そこで、とりあえず現状では中途半端ながら「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」1から3話までをネタバレ批評(レビュー)しようと思います。
あくまで、本編を既読の方に向けてレビューしますのでそのつもりで。
尚、管理人は本作を散髪屋さんのご厚意にて拝読させて頂きました。
当然、パラ読みです。勘違いもあると思います。
その点もご了承の上、お進み下さい。
さて……現在(2010年5月19日時点)では3話まで進展してます。
金塊が隠されていると噂される錬金術師の住んでいた館へと赴いたテレビクルー一行。その中にはTV番組の企画で勝ち抜いた金田一もいた―――こんな感じで本編は始まりました。
で、3話目にしてついに1人目の被害者が出てしまいました。
ADの男性です。
死因は錬金術師を名乗るローブを羽織った怪人(性別不明)に大剣でグサリ。
死体はテラスの天井にうつ伏せに転がされていました。
ところが館内には怪人はおろか凶器の大剣すら見つからない。
一体、どこに?
と、ここまでが3話の内容。
3話までの謎と云えば―――
・怪人の正体は?
・凶器の大剣はどこに?
・金塊はどこにある(またはない)?
・怪人の目的は?
といったところでしょうか?
これら作中の謎に加え、読者としては。
・高遠は出てくる?
・剣持は出てくる?
といった点も気になります。
ではまず、現状での怪人の正体候補は……金田一と美雪を除く全員が可能性ありですね。
個人的には怪人がローブを羽織っている所から「体型(背格好)を隠す」=「女性ではないか」なんて思いますが……。
それだとADの死体を運ぶことが出来るのかという謎も残りますが、これについては後述します。
とりあえず、実はひとり気にかかっている人物がいます。
速水玲香その人です。
彼女はシリーズの準レギュラー。
犯人ではありえないと思いますが、果たして本物の速水玲香なのでしょうか?
本作の彼女は見間違いでなければ首にスカーフらしきものを巻いて登場しています(3話)。
たしか、彼女は実父殺害のトラウマで首に装飾品等を着けることが出来なかった筈。
スカーフを巻いているとすれば偽物の可能性も大きい?
さらに、3話でADの死体に最初に気付いたのも彼女。
雨漏りと血の滴りを間違えたとのことですが、いくらなんでもあるでしょうか?
水と血では全くの別物の筈ですが。
第一、2話から3話の事件経過を考えるとADの死体の血液が凝固していないのはおかしいのでは?
つまり、あの雨漏りの勘違いも予定されていた芝居の疑いがあります。
で、もし仮に偽物だとすればいくらなんでも高遠……はないよね……。
次に凶器の大剣の行方ですが―――今後も起こるであろう殺人の凶器として使用されるかどうかで隠し方や処理方法が変わってきそうです。
ミステリとしての魅力を考えると一回こっきりの使い捨ての小道具ではなく何度も使用可能な凶器と考えた方が謎は深まりますが……。
とりあえず、ありそうなのはテーマに“錬金術師”があることから刀身が形状記憶合金で出来ており普段は別の形をしているとかかなぁ。
または、大剣先端部の特徴的な十字マークを見るにインテリアの一部に紛れ込ますことが出来るとか。
確実なことはあの大剣は見た目通りではないということでしょう。
次に金塊の有無。
これは不明。
今までのシリーズの経験上からは“ない”と思われるが。
金田一が本来あったであろう隠し場所を発見する可能性はある。
最後に怪人の目的。
ADの人の台詞にあるように過去の犯罪の復讐かと。
今回のメンバーが過去に別のどこかでやった犯罪の復讐である可能性が高い?
となると、復讐の為にステージを用意した人物が居るワケで……。
とりあえず他に現在までで気になる点をピックアップしてみます。
・部屋割のくじびき(トリックあり)
・くす玉
・各個人の部屋の扉の形
・部屋番号が金属?(原子番号)
・壺の中身
・まわし続けているカメラ
・途中で飲み物を取りに行った女優
ここで先述の「なぜ、犯人が女性だと仮定して死体を運ぶことが出来るのか」について考えたいと思います。
「まわし続けているカメラ」に注目。
作中にて金田一が考えている様にカメラがまわされ続けているのは不自然です。
アクシデント自体想定されていた可能性があります。
つまり、殺人事件の芝居を行う予定がシナリオ上に存在していたかもしれないということです。
そう考えると、2話にてADが刺されたシーンですら芝居の一環であの後に本当に殺害されたという推理も可能になります。
これならば、被害者に歩かせて発見現場で殺害することも容易なワケです。
とはいえ、これも2話のAD殺害時の状況を見るに“驚いた”描写を挟むからには違うような気もしますが……。
「で、結局誰を犯人だと考えてるの?」という声が聞こえてきそうなのでまとめ。
ぶっちゃけ、まだ分かるワケない!!が正解です。
強いて可能性をあげるならば、“TV局スタッフ内に犯人はいない”と考えます。
個人的には、速水玲香(偽物だった場合)とあの眼鏡の女の子(一色?)あたりを候補に挙げたい。
でないと本作冒頭のクイズ勝負の描写が意味の無いものになりそうなので(そこまでして本作に絡めてきたキャラクターである限り何か役割がある筈)。
もうひとつ、最初に怪人・錬金術師の犯行を言い募って煽ったのがこの人だったのもその理由。
今後、金田一と対抗して犯人捜しに奔走するポジションに眼鏡の子がならない限りは容疑者筆頭かなぁ。
自信ないけど……。
なんか結論がグダグダですが、とりあえず今回はここまで。
今後の展開は「週刊少年マガジン」No.26 2010年05月26日(水)発売号の第4話に注目。
要チェックや!!
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「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)
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