ネタバレあります!!注意!!
<あらすじ>
都内各所で爆弾事件が発生。要求は二千人の死者を出した“宇宙真理の会地下鉄爆破テロ事件”首謀者・御厨の釈放だった。交渉人に指名された広報課の警部・遠野麻衣子はメールのみの交渉で真犯人を突き止め、東京どこかに仕掛けられた爆弾を発見しなければならない。さもないと東京は未曾有の大惨事に見舞われる―。手に汗握る、傑作警察小説。
(アマゾンドットコムより)
<感想>
本作は「交渉人 遠野麻衣子・最後の事件」が改題・文庫化されたもの。内容は同じ。注意。
同じシリーズに「交渉人」、「交渉人・籠城」がある。
時系列的には「交渉人」、「交渉人・爆弾魔(交渉人 遠野麻衣子・最後の事件)」、「交渉人・籠城」の順。
ちなみに「交渉人・籠城」は雑誌連載でまだ単行本として出版されてはいない。
ある意味、本作は前作「交渉人」のネタバレみたいなものなので先に前作を読了しておくことをお勧めする。
2010年6月26日追記:本作がドラマ化されました。
それに伴い土曜ワイド劇場 特別企画「交渉人遠野麻衣子〜最後の事件・死刑判決で届いた謎の爆破予告!!電車、水上バス…爆破時刻に残り15分!!犯人はなぜ私を交渉人に!?」(6月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)追加。リンクよりどうぞ!!
<ネタバレあらすじ>
爆破事件が発生。
犯人の要求は御厨の釈放。
これに対するは前作「交渉人」で活躍した遠野麻衣子。
犯人を突き止める手段は一通のメールのみ。
そのメールも海外を経由していた。
麻衣子は今回の爆破事件がすべて過去に実在の爆破事件の模倣であると気付く。
そんな中、容疑者が確定。
相手は御厨を尊敬する高橋。
だが、高橋は死んでしまう。
そこで真相に気付く麻衣子。
高橋を陰で操っていた人物がいる―――その人物こそ、木下美也子弁護士。
麻衣子以外の警察官の活躍もあり、事前に爆弾を抑えることに成功。
それを知らない木下弁護士に罠を仕掛けることに。
木下は爆弾を爆破するべく、携帯による遠隔スイッチを操作。
その現場を麻衣子に抑えられ、申し開きの余地も無く御用。
木下弁護士の動機は革命を起こすこと。
それと木下自身が過去に被害にあった家族殺しの犯人を捕まえられなかった警察組織に対する挑戦だったのだ。
事件は解決。
とはいえ、いきすぎた捜査に「辞職願」を提出する麻衣子。
だが、上司により辞表は却下。
「君を野放しにはできない。君にとっての最後の事件はまだまだ先だよ」と告げられる。
そして、この事件こそ交渉人・遠野麻衣子が表舞台に立つ最初の事件になったのだった―――エンド。
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