2010年07月21日

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」12話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」12話ネタバレ批評(レビュー)です。
あくまで、本編を既読の方に向けてのレビューになります。注意!!

前回11話の詳細はこちら。

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」11話ネタバレ批評(レビュー)

では、12話レビューを。
まずは出来事から。

@夕凪ハルカと神丘君は生き別れの兄妹だった。
A神丘君はハルカからのメールで事件を知り、復讐対象者も知った。
B美影はハルカ事件の真相を“事後”に知った。(あくまで本人申告)
C神丘君が玲香を憎んだのは玲香が「ゴールドラッシュ」で名前が売れた為と「もしかしたら玲香もハルカ事件の真相を知っているのではないか」と疑った為。
D実際に玲香はハルカのメールで事件の真相を知っていた。
Eただし、ハルカと玲香は親友であり玲香は亡き親友ハルカのために「ゴールドラッシュ」に出演した。
F金田一の感想「偽のメッキは剥がれたが、本当の金は輝いてるぜ!!」―――次週に続く。

ここで12話のポイント。
とりあえず、先に言っておくと12話は“気の抜けた炭酸水”みたいな話でした。

◆美影は本当に鬼沢たちの謀略を知らなかったのか?

コレは怪しいでしょう。
犯人の動機が夕凪ハルカにあると知ってからの動揺ぶりをみるに限りなくクロに近いグレーかな、と。
探られると痛い腹があるからこそのあの怯え方。
鬼沢たちの計画を事前に知っていたかのような変なセリフも口走ってましたし……。
事後というのは本当かどうか……積極的ではなくとも消極的関与は確実か。

◆玲香って意外と……

12話で思ったけど玲香って意外と腹黒いのか?
夕凪ハルカの自殺の真相を知っていたのならば、「ゴールドラッシュ」に出演しなくても世の中に告発する手もあった筈、これならば鬼沢たちに消極的に協力したと云われても仕方ないような気がするのは何故だろう……。
そして、それに納得してしまう神丘&金田一。
特に殺人までおかした神丘が納得してしまうのは変かも。

しかも、玲香は事件中に真相を理解しておきながら“錬金術師の復讐”については全くスルーしていたことになるわけで……。
動機が判明した時点で被害者を守ろうとかまでしなくても、復讐者を止めようとハルカ事件の真相を生き残った者の前でぶちまけるとかアリだったような……。
それすらしないのは……なんだかなぁ。

実は玲香こそが本当の……という気がする。
いや、そんなことは無いよね……うん、たぶん。

ちなみに金田一たちにとって、玲香と交代で降板させられた女優さんには人権が存在しないようです。
交代させられた女優による復讐劇―――これだけでもう一本、長編出来そうだな。

◆う〜〜〜ん……

上記を考えていたら、「メッキ」とか「金」とか云うのもなんだかなぁ……。
軽すぎる。金田一、騙されていないか?

メタ視点でまとめると、無理矢理いい話にまとめようとしたのかな。
取ってつけた感がアリアリでした。微妙です。

◆今後の宿題は……?

展開じゃありません。宿題です。
前回、羅列した中から、今後回収しなければならない点は―――
(回収済みの伏線、または回収する必要のない伏線は傍線で消しています)

高遠の関与はあるのか? 無さそう。
・一色と絵崎は本当に親娘なのか?また、親娘だとしたらどうなるのか?
・上記に関連して金塊の行方は?
・剣持はどうなる?
玲香のスカーフはミスか伏線か? ミスっぽい……電気のスイッチと併せて単行本で手直しかな。
・壺の人の壺の中身は?
・園光寺が島内に持ち込んだ「ゴールドラッシュ」の脚本の意味は?
夕凪ハルカ事件の真相は?
夕凪ハルカの相手役はどこに? そんなの知らないそうです……(涙)。
本当に神丘の復讐は頓挫したのか?(自身の殺人計画を振り返り自嘲するなどやけに余裕のある神丘、これで終わりか?それとも、最後に美影を襲う罠があるのか?) 美影は生存。

つまり、一色さん、壺、園光寺さんにそれぞれ謎が残った状態。
加えて金塊の行方、剣持といったところ。
果たして、某男性タレントは影が薄いまま終わってしまうのか……13話に期待です!!

