2010年08月08日

「幻夜」(東野圭吾著、集英社刊)

「幻夜」(東野圭吾著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります!!注意!!

<あらすじ>

幻夜1


幻の夜を行く男と女。息もつかせぬ傑作長編!
阪神淡路大震災の直後に、出会った男と女。男が犯した殺人を知る女は、彼を徹底的に利用し、野心を実現していく。だが彼女にも恐るべき秘密が――。名作『白夜行』の興奮が再び!(解説/黒川博行)
(集英社公式HPより)


<感想>

登場人物は違うものの、「白夜行」の続編とも姉妹編とも言われている作品です。

・「白夜行」ネタバレ書評(レビュー)はこちら。
「白夜行」(東野圭吾著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)

「白夜行」の雪穂と違い美冬は得体のしれない不気味さを醸し出しており、そこが読者にとって居心地の悪さを演出しています。
また、ラストが印象的でした。

黒川先生の文庫版の解説によると「幻夜」は「白夜行」ともうひとつによる三部作との認識だそうで著者の東野圭吾先生のシリーズ完結編となるであろう次作が楽しみと書かれています。
ただ、一部ファンの間ではこれで“悪女”としては完結しているとの意見があることや作者の東野先生自身からシリーズ次作について音沙汰がないので既に完結したとの見方も強いようです。

WOWOWさんの「ドラマW」にてドラマ化されるとのニュースもあり、そちらも楽しみですね。
ちなみにドラマ版キャストは美冬に深田恭子さん、雅也に塚本高史さん、加藤刑事に柴田恭兵さん、放送予定は2010年11月。
「ドラマW」は宮部みゆき先生の作品のように放送後、劇場公開される例もあるのでコレもひょっとするとひょっとするかも……しれませんね。

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
水原雅也:“美冬と共にあるべき”と信じ続ける殺人者
新海美冬:謎の多い美女、雅也たちを踏み台にして登りつめて行く
加藤亘:美冬を追い続ける刑事

阪神淡路大震災―――それがある男と女の運命を変えた。

父の通夜の翌朝に起きた大地震直後に、借金返済を迫ってきていた伯父を思わず殺害してしまった男―――水原雅也。
彼は“新海美冬”と名乗る謎の美女と出会う。
彼女の怪しい魅力に惹かれた雅也は彼女と共に陽の光の下では生きていけぬ身として“幻の夜”に生きることを約束する。

やがて、二人は上京。
雅也の助けを借りて美冬がのし上がっていくと共に、巻き起こる事件と陰謀。
それでも雅也は満足していた。
例え自らの手が血に汚れようとも。

やがて、加藤という刑事が、美冬と雅也に疑惑の目を向け始める。
同時に美冬から必要とされなくなっていく雅也。

ついに美冬は社長夫人の座につくことに。
雅也は美冬と自己の世界を完結させる為に手製のコルトを手に無理心中を思い立つ。
ミレニアムの船上パーティーを狙う雅也。
そこへ現れたのは美冬の過去を調べつくした加藤だった。

美冬は自分を慕っていた本物の“新海美冬”とその両親が阪神淡路大震災で被災し死亡したのをいいことに彼女と入れ替わっていたのだった。

雅也に「美冬を逮捕する」と約束する加藤だが、雅也は聞く耳を持たない。
加藤に銃を向ける雅也。
揉み合うふたり。
そして引き金は引かれた―――。

美冬は船の上である事故の報告を聞いていた。
何でも船が離岸する際に港で揉め事があり銃が暴発、男が二人死んでしまったそうだった。
美冬は外に広がる夜景を眺めながら呟く、「綺麗な夜、今日はいい日だわ」と―――エンド。

◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・連続ドラマW 東野圭吾「幻夜」公式HP
http://www.wowow.co.jp/pg/release/001099/index.php

◆関連過去記事
東野圭吾先生「白夜行」映画化に続き、「幻夜」がWOWOWにてドラマ化決定!!

東野圭吾さん原作「白夜行」日本版映画化決定!!

東野圭吾先生原作関連ドラマはこちら。
2夜連続ガリレオSP「ドラマレジェンド ガリレオエピソードΦ」(12月28日放送分)ネタバレ批評(レビュー)

「流星の絆」(TBS系、2008年)

「新参者」(TBS、2010年)

東野圭吾先生のその他のネタバレ書評(レビュー)です!!
容疑者Xの献身(文春文庫版)&映画版

「新参者」(東野圭吾著、講談社刊)

「探偵倶楽部」(東野圭吾著、角川書店刊)

「幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))」です!!
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))





こちらはドラマ版。
「連続ドラマW 東野圭吾 幻夜 DVD-BOX」です!!
連続ドラマW 東野圭吾 幻夜 DVD-BOX





◆その他の東野圭吾先生作品はこちら。
【関連する記事】
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