講談社さんのメールマガジンより転載しております。
御了承下さい。
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〈講談社ノベルス〉5点 6月9日発売
●『魔界探偵 冥王星O ホーマーのH』越前魔太郎
尋常ではない剛力で、心臓をくりぬかれた複数の死体。異常にして不可解。
無情にして不条理。非情にして不可思議。混迷を極める事件に俺――【冥王星O】は調査を開始した。
謎の鍵を握るのは、【涙を流す女】と【傅く女】、そして俺に襲いかかる、奇妙な【右手を隠す男】。だが、何故か俺はこの男を憎むことができない。追いかけるほどに、霞がかる事件に、ただ呑み込まれる俺。終幕に待ち受けるのは、勝利か、敗北か、それとも……。
●『カンナ 鎌倉の血陣』高田崇史
甲斐は婚約者の聡美とお茶会に出席するため、鎌倉へ。
貴湖と竜之介も現れて、聡美の胸中は複雑。そんな折、甲斐を挑発していた主催者の加賀美宗朝が殺害された! さらに甲斐たちも襲撃を受け、忍びの影がちらつく。宗朝が調べていた鎌倉幕府の源氏三代と関連が……?
天下の将軍を操り、死へと追いつめた人物は誰なのか。
●『黄昏に祈る人 フェンネル大陸 真勇伝』高里椎奈
遂に祖国へと帰還した、少女フェン。自らに無実の罪を着せた兄に真実を問うため、死すら覚悟の上、王城へ潜入。因習に囚われた王族たちや、かつての師との再会を果たす……! 城内に渦巻く邪な陰謀とは!? フェン自身に隠された驚くべき秘密とは?
王道ファンタジー、衝撃のクライマックスへ!
●『本格ミステリ'10 二〇一〇年本格短編ベスト・セレクション』本格ミステリ作家クラブ選・編
2009年のベスト本格ミステリ短編&評論の最高峰!
〈小説〉
法月綸太郎 サソリの紅い心臓
山田正紀 札幌ジンギスカンの謎
大山誠一郎 佳也子の屋根に雪ふりつむ
黒田研二 我が家の序列
乾くるみ 《せうえうか》の秘密
梓崎優 凍れるルーシー
小川一水 星風よ、淀みに吹け
谷原秋桜子 イタリア国旗の食卓
〈評論〉
横井司 泡坂ミステリ考――亜愛一郎シリーズを中心に
〈解説〉千街晶之
●『琅邪の鬼』丸山天寿
始皇帝時代の中国、商家の家宝盗難をきっかけに、港町・琅邪(ろうや)で奇妙な事件が続発する!「甦って走る死体」「美少女の怪死」「連続する不可解な自死」「一夜にして消失する屋敷」「棺の中で成長する美女」――琅邪に跳梁する正体不明の鬼たち!!!
治安を取り戻すべく、伝説の方士・徐福の弟子たちは、医術、易占、剣術、推理……各々の能力を駆使して真相に迫る。多彩な登場人物、手に汗握る攻防、緻密な謎解き、そして情報力! 面白さ極めた、圧倒的興奮の痛快歴史ミステリー!
〈単行本ピックアップ〉 5点
●『トリック・シアター』遠藤武文 6月30日頃発売
江戸川乱歩賞受賞作を遥かに超える衝撃度! 東京と奈良での同一犯による同時殺人。さらに閉鎖病棟内での密室殺人。『プリズン・トリック』でデビュー、驚異の新人トリックメイカーによる想定外ミステリー。
●『世田谷駐在刑事』濱嘉之 6月21日頃発売
警察の全てを知る著者が放つ「超」刑事小説。東京・世田谷。高級住宅街のど真ん中に、その「駐在所」があることはあまり知られていない。さらに、その駐在員がマル暴刑事の「全国指導官」であることも――。
●『私の優しくない先輩』日日日(あきら) 6月25日頃発売
西表耶麻子、高校1年生。病気療養のために幼い頃この火蜥蜴島へ引っ越してきた。体が弱い以外はごく普通の女の子。そんな耶麻子が高校で、南愛治くんに一目惚れ。そっと「彼」を見つめているだけでよかった。それなのに、それなのに、お節介な先輩が現れて……。表題作「私の優しくない先輩」と、“その後”のお話「吉乃さんはいいひとだから」を収録!
●『光待つ場所へ』辻村深月 6月25日頃発売
T大学文学部二年生、清水あやめ。「感性」を武器に絵を描いてきたという自負がある。しかし、授業で男子学生・田辺が作った美しい映像作品を見て、生まれて初めて圧倒的な敗北感を味わい……。「しあわせのこみち」他2編を収録。
●『マルス・ブルー』鳴海章 6月25日頃発売
国防の最前線に覚悟を問う航空サスペンス!
