原作は柏木圭一郎さんの「京都大文字送り火 恩讐の殺意」(小学館文庫)。
「京都大文字送り火 恩讐の殺意」とは―――
<原作あらすじ>
辰巳琢郎氏も推薦! 新・旅情ミステリー!
京都のシンボル、東山如意ヶ岳。通称・大文字山の「大」の字を汚すように他殺死体が発見された。被害者は、京都有数の名店「料亭みなみ川」の主人・南川和雄。第一発見者であるカメラマン・星井裕は京都府警の刑事をしている元妻・安西美雪とともに事件の謎を追う。捜査が混迷を極めるなか、またも高名な料理人が死んだ……。千二百年の歴史を背負いながら生きる京都人が、命を賭してでも守り通したいものとは何なのか? 新世紀、新世代の旅情ミステリーは古都を舞台に歴史の幕をあける。京都を知りつくす超大型新人の、鮮烈なる書下ろしデビュー作。
(あらすじ・写真共に公式HPより)
<ドラマ版あらすじ>
星井裕(高嶋政伸)は全国を飛び回るフリーカメラマン。美味しいものに目がない自他共に認める美食家で、特に料理写真にはこだわりを持って仕事をしている。
そんな星井がとある雑誌に掲載する「伝統の京料理」の撮影取材で、お気に入りの地でもある京都を訪れる。星井はアシスタントの奈津美(さくら)と共に「五山の送り火」で有名な大文字山の撮影をするが、撮影開始早々、ファインダー越しの大文字山に人が倒れているのを発見する。星井たちが発見したのは他殺死体で、被害者は京都有数の名店「料亭みなみ川」のオーナー・南川和雄(石田太郎)で、星井も取材したことがある人物だった。
第一発見者である星井のもとに所轄の警察が事情聴取にやってくるが、なんと現れたのは星井の元妻で京都府警の警部である安西美雪(水野真紀)だった。美雪は殺された南川が星井の名刺を所持していたと言い、星井や奈津美は美雪から容疑者扱いされる。だがその一方で美雪たちの捜査本部では容疑者として濃厚な別の人物も浮上していた。その人物とは南川と同様、京料理の名料理人と評され人気店「菜心しまだ」を営んでいる嶋田優(笹野高史)で、南川とは日頃から"犬猿の仲"で周囲に知られていた。星井は古くから付き合いのある嶋田が疑われていると知り驚く。捜査が進むにつれ警察では嶋田の容疑が深まるが、そんな矢先、嶋田が自分が犯人だと記した遺書を残し、自殺してしまう。捜査本部は嶋田の自殺で幕を閉じようとするが、嶋田が犯人だとは信じられない星井は美雪と共に事件の謎を追う。
(公式HPより)
では、続きから……。
「京都にて白トリュフ発見!!」の記事をルーフ出版に持ち込んだ山岡(寺田農)が直後に記事差し替えを依頼した話を聞きつけた星井。
不審を覚える。
美雪は山田や石田と共に上層部に隠れて捜査を開始。
目撃者によれば「大文字山のトリ」について南川が話していたらしい。
南川の料亭で白トリュフを目撃していた星井は「大文字山のトリ」を白トリュフのことではと推測。
山岡は事件一週間前「白トリュフ」の件で南川と喧嘩していた。
南川に白トリュフの場所を聞き出そうとしていたらしい。
山岡は南川の息子・雄一とも喧嘩していたが、それは南川の死後、醤油の仕入れ先を変更する件についてだったことも判明。
南川から血液の他に醤油のシミがあったことを聞いた星井。
南川は包丁を自らは振るわない料理人。
なぜ、醤油のシミがついたのか?
雄一は事件当日、東京ロワイヤルホテルに宿泊しておりアリバイ成立。
料亭「みな川」の醤油が嶋田の使用していた醤油と同一であると確認する星井。
栃木の沢井醸造店から醤油を仕入れることにしたらしい。
おしながきは万年筆による手書き。
すべて「菜心しまだ」と同じだった。
雄一と同じ行動をとってみる星井。
東京ロワイヤルホテルに宿泊する。
雄一は風邪気味だったらしく、関西の風習に従いとろろ昆布入り鍋焼きうどんを食べていた。
星井が注文したところ普通の鍋焼きうどんが出て来る。
その後に、マッサージ師の福田昭雄を呼びマッサージの施術を受けていた。
同じ日に同じ人から指名を受けたことがあるか尋ねる星井。
福田によれば日に3回、同じ人間から呼び出されることもあると云う。
マッサージ師・福田は唐突に鍋焼きうどんにとろろ昆布が入っていて驚いた話を星井にする。
同じ頃、南川殺害の当日、山岡がタクシーに乗って移動したことが発覚。
山岡によれば関係解消を盾に南川を脅迫して金を引き出していたらしい。南川を殺していないと主張する。
雄一を呼び出す星井。
南川殺害の犯人は雄一だった。
アリバイは雄一が福田に替玉を頼んだもの。
当日、東京ロワイヤルホテルに宿泊したのは福田だったのだ。
だからこそ、とろろ昆布入り鍋焼きうどんを食べたのだ。
雄一は変わってしまった父にショックを受けていた。
一方で嶋田の料理に憧れた雄一は嶋田に弟子入りし、教えを請うた。
それを知った南川は嶋田の店を潰すと雄一を脅し、嶋田との師弟関係の解消を迫った。
切羽詰まった雄一は「京都産白トリュフ」の嘘(そんなものは存在しなかった)で父の興味を惹くことに。
一方で嶋田と共に醤油を完成させようとする。
ついに醤油を完成させた雄一だったが、南川にすべてを否定されてしまう(この際、南川に醤油のシミが残った)。
さらには勘当を言い渡されてしまった雄一。
尊敬すべき父はもういない。
追い詰められ、ショックを受けた雄一は父の殺害を決意。
実行に移す。
嶋田は雄一の罪を知り、病気で先が短かったため身代わりとなったのだった。
嶋田にすべてを託された雄一。
罪を犯してしまったからこそ厨房に立てなくなったと語る。
雄一の努力を認めたうえで自首を勧める星井。
雄一は星井の説得を受け出頭する。
事件は解決したものの、元妻・美雪との仲は進展せず。
お昼でも食べにいくかぁ〜〜〜な星井のアップでエンド。
<感想>
時間が足りない人にオススメのドラマ。
2時間が3時間にも4時間にも感じられることでしょう。
お得です。
睡眠不足の方にもオススメ。
あっという間に眠くなること請け合い。
睡眠導入剤がわりにどうぞ。
お腹が減っている方は避けるべき、お腹が減ります。
食べ物は美味しそう。
ラストあたりで幾分持ち直すもののそれ以外は不要。
正直、30分で充分なストーリー。
なんで、そうするの?
どうして、そうなるの?が多すぎます。
これだけのキャストでこの出来はそうないでしょう。
シリーズ化は無さそう……というかあってほしくない。
この豪華キャストなのに「観て損した」という気に確実になれるスゴイドラマ!!
10年に1本の出来。ハイレベルです。
<キャスト>
高嶋政伸
水野真紀
○
さくら
北見敏之
芳本美代子
中本 賢
○
谷本 一
前田倫良
真瀬樹里
○
石田太郎
井田國彦
○
寺田 農
○
笹野高史
(公式HPより、敬称略)
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