2010年05月17日

月曜ゴールデン 山村美紗サスペンス「狩矢警部シリーズ8京都西大路通り殺人事件〜京の椿四姉妹連続殺人!椿の幽霊と密室アリバイトリックに狩矢と娘和美が挑む!」(5月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン 山村美紗サスペンス「狩矢警部シリーズ8京都西大路通り殺人事件〜京の椿四姉妹連続殺人!椿の幽霊と密室アリバイトリックに狩矢と娘和美が挑む!」(5月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

京都府警の狩矢荘助警部(船越英一郎)の娘、和美(前田亜季)が警察官になった。狩矢の妻、澄江(山村紅葉)は和美を応援する一方、複雑な表情を見せる狩矢をなぐさめるのだった。
研修に励む和美を雑誌記者、田中詠理(浅見れいな)が密着取材することになった。
ある日、交番勤務からの帰り、和美はある神社で、殺害されたと見られる女性の死体を発見する。遺体の側には椿の花がいくつも落ちていた。被害者は京料理店オーナー、乃村千代子(原久美子)だ。
千代子は京都文化の担い手として期待されている椿四姉妹と呼ばれる女性たちの一人である。四人は実の姉妹ではないが仲が良い。他のメンバーは、和菓子会社社長・山田沙希(高橋ひとみ)、人形師・蔵原歌乃(筒井真理子)、陶芸家・鈴木敬子(大沢逸美)で、みな才能豊かで美形揃い。
京都の女性たちが憧れる四姉妹だが、実は金銭トラブルを抱えていたことが判明する。
そして今度は、沙希が主催するパーティー会場の一室で、敬子が毒を盛られ殺された。部屋は密室だったが、またも椿の花が落ちていた。
その頃、京都の西大路通りに幽霊が出没するという噂が流れていた。幽霊が出たところには決まって椿の花が落ちている。狩矢は幽霊騒動と連続殺人の関係を推理する。さらに二十八年前に西大路通りで恐ろしい心中事件があったことに着目する。
一方、独自に事件の真相を探っていた和美が行方不明に! 真犯人に捕らえられたようだ。狩矢は懸命に和美の行方を追うのだが…。
(公式HPより)


では、続きから……。

歌乃が千代子に月々50万円を支払っていたことから容疑者として拘束される。

調べて行くうちに28年前の西大路の呪い事件が浮上。
それは、椿園で起こった心中事件―――妻が亭主と愛人を襲い殺害した後に自らも自殺したものだった。
その娘・川添涼子は当時婚約者がおり妊娠していたが姿を消した。
その涼子が大阪で水商売をしているとの情報を掴み、行方を追い北新地へと赴く狩矢。
だが、川添涼子は投身自殺していた。
不憫なことに身投げしたものの死体も見つけられなかったらしい。

その後、妻との会話から敬子が殺された竹林寺会館の密室トリックを見破る狩矢。

そのトリックとは―――

ワゴンを開いた竹格子の小窓に寄せる。
部屋に施錠後、鍵をワゴンの奥に乗せワゴンを押す。
ワゴンは部屋の中央に据え付けられたテーブルにぶつかり鍵を落とす。
これで密室の完成だった。

歌乃と千代子は女性同士の愛情を育んでおり、歌乃が千代子に渡した現金は愛する人の為だった。
そして、今は千代子の名誉の為に黙秘を貫いていた。

「今宮通り」が「6間通り」とも呼ぶことを妻から聞いた狩矢は「12間通り」という古い住民以外が滅多に口にしないような言葉を口にした人物―――山田沙希に疑念を抱く。
山田沙希は福岡出身の筈、なぜ地名の古い呼称を知っていたのか?
山田沙希は川添涼子の元同僚。
容姿も非常に似ていたらしい。

敬子が殺害される前に田中詠理が敬子と会話していたという証言を疑う狩矢。
その証言さえ偽証ならば山田沙希のアリバイは成り立たない。

その頃、和美は幽霊騒動を追っていた。
遂に幽霊の正体を掴む和美。
その正体は田中詠理だった。
直後、和美は何者かに襲われ連れ去られてしまう。

和美が行方不明になったと知った狩矢は携帯のGPS機能を用い追跡する。
移動し続ける和美の携帯。
事件はすべて西大路関連で行われていた。
竹林寺会館は竹林寺に関連付けられて犯行が行われたとするならば、今度は高山寺だ!!

高山寺には山田沙希と田中詠理が居た。
詠理は沙希の娘だったのだ。
そして沙希こそは川添涼子その人だったのである。
和美を殺そうとする涼子。

危機一髪、狩矢が飛び込んできて涼子を止める。

過去を語り出す涼子。
それによれば、両親の事件(西大路の呪い)以降、大阪に流れた涼子はそこで自分に瓜二つの沙希に出会う。
当時、沙希は深い孤独を抱えており自殺してしまう。
そこで、涼子は沙希に成り済ますことに。
和菓子の世界で成功を収めたものの、福岡雑煮を知らなかったことから千代子に出自がバレ、脅迫されることに。
追い詰められ千代子を殺害するものの、今度はそれをネタに敬子に脅されることに。
そこで敬子殺害を決意、実行に移す。

一方、詠理は沙希が川添涼子だと知り自分を捨てた生母への復讐の為に告発をかねて心中事件を想起させる幽霊事件を演出。
しかし、事件を知って以降のそれは生母を庇う為に発展していく。
遂には親娘の名乗りをあげるに至り、和解。
母親のサポートにまわったのだ。

「親子の絆が犯罪であってはいけない」と叫ぶ狩矢。
和美は父を押し留め詠理を慰める。
沙希は詠理を巻き込んだことに謝罪。
こうして事件は解決した。

普段の日常が戻り、活気づく狩矢班に狩矢家。
和美には刑事を目指す覚悟が出来たようだ―――エンド。

<感想>
キャスト的に「その男、副署長」っぽかった。
舞台も同じ京都だし。
狩矢らしさにはかけるかも。
とはいえ、なかなか面白かった。

ただ、トリック的には特筆すべき点はなし。
このシリーズの3要素―――

@被害者のひとりは間違われて殺されている。
A効果があるとは思えない謎の密室。
B動機は過去の復讐。

のうちABは満たしていました。
今回@はなかったなぁ。

・こちらも山村美紗サスペンス。土曜ワイド劇場版はこちら。
土曜ワイド劇場「山村美紗サスペンス 京都・美人女優連続殺人事件〜主役は2度殺される!?ガラス張りの密室殺人トリックを“股のぞき”が暴く」(4月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)

そういえば京都では山村美紗さん縁の品が展示された「ミステリーの女王・山村美紗の世界」展が開催されていました(5月16日まで)。
興味のある方は下記過去記事よりどうぞ!!
娘・紅葉さんプロデュース!!「ミステリーの女王・山村美紗の世界」展4月24日土曜より開催!!

<キャスト>
狩矢荘助:船越英一郎

狩矢澄江:山村紅葉

狩矢和美:前田亜季

皆川悠子:雛形あきこ

橋口健太:黄川田将也

山田沙希:高橋ひとみ

田中詠理:浅見れいな

蔵原歌乃:筒井真理子

鈴木敬子:大沢逸美
乃村千代子:原久美子ほか
(公式HPより、敬称略)


原作「京都西大路通り殺人事件 (文春文庫)」です!!
京都西大路通り殺人事件 (文春文庫)



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