を追うことになる。新たな誘拐犯が父・目崎(尾美としのり)に指示する受け渡しルートは、14年前のロクヨンと全く同じだった。一方、松岡は美那子(木村佳乃)にも捜査への協力を依頼していた。そして、美那子が現場で目撃したものは‥。さらに、三上の娘のゆくえは‥
(公式HPより)


では、続きから……(一部、重複アリ)。

・前回はこちらから。
土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第4話「顔」(5月9日、5月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

14年前の「64事件」を模倣したような誘拐事件が発生、被害者は目崎の娘・歌澄である。
「サトウ」を名乗る誘拐犯の要求により、目崎は犯人の要求に従い身代金受渡しを行うこととなった。
三上は指揮車に同乗して目崎を追跡することに。

誘拐犯人はこれまた当時と同じようなコースを目崎に走らせる。
ところが、目崎は犯人の指示を無視し別のルートを選択する。
驚く三上であったが、そのルートこそ指定された場所へ向かう最短距離であった。

指定された河原に辿り着いた目崎は犯人の指示に従い身代金を燃やす。
さらに、近くに置かれた犯人のメモで冷蔵庫の中を見るよう促され絶望の叫びを上げるのだが。

同じ頃、捜査本部では歌澄の無事が確認されていた。
歌澄は単に遊び呆けていただけであった。
それを誘拐犯が誘拐だと言い張っていただけだったのだ。

これを知らされた目崎。
慌てて冷蔵庫の中を確認するとメモの半分を切り取り食べてしまった。
証拠隠滅だ。

実は其処には「64事件」が目崎の犯行であると示唆する内容が記載されていた。
そう、目崎こそが「64事件」の犯人だったのだ。

そして、今回の誘拐事件の犯人こそ、当時の被害者である雨宮とこれに共感した幸田であった。
松岡は彼らの逮捕を指示すると共に目崎の取調べを行う。
「64事件」は未だ時効にはなっていないのだ。

こうして、事件は解決し報道協定が解除された。

帰宅した三上は雨宮が目崎に辿り着いた方法に思い至る。
それこそ、あの無言電話であった。

一ヶ月前に松岡と三上と三船、三週間前に村越と電話があった。
すなわち、マ行だ。
マの松岡からミの三上、ムの村越と無言電話は続いていた。

雨宮は14年前の犯人の声を覚えており、電話帳に従ってアイウエオ順に無言電話を架けることで電話口に出た相手の声を確かめていたのだ。
そして、十日前に忘れようもない目崎の声に辿り着いた。
其処から今回の事件が始まったのだ。

三上は雨宮の執念と共に、それだけ亡き娘へ強い愛情を抱いていたことを知り感慨に耽る。
何しろ、三上にとっても他人事ではない。
消えた娘・あゆみの行方である。

それから数日、うららかな午後のことである。
三上家に一本の電話が入った。
電話に出た三上だが、相手は無言であった。
しかし、三上にはそれが誰かすぐに分かった。
それこそ掛け替えのない家族だったのだから。

その日、新聞には「64(ロクヨン)事件の犯人、捕まる」との見出しが躍っていた―――「64(ロクヨン)」エンド。

<感想>

ドラマ原作は横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)。
ドラマ版は全5回放送、その最終話。

『64』(横山秀夫著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)

放送からかなり日時が経過しましたが、ようやくの記事となりました。
記事自体は完成していたのですが、タイミングを逸した形になっていたのが理由です。

そんな最終話「指」では「雨宮と幸田による犯人の告発」すなわち「指摘」が行われました。
また、犯人に辿り着く為に費やされた「雨宮の努力と時間」すなわち「雨宮の指」も大きい。
その指が電話帳をめくり、電話機のボタンを押し続け、遂に犯人に辿り着いた。
そうして彼らが指差した相手は目崎、それに松岡が応えた。

ちなみに同じ原作に基づく映画「64」は前篇が2016年5月7日に公開予定。
こちらも注目です!!

横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)が続々実写化!!まずは2015年4月に連続ドラマ化、次いで2016年に映画化とのこと!!

