2010年06月21日

リアル教育現場から見た「告白」とは……

映画「告白」を見て教育関係者が次のような感想を述べています。

ソースの「MSN産経ニュース」さんによれば―――

学校が舞台のミステリー小説『告白』(湊かなえ著、双葉社)が映画化され、教育関係者の間でも話題だ。

物語は、娘を亡くした中学の女性教師が「娘はこのクラスの生徒に殺された」と語り始める復讐(ふくしゅう)劇。悩みを抱える生徒、行動が空回りする男性教師、わが子を溺愛(できあい)する親など登場人物が現実にもいそうで、教育関係者もリアルに感じるという。私(40代後半)たちが親しんだ教師のイメージは「飛び出せ青春」「金八先生」ら熱血教師だった。現実を映して小説や漫画の世界も学校や教師像は以前とかなり変わっている。

団塊の世代の教師の退職も重なり、ベテランから若手教師へ指導法を伝える機会がますます減る。これから教師をどう育成していくのか。質向上策はいま教育界の最大のテーマだ。中央教育審議会に教員養成の見直しなどが諮問され、本格的な議論が始まった。早ければ来年の通常国会に関連法案が出される。

民主党は昨夏の衆院選マニフェスト(公約)に教員養成課程を6年制にすることを掲げた。しかし、6年制は「学費や時間的負担が重く優秀な教員志望者が敬遠する」など反対意見が多く実現は難しそうだ。代わりに教育実習期間(現行4週間)を1年程度に延長することなどが検討される。

教員養成期間、教育実習期間を長くしたら優秀な教師が育成できるのか。ある校長は医師養成を例に「優秀な医師は常に最新の医療を勉強している。さまざまな医療機関を渡り歩き腕を上げる。教師も同じで学校にこもってばかりでは腕は絶対上がらない」とし、肝心なのは教師になってからの研修などだと指摘する。

ところが、せっかく始まった教員免許更新制は廃止されそうだ。免許更新制は教員が10年ごとに計30時間以上の更新講習を受ける。認定試験で不合格になれば免許失効もあり得る。日教組などから反対が多い制度だったが、スタートした昨年、文部科学省のアンケートでは講習内容など予想外に好評だった。

教員研修というと、旧態依然の教育理論を教えるような講習が役に立たないと批判があったが、更新講習を行う教員養成大学や教育委員会が講習内容を見直す効果も出始めた。免許更新制の廃止を「進化、発展」などとし、更新制に代わって中堅教員に教職大学院で大学院教育を受けさせ専門免許状を取得させることも検討される。

だが先の校長は「手術したことのない医学部教授に手術は教えられない。一度も授業したことのない教授が教員養成に携わっているのでは優秀な先生を養成できるはずがない」と養成する側の課題を指摘。「養成課程を6年にしようが10年にしようが変わらない。教員になる前に2年程度の社会人経験を義務づけたほうがいい」と厳しい。

教育実習期間を長くする理由の一つは教員採用試験の難問は解けても生徒とのコミュニケーション能力に欠ける先生がいるためだ。養成期間を長くするというなら、その間、全寮制にしてはどうか。寝食を共にし夜通し語り合う機会は得難い体験になる。「生徒、保護者と話すのが怖い」などという先生はいなくなる。多様な経験を積んだ人材を採用、育成する方法を検討してほしい。(論説委員)
(MSN産経ニュースさんより)


「告白」の世界はあくまで現実を極度にデフォルメしたものと理解していましたが、この筆者によれば割と身近な世界のリアルな“現実”として存在しているようです。
少なくとも関係者がリアルに感じているのは事実のようです。
「告白」はドキュメンタリー小説だったのでしょうか……。

これでは迂闊に子供を学校にやれないような気がするけどなぁ―――。
なんだか、とっても不安です……。

映画「告白」の話題について……以前の記事の繰り返しになりますが、次の4つの朗報が確認されています。

@カンヌ国際映画祭でのマーケット試写会で大絶賛を受けた。
A海外5か国7映画祭(アメリカ、カナダ、スウェーデン、スペイン、韓国)から招待を受けている。
Bイギリス、アイルランド、台湾、香港で配給が決定。
Cハリウッドからリメイクのオファーが殺到中である。


実はドキュメンタリーだった(かもしれない)「告白」。
今後の展開に要注目です!!

◆関連過去記事
・小説版「告白」ネタバレ書評(レビュー)はこちら。
「告白」(湊かなえ著、双葉社刊)

・コミック版「告白」ネタバレ批評(レビュー)はこちら。
コミック版「告白」(湊かなえ原作、木村まるみ画、双葉社刊)ネタバレ批評(レビュー)

「少女」(湊かなえ著、早川書房刊)ネタバレ書評(レビュー)

「贖罪」(湊かなえ著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・「告白」コミック化等の情報はこちら。
映画「告白」は2010年6月5日全国東宝系にて公開!!

・「告白」映画化過去記事はこちら

湊かなえ先生の「告白」文庫化!!&主題歌決定!!主題歌はレディオヘッドの「ラスト・フラワー」に!!

◆関連リンク(外部サイトに繋がります)
・「告白」(シネマトゥデイさん)
http://www.cinematoday.jp/movie/T0008221

・「告白」(シネマカフェさん)
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/22756/

・「告白」(Gooさん)
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD16122/index.html

・【一筆多論】沢辺隆雄 全寮制で教師鍛えては(MSN産経ニュースさん)
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100621/edc1006210911002-n1.htm

「コミック版 告白」です!!
コミック版 告白





「告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)」です!!
告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)





劇中歌「ラスト・フラワー」が収録されたレディオヘッド「イン・レインボウズ(2枚組)」です!!
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原作「告白」の著者・湊かなえ先生最新作6月発売されたばかりの「夜行観覧車」です!!
夜行観覧車



ラベル:告白 湊かなえ
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posted by 俺 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | その他ミステリ情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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