5月9日追記:内容について一部訂正があります。
詳細はコメント欄よりどうぞ。
<あらすじ>
奈良の朱雀門で女性ルポライターが殺害される。奪われたのはパソコンだけ。そばには阿修羅像のフィギュアが落ちていたことから、この謎めいた事件をワイドショーは『阿修羅殺人事件』として報道する。
そんな中、東京の広域捜査課に大阪府警から佐伯夏美(山崎静代)が赴任してくる。高村広域捜査課長(大杉漣)に、「難があるが優秀な女刑事」と聞かされていた東圭太(高橋克典)は、その顔を見てびっくり。ついさっき、女性のバッグを奪ったひったくり犯を、一緒につかまえたばかりの“スニーカー女”が現れたからだ。犯人逮捕のときの圧倒的な迫力を思い出している東を、「男前の男は嫌いです」と睨みつける夏美…。
そこへ、東京と奈良にあるダイヤホテルをターゲットにした爆破予告の一報がもたらされる。東はすぐさま夏美を伴い東京ダイヤホテルの捜査に着手。赴任早々、爆弾探しというタフな仕事に見舞われた夏美を東は気遣うが、当の夏美は「ラッキーだ」と動じる気配はまるでゼロ。それどころか、「先に爆弾を見つけてみせる」と東をライバル視し、ホテルへと勇み乗り込んでいく。
その日、東京ダイヤホテルでは、画家の漆原照久(木下ほうか)の個展と、翌年のオープンを目指す『飛鳥ダイヤホテル記者発表会』が予定されていた。爆破予告でイベントはどちらも中止。会見場ではホテルグループ社長の新藤祥子(黒田福美)が、完成予想図を悔しい思いで眺めていた。避難誘導のため会見場にやってきた東は、祥子の顔を見て驚く。祥子は、夏美と一緒につかまえたひったくり犯の被害者だったのだ。
爆破事件は夏美の活躍でどうにか落着。犯行は、飛鳥ダイヤホテル建設に反対している者によるとの目星もつく。東はその心当たりについて祥子に問うが、具体的な名前は挙がらなかった。しかし、東が去った後、祥子には「次は本当にホテルを爆破する」との脅迫電話が…!
その夜、六本木で奈良学院大学の教授、岸田敦夫(野村宏伸)が殺される。岸田は、飛鳥ダイヤホテル建設反対派『飛鳥自然会』のリーダーで、祥子を脅迫していたのではないかと疑われていた人物だった。事件を受け、東と夏美は一路奈良へ。
そのころ、奈良の『飛鳥自然会』では幹部たちが集まり、次期リーダーの選出を行っていた。爆破騒ぎと殺人事件が重なり世間からテロ集団扱いをされかねない今こそ、結束を強める必要があるとリーダーに立候補する水島瑠璃子(古村比呂)。
奈良中央署に着いた東と夏美は、案の定、刑事課の白井祐司(井田國彦)らに非協力的な態度を取られる。白井らは、『阿修羅殺人事件』を扱っていた。余計な事件は背負い込みたくないという白井の顔つきに、不満を覚える夏美。東はそんな夏美をなだめながら、岸田の身辺調査を開始する。
奈良学院大学に赴いた東と夏美は、ゼミの生徒から岸田が東京で人と会う約束をしていたことを聞き出す。また、岸田には相当の借金があり、そのために『飛鳥自然会』も脱退。反対運動からも手を引いていたという。「東京で金のメドがついた」とも漏らしていたことから、岸田の携帯電話の通信記録をたどると、なんと画家の漆原の名前が浮上してくる。
そのころ、奈良ダイヤホテルでは、祥子と『飛鳥自然会』の新リーダー、瑠璃子が面会をしていた。「3年前と同じ」と、祥子をなじる瑠璃子。二人には、以前から続く因縁があったのだ…。
(あらすじ・写真共に公式HPより)
では、続きから……。
岸田ゼミの生徒・斉藤は「飛鳥自然会」にも参加していた。
斉藤によれば岸田は誰かを脅迫していたらしい。
漆原も殺害される。
阿修羅を名乗る犯人より帝釈天として呼び出されて殺害されたのだ。
東は阿修羅の娘・舎脂を帝釈天が凌辱したという逸話(感想部分に
資料あり)から犯人もまた漆原に娘を凌辱されたのではと推理する。
そんな中、東は街中で瑠璃子と白井刑事が接触しているところを見かける。
瑠璃子に娘がいることが判明。
瑠璃子の娘・由香は3年前に事故死していた。
東が調べたところ由香には自殺の疑いもあったらしい。
そこへ佐伯により由香には“ヒロ”と呼ばれる彼氏がいたこともわかる。
しかも、由香は漆原と接点があった。
漆原の作品「清らかなる少女」のモデルは由香だったのだ。
由香が個人的にアトリエに出入りしていたことも裏付けとなり由香が漆原に凌辱されたと確信する。
高村から白井刑事と瑠璃子が過去に交際していたことを聞く東。
白井刑事と瑠璃子は瑠璃子の兄が前歴者となってしまった為に別れていた。
