「聖☆おにいさん 4巻 表紙 とぼけた感じのお二人が何ともいい味出してます!!」
「聖☆おにいさん 4巻 裏表紙」
「聖☆おにいさん 4巻 目次」
「いきなり、ミステリちゃうやん」という的確な突っ込みは置いといて(置いとくのかよ……)。
これ、面白いです。とりあえず説明すると。
ジャンルはコメディ。
笑いの質は脱力系とシュールを足したものかな。
史実や宗教(聖書・仏典)に詳しければ、なお楽しめる。
基本登場人物はイエスとブッダの二人。
えぇ、そうです。誰もが知っている聖人のお二人です。
その二人が、日本の東京・立川にステイしているという――設定自体が相当ぶっ飛んでます。
しかも、豪華な住居ではなく質素なアパート暮らし、
しかもしかも二人でシェア。
二人の性格も対照的で、典型的な文科系と家庭的なしっかりものときてる。
お互いがお互いを支えあい、その姿に読者は癒されるのです。
で、物語はこの二人の日々の生活を綴ります。
これが、事件らしい事件もなく、日々、淡々と描かれるわけです。
それでいて地元のイベントには率先して参加して聖人らしいエピソードを残す。これが面白い。
これに彼等がステイしている立川の住民やイエス、ブッダそれぞれの周囲の人々を巻き込んで話はグイグイ進んでいく。淡々となのにグイグイなんだよなぁ。この感覚は一読いただくしかない。説明したとしても肝心の面白さの半分も伝わらない自信が管理人にはある。
日々を描いた漫画だと最近では「日常」や「よつばと!」とかありますが、あっちはあっちで魅力があってこっちはこっちで魅力があるという感じ。
特に4巻では林檎狩りの話がお気に入り。
ネタバレするとこれに「知恵の実」を絡めちゃうところが中村先生のセンスを感じる。
他に良かったのは、ココ。
これ、何のシーンだと思いますか?
ネクタイ結んでるんです。
想像つきましたか?
今回、この記事を書くにあたって作者の中村 光さんを調べてみてビックリ!!この方、「荒川アンダー ザ ブリッジ」も描いてらっしゃったんですね。「絵が似てるなー」と漠然と思ってたんだけど。で、女性の作家さんなんですね。繊細な絵を描かれるわけだ。ひとつひとつの笑いのセンスがきめ細やかな理由もわかった気がします。
次巻(5巻)は2010年4月発売予定だそう。楽しみです。
【関連する記事】
- 『スーサイド・パラベラム』第9話(道満晴明作、講談社刊『メフィスト 2016vo..
- 「実は私は」第1話から第160話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオ..
- 「ダジャレ禁止令」(志水アキ画、講談社刊「週刊少年マガジン」掲載)ネタバレ批評(..
- 「実は私は」第160話「藍澤渚と藍澤渚E」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャ..
- 「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」最終話(第35話)「事件の先に」..
- 「実は私は」第159話「藍澤渚と藍澤渚D」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャ..
- 「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第107話「いつかの文学全集」(加藤元浩作..
- 「黒霊ホテル殺人事件」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連..
- 「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チ..
- 「実は私は」第158話「藍澤渚と藍澤渚C」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャ..
- 「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第34話「真犯人」(作画・星野泰..
- 「実は私は」第157話「藍澤渚と藍澤渚B」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャ..
- 「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第106話「動く岩」(加藤元浩作、講談社刊..
- 「実は私は」第156話「藍澤渚と藍澤渚A」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャ..
- 「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第33話「真相」(作画・星野泰視..
- 「実は私は」第155話「藍澤渚と藍澤渚@」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャ..
- 「実は私は」第154話「勘違いしよう!!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャ..
- 【エピソード最終話】「黒霊ホテル殺人事件」最終話、第6話(「金田一少年の事件簿R..
- 「ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖」第32話「二重人格」(作画・星野..
- 「ビーストコンプレックス」最終話(第4話)「カンガルーとクロヒョウ」(板垣巴留作..