2010年06月01日

科学技術とトリックの割り切れない関係―――Xacti DMX-CA100

過去、科学技術の発展に伴いミステリ史上のトリックもまた発展してきました。

蓄音機、拳銃、冷蔵庫、ラジオ、ビデオなどトリックに使用された技術は枚挙に暇がありません。

反面、現代では科学技術の発展に伴いミステリ史上のトリックはどんどん縮小の一途を辿っています。

携帯電話、PC、インターネットなどなどこちらも枚挙に暇がありません。

科学技術がトリックの介在する余地を奪うとともに、過去に不可能犯罪でありえたトリックが現代ではちょっとしたツールで代用出来てしまう……そんな事情があるからです。

科学技術は電話やネットの登場で遠方におけるリアルタイムでの情報把握を可能にしました―――千里眼の不可能性が低くなりました。

DNA鑑定が発達し個人を識別できるようになりました―――死体入替や人物入替の実現可能性が低くなりました(特殊な条件が必要になりました)。

結局のところミステリのトリックにアナログなものが多いのもコレが理由です。
近年、叙述トリックが流行したのもこういった背景が考えられるのかもしれません。

未来へと向かえばこの傾向はさらに顕著になるでしょう。

二人の人物が同時に離れた二箇所に存在出来た―――片方は大気中に映像を映し出す3D技術の応用だった。
密室から人が消えた―――室内で光学迷彩を身に纏った。
死んだと思った人間が生きていた―――クローンだった。

これではツールで代用どころか、当時の技術ではそれが出来て当り前のことでなんら不思議でもミステリでも無くなってしまう恐れもあります。
そんなミステリ領域を縮小する新たなツールのご紹介です。
その名はムービーカメラ「Xacti DMX-CA100」!!

Xacti DMX-CA100 1
「黄色のXacti DMX-CA100。他に黒とピンクがある」


これにより割と手軽に水中を撮影することが出来るようになりました。

ソースの「AFP通信」さんによれば―――

三洋電機(Sanyo)は1日、水中でも撮影できる防水対応のムービーカメラ「Xacti DMX-CA100」を6月下旬に発売すると発表した。約1440万画素のCMOSセンサーと光学ズーム5倍のレンズを搭載し、約1430万画素の静止画像から1920×1080画素の高画質映像まで撮影できるほか、水深3メートルまでの撮影が可能。(c)AFP
(AFP通信さんより)


同じくソースの「asahi.com」さんによれば―――

三洋電機は、5月28日、ムービーカメラ「Xacti(ザクティ)」の新製品として、フルハイビジョン(フルHD)の動画が撮影できる縦型の防水モデル「DMX-CA100」を6月下旬に発売すると発表した。価格はオープンで、実勢価格は4万円前後の見込み。

ムービーカメラは、休日のレジャーやペットの成長など、日常の何気ない一コマを記録する軽量・小型のビデオカメラ。PCとの親和性が高く、撮影した動画は動画共有サイト「YouTube」などに手軽にアップロードできる。

従来モデル「DMX-CA9」から、防水性能をアップ。JISの防水保護等級IPX8に対応し、水深3mで60分使うことができる。街中だけでなく、海や山など水に濡れてしまうシーンも撮影できる。カラーはシンプルなブラックに加え、ポップなイエローとピンクを揃えた。

さらに、録画やズームなど、撮影関連のボタンを片手で使えるように背面上部に配置。再生やメニューなどのボタン類は、液晶モニタを収める側面下部にまとめた。また、撮影のときに握りやすいよう、グリップ部分の厚みを約4mm減らしてボディを薄くした。

2本のレンズを被写体に応じて使い分けるイメージの「ダブルレンジズーム」機能を搭載。焦点距離が40-240mm(35mmフィルム換算)の「ワイドモード」と80-480mm(同)「テレモード」2種類を揃え、最大12倍まで対応する。ボタンは背面上部にある。

有効約1430万画素の静止画も撮影できる。別売のアイファイジャパンの無線LAN対応SDカード「Eye-Fiカード」を使えば、ワイヤレスでPCにデータを転送できる。データのファイル形式は、動画がMPEG-4 AVC/H.264、静止画がJPEG。記録媒体はSD/SDHCカード、SDXCカード。電源はリチウムイオン充電池。サイズは幅92.0×奥行き40.8×高さ123.0mm、重さは約242g。

発表会で、同社デジタルシステムカンパニーDI事業部DI企画部の豊田秀樹部長は、グローバル市場で200ドル未満のムービーカメラの構成比が高まっていることを指摘。こうした動向を踏まえて、2010年度は販売目標として200万台を掲げる。国内販売はそのうちの15%、30万台を目指すことを表明した。
(asahi.comさんより)


これを手にすれば個人でも水深3メートルまでは撮影可能になります。
ということは、こんなのやあんなミステリが……。

「家政婦は見た!!セレブ家族、水深3メートルの情事!!」

とか

「名探偵○○!!水深3メートルの悪夢!!」

とか

「海水浴場殺人事件!!水深3メートルの秘密!?」

とか

「真昼の覗き魔!!市民プール水深3メートルの怪!!」

とか

「潜水捜査!!凸凹コンビが水深3メートルに見た信じられない事実とは!?」

とか。

あれ、ミステリ領域が縮小するどころかむしろ拡大してるような……。
あれれれれれれれ……。






◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・三洋電機、ムービーカメラ「Xacti」の防水モデル、水深3mでフルHDが撮れる(asahi.comさん)
http://www.asahi.com/digital/bcnnews/BCN201005280013.html

「SANYO デジタルムービーカメラ Xacti CA100 K ブラック DMX-CA100(K)」です!!
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「SANYO デジタルムービーカメラ Xacti CA100 P ピンク DMX-CA100(P)」です!!
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posted by 俺 at 23:44| Comment(0) | TrackBack(1) | ミステリ小説の種 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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