2016年05月15日

第16回本格ミステリ大賞(小説部門、評論・研究部門)発表!!栄冠はどの作品!?

第16回本格ミステリ大賞(小説部門、評論・研究部門)が発表されました!!

受賞作は次の通りです。

【第16回本格ミステリ大賞小説部門受賞作】
・『死と砂時計』鳥飼否宇(東京創元社刊)

【第16回本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞作】
・『ミステリ読者のための連城三紀彦全作品ガイド 増補改訂版』浅木原忍(RHYTHM FIVE)
(両部門共に敬称略)


受賞おめでとうございます!!

「小説部門」で受賞を果たしたのは鳥飼否宇先生『死と砂時計』(東京創元社刊)。
鳥飼否宇先生は碇卯人名義で「相棒」オリジナル小説を手掛けられても居ます。

どうやら、本作と深水黎一郎先生『ミステリー・アリーナ』(原書房刊)の2作の評価が高かったようです。

『ミステリー・アリーナ』(深水黎一郎著、原書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

「評論・研究部門」は浅木原忍先生『ミステリ読者のための連城三紀彦全作品ガイド 増補改訂版』(RHYTHM FIVE)に。
連城三紀彦先生ファンにとっては必読の一冊と言えそう。

ちなみに、第16回本格ミステリ大賞(小説部門、評論・研究部門)ノミネート作とその得票数(数字)は次の通りでした。

【第16回本格ミステリ大賞小説部門候補作】
・『赤い博物館』大山誠一郎 3票
・『死と砂時計』鳥飼否宇 20票
・『その可能性はすでに考えた』井上真偽 9票
・『松谷警部と三ノ輪の鏡』平石貴樹 5票
・『ミステリー・アリーナ』深水黎一郎 15票

【第16回本格ミステリ大賞評論・研究部門候補作】
・『サイバーミステリ宣言!』一田和樹 他 4票
・『謎と恐怖の楽園で』権田萬治 3票
・『本の窓から』小森収 4票
・『乱歩ワールド大全』野村宏平 3票
・『連城三紀彦全作品ガイド 増補改訂版』浅木原忍 9票
(両部門共に敬称略)


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本格ミステリ大賞の歴史がこの一冊に凝縮!!
「本格ミステリ大賞全選評 2001〜2010(第1回〜第10回)」です!!
本格ミステリ大賞全選評 2001〜2010(第1回〜第10回)



「死と砂時計 (創元クライム・クラブ)」です!!
死と砂時計 (創元クライム・クラブ)

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「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第107話「いつかの文学全集」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2016年6月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第107話「いつかの文学全集」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2016年6月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
森羅:主人公。C.M.B.の指輪の主。多大な影響力を持つ。
七瀬立樹:森羅のパートナー。身体を動かすことが得意。

米倉律子:夫を亡くしハワイへと旅立った女性。
石羽:律子が目撃した男性。

<107話あらすじ>

米倉律子は壮年の女性、長く連れ添って来た夫を亡くし1人となったことからハワイ旅行へ出かけることに。

機上の人となった律子は偶然にも森羅と立樹たちと乗り合わせる。
森羅たちもハワイ旅行へ赴く途中だったのだ。

和気藹々と旅行の空気を楽しむ律子。
だが、宿泊先のホテルへ辿り着くや段ボール箱に入った荷物に取り組むことに。
実は律子の狙いは旅行ではなく、夫の世話への忙しさから未だ手を付けられなかった文学全集を読み耽ることにあった。

早速、文学全集を手に取る律子であったが、ふと目にした眼下の光景に息を飲むことに。
なんと、階下に望めるペンションの一室で男性が女性を殺害している光景を目撃してしまったのだ。
驚いた律子はすぐさま通報する。

ところが、すぐに駆け付けた現地警察は中を少し確認するや立ち去ってしまう。
特に男が逮捕された様子もない。
一体、どうしたことだろうか!?

不安を抱いた律子は事態を確認すべく警察へ。
すると、通報が悪戯として処理されたことが分かった。
律子が目撃した男性の名は石羽、彼は「妻と喧嘩別れしたが殺害はしていない」と否定したらしい。
念の為、ペンション内も確認したが女性の遺体は見つからなかったと言う。

どうしても目にした光景が忘れられない律子は再会した森羅たちにこの話を伝える。
すると、興味を持った森羅たちも協力を約束することに。

こうして、森羅、立樹、律子の3人は密かに石羽を尾行し始めた。
だが、石羽は一向に尻尾を掴ませない。
果たして、彼の妻の遺体は何処に隠されてしまったのか!?