◆関連過去記事
【横山秀夫先生著作記事】
『陰の季節』(横山秀夫著、文藝春秋社刊『陰の季節』収録)ネタバレ書評(レビュー)

『黒い線』(横山秀夫著、文藝春秋社刊『陰の季節』収録)ネタバレ書評(レビュー)

『64』(横山秀夫著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【ドラマ関連】
土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第1話「窓」(4月18日、4月24日)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第2話「声」(4月25日、5月1日)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第3話「首」(5月2日、5月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマ「64(ロクヨン)」第4話「顔」(5月9日、5月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「横山秀夫特別企画 永遠の時効 謎の数列29、41、51は無意識の自白調書!2つの完全犯罪とオンナの嘘を暴く逆転の取り調べ!」(6月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)

日曜洋画劇場「特別企画 臨場 劇場版 話題作!!テレビ初放送 大ヒットドラマ遂に映画化!!型破り検視官倉石が挑む最大の事件」(6月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【その他】
横山秀夫先生、前橋でのトークショーにて小説観を語る!!

横山秀夫先生7年ぶりの新作『64』、文藝春秋社より2012年10月27日発売決定!!

【速報】横山秀夫先生『臨場』が映画化決定!!キャストはドラマ版と同じ!!

「横山秀夫サスペンス」DVD-BOX、2010年10月27日発売!!

横山秀夫先生『64』(文藝春秋社刊)が続々実写化!!まずは2015年4月に連続ドラマ化、次いで2016年に映画化とのこと!!

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「陰の季節 (文春文庫)」です!!
陰の季節 (文春文庫)



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陰の季節 D県警シリーズ



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顔 FACE



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水曜ミステリー9「マザー・強行犯係の女〜傍聞き〜 伝えたい話を別人の会話から漏れ聞くことで信じやすくなる効果――傍聞き。連続殺人に潜む過去の闇、怨恨、娘の本心…強行犯係・羽角啓子が傍聞きで真実に迫る!」(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「マザー・強行犯係の女〜傍聞き〜 伝えたい話を別人の会話から漏れ聞くことで信じやすくなる効果――傍聞き。連続殺人に潜む過去の闇、怨恨、娘の本心…強行犯係・羽角啓子が傍聞きで真実に迫る!」(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

ある日、若い女性を狙った殺人が立て続けに発生する。一人目の被害者は建設会社勤務の阿川明美(由梨乃)。二人目はフリーターの神田朱美(木嶋のりこ)。いずれも死に顔に口紅で×印が描かれ、杵坂署・強行犯係の羽角啓子(南果歩)らは通り魔連続殺人事件として捜査を進める。

同じ頃、啓子の自宅の二軒隣りに住み、普段から懇意にしている羽角フサノ(佐々木すみ江)が、居空き事件の被害に遭う。フサノの話では、現金と共に一昨日ぶつかった人が落とした腕時計が無くなったという。さらに犯行時刻に右目の下に傷がある怪しい男がいたという目撃情報も。それを聞いた啓子は、2年前に逮捕し、右目の下に傷を負わせた横崎宗市(高橋和也)のことを思い出す。10日前に出所しており、恨みから菜月(濱田ここね)が狙われないか不安に思っていた。

そんな中、歌舞伎界のプリンスの恋人で読者モデルの女子大生・澤井夏蓮(瀬戸さおり)が遺体となって発見される。顔に×印が書かれていたことから、通り魔殺人と同一犯と目されるが、啓子は夏蓮だけ×の書き順が違うことに気づく。捜査会議で別人による犯行の可能性を指摘するが、その時、捜査一課の課長・田神崇(丸山智己)から、朱美殺害現場に残った毛髪が、3年前に殺人で逮捕された木場亮介(杉山ひこひこ)と一致したことが告げられる。身柄を確保すべく、捜査員は木場の自宅を訪ねるが、すでにもぬけの殻で…。

一方、刑事課長の八生守雄(佐戸井けん太)から「余計なことはするな」と釘をさされた啓子だったが、独断で夏蓮の身辺調査を始めていた。そんな中、警務課長の伊丹小次郎(田中要次)に呼び出される。留置所にいる人物が啓子に会いたがっていると言う。その男はフサノ宅の居空きをしたとして捕まった横崎で、さらに身の危険を感じる啓子だった…。

その頃、木場の家で発見された衣類が、第一の被害者・明美のものであると判明。犯人らしき証拠をつかんだ警視庁鑑識課管理官・秋月浩司(柄本明)は、その人物探しに人を割いてほしいと田神に懇願するが、木場の確保が先だと聞く耳を持たない。

夏蓮の犯人は別人だと考える啓子と秋月。連続殺人の犯人は同一人物なのか否か?木場の行方もつかめない中、再び×印が書かれた、第四の殺人が発生してしまう…。
(水曜ミステリー9公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……。

杵坂署強行犯係の羽角啓子には小学生の1人娘・菜月が居る。
夫も刑事であったが逮捕した犯人に逆恨みされお礼参りとして殺されてしまった過去がある。
だから、母1人娘1人の生活だ。

