ネタバレあります!!未読の方は注意!!
・ドラマ「テネシーワルツ」ネタバレ批評(レビュー)はこちら。
・ドラマ化の報はこちら。

<あらすじ>
塾講師の川村の友人・馬渕が殺された。事件の背後には「テネシー・ワルツ」のレコードと8ミリフィルムが…。川村は事件を追ううちに終戦間際に発生した悲劇に辿りつく。60年に亘る愛憎劇を描いた社会派ミステリ。
(角川書店公式HPより)
<感想>
第28回横溝正史ミステリ大賞 テレビ東京賞受賞作品。
ということで期待して読みましたが……微妙。
正直、あんまり面白くない。
どこがというか全体が……微妙。
本作は孝之が主人公ですが、ドラマ版は尋子中心らしいのでそこらで面白くなるかもしれない。
早苗の心情を追うのは同じ女性の尋子の方が面白くなりそうな気がするので。
ドラマ版に期待!!
2月17日水曜シアター9にて高島令子さん主演でドラマ化!!
ドラマ化の報はこちら。
<あらすじネタバレ>
塾講師である川村孝之の友人・馬渕が殺害された。
孝之は、馬渕が所持していた「テネシー・ワルツ」のレコードと8ミリフィルムが関係しているのではと推理。調査を開始する。
「テネシー・ワルツ」のレコードと8ミリフィルムが、60年前にとある母子が米兵を匿った際に関連する品だと判明。
続いて、その三隅早苗が米兵と愛を育んでいたことも分かる。
だが、米兵を匿ったことにより母子は村人たちから迫害を受けていた。
ひょっとして馬渕はこの三隅早苗に会いに行ったのでは?
そう考えた孝之は馬渕が鶴寿院の三隅早苗を訪ねたかどうか確認することに。
だが、鶴寿院では来訪者を帳面に記載するシステムがあり、そこに馬渕の名前は記載されていなかった。こうして馬渕の来訪は否定される。
結果、容疑は根津という人物に向かうことに。
罪を認める根津。
これに、引っかかりを覚えた孝之。
「馬渕は何者かに操られていたのでは?」そう推理し「テネシーワルツ」のレコードを囮に馬渕を利用していた人物を炙り出す。
それは当時、早苗たち親子を追い込んだ野村の孫―――今は瀬川と名乗る人物だった。
そこで、瀬川と馬渕の真の狙いが早苗の過去をネタに脅迫することであったと確信する。
真犯人は鶴寿院の院長・大貫だった。
実は大貫は早苗の子供。
動機は母・早苗の過去の恋で脅迫された為。
早苗自身は米兵との恋を恥じてはいなかったが、母思いの大貫は早苗を煩わせるものを排除したのだった。
鶴寿院では院長に直接面会する者は帳面に名前を記載する必要がなく、それで馬渕の来訪がわからなかったのだ。
根津は庇っただけだった―――エンド。
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