2016年04月12日

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第33話「真相」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第33話「真相」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)です!!

登場人物一覧:
英玖保嘉門:往年の名探偵、引退を考えていたが……。ポアロポジション。
朝倉平助:英玖保の元助手、ブラジルから帰国した。ヘイスティングズポジション。
日之元警部:英玖保や朝倉と知己の警部。共に多くの事件を解決した英玖保を信頼している。
布村女史:英玖保嘉門の古馴染、ライバルにして同志。

ABC:英玖保に挑戦状を送り付けた犯人。
阿部力:『歯車』に執着する男。
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。

芦屋留三:安の別れた夫。
芦屋安:煙草屋を経営する老女、第一の被害者。
土浦まり子:安の姪。

坂東美代:弁天島のカフェに勤める女給。第二の被害者。
鳴門降三:美代の婚約者。
たま:美代の姉。
灰川善太郎:静岡県警察部長。
片山清:浜松署署長。
黒武:浜松署の刑事。実は英玖保のファン。

千代田千寿郎:千倉に住む富豪。第三の被害者。
千代田祐司郎:千寿郎の弟。
ソーラ・グレコワ:千寿郎の女性秘書。

有野:映画館で殺害された第四の被害者。

<33話あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

バーバラ・アレンの死の真相を暴いた名探偵・英玖保嘉門。
そんな英玖保に「ABC」を名乗る人物から挑戦状が届く!!

犯行を阻止しようとする英玖保だが「ABC」からの挑戦状通り4件の連続殺人が発生。

「A」で「浅草」の「芦屋安」。
「B」で「弁天島」の「坂東美代」。
「C」で「千倉」の「千代田千寿郎」。
「D」で「田園調布」の「有野」。

既に4人もの被害者が出てしまった。
そんな中、容疑者とされた阿部が遂に逮捕されることに。

・前回はこちら。
「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第32話「二重人格」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

坂東美代殺害時、阿部にはアリバイがあった。
そもそも、面食いの美代が頼りなさそうな阿部相手に呼び出されたとして応じるだろうか!?
つまり、阿部は美代殺害犯ではない。
だとすれば、4件共に同一犯によるものなのだから阿部が「ABC」ではありえない。

「ABC」は阿部に罪を着せるべく全てを仕組んだに違いない。
にも関わらず、田園調布では敢えて阿部が捕まるような行動を取っている。
つまり、犯人はこの時点で目的を達しているのだ。

また、犯人の狙いは連続殺人事件に偽装することにあったと英玖保は断ずる。
つまり、犯人は3件の犯行のうちのただ1件のみが目的だったのだ。
それ以外の被害者はカムフラージュに過ぎない。

その犯行は冷酷かつ非道なものであったとする英玖保、居並ぶ面々から犯人を名指しする―――34話に続く。

<感想>

エルキュール・ポワロが名探偵・英玖保嘉門として我々ファンの前に再臨しました!!
この英玖保嘉門、まさにポアロそのものの容姿です。
そして、その助手である朝倉もまた、まさに和製ヘイスティングズとの風貌。
これはかなり期待出来そうな作品ではないでしょうか。

遂にそんな本作の1巻と2巻が発売予定、見逃すな!!

その33話、サブタイは「真相」。

いよいよ次回は「ABC」の正体が指摘されそうです。
すべては阿部を犯人に仕立てる為の罠であった。
その真犯人とは!?
これまでの手掛かりをまとめると。

・第四の殺人は法則が破られている。
・第三の殺人だけは挑戦状が届くのが遅れている。
・田園調布に居た阿部を追いたてたのは誰だったか?
・映画館での犯行は暗闇に紛れてのことで阿部とは確認出来ていない。

つまり、第四の殺人は阿部の犯行に偽装する為のもの。
当然、犯人が阿部に変装していたことになる。
犯行可能なのは阿部を映画館まで追いたてた人物のみ。
そして、第三の犯行で利益を得たのは……その人物が犯人!!

英玖保は「ABC」の奸智を破ることが出来るのか!?
次回にも注目です!!

なお、3話までの原作『厩舎街の殺人』は早川書房『死人の鏡』収録作品なので興味のある方はチェックするべし!!

