2010年06月11日

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」6話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」6話ネタバレ批評(レビュー)です。
あくまで、本編を既読の方に向けてのレビューになります。注意!!

それと一応、犯人らしい人物を1人にまで絞り込んでます。
2010年6月9日現在時点の最有力容疑者は速水玲香嬢(偽)です。

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」5話ネタバレ批評(レビュー)

最有力容疑者・速水玲香(偽)説を取り上げた4話はこちら(過去記事)。
最有力容疑者決定!?「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」4話ネタバレ批評(レビュー)

1話から3話まではこちら(過去記事)。
「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」1から3話までネタバレ批評(レビュー)

では、早速6話レビューを。

まずは気になる出来事から。

@金田一のことを告白し合う玲香と美雪だが当人の来訪により不発。
A部屋の外につっかえ棒を置いている(外鍵の存在は否定された?)。
B美雪がミネラルウォーターを口にする(蛍も?)。
C2年前の事件は玲香&蛍のマネージャーが担当したアイドルの不祥事(内容は覚醒剤絡み本人は自殺。これによりマネージャーが当のアイドル説は否定された)。
D鬼沢はつまみで腹痛を催しトイレに向かう(下剤混入か?トイレは1階?)。
E天井から怪人登場。鬼沢を例の大剣で殺害する。
F「絵崎が父親」発言について、一色本人は信じ込んでいる(ただし、根拠は薄弱でありそれが事実かどうかはわからない)。
G一色の父は“屑みたいなもの”から“金の延べ棒を2本”創造したらしい(文字どおりの意味かどうかは不明)。
H金田一が記憶を探り、部屋割が錬成陣であることを思い起こす。
I美雪の部屋に異常が。つっかえ棒が外されていた。中にはうなだれた美雪の姿が―――次週に続く。

今回のポイントを。

◆犯人は食料を制している?

蛍殺害時のミネラルウォーターのペットボトル、鬼沢殺害時の食べ物または飲み物、美雪&玲香の口にしたミネラルウォーターのペットボトル。

作中の描写を見る限り、これらには犯人により睡眠導入剤、あるいは下剤かそれに類するものが混入されていたようですね。
登場人物たちがまったく疑うことなく口にしていることからペットボトル等は未開封であったと推察されます。
これ(ペットボトル×4)を屋敷に来てから仕込むのは物質的にも時間的にも不可能。
ここから犯人は飲食物を予め用意し、島内に持ち込んだ人物であると考えられますが……誰でしたっけね、この担当者は。
ここポイントになるかな?

で、何より一番の疑問が。
殺すつもりならば睡眠薬入れるより同じ手間をかけて毒物混入した方が手っ取り早いと思うんだけどな……。

◆鬼沢殺害される

鬼沢がトイレに用足しに立ち、そのまま個室内にて天井からグサリとやられてしまいました。
タイミングについては下剤を仕込んでいた可能性が高く、犯人の計画通りとみて問題はほぼないでしょう。

で、ここで注目は犯人がなぜ天井から出現したか。
あそこに身を潜めるスペースがあったと考えるよりはどこかからあそこへと通じる通路があると考えた方がベストか。

可能性としては恋琴館の構造は2階建てだった筈(うろ覚え)。
蛍が飲み物を取りに一階に下りた件から考えても、トイレや食堂、リビングなどは一階にあると考えてよいのではないか。
とすると、犯人はトイレの天井から出現したのではなく2階の床=1階の天井を通って個室上に出現したと考えるべきではないか。

トイレの真上の部屋の人物こそが犯人ならば各自の部屋に居たとしてもアリバイは成立しないのではなかろうか。

◆カメラマン=キーパーソン?

予想に反しピンピンしてましたね(笑)。
彼は6話にて“玲香ファン”だと判明。
個人的に彼が殺害されれば、(偽)玲香犯人説の可能性が高いかなと思っています。
理由は、5話時点ではアリバイ工作の為でしたが、6話のキャラ設定追加により玲香ファンなだけに玲香を信じ過ぎて彼女(偽玲香)の意外なものを発見してしまうパターンが起こりうるためです。
ビデオも撮ってるし……。

まぁ誰が犯人だとしても、ビデオは何らかの形で証拠になる可能性が高いだろう。

というわけで、彼はある意味「錬金術殺人事件」のキーパーソンと考えて差し支えないでしょう。

◆部屋割りの正体判明!!

正体は金田一が過去に見た祖父秘蔵の錬金術本に記載されていた錬成陣でした。
“子供時代”に拘る必要は無かったようです。

こうなると、どうなる……?

◆玲香はどうなった?

