月９原作「月の恋人 Ｍｏｏｎ Ｌｏｖｅｒｓ」刊行！！

月９原作の「月の恋人　Ｍｏｏｎ　Ｌｏｖｅｒｓ」が刊行中です！！

ソースの「ＭＳＮ産経ニュース」によれば―――

■男女の心情みずみずしく描く

『光媒の花』で山本周五郎賞を受賞した道尾秀介さんの恋愛小説『月の恋人　Ｍｏｏｎ　Ｌｏｖｅｒｓ』（新潮社）が刊行された。同作は、ＳＭＡＰの木村拓哉さん主演のフジテレビ系月９ドラマの原作でもある。持ち味のトリックや“毒”は影を潜め、現代に生きる男女の心情がみずみずしい筆致で描かれている。型にはまることのない表現世界は深度を増すばかり。と同時に、あらゆる分野に挑む多彩な書き手としてさらに注目を集めている。（宮田奈津子）

「映像業界の人間にできないことができるのでは。ドラマ用の書き下ろしを」。同作はフジテレビ側の要望を受けて誕生した。道尾さんの原作から脚本が描かれてドラマとなり、原作本も同時刊行というユニークな試みとなった。

≪コインが４枚。何に見える？≫　辣腕（らつわん）青年社長、葉月蓮介の恋物語は、上海の夜のある謎かけから始まる。実はドラマ化のため、舞台となる場所や登場人物など、詳細な設定が制作側から提示されていた。ゼロか創作する手法とは異なるが、この“制約”を楽しんだ。

「三題ばなしみたいに決められた枠組みで話を作ることは苦手ではない。枠の中で物語を組み立てる作業は新鮮だったし、描いた世界が映像化され、不思議な感覚だった」と振り返る。

道尾さんの作品で、恋愛が主要な要素となるのは珍しい。ホラーサスペンス大賞特別賞受賞のデビュー作『背の目』をはじめ、本格ミステリ大賞受賞『シャドウ』など、ホラーやミステリのイメージが強い。

しかし、直木賞候補作『カラスの親指』では、ユーモアたっぷりの会話を中心に物語を構成した。山本周五郎賞受賞の『光媒の花』では、グロテスクな心の闇をえぐり出すように描き、その先に淡い希望の光を灯した。作風は広い。

「もともと、ジャンルを意識したことはない。最近はトリックなどに頼らず、物語を表現できる自信がついてきた。一貫しているのは、活字でしか表現できない世界を追求する、ということ」と静かに話す。

今回のドラマ化で、文章では表現できない世界の魅力を知った。作り手がコントロールする物語のスピード感や音楽の効果、役者の存在感…。だからこそ、文章への思いを深めた。

「最終的に“救い”を描くというが自分のスタイル。上質な文章で人間の心理描写をしていきたい。クセの強い作品が多かったが、今回は多くの人が喜んでくれる物語になったと思う。新しい読者と出会えればうれしい」

（ＭＳＮ産経ニュースさんより）

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