そうそう、ポアロと言えばデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」のBlu-ray BOX化が明らかになりました。
なんと、2ボックス構成でそれぞれ「BOX1」が2015年11月3日、「BOX2」が2015年12月18日発売予定とのこと。

【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!

さらに、アガサ・クリスティーと言えば2015年末に『そして誰もいなくなった』がミニドラマシリーズ化されることも判明!!

【2015年】『そして誰もいなくなった』ミニドラマシリーズ版が製作中とのこと!!

さらにさらに「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」が2015年10月からNHKさんで放送されました!!

【朗報】英国ドラマ「トミーとタペンス ―2人で探偵を―」がNHKさん日曜23時枠にて放送開始とのこと!!

他にも2015年1月には三谷幸喜先生版「オリエント急行の殺人」が2夜に渡って放送されました。
こちらでのポアロポジションは「勝呂武尊」。

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第2夜(後編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 犯人側から事件を描く世界が初めて目にする復讐劇・今夜完結!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

過去には赤冨士鷹も居ましたし、今度は勝呂武尊に英玖保嘉門とポアロこそ、まさに八面六臂の活躍を示す怪人物となりつつあるようです。
同時にこれはシャーロック・ホームズに続くエルキュール・ポアロブーム到来の兆しか!?

それを証明するように「カフェ・ポアロ」も期間限定オープン。
こちらは2015年2月27日(金)まででした。

さらに幻のシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』も2015年1月9日に発売!!

2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!

やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!

ポアロシリーズと言えば、公式に正統続編として認められた『モノグラム殺人事件』もあります。
ファンはチェックせよ!!

これまでの登場人物一覧:
英玖保嘉門:往年の名探偵、引退を考えていたが……。ポアロポジション。
朝倉平助:英玖保の元助手、ブラジルから帰国した。ヘイスティングズポジション。

・「厩舎街の殺人」編(1話から3話まで)
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。
加藤警部:地元の警部。
バーバラ・アレン:被害者。
プレンダーリース:バーバラと同居していた女性。
西喜一郎:バーバラの婚約者。
ユースタス:バーバラの元夫。貿易商。

・「ABC殺人事件」編(4話以降)
日之元警部:英玖保や朝倉と知己の警部。共に多くの事件を解決した英玖保を信頼している。
布村女史:英玖保嘉門の古馴染、ライバルにして同志。
ABC:英玖保に挑戦状を送り付けた犯人。
阿部力:『歯車』に執着する男。
馬老大人:華僑の元締。英玖保の依頼人。
芦屋留三:安の別れた夫。
芦屋安:煙草屋を経営する老女、第一の被害者。
土浦まり子:安の姪。
坂東美代:弁天島のカフェに勤める女給。第二の被害者。
鳴門降三:美代の婚約者。
たま:美代の姉。
灰川善太郎:静岡県警察部長。
片山清:浜松署署長。
黒武:浜松署の刑事。実は英玖保のファン。
千代田千寿郎:千倉に住む富豪。第三の被害者。
千代田祐司郎:千寿郎の弟。
ソーラ・グレコワ:千寿郎の女性秘書。
有野:映画館で殺害された第四の被害者。

◆関連過去記事
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「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第14話「第三の被害者」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

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「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第32話「二重人格」(作画・星野泰視 原作・アガサ・クリスティー、小学館刊『ビッグコミックオリジナル』連載中)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事
【書評(レビュー)】
・「ホロー荘の殺人」ネタバレ書評(レビュー)
「ホロー荘の殺人」(アガサ・クリスティー著、中村能三訳、早川書房刊)

『オリエント急行の殺人』(アガサ・クリスティー著・山本やよい訳 、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

・ポアロシリーズ最終作「カーテン」ネタバレ書評(レビュー)はこちらから。
「カーテン」(アガサ・クリスティー著・中村能三訳 、ハヤカワ書房刊)

「ねじれた家」(アガサ・クリスティ著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

【映像化作品】
フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件 第1夜(前編) 原作アガサ・クリスティ 黒幕三谷幸喜 史上最も豪華な容疑者たち・世紀の話題作は今夜発進!」(1月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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【映画化関連情報】
【速報】ミス・マープルものがディズニーで映画化されるとのこと!!

