今、ちょっと考え込んでしまったあなた。
なにか、隠さなければならないことでもあるんじゃないですか?
うん?ない?ホントですか?
しつこく聞くけど何故かって?
興味ですよ、興味!!
いやぁ、さっきないって云ったときかなり慌てませんでした?
ホラ、慌ててたでしょ。
う〜〜〜ん、怪しい……。
こんな感じで出来うることならば「アリバイ」を訊かれること自体避けたいものです。
だって、誰かに何かを疑われていることに他ならないのですから。
そんな管理人にとっては「アリバイ」=「現場不在証明」。
つまり、「事件・事故の起こった日時にその場所に存在しなかった(居なかった)ことを客観的事実に基づき立証すること」ですが、話し言葉だとちょっと違う意味にも使いますよね。
例えば、なにかをする時の言い訳や理由にも使われます。
バイトをアリバイにして授業をさぼる。
2、3日後に入るバイト代をアリバイに普段よりワンランク上の昼食をとる。
多忙をアリバイに他の仕事から逃げる。
ちなみに上記は全部、管理人の実体験に基づくものです。
ある種、免罪符的な意味で使う感じですかね。
後ろめたい気持ちです。
そのうち「アリバイ(言い訳)」の為の「アリバイ(現場不在証明)」とか出てきそうですね。
例えば、バイトをさぼったのには正当な理由があってその日、その時間他府県に居たからだとか……あれ、これって普通のアリバイか。
とりあえずここまでで何を言いたいかってことでまとめると、「アリバイ」には2種類あるってことです。
@現場不在証明
A言い訳や理由
そんなAのアリバイの使われ方が意外な記事で見つかりました。
「AFP通信」さんによれば―――
米ニューヨーク(New York)市で、駐車違反切符を切られた父親のアリバイ証明に、生まればかりの赤ちゃんが一役買うかもしれない。
米紙デーリー・ニューズ(Daily News)によると、同市ブロンクス(Bronx)区に住むオーランド・カセレス(Orlando Caceres)さんは臨月を迎えた妻、ジョハンナ・メロ(Johanna Melo)さんを車であわてて病院へ連れて行こうとしたが間に合わず、メロさんは後部座席で女の子を出産した。
車に乗ったまま、駆けつけた救急医療士がへその緒を切り、母子は急いで病院へ運び込まれ、カセレスさんも必死で後を追った。
一段落して車に戻ったカセレスさんが目にしたのは35ドル(約3000円)の駐車違反切符だった。当局と争うことを決意したカセレスさんには、強力なアリバイを証明してくれる生まれたばかりのわが子、ミア(Miah)ちゃんがいる。「文句を言うには十分すぎる理由だと思うよ」とカセレスさんは同紙に語った。(c)AFP
(AFP通信さんより)
記事を読んだ限り「アリバイ」よりも「不可抗力」や「緊急回避」という言葉がピッタリです。
当事者の主張は割と正当性があるように聞こえます。
でも、この記事をまとめた記者さんは「アリバイ」としてます。
上で書いたように「アリバイ」としてしまうとどこか後ろ暗いイメージがつきまとうものですが、この記者さんは記事の当事者に対して余り好意的ではないのかもしれませんね。
なにか、事情でもあるのでしょうか?
例えば、こんなの―――
置いて行かれた車。
道路を塞ぐ遮蔽物。
渋滞。
通れない救急車―――そして、報道される事件。
当事者に批判的な記事。
あくまで、勝手な妄想です。事実には基づいていません。
ですが、なんとなく貫井先生の「乱反射」の世界を思い浮かべてしまったのは管理人だけでしょうか?
◆関連過去記事
・「乱反射」(貫井徳郎著、朝日新聞出版刊)ネタバレ書評(レビュー)