2010年5月29日追記:ドラマ版土曜プレミアム 刑事・鳴沢了〜ベストセラー初映像化!東京テロ史上最悪の24時間「不死身の刑事VS青梅新宿…連続爆破テロ犯人質は都民1300万人!迫るタイムリミット」(5月29日)ネタバレ批評(レビュー)追加しました。リンクよりどうぞ。
<あらすじ>

連続少女誘拐殺人事件を追う鳴沢了。容疑者の起訴を終え、安堵したのも束の間、犯人を釈放しろという要求、そして事件が起こり――! 書き下ろし。
(中央公論新社公式HPより)
「間島を釈放しろ。さもないと、爆発は続く」連続少女誘拐殺人事件の犯人・間島を逮捕し、解散が目前に迫った捜査本部。最後の裏付け捜査を担当した鳴沢は、相棒と帰還途中、車の爆破事件に巻き込まれ。怪我を押して署に戻った二人を待つ犯行声明。そして第二の爆破事件。犯人の目的は?見えない動機を追う鳴沢だが―!?書き下ろし長篇。
(アマゾンドットコムより)
<感想>
ハードボイルドタッチの一作。
犯人の犯行動機が切ない。
シリーズには他に「雪虫」「破弾」「熱欲」「孤狼」「帰郷」「血烙」「被匿」「偽装」「久遠」がある。
主役の鳴沢役に坂口憲二さんを迎え、フジテレビ系列にてドラマ化が予定されているとのこと。
詳細は過去記事「『讐雨―刑事・鳴沢了』(堂場瞬一著、中央公論新社刊)がフジテレビにてドラマ化!!」をどうぞ!!
<ネタバレあらすじ>
爆破事件が連続して発生。
犯人の要求はただひとつ。
連続少女誘拐殺人事件の犯人・間島の釈放。
第三の爆破事件も発生。
遂に間島が犯人グループに連れ去られてしまう。
実は警官である石井が犯人グループに内通していたのだ。
そして犯人グループのリーダーは闇社会の人間・榎本だった。
石井と榎本は共に娘を間島に殺害された経緯がありその復讐の為、司法に委ねず自らの手で制裁を加えようとしていたのだ。
間島が拘束された現場に辿り着いた鳴沢。
間島の足、手と順に撃ち、じわりじわりと追い詰める榎本。
ひと思いにやらないのでは間島と同じだと考えた鳴沢はその場にバイクで乱入。
バイクを爆発させ全員を取り押さえる。
榎本は石井を庇い自分一人の犯行と供述。
とはいえ、石井は警察官として踏み外してはならない道を踏み外しておりどのみち退職は免れえなかった。
鳴沢はひとり入院する石井を訪問し、石井の娘の写真を手渡す。
ベッドの上で涙する石井―――エンド。
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