あくまで、本編を既読の方に向けてのレビューになります。注意!!
それと一応、犯人らしい人物を1人にまで絞り込んでます。
9話時点の最有力容疑者は歯学部こと神丘君です。
詳細はこちら。
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」9話ネタバレ批評(レビュー)
では、早速10話レビューを。
まずは気になる出来事から。
@扉抜けトリックはスズをバーナーで溶かしたものだった。
A大剣トリックはスズを溶かして花瓶の中に隠していた。
Bカメラマンは花瓶の中の溶かした大剣を取り出す為に花瓶を割る必要があり殺害された(ヒデェ!!)。
Cくじびきトリックは〜〜〜―――次週に続く。
では、早速10話のポイントを。
ってか、ポイントらしいポイントないなぁ。
やっぱり、神丘犯人で確定のような……。
で、11話に引っ張っていることからも分かるように「錬金術殺人事件」の本当のメイントリックは扉抜けでも消失した大剣でもなく“くじびきトリック”だったんですね……なんじゃぁ、そりゃぁ!!殺人いらねぇ!!
そうそう、あえてポイントがあるとすれば、10話内で金田一が語ったことのミスを指摘することぐらいか。
ここからは本編への難癖になります!!注意!!
◆10話での金田一のミスとは!?
蛍殺害後に扉を修復した際のトリックについて指摘したこの台詞。
「部屋の灯りが点いていたのはその灯りで修復状況を確かめる為……」(こんな感じ)
あの〜〜〜、蛍殺害以降、犯人が部屋を出た時から蛍の部屋の灯りは消えていた筈なんですが……。
現に蛍の部屋で玲香を発見したときに部屋の灯りのスイッチ入れたのは金田一少年自身じゃなかったっけ……。
これが理由で偽玲香犯人説も考慮したぐらいなのですが……勘違いかな?
それとも部屋を密室にした後に電気を消す方法が他にあるのか?
だったら、それも立派なトリックでは!?
もし勘違いでなければ、玲香のスカーフの件も単なる制作上のミスである可能性が高まったか……。
で、管理人の記憶が正しく、何より室内に灯りが無ければトリックが不可能だとすれば(金田一がわざわざ指摘したぐらいなので相当難しいのだろう)、このトリックは既に成立しえないのだが、どうなのだろう……。
◆トリックにツッコミをいれてみる!!
上で作中での矛盾点を指摘しているがそれ以外にトリックの必要性の点からツッコミを。
花瓶に溶かして大剣を隠していたとなると使用時には型に嵌めて成型する必要が出てくるけど、消失した大剣よりもその型の方が隠し場所に困るんじゃないかな。
何より型を隠すスペースがあれば大剣も隠せるんじゃないかな。
で、AD殺害時に大剣は消えたわけでその際に花瓶に溶かして隠したとすると蛍殺害の際にはどうやって花瓶から出したの?
やっぱり割ったの?それとも花瓶ごと熱したの?
鬼沢殺害に必要だったからカメラマンを殺してまで中身を取りだしたんだよね。
なんだか、おかしくなかろうか???
かなぁり、本末転倒な気が……。
たぶん、11話の犯人指摘時点でくじ引きトリックを暴く為にくす玉が出てくると思うけど、これだとくす玉よりも型や大剣それ自体を捜した方が手っ取り早い気がする。
神丘君の部屋の中にはいろいろやばいモノ(錬金術師の衣装含む)がごろごろ転がってそうだなぁ。
◆なにも神丘君を犯人にしなくてもなぁ……
神丘君で決まったと思われる錬金術師の正体。
でもわざわざ神丘君にしなくても玲香が犯人の方が実は自然だと思うが……。
動機もある、不可解な行動もある、とストーリー的に流れを遮る要素も無い。
玲香がレギュラーキャラであること以外は犯人の方がしっくりくるけどなぁ。
◆こんな記事があった!!
