2010年03月05日

「ラガド 煉獄の教室」(両角長彦著、光文社刊)

「ラガド 煉獄の教室」(両角長彦著、光文社刊)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります!!未読の方は注意!!

「ラガド 煉獄の教室」(両角長彦著、光文社刊)とは―――

<あらすじ>

ラガド 煉獄の教室1

中学校で起きた無差別殺傷事件。
物語が二転三転していくなかで
暴かれる戦慄の真相とは……。
斬新な視覚効果を図った実験的小説が誕生!

11月4日午前8時30分。
ある私立中学校に1人の男が侵入する。
1人の女子生徒が、彼の行動を見て叫んだ。

「みんな逃げて!」

果敢に男に立ち向かう彼女を悲劇が襲う。
そして事件後、警察で秘かに行われた、
ある特別な「再現」。

そこから、思いもよらない事実が明らかになっていく……。

スピーディーな展開に目が話せない! 
未体験のミステリー小説が誕生!!

第13回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作
(あらすじ・写真共に光文社公式HPより)


<感想>
タイトルの「ラガド」は作中の秘密組織の名称。
これを許せるかどうかがこの作品を楽しめるかどうかを分かつ。

纏っている雰囲気が湊かなえさんの「告白」に近い(エゴの強調、集団の悪意)。
アレのエンタメ色を色濃くした感じ。
映画にしたら映えそう。

これをミステリと呼ぶには抵抗がある。
広義のミステリとはいえようが。
サスペンスの範疇。

聞き間違えが大きな鍵を握るのだが、あの辺りでちょっと荒唐無稽に過ぎたかと思う。
まぁ、あれがあるから楽しめる部分も大きいが。

好きな人は好きそう。

<あらすじネタバレ>
とある中学校で起こった無差別殺傷事件。
犯人は数ヶ月前にイジメで自殺したと思われた女生徒の父だった。
彼の前に立ち塞がった勇敢な女子学生が1人死亡しており、事件は大きく報道された。
女子学生は「みんな、私が守る」と口にしていたらしい。

この事件の真相―――それを、
テレビ局のスタッフ。
学園長の秘書。
警察官が追う。

事件を熱心に追い続ける警察組織。
事件現場の再現を執拗なまでに繰り返す。

ブルース・リーを名乗る謎の情報屋の影。
暗躍する「ラギド」という組織。
死亡した勇敢な女子生徒の正体。
学園長の息子がクラスを支配していたのか?
女教師の仕掛けた「Sメソッド」とは?

次々と明かされていく事実。
二転三転する真実。

テレビ局スタッフが学園長の秘書から聞き出した驚愕の真相とは。

学級崩壊を迎え、クラスを安定させようと図った女教師は生徒を操る「Sメソッド」を実践する。
それに気付いた女生徒は女教師のノウハウを手に入れ「Sメソッド」を更に進化させる。
それは行動に移さずとも、雰囲気や空気で動く洗脳とでもいうべき他者支配の形だった。
女子生徒の計画を知った別の女子生徒は恐怖に耐えきれず自殺してしまう(これがイジメで自殺したと思われた少女)。
その自殺した少女の父は性来の気性もあって、不満と鬱憤を募らせていった。
計画を立てていた女子生徒は自殺した生徒の父に接触。
計画の邪魔にならないようコントロールし、それは成功したかに思われた。
しかし、女子生徒は狂気と酒の力を知らなかった。
父親は暴走し、学内に乱入。
女子生徒はコントロール下にある父親を御すべくその前へ立ちはだかった。
しかし、暴走している父はそのまま女生徒を刺した。
女生徒は刺されたショックから、支配を活用。
「みんな、私を守る」(これを聞き違え「みんな、私が守る」になった)と叫び、クラス内から生贄を差し出すよう要求した。
クラス内では少女の要請にこたえ、暗黙の内に1人を選択。
その男子生徒を生贄にする筈だった。
ところがそこへ別のクラスの男性教諭が現われ加害者を取り押さえたため、少女の支配は効果を表す前に消失した。
少女は他者を支配する特殊能力を持ちながら意外な伏兵の前に命を落とした。

ラギドは警察をも動かす大きな組織で、ラギドの要請で警察は少女の力の秘密を得るべく再現を繰り返した。
最終的にラギドは「Sメソッド」を実践していた女教師を尋問し殺害するも少女の能力の断片も得られなかった。

とはいえ、それを証明する術も無い。
真相は藪の中である―――エンド。

「ラガド 煉獄の教室」です!!
ラガド 煉獄の教室





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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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