東は白井に「瑠璃子を疑っているから、捜査を撹乱しているのか」問い質す。
ついに新藤がホテルのレセプションを強行開催する。
漆原が呼び出される際に使われた絵ハガキから岸田の指紋が出たと聞いた東は「帝釈天はもうひとり居る」と語るが……。
レセプション会場。
そこに現れたのは瑠璃子と白井刑事―――そして、岸田ゼミの斉藤。
斉藤はナイフを手に新藤へと襲いかかる。
それを止め、ナイフを叩き落とす東。
そこへ瑠璃子が落ちたナイフを手に新藤へと斬りかかる。
こちらは白井刑事が取り押さえた。
事態が収束し、斉藤の取り調べを行う東。
最初の被害者である女性ルポライター・山崎久美子殺害についてはこうだ。
山崎から由香が漆原に凌辱されたことを聞いた斉藤。
斉藤は由香の死の真相を知らなかった。
由香を揶揄し、馬鹿にする山崎。
スクープだと小躍りする姿を見て斉藤は激昂するものの、山崎は漆原により殺害されてしまう。
山崎と斉藤のやりとりを聞いていた岸田は漆原を脅迫し、漆原に殺害された。
斉藤は阿修羅の絵ハガキで漆原を呼び出し復讐の為に殺害。
これが事件の真相だった。
「由香が自殺したのは私のせいだ」そう語る瑠璃子。
漆原をサポートする新藤により瑠璃子は合意の上の援助交際だと噂をたてられ自殺に追い込まれていた。
瑠璃子は斉藤を庇いすべて自分の犯行だと訴えるものの、東の説得に折れる。
白井刑事は自分が意図的に捜査妨害していたことを認め、辞職しようとするが「道を外れた刑事の道を正すのも仕事だ」と東に告げられ刑事を続けることを決意。
新藤はホテル建設に関わる不正が暴露され、建設計画自体が白紙に戻ったらしい。
瑠璃子は殺人未遂に問われるらしい。
佐伯は東を見直し、改めてコンビ結成を依頼。
ここに新コンビがうまれた―――エンド。
<感想>
今回は南海の山ちゃんも出てましたね。
ミステリ的には取り立てて何もなし。
阿修羅と帝釈天のくだりについて「ウィキペディア」によれば―――
「阿修羅は帝釈天に歯向かった悪鬼神と一般的に認識されている。しかし事実は少し違うといわれる。阿修羅はもともと天部の神であった。阿修羅が天部から追われて修羅界を形成したのには次のような逸話がある。
阿修羅は正義を司る神といわれ、帝釈天は力を司る神といわれる。
阿修羅の一族は、帝釈天が主であるとう利天(とうりてん、三十三天ともいう)に住んでいた。また阿修羅には舎脂という娘がおり、いずれ帝釈天に嫁がせたいと思っていた。しかし、その帝釈天は舎脂を力ずくで奪った(誘拐して凌辱したともいわれる)。それを怒った阿修羅が帝釈天に戦いを挑むことになった。帝釈天は配下の四天王などや三十三天の軍勢も遣わせて応戦した。戦いは常に帝釈天側が優勢であったが、ある時、阿修羅の軍が優勢となり、帝釈天が後退していたところへ蟻の行列にさしかかり、蟻を踏み殺してしまわないようにという帝釈天の慈悲心から軍を止めた。それを見た阿修羅は驚いて、帝釈天の計略があるかもしれないという疑念を抱き、撤退したという。
一説では、この話が天部で広まって阿修羅が追われることになったといわれる。また一説では、阿修羅は正義ではあるが、舎脂が帝釈天の正式な夫人となっていたのに、戦いを挑むうちに赦す心を失ってしまった。つまり、たとえ正義であっても、それに固執し続けると善心を見失い妄執の悪となる。このことから仏教では天界を追われ人間界と餓鬼界の間に修羅界が加えられたともいわれる。
阿修羅を意訳すると『非天』というが、これは阿修羅の果報が優れて天部の神にも似ているが天には非ざるという意義から名づけられた」
というものから来ているようです。
平城京遷都1300年祭といえばこんなミステリイベントも実施中!!
・平城遷都1300年祭にもミステリイベント発見!!その名も「平城京ミステリークエスト」!!
(過去記事です)
<キャスト>
東圭太:高橋克典
佐伯夏美:山崎静代〈南海キャンディーズ〉
水島瑠璃子:古村比呂
新藤祥子:黒田福美
白井祐司:井田國彦
岸田敦夫:野村宏伸
中西みどり:小川菜摘
高村順一郎:大杉漣ほか
(公式HPより、敬称略)
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管理人の俺です。
ご指摘ありがとうございます。
危ない所でした〜〜〜(ToT)/~~~。
早速、訂正させて頂きました。
今後とも「ミステリ通信 創刊号」を宜しくお願い致します<(_ _)>。