2010年08月03日

「パーフェクト・ブルー」(宮部みゆき著、東京創元社刊)

「パーフェクト・ブルー」(宮部みゆき著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります!!注意!!

<あらすじ>

パーフェクト・ブルー1

高校野球界のスーパースターがガソリンを全身にかけられ焼死するというショッキングな事件が起こった。たまたま事件現場に行き合わせた弟の進也と、蓮見探偵事務所の調査員・加代子、そして俺――元警察犬のマサは、真相究明に乗り出す。社会的テーマと卓抜な人物描写で今日を予感させる、鬼才・宮部みゆきの記念すべき爽快なデビュー長編。
(東京創元社公式HPより)


<感想>

宮部みゆき先生のデビュー作。
初々しいながらも後の片鱗を窺わせる完成度の高さを誇る。
メインではないものの「なぜ、死体を燃やしたか」の謎解きは納得の出来。

シリーズ続編には「心とろかすような」がある。

2010年9月18日にはWOWOWで放送されたドラマW版をもとにした劇場版が公開される予定。
詳細は本記事下部過去記事リンクよりどうぞ!!

<ネタバレあらすじ>

高校野球界のスーパースターが殺害され焼かれるという事件が発生。
被害者の弟・進也と蓮見探偵事務所の調査員・加代子、俺こと元・警察犬のマサは現場に遭遇。
これをきっかけに事件の真相を暴くべく調査を開始する。

そんな中、容疑者となった進也の兄のチームメイトが自殺と思われる状況で発見される。
「彼は確かに兄を恨んでいたが犯人ではない」と考えた進也は父である諸岡三郎のアドバイスを受け入れながら調査を続ける。

そして現われる不審な影。
それはある製薬会社の存在だった。
その製薬会社を脅迫していたとみられる男・結城も死体で発見され事態は混迷を深めるばかり。
ついには進也たちも襲われてしまう。

そこへ思わぬ光明が差し込む。
製薬会社の社員・木原が自社のやり口に嫌気がさし、すべてを暴露する代わりに人質にとられている娘を助け出すことに協力してほしいと依頼してきたのだ。
実は木原は自社が行ってきた悪行を知り内部告発する機会を窺っていた。
その悪行とは人体実験。
薬剤の色から名づけられた「パーフェクト・ブルー」と呼ばれる薬品をスポーツに従事していた子供たち相手に実験したのだった。
木原によれば詳しいことは分からないが成分により“筋肉増強剤”と同じ効果が得られる場合があるらしい。
そしてケースによるが副作用で死亡する場合もあると。
会社はその秘密を隠蔽しようとしていたのだ。

結城は実験時に協力者に名を連ねており、会社に内緒で対象者リストを作っていた。
それをもとに会社を脅迫した為、社の雇う荒事専門家に捕まり口封じされたとのことだった。
リストもその際に処分されたらしい。

それを聞いた進也は一計を案じ、木原の娘と引き換えに今後一切秘密を洩らさないよう社と取引を行うよう木原を促す。
取引の場へ向かう進也たち。
そこでは案の定、社の荒事専門家たちが待っていた。
万事休すかと思いきや余裕を見せる進也。
「前門の虎、後門の狼の戦いを見ようや」と呟く。
そこへなだれ込むバイクの集団。
場は混戦となり荒事専門家とバイク集団が潰し合いを繰り広げる中、無事木原の娘を救出することに成功する。
そこへやって来る警察のパトカー。
バイク集団は蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていく。

実はバイク集団は進也をつけ狙う暴走族のグループだった。
進也は取引場所を決闘場所として誘い込み、敵同士を同志討ちさせたのだ。

木原は警察にすべてを明かし、薬物実験は公の場に曝された。
一方で進也の兄殺害でも進展が。
父・三郎と会話する進也。
三郎がすべてを告白する。

進也の兄も死んだチームメイトも実験に参加していたこと。
ある日、結城がリストを手に現れ三郎夫婦を脅迫したこと。
事実を知った進也の兄は持ち前の正義感から告発しようとしたこと。
進也の母・久子はそんなことをすれば息子の今までの業績が筋肉増強剤の効果によるものと疑われかねないために告発を思いとどまるよう必死に説得したこと。
その説得の最中、止めようとして誤って母が息子を階段から転落死させてしまったこと。
階段には当日ワックスがかけられていた為にその痕跡を消すべく死体に火をつけたこと。
もともと、兄が気付く原因を作ったのがそのチームメイトだった為にどうしても許せなくなり彼を犯人に仕立て自殺に見せかけ殺害したこと。
三郎が進也にアドバイスしていたのは進也より先に結城を見つけ出しリストを奪う為だったこと。
リストを奪おうとしたのは公開されてこれ以上、進也の兄のような存在を作らないようにする為だったこと。
結果として製薬会社が先に結城の身柄を抑え、証拠を隠滅した為にその必要が無くなったこと―――などなど。

すべてを進也に伝え終えた三郎は自首を決意。
こうして事件は解決した。
皆の心に深い傷を残して。
だが、マサは知っている―――進也はその程度の傷に挫ける人間ではないことを。
やがて、また、強く羽ばたく日が来ることを―――エンド。

◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・ドラマ版「パーフェクト・ブルー」特設サイト
http://www.wowow.co.jp/dramaw/blue/

◆関連過去記事(時系列順)
宮部みゆきさんの「パーフェクト・ブルー」ドラマ化!!

宮部みゆきさん「パーフェクト・ブルー」ドラマ化・続報!!

本日、22:15よりWOWOWにて「パーフェクト・ブルー」ドラマ放送!!

宮部みゆき原作「パーフェクト・ブルー」ドラマ版が劇場公開決定!!

「パーフェクト・ブルー」です!!
パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)





シリーズ続編「心とろかすような―マサの事件簿」です!!
心とろかすような―マサの事件簿 (創元推理文庫)





◆宮部みゆき先生のその他の作品はこちら。



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