で、錬金術で金属と来たのでこんな記事をご紹介。
ソースは「日本経済新聞 プレスリリース」。
なかなか興味深いです。
水素で金属材料の強度が向上
−水素脆化の常識を覆す新発見−
【概要】
国立大学法人 九州大学 村上敬宜 理事・副学長(独立行政法人 産業技術総合研究所 水素材料先端科学研究センター長)の研究グループは,水素が金属材料の疲労強度特性を低下させる「水素脆化」という過去40年来,ミステリーといわれてきた現象を解明する重要な発見をしました。
過去の報告は,「材料中に水素が侵入すると材料の強度は低下する」とされ,このことは研究者の間では常識となっており,現象を説明するためのいくつかの理論も提案されています。村上理事・副学長の研究グループは,水素の影響を強調して調べるため,著しく多量の水素をステンレス鋼中に侵入させて実験を行ったところ,その結果は驚くべきことに,予想とは逆に疲労強度特性の著しい向上を示すというものでした。
この重要発見は,水素ステーションや水素燃料電池車の開発など安心・安全な水素エネルギー社会構築のために極めて大きな貢献をするものとして期待されます。
本研究は,独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「水素先端科学基礎研究事業(平成18〜24年度)」として行われたものです。
なお,本研究成果は,2010年7月7日(水)に開催される「NEDO燃料電池・水素技術開発 平成21年度成果報告シンポジウム」で発表を行います。また本研究成果に関する原著論文は,米国の学会誌「Metallurgical and Materials Transaction A」で近日中に公開されます。
【開発の社会的背景】
水素は材料の中に侵入し,材料の強度を著しく弱めることが知られています。この現象は「水素脆化」と呼ばれています。水素エネルギー社会を実現するには,水素脆化の問題を解明して,水素に対して安全なインフラと機器を開発しなければなりません。例えば,水素脆化が起こると30年間使用可能と想定されていたインフラや機器が1年ほどで壊れてしまうこともありえます。水素脆化事故を防止するには,材料中に水素が侵入しないようにする技術を開発したり,水素が侵入しても影響が少ない材料を開発することも課題となっています。しかし,水素が材料中に侵入することを防ぐことは大変困難なので,ある程度の水素が侵入することを想定して安全な設計・製造方法を確立する研究が世界的に展開されています。
【研究の内容】
水素脆化の研究は40年以上の歴史がありますが,未だにそのメカニズムはミステリーといわれています。これまでの常識は「材料中に侵入する水素の量が多いほど材料の強度特性は劣化する」ということでした。このたび,九州大学の伊都キャンパスに設置された独立行政法人産業技術総合研究所 水素材料先端科学研究センター(略称:HYDROGENIUS,ハイドロジーニアス)では,この常識をくつがえす驚くべき発見をしました。水素の効果を強調することによって水素脆化現象の基本メカニズムを解明することを目的として,極めて多量の水素を材料中に侵入させて強度特性を調べたところ,強度が著しく低下するであろうという予想に反して,逆に極めて優れた特性を示すことがわかりました。疲労き裂の進展状況のミクロな観察に基づいて,水素脆化の謎を解明することができ,また,繰り返し与える力の速度を変化させることで水素脆化現象の程度が著しく変化する理由も解明されました。
この結果をMetallurgical and Materials Transaction A に投稿したところ,過去30年の水素脆化の研究にはこのような報告例が皆無であったことから,過去の研究結果と矛盾することを理由に,最初は掲載拒否の審査結果を受けました。しかし,審査委員との1年間余りの激しい議論の末,審査委員の理解を得ることができ,この度,掲載の決定を受けました。
【効果】
材料中の水素の量と繰り返し与える力の速度が材料の疲労強度特性に及ぼす影響が解明されたことによって,水素ステーションや水素燃料電池車などの設計・製造の信頼性向上とコスト削減に貢献するとともに安心・安全な水素エネルギー社会の構築に大きく貢献することが期待できます。
(日本経済新聞 プレスリリースさんより)
コレによれば水素が混入することで金属が脆くなるとの定説が誤っていたとなるのでしょうか。
何気にこれもミステリーです。
◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・九州大学、水素で金属材料の強度が向上することを発見(日本経済新聞 プレスリリースさん)
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=255405&lindID=4
と、今回は以上ですがいかがでしょう?
とりあえず、現在は管理人によるご都合を加えた妄想推理でしかありません。
真相は今後の展開に委ねられます。
と、いうことで
「週刊少年マガジン」No.32 2010年07月14日(水)発売号の第11話に注目。要チェックや!!
◆関連過去記事
・1話から3話まではこちら。
「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」1から3話までネタバレ批評(レビュー)
・玲香犯人説を述べた4話レビューはこちら。
最有力容疑者決定!?「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」4話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」5話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」6話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」7話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」8話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」9話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」11話ネタバレ批評(レビュー)
・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)掲載しました。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)
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