と、いうことで


「週刊少年マガジン」No.33 2010年07月28日(水)発売号の第13話に注目。要チェックや!!

◆関連過去記事
・1話から3話まではこちら。
「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」1から3話までネタバレ批評(レビュー)

・玲香犯人説を述べた4話レビューはこちら。
最有力容疑者決定!?「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」4話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」5話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」6話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」7話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」8話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」9話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」10話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」11話ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」13話(エピソード最終話)ネタバレ批評(レビュー)

・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)掲載しました。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)

◆金田一少年の事件簿シリーズコミックはこちら。


◆金田一少年の事件簿シリーズ映像作品はこちら。
【関連する記事】
posted by 俺 at 23:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして!
いつも興味深く読んでます
でも、正直、玲香や美影に関しては深読みしすぎでは?
ハルカ自殺は美影が蛍たちの行いを黙認した後だったみたいだし、それだったら事実を知ってたのに黙認していてハルカをかばわず、挙句ハルカが自殺してしまった、ということですごく後ろめたいでしょうし、「あんなことになるなんて」というせりふもハルカ自殺にかかっているんじゃ?
今まで事件関係者がうその自供をした例はありませんし、いまさら美影にうそをつかせる意味もありませんし。
玲香に関しては、本人がちゃんと「蛍たちのことは何も知らなかった」と言ってますよ
Posted by レモン at 2010年07月22日 00:14
Re:レモンさん

コメントありがとうございます(^O^)/。

“美影はハルカの自殺を止められなかったことを後悔し罪に感じていた”ということですね。
納得です。

管理人は「(悪事を働いた自覚がなければ)あそこまで“錬金術師”の影に怯える必要がないのでは?」を起点に考えていたのですが確かにそっちの方がスッキリします。
つまり、「美影はハルカの自殺に責任を感じ、(錬金術師に)命を狙われると考えるほど罪悪感を抱えて生きていた」ということでしょうか。
そうすると、美影が助かったのも玲香と同じくハルカの意志かもしれませんね。

玲香に関しては作中描写でブレが生じていたことに悪印象を与えられたのかもしれません。
こちらは理解しててもなかなか心情的に納得できない……(>_<)。
どうも、本作で彼女の言動を疑ってしまう癖がついてしまったようです。

今、12話の記事を改めて読み直してみましたが我ながらかな〜り“穿って”ますね。
勢いのまま書いちゃいました、反省(T_T)。

それもこれも「錬金術殺人事件」が終わりを迎えようとしているゆえの寂しさからということかもしれません。
「錬金術殺人事件」の結末(エピローグ)が美しくまとめられる事を期待し、また、次回作の早期掲載を祈りつつ……。

管理人の“俺”でした〜〜〜。
Posted by 俺 at 2010年07月22日 22:56
お返事ありがとうございます!
玲香は確かに高遠疑惑が浮上してたくらいですしね(汗)
正直、はるかとのつながりは伏線も何もなく唐突過ぎた気がします。
面識あったの?ってびっくりしたくらい。
錬金術殺人事件、終わるの寂しいですよね。久々に熱中して読んでました。キャラが立っててよかった。特に今回の鬼沢と蛍はすごかったです。蛍の表情やばすぎ(笑)
次回作はすぐに短編をやるらしいですよ。
園光寺は次回で何かありそうですが、谷川さんの壺はスルーされそうw
Posted by レモン at 2010年07月23日 00:01
Re:レモンさん

管理人の“俺”です。

確かに鬼沢と蛍は“悪役”としてキャラクターが成立してましたね。
あれは凄い!!

それと、耳寄りな情報ありがとうございます!!
次回作は短編。
しかも、すぐ掲載ですか〜〜〜楽しみです。
ヒャッホ〜〜〜イ(^o^)/!!
Posted by 俺 at 2010年07月23日 21:54
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