業を煮やした律子は揺さぶりをかけるべく石羽に接触。
だが、石羽は律子が目撃者であることに気付き、命を狙おうとする。
其処へ駆け付けた立樹により、石羽は宙を舞うことに。
律子殺害未遂の現行犯となったことで石羽は逮捕された。

森羅は律子が目にした光景が事実だと断定。
何故なら、石羽は妻と喧嘩別れしたと言いながらも捜索願を出そうともしていなかった。
また、調べたところ石羽は食料を1人分しか購入していない。
これは妻が戻って来ないことを知っていたからであった。

では、石羽の妻は何処に消えたのか?
そして、律子が通報したにも関わらず、その姿がペンション内で目撃されなかったのは何故か?

まず、石羽は妻をレンタカーで運び何処かに埋めたのだろう。
問題となるのは最初の段階で遺体がペンションから見つからなかったことだが、石羽は咄嗟に逆光の中に妻の姿を隠したのだ。
通報を受けて駆け付けた担当者は眩しさのあまり見落としてしまったのである。

「あいつがあんたとなんて一緒にならければ良かったと言いやがったんだ!!」
殺害動機を叫ぶ石羽。
これを聞いていた律子は夫の死に涙を流せなかったことを思い出す。

その翌日、未だ手つかずの文学全集を残し律子は観光を始めた。
その耳朶に亡き夫との遣り取りが甦る。

当時、律子は夫に「文学全集が読めないのはあなたの世話で忙しいから」と言っていた。
だが、それは違っていた。
律子にとって夫は文学全集よりも優先しなければならないほど大切な存在だったのだ。

そんな夫は既に此の世にない。
そう実感したとき、律子は素直に泣くことが出来たのであった―――エンド。

<感想>

「月刊少年マガジン」2016年6月号掲載「107話 いつかの文学全集」です。

サブタイ「いつかの文学全集」の意味は「いつか読もうと思っている文学全集」のことですね。
つまり、何に優先しても読まねばならないものではない。
律子が旅行先で文学全集を読もうと行動したのも、夫の匂いが残る自宅で時間を費やすことの寂しさを無意識に感じ取っていたからでしょう。
そんな律子の心理は奇しくも石羽夫妻の行動によって意識されることとなった。

律子が泣けなかったのはそれだけ夫の存在が大きかった証。
それを意識して泣けるようになったのは、その死を漸く受け止められつつあると言えるのではないでしょうか。

森羅の活躍は石羽の罪を問い、律子の心に平穏を与える契機となった。
今回も良かったです。

ちなみに、あらすじでは良さを伝え切れてません。
本作自体を読むべし!!

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「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第91話「ホリデー(前編)」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2014年12月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第92話「ホリデー(後編)」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年1月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第91話「被害者、加害者、目撃者」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年2月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第92話「椿屋敷」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年3月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第93話「自白」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年4月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第94話「ドリームキャッチャー」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年5月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第95話「宗谷君の失踪」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年6月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第96話「JOKER」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年7月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第97話「ピーター氏の遺産」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年8月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第98話「地獄の穴」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年9月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第99話「ゴーストカー」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年10月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第100話「動き回る死体」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年11月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第101話「第27回探偵推理会議」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年12月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第102話「灯火」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2016年1月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第103話「混信」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2016年2月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第104話「邪視除け」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2016年3月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第105話(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2016年4月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第106話「動く岩」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2016年5月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B.番外編 M.A.U. “ブラック・マーケットの魔女”の事件目録 箪笥の中の幽霊」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2013年6号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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「Q.E.D.証明終了 金星(「月刊少年マガジン+(プラス)」2013年5号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス)」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 初恋」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年7月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 失恋」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2013年6号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 巡礼」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年10月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 陽はまだ高い」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2013年7号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 代理人」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン+(プラス) 2014年8号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了 iff」1話(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2015年1号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了iff」2話「素っ裸の王様」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2015年2号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了iff」4話「三人の刺客」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2015年4号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了iff」5話「自転車泥棒」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2015年5号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「Q.E.D.証明終了iff」6話「碧の巫女」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジンR 2016年2号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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