アガサ・クリスティ原作「ねじれた家(Crooked House)」が映画化!!

アガサ・クリスティー原作映画「ねじれた家」キャスト発表!!

シュワちゃんがアガサ・クリスティ原作映画に出演!?「そして(敵が)誰もいなくなった」な映画のタイトルは「サボタージュ(原題)」!!

映画「オリエント急行殺人事件」がリメイクとのこと!!

【イベントその他】
アガサ・クリスティー生誕120年展覧会開催中!!

金沢にてアガサ・クリスティー原作「検察側の証人」舞台上演決定!!

舞台「検察側の証人」東京公演決定!!

「名探偵ポワロ」ニュー・シーズン DVD-BOX3は2010年12月3日発売開始!!

アガサ・クリスティ「ポアロにうんざり」発言にファン「え〜〜〜っ!!」と叫ぶ

「ザ・リッツ・カールトン大阪」にて「アガサ・クリスティー ナイト」開催!!

【注目】「アガサ・クリスティ大事典」が話題に

「名探偵ポワロ DVDコレクション」刊行中!!

アガサ・クリスティー『オリエント急行の殺人』が初の邦版翻案ドラマ化!!その名は「オリエント急行殺人事件」!!

2014年の今もポアロシリーズ続編が刊行されていた!?その名も『モノグラム殺人事件』(早川書房刊)に注目せよ!!

2015年はポアロがブームに!?先駆けとなる「カフェ・ポアロ」が期間限定でオープンとのこと!!

やっぱりポアロブーム!!幻のポアロシリーズ続編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』が2015年1月9日発売!!

【注目せよ】遂にデビッド・スーシェ版「名探偵ポワロ」Blu-ray BOXが発売決定とのこと!!

「ABC殺人事件 名探偵・英久保嘉門の推理手帖(1): ビッグ コミックス」です!!
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『愚行録』(貫井徳郎著、東京創元社刊)

『愚行録』(貫井徳郎著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

格差社会の醜さを描いた、ゆるぎない傑作!

ええ、はい。あの事件のことでしょ?――幸せを絵に描いたような家族に、突如として訪れた悲劇。深夜、家に忍び込んだ何者かによって、一家4人が惨殺された。隣人、友人らが語る数多のエピソードを通して浮かび上がる、「事件」と「被害者」。理想の家族に見えた彼らは、一体なぜ殺されたのか。確かな筆致と構成で描かれた傑作。『慟哭』『プリズム』に続く、貫井徳郎第3の衝撃! 解説=大矢博子
(東京創元社公式HPより)


<感想>

人は多面的な存在である。
家族には善良な人物でも、社会的には悪辣な人物も居る。
また逆に社会的に英雄でも、家庭人としては失格な人物も居る。
つまり、ある人にとっては善人でも、ある人にっては悪人だったりするワケです。
そんな多面的な存在である人間をインタビュー形式で描き出したのが本作。

ある者は田向を善良と評し、ある者は酷薄と評する。
ある者は夏原を女神と評し、ある者は悪魔と評する。

世のすべての人から極悪人と称される人物でも善行を為すことがあるかもしれない。
逆に仏とまで呼ばれた人物でも何処かで過ちを犯すかもしれない。
そのとき、その場所に立ち会った人にとっては極悪人も善人に見え、善人も極悪人に見えるかもしれない。

この差異は相手をどれだけ知っているかにも関わって来る。
にも関わらず、我々は表層的な情報だけで相手を判断しようとする。
そして、齟齬を生み、擦れ違いを生み、無理解を生む。
それらはやがて憎悪に繋がるかもしれない。

其処に描き出されるのは「人の愚かな行いの記録」=「愚行録」。
特に田中光子とインタビュアーの関係。
そもそもインタビュアーの意外な正体はサプライズとなるでしょう。
さらに、ラストの光子の言葉が正しければ彼女に虐待死させられた娘は「近親間に生じた娘」となってしまうのでしょうか。
どうやら「虐待の連鎖」もテーマの1つと言えそうか。