だが、最近になって啓子は菜月のある癖に悩まされていた。
菜月は啓子への不満があると直接伝えず、わざわざ自宅あてに葉書を送るのだ。
このまどろっこしい方法には啓子は頭を抱えざるを得ない。
しかも、この葉書が近所に住む同姓の老女・羽角フサノに届いてしまうのである。
葉書の内容は「家事をサボるな!!」などといったものが殆どで、フサノが目にしているかと想像すると啓子としては顔から火が出る思いである。

そんなある夜、連続通り魔殺人事件が立て続けに発生した。
1人目の被害者は建設会社勤務の阿川明美、2人目の被害者はフリーターの神田朱里だ。
殺害方法こそ1件目が刺殺、2件目が絞殺と異なるが、共に遺体の顔に口紅でバツ印が落書きされていた。
啓子はこの捜査に乗り出すことに。

ところが、2件目の通り魔事件が起こった翌日のことである。
フサノ宅が居空きの被害に遭ってしまった。
居空きとは住人が居る中で堂々と盗みが行われること。
フサノによれば現金と共に昨晩に拾った腕時計が被害に遭ったと言う。
啓子は犯行現場付近で右目の下に傷のある怪しい男が居たとの目撃証言を聞き、不安を覚える。
啓子自身が逮捕した横崎宗市のことを思い出したからだ。

横崎は2年前に妻との痴情のもつれから刃物を振り回し啓子に逮捕されていたが、10日前に社会復帰を遂げていた。
もしかすると、そのことを根に持っているのではないか!?
だからこそ、啓子宅と間違えてフサノ宅に侵入したのではないか!?
夫のことがあるだけに啓子の心は乱れるばかり……。

矢先、澤井夏蓮が何者かに殺害されてしまう。
夏蓮は読者モデルの女子大生、歌舞伎界のプリンスと呼ばれる桐生内蔵助の恋人として騒がれていた。
その遺体に、またもや口紅でバツ印が落書きされていたことから捜査本部の責任者・田神崇は通り魔事件第3の犯行として捜査を開始する。

だが、啓子はこの見解に異議を唱える。
夏蓮の遺体だけはバツ印の描き順が異なっていたのだ。

しかし、田神は聞く耳を持とうとしない。
むしろ、2件目の現場から木場亮介の毛髪が検出されたことから彼の犯行を疑う。
こうして身柄を確保すべく木場宅が確認されるが、当の木場は1週間ほど前から姿を消していた。
さらに木場宅から1件目の被害者の衣類が見つかり、田神は木場確保を優先するよう指示を出す。

一方、啓子は犬猿の仲である警務課長・伊丹小次郎から「留置所の15番が会いたがっている」と呼び出された。
ところが、その15番こそフサノ宅の居空きの容疑で逮捕された横崎だったのである。
横崎はニヤニヤ笑いを浮かべると「明日、面会室に来て下さい」と啓子へ依頼する。
尚更、身の危険を感じる啓子だが……。

同じ頃、啓子の旧知である警視庁鑑識課管理官・秋月浩司は夏蓮の携帯電話に3件ほど不審な着信履歴があることを発見。
すべて留守番電話として録音されており無言であったが、小田急線北新宿駅の公衆電話からの通話であることに気付き、防犯カメラ映像から共通の人物を見出していた。

横崎のことを不安に思いつつ帰宅した啓子。
すると、フサノが葉書を届けて来る。
もちろん、菜月の葉書である。
其処には「泥棒を追い回すだけじゃなく、家の仕事もして!!」と記されていた。
菜月の考えていることが分からない啓子は「泥棒じゃないの、連続殺人犯なの!!」と叱りつけてしまう。

その夜、中村鈴江なる女性が刺殺されてしまった。
またも、顔にバツ印が残されていたが書き順は1件目、2件目と同じであった。
これにより、啓子は夏蓮の殺害のみ別件なのではないかとの認識をより強くする。

そんな啓子の部下・黒木駿が気になる情報を手に入れて来た。
夏蓮がネット上に嫌がらせの書き込みをしていたとの噂があったのだ。
噂の主は小柴由香里なる女性、彼女によると夏蓮の無責任な書き込みで内定取り消しの憂き目に遭ったと言う。
しかも、夏蓮は中学時代に人を殺したと自慢していたそうだが……。