7年前に緊急発進したまま消息を絶ったF−15に何があったのか。特命を受けた自衛隊法務官は日本を揺るがす危機に直面する。著者渾身、12年ぶりの戦闘機小説。
〈講談社文庫ピックアップ〉7点 6月15日発売
●『死美人辻馬車』北原尚彦
イギリスのヴィクトリア時代。いまよりもっと不思議な出来事が多かった。幻想的な空気の漂うロンドンを舞台に、馬車が、幽霊が人々を惑わす。文庫オリジナル。
●『MORNING GIRL』鯨統一郎
人類の睡眠時間は日ごとに減っていった。地球では放射能汚染が広まり、オゾンホールからは紫外線が容赦なく降り注ぐ。科学者たちがその謎を解こうとするのだが。
●『特殊防諜班 最終特命』今野敏
新人類委員会の最終計画始動。特殊防諜班・真田武男は芳賀恵理とともに出雲の地で待ち受ける「最後の部隊」との戦いへ向かう。迫真の完結編。
●『妖怪アパートの幽雅な日常4』香月日輪
夕士、高校二年の夏休み。魔道士の修行がレベルアップされ、息も絶え絶えの日々。いろんな人間&妖怪とぶつかりあい、夏が終わる頃、世界はまたひとつ広がった。
●『<新装版>とらんぷ譚4 真珠母の匣』中井英夫
戦争の傷を人生に刻した三姉妹。彼女たちに見立てた美しき宝石匣は、虚や不在と名づけられるべき、天与の贈り物なのか。連作完結編となる「とらんぷ譚」第四集。
●『十津川警部 金沢・絢爛たる殺人』西村京太郎
加賀宝生流に関わる男性が能面姿のまま都内で殺された。彼の最後の舞を見た人物も金沢に関係しており、十津川は現地へ飛ぶ。謎めく事件を警部は解き明かせるか?
〈海外作品〉
●『押しかけ探偵』リース・ボウエン著 羽田詩津子訳
20世紀初頭、ニューヨークに一人渡ってきたアイルランド娘モリー。自分の才覚で生き抜こうとヴェテラン探偵の押しかけ弟子となるが、その師匠が殺されて……。
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(講談社メールマガジンより転載)
出版点数自体が普段に比べ多い6月の講談社からのミステリ本。
とはいえ、注目すべき作品はある程度絞られてくる様子。
まずは講談社・夏の舞城王太郎まつりで話題の謎の作家・越前魔太郎先生が著した「魔界探偵 冥王星O ホーマーのH」。
文体や内容に癖があり人を選びそうなところが難か。
ちょっとハードル高い。
次は、第44回メフィスト賞受賞作・丸山天寿先生の「琅邪の鬼」。
これは大注目!!
正直、6月に講談社より発売されるミステリの目玉はコレ。
あらすじに惹かれた。
ぜひ、読んでみたい。
同じくぜひ読みたいのは「本格ミステリ'10 二〇一〇年本格短編ベスト・セレクション」。
横井司さんによる「泡坂ミステリ考――亜愛一郎シリーズを中心に」は気になる。
あと、梓崎優先生の「叫びと祈り」から「凍れるルーシー」も収録。
でも、なぜあの「凍れるルーシー」をセレクトしたのかが謎だ……。
「砂漠を走る船の道」が他社受賞作だから無理としても「叫び」あたりはいけそうだと思ったが。
前から兆候が現われていた「カンナ 鎌倉の血陣」の高田崇史先生はどんどん変な方向へ。
一体どこへ向かってしまうのか?
伝奇物ジャンルの雄・山田風太郎御大の路線は筆力的に高田先生には厳しいと思うが。
何となく鯨統一郎先生のポジションと被ってきているぞ。
狙ってるのか?
こちらも注目だ。
見事にノベルスばかりになったなぁ……。
ちなみにメルマガ情報から、第56回江戸川乱歩賞受賞作、横関大先生の「再会(再会のタイムカプセル改題)」は8月5日発売予定だそうです。
<「再会」あらすじ>
幼なじみの四人組がタイムカプセルに入れたのは、消えない想い出と一丁の銃。四人が大人になった今、埋めたはずの銃が殺人事件に使われた。誰が、嘘をついている?過去と現在が友情によって繋がれたとき、真の謎が出現する――。
(講談社メールマガジンより)
8月にも注目!!
◆関連過去記事
・「叫びと祈り」(梓崎優著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・第56回江戸川乱歩賞決定!!
ラベル:講談社
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