また、多くの人物がそれぞれを視点人物としつつ1つのストーリーを紡ぎ出す様子は後の『乱反射』に繋がる片鱗を感じさせる作品です。

『乱反射』(貫井徳郎著、朝日新聞出版刊)ネタバレ書評(レビュー)

ちなみに、このインタビュアーの意外な正体も含めて『ある少女にまつわる殺人の告白』とかなり近い形式ですね。
とはいえ『愚行録』は2005年から『ミステリーズ!』で連載されており『ある少女にまつわる殺人の告白』の先行作となっています。

『ある少女にまつわる殺人の告白』(佐藤青南著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)

また、貫井先生は『ななつのこ』で知られる加納朋子先生の旦那様でもあります。

ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように改変を加えているので、興味のある方は本作それ自体をご覧になるべし!!

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
田中光子:幼児虐待死事件の犯人
田向:一家惨殺事件の被害者
夏原:田向の妻
宮村:夏原の友人、尾形の元恋人
尾形:宮村の元恋人
インタビュアー:その正体は……


田中光子が逮捕された。
罪状は幼い娘を虐待し殺害したことであったが……。

一方、世間では田向一家4人殺害事件が取り沙汰されていた。
一晩のうちに夫婦とその幼い息子と娘4人が何者かにより惨殺されたのだ。
以下はインタビュアーが取材した記録の要約である。

【田向夫妻の隣人の証言】
夫妻は好感を持てる人物でしたよ、子供たちもとても可愛らしかったし。
残虐な犯人が許せないぐらいで。

【夫である田向の同僚の証言】
田向、あいつは酷薄な奴ですよ。
何しろ、社内の派閥を利用してライバルを蹴落としたほどだし。
他にも学生時代から遊びまわったりとか悪評は絶えなかったようですね。

【田向の妻は旧姓・夏原、そんな彼女を知る友人・宮村の証言】
学生時代の夏原さん?
そうね……私はそうは思わないけど他の人からすると卑怯卑劣な人物でしょうね。

例えば、当時の彼女は学園のアイドルだったの。
それでいつも周囲に取り巻きを侍らせていたわ。
中でも田中光子さんって人が居てね。
夏原さんに何処へでも連れ歩かれていたんだけど、それには理由があったのよ。
実は周囲に比較させて、優越感を得る為だったらしいわ。

他にも、私の恋人である尾形さんを奪っておきながらあっさり捨ててしまったこともあったわね。
まぁ、私は気にしていないけど。

そうそう、他にも夏原さんは田向さんを選ぶまでに多くの男性と愛を育んでた……なんて話は聞きました。

たぶん、いろんな人の恨みを買っていたと思いますよ。
もしかすると、光子さんが殺したのかもしれませんね……。

追記:数日後、宮村は何者かに殺害されてしまった。
どうやら、通り魔による犯行と考えられるようだ。

【宮村と交際していた尾形の証言】
宮村さんの言葉は当てにならないですよ。
彼女は夏原さんにコンプレックスを抱いていましたからね。
僕の件もそうですよ。
僕は夏原さんに誘惑されたから宮村さんと別れたワケではないです。
宮村さんの性格がアレだったから上手く行かなかっただけで。
もちろん、夏原さんには惹かれていましたけどね。
彼女との交際期間は確かに短かったけど後悔はしていません。
仕方が無かったんでしょう。

【田中光子の証言】
あら、お兄ちゃん来てくれたの?
ごめんね、折角私の為に宮村さんを口封じしてくれたのに。
結局、こうして捕まっちゃって。
私たちって兄妹揃って虐待を受け続けて育ったでしょ。
だから、私たちの子供だけは大切に育てようと思っていたんだけどね。
上手く行かないものね。

でも、あの女は殺してやったわ。
私を馬鹿にした夏原とか言うあの女は。
ついでに生意気だったから家に居た他の奴もやっちゃった。

それにしても、まさかあの子があれくらいで死んじゃうなんて。
お蔭で捕まっちゃってさ。
あ〜〜〜あ、お兄ちゃんが宮村さんを殺してまで庇ってくれたのに。
これじゃ、意味ないよね〜〜〜。

そう笑う田中光子、その前に立つインタビュアーこそ彼女の兄その人であった―――エンド。

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