5年前、中学時代の夏蓮の同級生が自殺を遂げていた。
その同級生の名は須藤エリナ。
だが、遺書も無く自殺の理由は未だに明らかになっていないらしい。

当時の担任で今は杵坂第二中学校副校長となっている温井博によれば、エリナ自身の家庭環境が原因だそうだ。

エリナの母・渡辺郁子を訪ねたところ、エリナの死を契機に夫婦仲が悪くなり離婚してしまったと語る。
また夏蓮殺害時刻と思われる22時のアリバイを尋ねたところ、些か戸惑いつつもすらすらと語り出した。

後に温井と郁子のアリバイは共に確認されることとなる。

その午後、啓子は伊丹立ち会いのもと約束通り横崎との面会に訪れた。
ところが横崎は何も語ろうとせず、業を煮やした伊丹が部下の斉藤と交代した。
途端、横崎は「取調中の空気で分かったんですけど羽角フサノさん宅の居空き犯は直に捕まります。つまり、私はもうすぐ釈放になるんですよ」と笑顔を浮かべながら語り出した。
これをもうすぐ自由になるとの宣告だと受け取った啓子はさらに身の危険を感じることに。

翌朝、啓子は伊丹に絡まれてしまう。
なんでも、横崎との面会直後から斉藤が早退してしまって出て来ないらしい。

「あんたが悪いんじゃないの!?」
普段の伊丹の態度を思い出し、悪態を吐く啓子。

それでも気が収まらなかった啓子は黒木相手にも愚痴を零す。
これを聞いていた黒木は斉藤が射撃の名人であることを伝え、広報誌にも掲載された有名人だと教える。
広報誌の写真で笑う斉藤の腕にはフサノ宅から消えたとされる腕時計が光っていた。

此処で啓子は気付いた。
居空き犯の狙いは金ではなく腕時計が目的だったのだ。
フサノが腕時計を拾ったのは第二の通り魔事件の夜である。
腕時計は通り魔事件の犯人の物だったのだ。
すなわち居空き犯こそ連続通り魔事件の犯人だ。
そして真犯人は……。

啓子は木場の居所が分かったと語り、その現場へ。
数時間後、木場は既に死亡していたことが判明する。
なんと、木場宅の庭に埋められていたのだ。

木場は真犯人に殺害されていた。
2件目の現場に残された毛髪や1件目の被害者の衣服は真犯人が木場を犯人と偽装すべく仕掛けた品であった。
その真犯人こそ斉藤である。

この啓子の推理を裏付けるように斉藤宅から被害者の物と思われる口紅が押収される。
さらに4件目の被害者・鈴江は斉藤の元交際相手であった。
どうやら、鈴江が斉藤の犯行に気付き口封じされたようだ。

矢先、斉藤が田神を狙っていることが分かる。
駆け付けた啓子により斉藤は逮捕された。

斉藤の動機は他者に認められないことによるストレスであった。
特に田神には横柄な奴だと反感を抱いていたようである。

斉藤の逮捕により、横崎が釈放された。
横崎は事情を語り出す。

居空き当日、偶然にも横崎はフサノ宅で斉藤を目撃した。
ところが、横崎はフサノ宅の居空き犯として身柄を拘束されてしまった。
しかも、其処で当の犯人である斉藤を発見することに。
斉藤を告発したいが信用されるとは到底思えない。
其処で啓子との面会を演出しつつ、斉藤を追い詰めたのだ。
それこそ「傍聞き」である。
横崎は2年前に妻への凶行を未然に防いでくれた啓子に感謝しており、啓子に助けを求めていたのである。

しかし、まだ事件は解決していない。
夏蓮殺害犯が残っている。
だが、これについても啓子は突き止めていた。
秋月が入手した防犯カメラ映像が犯人を示していたのだ。

その頃、ナイフを手にした郁子が温井に迫っていた。
エリナ殺害の事情を問い質そうとしていたのである。
啓子はその場に駆け付けると郁子こそが夏蓮殺害犯であると指摘する。
郁子にはアリバイがある筈なのに、何故!?

実は郁子には22時以降のアリバイしか存在していなかった。
実際の犯行時刻は21時からだったのだ。
夏蓮は浮気の常習犯であり、それを隠す為に友人を利用して22時までのアリバイを作成していた。
この為に犯行時刻自体が1時間遅くなってしまい22時と誤認されてしまったのだ。

郁子は夏蓮殺害を認め、動機を語り出した。

テレビで夏蓮と桐生内蔵助との交際を報じられる姿を目にした郁子は彼女がエリナの同級生であることを思い出し周辺を調べ始めた。
すると、エリナが夏蓮とそのグループから陰湿なイジメを受けていたことを突き止めたのだ。