美雪は無事(眠らされているだけ)でしょうから、玲香の安否が気遣われます。
考えられるケースは次の3つ。

ア.玲香は殺害されている(被害者ルート)。
イ.玲香も眠らされており、手には血に濡れた大剣が握らされている(容疑者続行ルート)。
ウ.玲香の姿が掻き消えている(行方不明ルート)。

金田一への気持ちについて美雪と告白し合えなかったので、アの可能性は低そう。
あるとすればイかウ?
どちらにしろ(偽)玲香説でも解釈は可能。

◆偽玲香犯人説は未だ通用するか?

つっかえ棒ですが、蛍殺害でわかる通り扉自体に工作の余地がある上、鬼沢殺害方法が天井からの刺殺となると美雪の部屋の真下が鬼沢殺害現場のトイレならば、美雪を眠らせた後で簡単に実行可能。
なんならそこから2階に上がりつっかえ棒を外すことさえ出来る。
これでは、密室とはいえない。

ここで偽玲香犯人説をおさらいしてみましょう。
細かな点(スカーフ等)は4話と5話のネタバレ批評(レビュー)を確認してもらうとして、玲香犯人説に必然性があるかの点からまとめると。

1.ADを殺害後、ホールの屋根の上に死体を放置。
2.雨漏りのふりでAD死体を発見。
3.歯科医の証言「室内には仕掛けが無い」を信じれば蛍の部屋「50」には仕掛けはない。
従って実際の蛍殺害は別の部屋。
4.部屋誤認トリック(部屋の外観はほぼ一緒、部屋番号のプレートのみが判断基準の筈)により蛍をADの部屋へ誘導、昏睡させ扉のトリックを用い侵入し殺害する(ADはこの為に最初に殺害された、死体移動したのも室内の仕掛けを気付かれないようにする為)。
5.蛍の死体を実際の蛍の部屋へ移動。
6.自分にわざと疑いが向くように仕向けるため、金田一を招く(金田一と親しい玲香の立場を利用し心理的なアリバイを確保)。
7.疑惑を一身に集め、美雪と共に拘束されるように運ぶ(ここら辺無理があるか……)
8.鬼沢のつまみに事前に仕掛けておいた下剤が奏功。トイレにやって来た鬼沢を美雪を眠らせた上で2階床から1階トイレ天井へ移動。鬼沢を殺害する。
9.つっかえ棒を外し騒ぎを起こし人を集める。 ここまで6話。

こうしてまとめてみると7辺り(6話相当分)から無理が出ているようですね。
特に9の意味がわからない。
6時点で疑惑を集めているので8鬼沢殺害では美雪と在室していたアリバイを強調すべきでさらに疑いを増す必要はない筈。
金田一の信頼を隠れ蓑にするのもこれ以上はやりすぎだろう。

そろそろこの説も破綻してきたような……次回以降の玲香の去就とカメラマン次第か。
解消されない疑問点(スカーフ、電気等)があるとはいえ、これ以上拘るならば別の犯人を考える方がしっくりきそうだ。

◆では、別の犯人がいるとしてその条件は?

あくまで鬼沢殺害が2階から1階への床から天井移動トリックとして。
ずばり本記事前半部に記載している次の2点が条件となる。

@食料(飲料)を用意した人物。
A鬼沢が使用したトイレの真上に部屋のある人物。
あるいはそこへ繋がる隠し通路を持つ人物。

果たして誰が該当するだろうか?
ところがコレに関する情報は作中に出ていないのである。
情報が無いと云うことは今回の推理に不必要な情報である可能性もある。
全く別のトリックが存在することも考慮すべきかもしれない。

◆6話雑記

「錬金術殺人事件」ですがストーリーは面白いのに、設定に穴がある箇所がちらほら。
蛍殺害や鬼沢殺害でも判明した通り、部屋に抜け穴や隠し部屋があってもおかしくない状況では厳密な推理はできないのでは?
アリバイらしいアリバイのある人物も居ない……。
もうちょっとルールを確定してもらわなければ容疑者の絞り込みは難しそうだが……。

上の偽玲香犯人説がずっと残っているのもそれが大きな理由(今回かなり苦しいが……)。
玲香だけではない、秘密の抜け道や工作の余地がある限り、現状では容疑者をただのひとりも消去できないのだ。
これは話が進めば解消されると期待したいが……。

と、今回は以上ですがいかがでしょう?
とりあえず、現在は管理人によるご都合を加えた妄想推理でしかありません。
真相は今後の展開に委ねられます。


と、いうことで


「週刊少年マガジン」No.29 2010年06月16日(水)発売号の第7話に注目。要チェックや!!

◆関連過去記事
・1話から3話まではこちら。
「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」1から3話までネタバレ批評(レビュー)

・玲香犯人説を述べた4話レビューはこちら。
最有力容疑者決定!?「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」4話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」5話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」7話ネタバレ批評(レビュー)

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