本記事最下部に<ネタバレあらすじ>あり。未読の方は注意!!
<感想>
モチーフは「キサラギ」ですね。
それにさとう先生自身の「金田一少年の事件簿」のセルフパロディを加えたもの。
とはいえ完成度は高く、ラストの意外性も充分。
「なぜトキナが消えたのか?」も納得できる。
読後感も爽やか。
これはなかなかの名作ではないでしょうか。
「トキメキトキナ消失宣言」ですが「コミックナタリー」さんでも取り上げられていますね。
以下、「コミックナタリー」さんより抜粋。
「金田一少年の事件簿」でお馴染みのさとうふみやの新作読み切り「トキメキトキナ消失宣言」が、本日5月8日に発売された別冊少年マガジン6月号(講談社)に掲載されている。
「トキメキトキナ消失宣言」は姿を消したネットアイドルのファンたちが集い、その行方と正体を推理するミステリー。さとうは週刊少年マガジン(講談社)にて、天樹征丸原作による「金田一少年の事件簿」の新章「錬金術殺人事件」をスタートさせたばかりだ。
また6月号では、AKB48の小野恵令奈が巻頭グラビアに登場。小野は5月17日に発売される久米田康治原作によるヤス「じょしらく」1巻特別版の落語CDでキグ役を演じている。また最果タヒによる詩の連載「空が分裂する」の挿絵に、「虫と歌」で手塚治虫文化賞新生賞を受賞した市川春子が参戦。描き下ろしイラストを提供した。
なお次号7月号では、CLAMP「XXXHOLiC」が週刊ヤングマガジン(講談社)から移籍し表紙&巻頭カラーで連載を再開。描き下ろしイラストを使用したQUOカードの応募者全員サービスも行われる。
(コミックナタリーさんより)
◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・ネットアイドルの行方は?さとうふみやの新作、別マガに(コミックナタリーさん)
http://natalie.mu/comic/news/31521
◆関連記事一覧
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」1から3話までネタバレ批評(レビュー)
・最有力容疑者決定!?「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」4話ネタバレ批評(レビュー)
<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧(ハンドルネーム):
ハルサメ:主人公の男子学生
イッチー:強面の男、トキナの熱狂的ファン
ペー:トキナのファン、太り気味の男性
Rex:トキナのファン、男性
らっきょう:トキナの振り付けを完ぺきにこなす男
マリオ:女子学生、トキナスキーの幼馴染、美雪的ポジション?
トキナスキー:男子学生、マリオの幼馴染
トキメキトキナは知る人ぞ知るネットアイドル(ベッキー・クルーエルのポジションらしい、劇中でもベッキーの名前が出て来る)。
だが、彼女は数年前に急に姿を消してしまった。
多くのファンは彼女のことを忘れてしまったものの、一部熱狂的なファンは彼女を忘れられなかった。
主人公のハンドルネーム・ハルサメは男子学生。
とある目的を持って自分の通う学校とは別の学校へやって来る。
そこで現地の不良に絡まれるハルサメだが強面の男に助けられる。
彼こそはハンドルネーム・イッチー。
ハルサメたちはトキナの情報を求めてハンドルネーム・トキナスキーに集められたのだ。
集合場所にはハルサメ、イッチー以外に3人の男性が既に揃っていた。
ぺー、REX、らっきょう―――自己紹介を交わし合う彼ら。
トキナの振り付けを完全に演じきるらっきょうのように皆が皆、トキナの熱狂的ファンだった。
そこへ遅れて現れる女子学生―――ハンドルネーム・マリオだ。
彼女によればあとはトキナスキーだけだと云う。
部屋の隅に置かれた掃除用具入れ。
意味ありげなそれに注目した一同が戸を開くと―――中から血塗れの男性が倒れ込んで来る。
ここで金田一少年風ナレーションが。
(知らなかったのだ……これから起こる惨劇のことを……みたいなヤツ)
しかし、マリオはつかつかと歩み寄ると死体らしきものに一撃をくらわす。
うめく死体らしきもの―――実は生きていたのだ、ちょっとした茶目っ気らしい。
彼こそはトキナスキーその人だった。
気を取り直してトキナスキーの話を聞くことに。
トキナスキーによればトキナはこの学校の生徒ではないかと云う。
アナグラム、卒業生名簿など手掛かりを経てある女生徒がトキナではないかと絞り込む面々。
『トキナに近付くな!!』黒板に書かれた謎の警告文などを乗り越え、その女生徒の所属する部活の顧問に彼女のことを尋ねるが、どうも顧問の様子がおかしい。
調べてみると部屋の壁からトキナの衣装らしきものがはみ出しているのを見つける。
まさか……。
明らかに最近になって塗り込まれた壁に嫌な予感が止まらない一堂。
この中にトキナが塗り込まれているのでは……。
またも金田一的な展開(学園七不思議であったなぁ)にとりあえず壁を壊すことに。
もう一息というところで顧問が室内に飛び込んで来る。
「やめろ!!」
血相を変えて止める顧問だが、無情にも最後の一撃が壁を打ち崩す。
そこには―――トキナの衣装と鬘があった。
実は黒板の警告も顧問の仕業。
彼もまた熱心なトキナ信者だったのだ!!
それを知られるのを怖れていたらしい。
顧問によれば確かにトキナと思われる少女を知っていたと云う。
だが、彼女は家庭の事情で引っ越ししてしまい、事情を知る自分は彼女の気持ちを思い黙っておこうとしたのだと語る。
納得したメンバーは解散することに。
そんな中、ハルサメはある事実に気付く。
トキナスキーもまたそれに気付いていた。
帰り道、そこにはハルサメ、トキナスキー、マリオ、らっきょうの姿が。
ハルサメとトキナスキーは自分たちが気付いた事実からトキナが今回のメンバーの中に存在すると断定。
マリオの方へと目を向けるが……。
慌てて首を振り否定するマリオ。
だが、その後ろにはらっきょうが居た。
「らっきょうさんがトキナだったんですね」
ハルサメの問いかけを認めるらっきょう。
ハルサメとトキナスキーが気付いた事実……それは、トキナの耳にほくろがあることだった。
顧問から聞いたトキナと思われる少女にはほくろが無かったのだ。
そしてらっきょうにはそのほくろがあった。
実はトキナはらっきょうの女装した姿。
当時、らっきょうは第二次性徴も迎えていない紅顔の美少年。
それはそのまま美少女にも通じていた。
らっきょうはトキナとして活動していたものの声変わりが起こり、活動に限界を感じ引退したのだった。
こうしてトキナの真実は白日の下に曝された(イッチーが知れば悶絶しそうな真相だったが……)。
らっきょうはトキナのサインをハルサメとトキナスキーに渡すと帰路につく。
ハルサメに話しかけてくるマリオ。
実はマリオは顧問がトキナだと勘違いしていた少女の妹だった。
お互いに本名を名乗り合うハルサメとマリオ。
マリオによればトキナスキーとは単なる幼馴染みで恋人ではないらしい。
マリオの仕種にきゅんとするハルサメ。
トキメキトキナからトキナが消失し、トキメキが彼の心に残されたようである―――エンド。
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