郁子は夏蓮に謝罪を要求するが、夏蓮はこれを拒否。
逆上した郁子は夏蓮を殺害した。
しかし、郁子にはまだやらねばならないことがあった。
エリナの死にはまだ隠された謎があったのだ。

それこそ、エリナの遺書の行方だ。
エリナの遺書は存在していた。
ところが、保身に走った温井がこれを握り潰していたのである。
結果、エリナの死はエリナ自身の責任に転嫁されてしまったのだ。
郁子は母としてエリナの死の責任を感じ、温井にもその清算を迫ろうとしていたのである。

郁子は逮捕された。
果たして、郁子の罪は問われるべきものだったのだろうか!?
啓子は自身の仕事に一抹の虚しさを抱えてしまう。

その日、菜月と共に家路に就いた啓子はフサノからまたも葉書を受け取ることに。
もちろん、菜月の葉書だ。
赤面しかけた啓子だが内容を目にして菜月の意図に気付く。
其処にはまたも「泥棒を追ってないで」と書かれていたのだ。
啓子が追っていたのは「居空き事件」ではなく「連続通り魔事件」である。

世間では連続通り魔事件に目が向いており、フサノが被害に遭った居空き事件は全く報道されない。
フサノは自身が無視されているのではないかと不安に駆られたことだろう。
そんなフサノを慮った菜月が敢えて葉書を目に届くように送ることで彼女を励ましていたのだ。
これも「傍聞き」である。

菜月の思わぬ優しさに胸を突かれる啓子であった―――エンド。

<感想>

新シリーズ「マザー・強行犯係の女」第1弾。
原作は長岡弘樹先生『傍聞き』(双葉社刊『傍聞き』収録)。
本作は2008年の「日本推理作家協会賞 短編部門」受賞作です。
過去にネタバレ書評(レビュー)してますね。

『傍聞き』(長岡弘樹著、双葉社刊『傍聞き』収録)ネタバレ書評(レビュー)

では、ドラマの感想を。

「連続通り魔殺人事件」と「夏蓮殺害事件」はドラマオリジナルですね。
「フサノ宅居空き事件」と「2つの傍聞き」が原作からとなっていました。

とはいえ、上手く原作を膨らませていたと思います。
少なくとも原作の特徴を活かす為に必要なアレンジであったと感じられました。

これならば全く別の原作(本作の設定のみ活かしたもの)やオリジナルでのシリーズ化を視野に入れても大丈夫な気がします。

此処からは思ったことをつらつらと。

夏蓮殺害犯は田神だと思ったんだけどなぁ……。
てっきり、郁子の別れた夫が田神で亡き娘・エリナの仇を討とうとしたものとばかり。
だからこそ、捜査を木場による連続通り魔事件に仕立てようとし。
だからこそ、真相に近付く啓子を疎んじた。
これに斉藤が気付いて田神を狙った的なストーリーだと思ってました。
純粋に別件だったのは意外でしたね。

そして、郁子は殺害後にアリバイを作っていたのか……。
急な犯行だったにも関わらず割と冷静だなぁ。

そう言えば「南果歩さんが刑事役」を演じ「過去に刑事であった夫が殉職」し「娘を1人で育てている」との設定で「スペシャリスト」の姉小路を思い出しました。

「スペシャリスト」最終話(10話)(3月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

また、「傍聞き」は一昨日(2016年4月18日)に放送された月曜名作劇場「陰の季節」でもありましたね。
尾坂部が用いたアレです。
此の点でも本作の理解をより手伝ってくれたと思います。
放送順の巡り合わせもありますね。

『陰の季節』(横山秀夫著、文藝春秋社刊『陰の季節』収録)ネタバレ書評(レビュー)

月曜名作劇場「横山秀夫サスペンス 陰の季節 横山秀夫最高傑作「64(ロクヨン)」の原点!第5回松本清張賞受賞作品 不朽の名作「陰の季節」が蘇る!「ロクヨン」と並ぶもう一つの未解決事件!その真相に涙する!」(4月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)

<キャスト>

羽角啓子:南果歩
黒木駿:皆川猿時
横崎宗市:高橋和也
八生守雄:佐戸井けん太
田神崇:丸山智己
羽角菜月:濱田ここね
富士田登:夙川アトム
澤井梓:星ようこ
斎藤拓也:松下洸平
澤井夏蓮:瀬戸さおり
温井博:日野陽仁
伊丹小次郎:田中要次
羽角フサノ:佐々木すみ江
渡辺郁子:高橋ひとみ
秋月浩司:柄本明 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


「傍聞き (双葉文庫)」です!!
傍聞き (双葉文庫)

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